就活を経験したことのあるほとんどの人が、「就活は大変だった…」と感じています。
しっかり対策をしていても必ず採用に繋がるとは限らいないのが、就活の難しくつらいところですよね。
この記事では、就活経験者が「大変だった」と答える理由と、就活中のつらい瞬間を乗り越えるコツを解説します。
自分自身のこれまでの就活とこれからの就活を考える、ひとつのきっかけになれば幸いです。
【2022年最新版】23卒におすすめの就活エージェント9選!利用時の注意点も徹底解説
就活経験者の多くが「就活は大変」と答える理由は?
就活が大変と感じる大きな原因には、就活の期間中は不安定な心理状態に陥りやすいということが考えられます。
- 将来への不安
- 内定が取れないことへの焦り
- 周りの友達が決まっていく中で取り残されていくような感覚
- 不採用が続くことで、自分は価値のない存在だと感じる
- 自己否定感が強くなる
就活を経験したことのある人であれば、このような心理状態に陥ったことが、多かれ少なかれあるのではないでしょうか。
就活は、自分自身と向き合う貴重な時間です。
それは同時に、とてもつらい作業でもあります。
まずは、就活のどのようなところに大変さを感じやすいのか、代表的なものを解説していきます。
プレッシャーを感じて大変
就活中は特に、親からのプレッシャーを感じて、自分を追い込んでしまう人も多いです。
「大手企業や有名企業に入って欲しい」と、子どもに期待する親は多いかもしれませんね。
親としては、子どもの将来を案じての言葉なのかもしれません。
しかし、子どもにとってはその期待が逆にプレッシャーとなってしまうこともあります。
“希望していた企業が不採用だった”
“受かると思っていた企業から不採用通知が届いた”
いけると自信があっても、不採用になることはよくある話です。
それを繰り返しながら、その都度対策を考え、自分について知っていくことができます。
ですが、就活真っ只中の本人にとっては、内定が取れないことは未来が断たれてしまったような深い絶望感を感じることもあるのです。
そのような時に、親からの期待が逆効果になってしまうこともあります。
また、周りの友達が決まる中で自分だけが決まらないという状況も、大きなプレッシャーになることがあります。
劣等感や羨ましさ、自分だけが置いてきぼりにされた感覚、友達と比べてしまう。
あの子が決まったのに、なんで自分は決まらないのだろう…と、自分でも嫌になってしまうような、複雑な感情を抱くこともありますよね。
具体的に何か言葉を掛けられなくても、焦りや不安が強くなっているときは、普段よりも周りの反応からプレッシャーを感じやすくなっています。
“頑張ろう”“期待に応えたい”という気持ちが強い人ほど、結果が出ていないという焦りが増してしまい、無意識に自分で自分を追い込み過ぎてつらくなってしまうのです。
それって「就活うつ」かも…就活が苦しい・つらい人の対処法を紹介
初対面の人と話す機会が多くて大変
就活中は特に、初対面の人と話をする機会が増えます。
面接官や採用担当者だけでなく、企業の先輩や大学の先輩など、話し方や立ち振る舞いにも気を配る相手と話をするのは、勉強になる反面とても気を張る作業です。
自分で思っている以上に神経を使っているのです。
初対面の人と話をする時は、会話の仕方だけでなく、話す内容も考えてしまいますよね。
信頼関係を築けていない状態での会話は、就活に限らず、とても疲れる作業です。
もちろん、そういった会話を経て人間関係が作られていくので、とても大切な作業でもあります。
就活の場合、自分の将来に影響を与えるというプレッシャーも相まって、キャパオーバーになってしまうという人もいます。
第一印象はとても大切ですが、程よく肩を抜いた、自然体な状態での会話が理想です。
コミュニケーションが自分一人では成り立つことはありません。
相手がどんなに会話をしようとアクションを起こしていても、こちらにその気がなければ会話は一方通行になってしまいます。
これは逆の場合でも同じことですよね。
コミュニケーションは、お互いの気持ちだけでなく、その場の空気感や相手との相性も影響します。
まずは、自分自身が目の前の相手と会話をしようという姿勢を見せることが大切です。
会話の最中に見せる笑顔やリラックスした姿は、相手にも伝染して会話も自然と弾みます。
学校と就活の両立が大変
就活が忙しくなってくると疎かになりがちなのが、本業のはずである学業です。
就活の忙しさと比例して、大学から足が遠のいてしまったという就活経験者も大勢います。
企業説明会や面接で授業に出られないだけでなく、
- 論文の提出が間に合わない
- 単位が取れない
- 卒論に時間がとられて就活に回せる時間がない
と、学校と就活の両立に苦しむ人も多いです。
大学生にとって、就活と学校はどちらも同じくらい大切なことですよね。
だからこそ、余裕のあるスケジュール管理と、状況に合わせた優先順位をつけることが重要なのです。
基本的なこととして、まずは大学を卒業することが大前提です。
卒業できなければ、せっかくもらった内定を取り消すことになりかねません。
卒業するためには必要な単位数が必要ですよね。
就活が本格的に忙しくなる3年生になる前、つまり1,2年生の間にどれだけ単位を取っておくかが重要なのです。
企業説明会への参加は多ければ多いほど、就職に有利というわけではありません。
状況に合わせて、自分にとって譲れないものとそうでないものを選択して、参加することが大切です。
勉強しない大学生はこのままで大丈夫なのか?大切なのは学歴よりその先で学ぶこと
モチベーションが上がらなくて大変
就活に限らず、モチベーションを上げるのは難しいですよね。
自分の将来に関わると分かっていても、やる気が出なかったり、やるきが出ない自分を責めたりすることもあります。
どんな人でも、モチベーションを常に一定にしておくことはできません。
力を抜く時間があるから、頑張り時に力を入れることができるのです。
常に100%を維持維持しようとするのは、どんな人でも疲れてしんどくなります。
就活は長期スパンで見ましょう。
いつも全力で頑張る必要はありません。
自己コントロールが苦手な人は、頑張るときに頑張れるように、休憩時間も意欲的に取り入れましょう。
そして休憩している自分自身を責めないことも大切です。
休むことで再びやる気も出てきます。
「就活しない」ってアリ?どんな選択肢があるの?メリットとリスクを解説!
選考に落ちたときのメンタル管理が大変
不採用が続くと、なかなか気持ちを切り替えることができなかったり、自己否定に陥ってしまったりしますよね。
まるで“あなたは要らない”と言われているようで、自分には存在価値がないと、気持ちが落ちてしまうこともあるかと思います。
自責の念や存在価値の有無を強く感じ続けると、精神的に不安定になったり、抑うつ状態に陥りやすくなってしまったりしてしまいます。
場合によっては、病院に通う必要が出てくる場合もあるのです。
就活では自分自身のメンタル管理がとても大切です。
そのためには、自分が何のために、そして誰のために就活をしているのかということを明確にしておくことが大切です。
そして、就活の結果で今後の自分の人生がすべて決まるわけではないということを、改めて理解しておきましょう。
常に就活の目的を意識することは難しいですが、メンタルが落ちたときに、自分の目的を思い出せる工夫をしておくことはとても大切なことです。
手帳やノートに書いておいて時々見返したり、友人や家族に伝えておいて思い出す手助けをしてもらったり、自分に合う工夫を考えてみましょう。
特に、周りの人の力を借りることは、就活中の孤独感を和らげることにもつながるのでおすすめです。
まだお祈りメールで落ち込んでるの?テンプレと気楽に就職活動をする方法を紹介!
やるべきことに対して時間が少なくて大変
就活は思っている以上にやるべきことが沢山あります。
それに加えて、学校の授業や論文制作、アルバイトもこなす必要があるので、時間が足りないと感じる人も大勢いるようです。
内定を取るために、就活でやるべきことを以下にまとめました。
やるべきことをこなすためのポイントは、余裕のあるスケジュールを早め早めに立てて動き始めること。
きりぎりになって慌てるよりも、少し余裕がありすぎるくらいのスケージュールがおすすめです。
就活では突然予定が入ることもあります。
そういった場合に備えて、本当に必要なことから予定を立てていきましょう。
自己分析
就活でも特に重要なのが“自己分析”です。
自己分析とは、自分のことを知るということ。
得意不得意、向き不向きだけでなく、性格や特性、価値観や考え方、譲れないもの、自分にとって働くとはどういうことなのか…その一つ一つを、「なんで?」「どうしてそう思うの?」と深く掘り下げてみましょう。
企業が知りたいのは、あなたがどのような人間なのかということです。
自分のことを自分の言葉で説明できるように、自己分析には時間をかけることをおすすめします。
業界研究・企業研究
就活は企業と就活生のマッチングで決まります。
例えば恋愛において、気になる相手がいたら、その人の好きなものや苦手なもの、趣味や価値観などの情報を知りたくなりますよね。
そして、本人に直接聞いたり周りの友達から情報を集めたり、少しでも距離を近づけるために様々な手を使うと思います。
業界研究や企業研究は、相手を知るための重要な作業です。
そうして情報を集めることで、自分自身の思いの強さも見えてきます。
エントリー
一般的に、エントリーしないことには内定を貰えませんよね。
エントリーする数は多ければ多いほど良いわけでもなく、かといって厳選しすぎるのは内定の可能性を狭めてしまいます。
あまりに慎重になりすぎてエントリー数が少ないという人は、少し視野を広げて将来を考えてみましょう。
かなりの数エントリーしているという人は、自分の軸がぶれてしまっている可能性があります。一旦、自分の目的を整理する時間を作ることをおすすめします。
ES作成(自己PR・志望動機)
書類で判断されてしまうからこそ、手を抜かずに作成したいのがESです。
丁寧な自己分析はES作成にも大いに役立ちます。
企業がESで見ているのは、“その人が持っているスペック”と“情報を分かりやすく伝える力”です。
企業は何件もの応募の中から、数を絞らなくてはなりません。
一枚一枚にそこまで時間をかけられないからこそ、分かりやすく論理的なESが、限られた時間の中で自分を伝える重要なポイントになるのです。
面接練習
面接では、気を付けていても本来の自分が出てしまうものです。
面接用の自分を作るのではなく、基本的なマナーや言葉遣いを身に付けたうえで、本来の自分を大切にしながら自分の言葉で伝える練習をしましょう。
内定が欲しいがためについた嘘は、面接官に伝わります。
嘘ではなく、本来の自分を知ってもらう工夫を考えましょう。
大学生は何に忙しい?「大学生=暇」な時代はとっくに終わっている理由
自分のやりたいことが分からなくて大変
自分のやりたいことが分かっている人は、そもそもそんなにいません。
自分のやりたいことは、様々なことを経験する中で見えてくるものではないでしょうか。
就活をしていると、自分の人生のすべてを決めているような気持ちになりがちですが、就活で決まることは人生のほんの一部です。
内定を貰うことはゴールではありません。
大切なのは内定を貰った後、その先です。
卒業後の進路が決まって働き始めてからも、人生の選択をする場面は必ず出てきます。
やりたいことを明確にしてから、就活に臨まなければならないわけではありません。
就活をする中で、今の自分の興味を大切にしていただきたいと思います。
交通費やスーツなどにお金がかかって大変
就活には意外とお金がかかります。
企業説明会や面接の回数が多ければ、その分だけ交通費がかかりますし、スーツは必ず必要です。
アルバイトをしていても、これまでと同じように生活費や学費にお金はかかります。
就活が長引けば長引くほど、お金がかかって大変だったと感じている就活経験者も多いです。
お金の工面の仕方も考える必要がありそうです。
就活が長引いて大変
どんなに自分の思いが強くても、計画通りに進まないのが就活です。
長引けば長引くほど、ストレスも大きくなり、やる気もなくなってしまうことがあります。
長引くことを想定したうえで、就活をどのくらいまで続けるのか、ある程度決めておくことも大切です。
メリハリをつけずに就活を続けていると、自分の気持ちがついて行かないだけでなく、雑な就活をダラダラと続けてしまうことになりかねません。
新型コロナウイルスの影響で就活はより難しくなった
新型コロナウイルスの影響で、20卒以降の就活は、以前よりも難易度が上がりました。
- 業界によっては採用人数が少ない
- 対面イベントの中止で情報収集ができない
- オンラインでのインターンや面接に対応しなければいけない
- そもそも行動が制限されて思うように就活できない
学生側も企業側も新しい試みが多く、先輩の就活経験が全くアテにならない可能性もあります。
前例の無いことに挑戦するため、精神的に辛くなる人も多いでしょう。
面接以前の問題で、行きたい企業に出会えなかったり、他の就活生の動きが全く見えなかったりしますよね。
しかし思うように動けない状況でも、自分の魅力を最大限に企業に伝えていかなければいけません。
では就活でつらい瞬間は、どのように乗り越えていくのでしょうか?
就活でつらい瞬間を乗り越えるコツ
この項では、就活でつらい瞬間を乗り越えるコツをご紹介していきます。
ポイントはすべてに100%を注がないこと。
頑張るときは頑張る、休むときは休む、そのメリハリが大切です。
就活にかかるお金を貯金しておく
前述したように、就活では交通費やスーツなどに、想像以上のお金がかかります。
間際になって困らないために、早いうちから就活用のお金として貯金しておくことをおすすめします。
時間に余裕をもったスケジュールを立てる
就活だけでなく、学業との両立もしなければなりません。
本業である学業が疎かになって、「卒業できない…!」などということが無いように、時間に余裕のあるスケジュールの中で行動しましょう。
スケジュールに余裕があると、気持ちにも余裕が生まれますよ。
【就活の流れ】内容や時期をわかりやすく解説!就活の流れを理解しよう!
選考に落ちても自分を否定しない
不採用通知が続くと、自分には存在価値がない、必要のない人間なのではないかと自己否定に陥りがちです。
就活を乗り切るためには、自分を肯定する時間を作るのがポイント。
不採用とあなたの価値は、決してイコールではありません。
あなたがダメなのではなくマッチしなかっただけと考える
不採用と言われると、自分がダメだったのだと考えてしまいがちですよね。
就活は、企業と就活生のマッチングで決まります。
どちらか一方の問題で判断が決まるわけではなく、お互いの相性が合わなかったのです。
世の中には莫大な数の企業があり、様々な働き方があります。
コロナ禍で、働き方の多様化を改めて実感したという人も多いのではないでしょうか。
振り返りは大切ですが、自分がダメなのだと必要以上に責める必要はありません。
不採用だった時には、自分自身に優しい言葉を掛けてあげてください。
他人の就活と比べない
就活モードが本格的に始まると、他人の就活と自分の就活を比べてしまうことがあると思います。
比べてしまうこと自体は決して悪いことではありませんが、比べることで自分を否定する必要はありません。
就活は誰かのためにするものではなく、自分自身のためにするもの。
他人の就活と自分の就活は、同じ就活でも全くの別物です。
主体性を持って就活に臨みましょう。
適度に息抜きする日をつくる
どんな人でも常に100%で頑張り続けることはできません。
頑張るためには、適度な息抜きの時間も必要です。
余裕のあるスケジュールを立てるのは、学業と両立するためだけでなく、息抜きをする時間を作るという目的もあります。
就活を乗り切るためにはエネルギーが必要です。
自分自身のために、エネルギーを補充する時間も作ってあげてください。
就活の結果で人生が決まると考えない
就活が思うようにいかないと、将来に絶望感を感じてしまうこともあるかと思います。
ですが、就活に人の人生を決めてしまうほどの力はありません。
今している(これから始まる)就活は、あくまでも“今”の自分のためにしていること。
社会人になって働き始めてからも、様々な場面で選択を迫られることが出てきます。
その時その時に、自分の人生について真剣に悩み、考えることが自分のためにつながります。
自分の生活や実力を知る良い機会だと捉える
就活をしていると、これまで気が付かなかった自分に出会うことがあります。
こんなこともできなかったのかと悲観的になることばかりではなく、こんな能力もあったのかと面白い発見をすることもあるのです。
つらいことも多い就活ですが、つらい中にも楽しみや新たな発見があるということを、ぜひ頭の片隅に置いておいていただきたいと思います。
つらいと思ったら休憩してOK!余裕をもって行動しよう
「就活が大変だった」という話はよく耳にしても、「就活が楽しかった」という話はあまり聞かないですよね。
就活に不安な気持ちや焦りを感じることは、とても自然なことです。
つらいことや苦しいこともたくさんあるでしょうし、逃げ出したくなることもあるかもしれません。
そんな時は、少し休憩しましょう。
気持ちと身体をゆっくり休める時間を作ってあげてください。
誰のためでもない、あなたのための就活です。
休憩したら、またゆっくりと、自分のペースで頑張れば良いのです。