「短期インターンは無給ばかり…一体なぜ?」
「給料がもらえるインターンとは何が違うの?」
就活のために早速短期インターンを調べてみると、無給のものばかりだった…
インターンを職業体験と解釈し、給料が発生すると思っていた人も少なくないはず。
実は、ほとんどの短期インターンは正当な理由で給料が発生しません。
ただし、無給インターンの中には大学生をタダ働きさせる違法なものもあるので注意が必要です。
今回は、短期インターンが無給の理由、無給インターンの違法性について、有給インターンについて解説します。
この記事を読めば、違法性のあるインターンを見抜き、自分の目的に合ったインターンに参加を見つけられるようになりますよ!
- 短期インターンは基本的に無給!なぜ給料が出ないの?
- 違法インターンを見抜くためにはどうすれば良いの?
- なぜ違法性のある無給インターンに参加するべきではないの?
- 短期インターンは無給だが、6割以上で交通費が支給される
- 有給インターンと無給インターンの違いは内容と実施期間
- 短期インターンは無給!学びや成長のために参加しよう!
短期インターンは基本的に無給!なぜ給料が出ないの?
冒頭でもお話したように、短期インターンは基本的に無給です。
給料が出ないことを疑問に感じている人のために、給料が出る条件についてお話していきます。
- 短期インターンは労働ではないため給料が発生しない
- 報酬が出る短期インターンも存在する
- 無給インターンで実際の業務を任された場合は違法性がある
- アメリカの学生は労働力として無給でインターンをする
短期インターンは労働ではないため給料が発生しない
短期インターンが無給の理由は、大学生がインターンを通して労働をしないから。
給料が発生する条件は、労働基準法で定められた「労働」をすること。
1日~2週間程度のインターンでは、大学生が実際の業務を任されることがないため、給料が発生しないのです。
多くの短期インターンは、職場見学・業務体験・説明会・交流会のような内容が実施されます。
業務体験と聞くと「それって労働じゃないの?」と思うかもしれませんが、大学生が体験するのは模擬的な業務であり、実際の売上に関わることではありません。
短期インターンのプロジェクトは「業務を知るための場」ですので、「企業に貢献する」のではなく「学ぶ」ことが目的なのです。
報酬が出る短期インターンも存在する
まれに報酬が出る短期インターンが存在します。
新しい事業を企画するプロジェクトでは、大学生のアイデアや意見が実際に事業で採用できる可能性があるため、成果によっては報酬が出るのです。
報酬が出るインターンは、内定直結型であったり、成長できる場であったりするため倍率の高いものが多くあります。
厳しい選考を突破する必要がありますが、良い刺激が受けられる機会ですので是非挑戦してみてください。
無給インターンで実際の業務を任された場合は違法性がある
つまり、無給インターンは大学生が実務(実際の具体的な仕事)を行わないもの。
有給インターンは実務を行ったり、企業に貢献したりするものであることが分かりました。
注意してほしいのが、世の中にあるすべての無給インターンが、無給の条件を満たしていないこと。
短期インターンの中には、無給でありながらも大学生を労働力として扱うものがあるのです。
給料を出すかどうかは企業が自由に決められるものではありません。
企業には、法律に従って労働に対価を払う義務があるため、無給で大学生に労働させることは違法なのです。
有給であっても最低賃金以下の場合は違法性がある
短期インターンの中には、たとえ有給であっても違法性のあるものがあります。
それは、企業が大学生に対して最低賃金以下の給料しか支払わない場合。
いくら大学生にとって良い経験となっても、法律を守らない企業は信用できませんよね…
違法インターンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
アメリカの学生は労働力として無給でインターンをする
余談ですが、アメリカは日本よりもインターンが浸透していることはご存知でしょうか。
インターンに参加するのは当たり前、そして実際に企業に所属して業務を行うものがほとんどです。
アメリカの学生が経験するインターンは日本で確実に有給になる内容ですが、実はほとんどの場合給料が発生しません。
そのため、アメリカでは無給インターンが社会問題にもなっているほどですが、参加しないと就職することが難しいため無くならないのです。
アメリカの就活事情を考えると、厳しい法律で守られている日本は金銭面において就活がしやすいのかもしれませんね。
違法インターンを見抜くためにはどうすれば良いの?
ここまでは、無給インターンの条件と違法インターンの存在についてお話しました。
就活までの限られた時間で、無給で労働力として扱われては困りますよね。
では、短期インターンを探す際に違法性のあるものを見抜くにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、違法インターンを見抜くためにチェックするポイントをまとめました。
- 募集要項や口コミをチェックしよう
- 契約書は必ずよく読もう
- 違法であればインターン開始後に辞めるのもアリ
募集要項や口コミをチェックしよう
まずは、応募する前に違法性のないインターンかどうかを確認しましょう。
確認できるポイントは2つ。
- 募集要項
- 企業の口コミ
実際に就活情報サイトなどで短期インターンを探してみると分かりますが、募集ページには応募条件や内容などが書かれていますよね。
まずは内容や報酬をよく確認することが大切です。
また、企業自体の評判や、過去のインターンの感想を調べてみるのもひとつの手。
過去にも違法性のあるインターンを開催している場合は、インターネットに不満が書き込まれている場合があります。
名の知れた企業であればわざわざ調べる必要はないかもしれませんが、短期インターンを探している中で知った企業であれば一度検索してみるのがオススメです。
契約書は必ずよく読もう
短期インターンで契約を結ぶことはほとんどありませんが、長期インターンの場合は雇用契約を結びます。
長期インターンを正式に始める前に、給料がどのように支払われるのか、いくら支払われるのかをしっかりとチェックしましょう。
口で言われたことを鵜呑みにして、契約書を読まずにサインしてしまうと、働きに見合った給料が支払われない可能性があります。
違法であればインターン開始後に辞めるのもアリ
「もしかして、このインターン違法かも…」
- 無給の短期インターンなのに実務を任される
- 長期インターンで無給または最低賃金以下の給料しか支払われない
こんなときは、気付いた時点でインターンを辞退するのもアリです。
いくら大学生の成長や経験になるとはいえ、違法に働かせることを正義だとは言えません。
違法インターンを辞めるかどうかは自分次第ですが、企業や周りに流されずに自分の軸で判断することが大切です。
なぜ違法性のある無給インターンに参加するべきではないの?
では、なぜ違法性のある無給インターンに参加するべきではないのでしょうか。
「たった2週間だし、無給でも参加したほうが良いんじゃない?」
「違法でも、できるだけ多くの短期インターンに参加して就活を有利にしたいから…」
ここでは、違法性のある無給インターンへの考え方についてお話します。
- 大学生を都合の良い労働力として扱う企業を良い企業とは言えない
- 時間は有限!自分の大切な時間をどう使うのか考えよう
大学生を都合の良い労働力として扱う企業を良い企業とは言えない
就活を意識し始めると、「自分は内定がもらえるのだろうか…」と不安な気持ちになりますよね。
また、少しでも経験を増やして成長したい・面接で話す内容をつくりたいと思っている人も多いでしょう。
確かに無給であっても、新しい経験ができたり、自分自身が頑張って取り組めば面接で話したりできます。
しかし、違法と分かっていながら大学生を働かせる企業に割く時間は、本当に価値のあるものでしょうか。
自分の時間をどう使うのかを考えたとき、たくさんの選択肢の中で入社したいと思えない企業の労働力なることを選ぶのは少しもったいないですよね。
今後に繋がる時間にするためにも、違法なことを行う企業よりも、自分が入りたいと思える企業を見ることをオススメします。
時間は有限!自分の大切な時間をどう使うのか考えよう
短期インターンに限らず、自分の時間の使い方を改善することで人生は大きく変わります。
時間は有限で、自分だけのものです。
周囲の目が気になるときもあると思いますが、他人がどう思うかではなく、自分が納得できるかどうかを判断軸にすることでやりたい仕事や行きたい企業に近づけるのではないでしょうか。
特に、面接時期まではあっという間です。
後悔しない就活にするためにも、違法性のあるインターンには注意しましょう。
短期インターンは無給だが、6割以上で交通費が支給される
これまで短期インターンのほとんどが無給だというお話をしてきましたが、実は65%以上の短期インターンでは交通費の支給があるということはご存知しょうか。
企業は地方に住む優秀な大学生にもPRしたいため、交通費は支給する場合が多いです。
短期インターンにあまりお金をかけられないという人は、交通費が支給される短期インターンに絞って参加すると良いでしょう。
交通費が支給されるかどうかも、募集要項などに書かれていますのでよく確認することをオススメします。
有給インターンと無給インターンの違いは内容と実施期間
短期インターンのほとんどは無給ですが、世の中には有給のインターンも多く存在しています。
給料が発生するインターンは期間が1ヶ月以上の「長期インターン」です。
実は、短期インターンと長期インターンの違いは、給料の有無と期間だけではありません。
一番の違いは、インターンの内容です。
ここでは、給料をもらいながらインターンができる長期インターンについてお話します。
- 長期インターンは有給!実際に働いて経験やスキルを得よう
- 長期インターンは有給な上に内定直結型が多い
長期インターンは有給!実際に働いて経験やスキルを得よう
長期インターンが有給な理由には、前半でお話した「給料が発生する条件」が関係しています。
多くの短期インターンが無給なのは、業務体験や説明会などの労働ではない内容だからでしたよね。
長期インターンでは、大学生が企業に所属して実際の業務を行うため、労働に対価が払われます。
つまり、短期インターンと長期インターンの一番の違いは実務を行うかどうか。
長期インターンでは、実務を通してマナーやスキルを身に付けたり、職場の雰囲気や人間関係を知ったりすることができます。
長期インターンの給料はアルバイトと同じように1時間1000円~2000円程度の時給制か、成績に応じた歩合制のどちらかである場合がほとんどです。
週2~週4程度の出勤が求められるため、多くの大学生がアルバイトの代わりに長期インターンに参加します。
また、短期インターンは就活生(大学3,4年生)を対象に開催されることが多いですが、長期インターンは大学1年生から参加できるため、「社会人と一緒に実際に働いてみたい!」という人は是非挑戦してみてください。
長期インターンは有給な上に内定直結型が多い
長期インターンの特徴として、多くが内定直結型であることが挙げられます。
長期インターンで頑張りや実力が認められれば、そのまま内定を出してもらえる可能性があるのです。
短期インターンと異なり、一見就活とは関係がないようですが、長期インターンの先にはしそのままインターン先に就職するという選択肢があります。
もちろん長期インターンを始めた段階で必ず入社しなければならないというルールはないため、「自分に合う企業か確かめよう」という気持ちで色々な企業を見てみてください。
短期インターンは無給!学びや成長のために参加しよう!
いかがでしたか?
本記事をまとめると
- 短期インターンの多くは無給
- 無給の条件は「労働ではないこと」
- 長期インターンは実務を行うため有給
- 違法な無給インターンには注意が必要
短期インターンは無給ですが、意味がないわけではありません。
アルバイトと違ってお金をもらうことが目的なのではなく、業界研究・企業研究などの学びや自分自身の成長のために参加するのです。
短期インターンも長期インターンも、自分なりに目的や理由をもつことが時間の価値を高めます。
みなさんも是非、自分の目的に合ったインターンに参加しましょう!