2020年初頭から世界的パンデミックを引き起こしている「新型コロナウイルス」の感染防止策「ステイホーム」に則り、教育機関は「オンライン学習」の導入を各都道府県の自治委が行いました。
急な教育形態のお知らせに、対応できず、まず何から始めたらいいのか分からない保護者も少なからずいます。
今回、当記事ではこれから「オンライン授業」に形式移行しても慌てず対応できる内容をお届けします。
1. そもそもオンライン授業とは
1-1. オンライン授業の概要/導入の理由
「オンライン授業」とは、その名前通り、インターネット環境が整っていれば時間や場所を問わず、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのネット環境に接続ができるデバイスを通して授業を受けられるスタイルです。この学習スタイルは、小中高などといった「教育機関」のみならず、企業研修の場でも導入が行われています。
ではなぜ今となって「オンライン授業」が注目を浴び、導入が行われているのかというと、1つは「学校や各家庭」におけるインターネットの普及の高さにあります。
90年代をはじめとした年からインターネットの普及は右肩上がりで伸びてきました。しかし、導入できている学校や家庭はほんの一部分にすぎませんでした。しかし、2010年以降を境にインターネットの普及は大幅に上がり、今となっては各家庭に1台はタブレットやパソコンが揃っており、ネット環境も整っている時代になり、それが今となっては当たり前の時代となりました。
この普及の高さから示唆して教育機関からはオンライン授業の先駆けとした「通信機養育の実施」「講義のライブ配信」などが行われるようになりました。
そして2020年に起きた「新型コロナウイルス」感染防止策として「外出制限」「ステイホーム」に則った「オンライン授業」こそが学習カリキュラムに支障をきたさず、授業を行えるものとして今注目を浴びて、各都道府県の教育機関では導入が進められています。
1-2. 教育側が選択するオンライン授業の形式
「オンライン授業」と一言で総称しておりますが、実は2つの形式からオンライン授業は成り立っています。
1つは「一方向型オンライン授業」別名を「オンデマンド型授業」と称されているオンライン授業です。
その授業スタイルは、あらかじめ授業内容を教師側が録画して、その動画を生徒側に発信して学習をしていくものです。簡潔にいうと「動画配信型」を軸としています。受講する側のメリットは接続デバイスとインターネット環境が整っていれば場所と時間を問わずいつでも授業を受けることができる点と、不明点があれば、その箇所までバックして何度も見直すことができるてんです。ただし、授業はあらかじめ録画されたものとなるため、質疑応答ができないほか、集中力が途切れてしまう恐れがあるという点です。
もう1つは「双方向型オンライン授業」といった、ビデオ通話形式を用いてリアルタイムで授業を行うスタイルです。
この形式はこれまで行っていた対面型授業がコミュニケーションツールを用いた「オンライン形式」に変わったものです。メリットとしては「ステイホーム」を遵守しているため、感染防止策の一環なるうえ、これまで通りの対面型授業を実施することができる点です。ただし、教師側と生徒側で必要に応じて時間都合を合わせる必要があると同時に、大人数で実施する場合、生徒1人一人の理解度や進め具合に目が届きにくい点が挙げられます。
2.オンライン授業導入に伴って準備すべきアイテム
2-1. 準備しておくべき必須アイテム
「オンライン授業」を受けるためには必ず「インターネットに接続ができるデバイス」は必須アイテムです。具体的にはパソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続ができるデバイスであれば、どれを利用しても受講することは可能です。ただしデバイスによっては表示が難しいものや学校側からの指定など様々な事項が絡んできます。
特に多くの場合が「パソコンを使用してください」との指定が多いです。理由としては「板書」や「PowerPoint」が見やすいとの理由が挙げられます。もちろんスマートフォンやタブレットを用いて表示することもできます。
ただし、いくら表示ができると言って、「板書」や「PowerPoint」に記載されている内容が見えなければ授業を受ける意味がありません。加えて、画面に近づきすぎて視力の低下、猫背になったりと、生徒側の健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。
これらの理由からオンライン授業を受ける場合は、「パソコン」を使用することがお勧めします。
2-2.受講する上で機材を選ぶポイント
前述で受講するならば「パソコンがお勧め」と言いました。しかし、「パソコン」と称してもデスクトップパソコンからノートパソコンといった2種類存在します。どちらか一方を選択する上の基準となるのは、持ち運びや受講する場所を問わないといった「利便性」を軸に選択することです。「オンライン授業」の最大のメリットは「インターネット環境さえ整っていれば場所を選ばずどこからでも受講することができる」ことです。このメリットを最大限活かすならば「ノートパソコン」の方が便利といえます。
ただしここで1点注意があります。
「ノートパソコン」の利点は「持ち運びができる」という点です。この利点を活かすために大小さまざまな大きさのものが、出回っています。選ぶうえで基準にしてほしいのはモニターサイズが10インチ以上あるものを選択することです。これはタブレットで受講を考えている人にも同様のことが言えます。理由は上項のように表示ができても「板書」や「PowerPointの内容が見えなければ意味がないためです。
2-3. 必要に応じてあると便利なアイテム
ここまで「オンライン授業」を受講するための必須アイテムをご紹介しました。パソコンとインターネット環境があれば、どこでも受講はできます。ただしオンラインならでの観点から1点重要なことがあります。それは「音」です。
「オンライン授業」はコミュニケーションツールを用いて、授業を行います。そのため先生の話を聞き取れなければ、その日の授業で重要なことを聞き逃してしまいあとあとに響くなんてこともあります。このような時代をあらかじめ防ぐためにも「ヘッドセット」を用意しておきましょう。
ここで用意しておきたい「ヘッドセット」を選ぶ基準として以下のものが挙げられます。
- サラウンド対応がある。
- 「Zoom」や「Skype」などのコミュニケーションツールに対応しているもの。
- ノイズキャンセリング機能の搭載。
- スマートフォンとの接続も可能。
上記ポイントの中でも周囲の音を拾いにくい「ノイズキャンセリング機能が搭載されたもの」を基準として、長時間着用していても大丈夫なものを選びましょう。
同様に「Webカメラ」も別途用意しておきましょう。「ノートパソコン」を選べば必ず「Webカメラ」が内蔵されています。しかし、内蔵されているからとはいえど、こちらの様子が鮮明に映し出されているかはまた別の話しとなってきます。
特に「双方向型オンライン授業」形式で授業を行う場合、こちらの様子を相手に伝えるのは大切です。理由は双方でコミュニケーションが取れるだけでなく、学習状況、理解度の把握ができるためです。
また内蔵カメラの明るさは自然光などの外的要因によって左右されます。その要因に左右されることなく「Webカメラ」はこちらの様子を鮮明に映し出してくれます。
3.自宅のネット環境を整えておく
3-1.回線環境
必須アイテムとあると便利なアイテムが揃ったら、いよいよ授業を受けるためのインターネット環境を整えています。
インターネット環境が整っていなければ、授業を受けることは根本的に不可能です。
現代において、スマートフォンの普及に相まって高速データ通信から通信料の大容量化の実装によって環境そのものを用意していない家庭も少なからず存在します。仮に受講に伴って使用するデバイスの指定がなくスマートフォンを利用した場合、機種や契約によっては通信料の圧迫により一時的な制限が設けられる恐れがあります。
このような事態を避けるためにも家庭用のLAN回線を用意しておくことが望ましいです。
回線を用意しておくことによって、スマートフォンやタブレットのパケット通信に影響がないほか、電波状況が乱れることなく通信することができるためです。
回線を設けることができれば、周辺機器として「無線LANルーター」と「LANケーブル」の準備もしておきましょう。
「無線LANルーター」は家庭用LANを引いたときに設置するモデムに接続することによって自宅のいかなる場所にいても、インターネットに接続することができます。
ただし、無線LANも時として接続不良を起こす場合があります。安定した接続状態を保ちたいという場合は、LANケーブルを用いりましょう。無線接続状態よりも安定した状態を維持できます。ただし、接続場所がルーターのある場所に固定されてしまいます。
後者の場合は無線接続が安定しない場合の保険として使用するのがベストです。
4.想定されるオンライン授業でのトラブル対応
「オンライン授業」を受講している最中に、使用しているツールがフリーズしてしまったり、映像が途切れてしまったり読み見画面になってしまったなど様々なトラブルが想定されます。例として挙げた主な原因は接続している「無線LAN」の通信速度が遅いことや、接続通信モードの周波数、そのほか、有線接続していても不安定な場合があります。それでは1つずつ対処について解説していきます。
「通信速度が遅い」と感じる問題です。
この問題の原因として挙げられるものとして「ルーターの距離」「同時接続しているデバイスの数が多い」「大容量のデータのやり取りが行われている」などが挙げられます。ルーターにも処理できる容量が機種によって決まっています。その容量を超える通信が行われるとキャパオーバーを起こし通信の遅延を引き起こす要因となります。同様にパソコン以外にもゲームハードやスマートフォンなどのアップデート通信を行いながら受講するのも遅延の原因です。
次に周波数の問題です。
デバイスの通信モードには「2.4GHz」と「5.0GHz」の2種類の周波数が設定されています。
前者の場合は「障害物の英起用を受けず遠くまで電波を届けられる反面、他の無線域と混在すると回線が不安定になりやすい」側面を持っています。
逆に後者は「安定した通信を実現できる反面、障害物や通信距離が長いと通信が不安定になりやすい」側面を持っています。
それぞれにメリットデメリットがあるため、一度利用法を試して安定した通信が行える方を選択するのが最適といえます。
最後に「優先接続」の場合です。
有線接続は無線接続と違って、ルーターから直接データ通信を行っています。この接続が不安定になるということはルーター側に原因があると言ってもいいでしょう。その時は一度LANケーブルを抜き差しして再度接続を試みる。もしくは、ルーターを再起動して接続を試みる方法があります。それでも、接続ができない場合はLANケーブルそのものを買い替えるのがベストです。
ただし買い替えるのは、有線接続が不安定な場合の解決策としての最終手段として考えてください。
5.まとめ
以上が「オンライン授業」に移行した時に備えて準備することと想定されるトラブルの対処方法となります。
すでに「オンライン授業」になっているところもあれば、これから導入されるところがあります。後者の場合はいつでも、対処できるように今のうちから準備を進めておくのがベストといえるでしょう。
中でも小中学生のうちからオンライン授業となるご家庭は「子どもが扱いやすいもの」を重要視してデバイスを選択しましょう。これが子どもにとっては「1人でも扱える」という自信に繋がるだけでなく、学習意欲、モチベーションの向上にも繋がります。