初めてOB・OG訪問に行くけれど、どんな質問をすればいいかわからないと悩む人も多くいますよね。
OB・OG訪問とは、実際に仕事をしている社会人の方に対して、企業や業界への理解を深めることを目的としています。
せっかく時間を割いてもらうのだから、より有意義かつ充実した時間にしたいですよね。
そこで今回は、OB・OG訪問で聞いておくべき質問例、さらに質問をする際のポイントや注意点などについて解説していきます。
目的別に紹介するので、自分の興味に近い質問を選んでみてくださいね。
OB・OG訪問の質問で悩む原因とは?
そもそもOB・OG訪問の質問で悩む原因には、聞いてもいい内容なのか自分では判断できないケースが挙げられます。
しかし基本的にOB・OG訪問での質問は、個人のプライベートに迫るものではない限り、そこまで考えすぎることはありません。
OB・OG訪問といった個別での質疑応答だからこそ、福利厚生や企業の離職率、将来性といった普段なら聞きづらい内容も聞けるメリットがあります。
ですので質問内容に関して、自分なりの明確な意図や目的があれば問題ないと覚えておくといいですね。
OB・OG訪問で聞いておくべき質問例56選
OB・OG訪問で聞く質問を考える以前に、「OB・OG訪問で何を得たいのか」を明確にする必要があります。
そこで今回は、実際の学生がOB・OG訪問の質問でよく聞く質問例についていくつかご紹介します。
自分に近い目的を見つけて、ぜひ参考にしてみてくださいね。
テーマ別OB・OG訪問の質問例56選
- 業務内容について
- 職種、業界について
- 社風について
- 社会人としての生活について
- 働き方、仕事観について
- 就職活動の進め方について
➀業務内容について
働くイメージを膨らませるためには、実際に働いている人に具体的な業務を聞くのが一番です。
業務内容にかかわる質問には以下のものが挙げられます。
- 1日の仕事の流れ
- 具体的な業務内容(新卒から今に違いはあるか)
- 繁忙期の有無
- 残業や休日出勤の頻度
- 研修内容について
- 社員の規模、よく仕事をするメンバー
- 普段の仕事の具体的な目標
- この会社に入社しようと決めた理由
②職種・業界について
ひとつの企業のなかでも営業や企画、人事などさまざまな職種・業種があります。
自分が思っていた内容と異なるケースもあるので、どのような職種につきたいかを見極めるためにも以下の質問をしてみるといいでしょう。
また、興味のある業界に将来性があるかどうかやどんなスキルが必要なのかも聞いておくと企業・業界研究になります。
- そもそもなぜこの職種を選んだのかの理由
- 職種の特徴
- 業界の魅力
- 配属の制度について
- この職種や業界を目指すにあたって必要なスキル、能力
- この職種で感じられるやりがい
- 企業の強み、課題だと感じられること
③社風について
どうしてもその企業に入りたい意志が強いのなら、社風について掘り下げるのもひとつです。
一般的に複数の企業が集まった合同説明会などでは、「若いうちからチャレンジできる職場」「向上心の高い人たちが集まった社風」などとアピールする企業がほとんど。
しかし、やはりそういった表現はありきたりですし、なかなか社風をイメージしにくいですよね。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、個別でおこなうOB・OG訪問を利用して待遇面なども思い切って聞いてみましょう。
- どのような人が働いているのか
- 企業の自慢できるところ
- 若いうちでもキャリアアップが望めるか
- ほかの企業にはない企業ならではの文化、特徴
- 同僚同士のつながりや交流の場について
- どんな人に向いている職場か
- 企業として今後力を入れていること
- 福利厚生について
- 産休、育休、有休の割合
- キャリアアップの実例
- 男女比、年齢層、管理職の割合
- 評価の仕組みやポイント
- 活躍している人に共通する特徴
④社会人としての生活について
「自分が社会人としてやっていけるか心配」「仕事を続けられるか不安」な方は、社会人生活についての質問をすると悩みも軽減されるはずです。
ただし、あまりにも個人のプライベートに踏み込みすぎた質問だと印象が悪くなってしまうので、その加減には気を付けるようにしてください。
- 上司、後輩、同僚など人間関係を良好に築くコツ
- 学生から社会人になった時に感じた生活面のャップ
- 自分の成長のためにおこなっていること
- プライベートの過ごし方について
- 仕事とプライベートを両立させるために意識していること
- 出産や子育てとの両立や経験談
- 入社前のイメージ、入社後にギャップを感じた点
- 繁忙期や閑散期について
- 社会人になってよかったこと
⑤働き方・仕事観について
仕事の業務内容など具体的な質問も大事ですが、実際に企業で働いている人がどのような考えやモチベーションを持っているのかを知ることも聞いておくといいでしょう。
先輩社員のビジョンや仕事観に触れておくことで、今後の自分のキャリア形成や就職活動の方向性などの参考につながります。
- 仕事をする上で大事だと思うこと、意識しているポイント
- 仕事をするなかで苦労したこと、難しいと感じた場面、失敗談
- 仕事をしていてやりがいを感じるとき
- 働いているうちに身につけた能力、スキル
- モチベーションが下がった瞬間、対処法
- 1年間の仕事の流れ
- これからチャレンジしてみたいこと、将来の夢
- 先輩が思い描く理想のキャリアパスとは
⑥就職活動の進め方について
OB・OGは自分よりも何年か早めに入社しているため、志望企業の選考や就活の進め方のコツなどを聞くのもおすすめです。
業界や職種がある程度固まっているのなら、入社までに必要なスキルや能力、やっておくべき経験を聞いてみましょう。
当時意識していたポイントなども聞ければ、就職活動でより実践的な行動に落とし込めますよ。
さらに、OB・OG訪問をするうえで自分の第一印象や改善点などについて聞くのもひとつです。
- 就職活動のスケジュール
- 自己分析、企業研究をどのようにおこなったか
- ほかにどんな業界や企業を考えていたのか
- エントリーシートや面接時のアドバイス
- 最終的にこの企業に入社した動機、決め手となったポイント
- 就職活動の軸、大事にしていたこと
- 学生時代にやっておいたほうが良いこと
- 就職活動にやっておけばよかったと思う点
- 自己PRで何をアピールしたのか
- 企業の選考突破において必要なこと
- 自分と話して感じた印象
OB・OG訪問で質問をする際のポイント4つ
OB・OG訪問では、相手の貴重な時間をわざわざ割いてもらっています。
あまりにも失礼な態度をとってしまうと、企業選考で不利になったり回りまわってクレームにつながるおそれも!
そこで今回は、OB・OG訪問の質問でおさえるべきポイントやマナーについて4つご紹介します。
実際に訪問する前にぜひ一度チェックしてみてくださいね。
OB・OG訪問で質問をする際のポイント4つ
- 質問に優先順位をつける
- お礼メールを送る
- 答えてもらっている時はメモをする
- 聞く相手に合った質問をする
➀質問に優先順位をつける
OB・OG訪問の質問では、どんな質問をするのかの優先順位をあらかじめ決めておくのが大事です。
OB・OG訪問は時間を決めておこなわれるものなので、いくら質問がたくさんあるからといって全て答えてもらえるわけではありません。
また質問する内容に関しては、確認メールやOB・OG訪問の数日前までには「質問リスト」としてあらかじめメールで送っておくとスムーズに進められます。
OB・OG訪問でおこなう質問数については時間によっても異なりますが、おおよそ3~5程度用意しておくのがベスト。
それ以上や以下になってしまうと時間内に終わらなかったり、考えていないとせっかくのOB・OG訪問がもったいないですからね。
だからこそ、必ず聞きたい質問などの優先順位は考えておく必要があるのです。
②お礼メールを送る
OB・OG訪問を終えたら、OB・OG訪問をさせてもらったことのお礼メールを送るのも社会人としてのマナーです。
お礼メールは出来れば当日中もしくは翌日の午前中までに送りましょう。
お礼メールに関しては以下のメールの例文を参考にしてみてくださいね。
お礼メールの例文
件名:【OB・OG訪問のお礼】〇〇大学〇〇
〇〇会社 〇〇様
お世話になっております。
OB・OG訪問をさせていただきました、〇〇大学、〇〇学部〇〇学科の〇〇です。
本日はお忙しい中、貴重な時間をいただきありがとうございました。
〇〇さまとお話する中で、今まで以上に業界についての理解が深まり、また仕事内容についてもよりイメージできるようになりました。
今回ご教授頂いたことを踏まえ、さらに企業研究を深めてまいります。
どうぞ今後とも、よろしくお願いいたします。
**************************************
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
氏名 〇〇〇〇
メールアドレス:
TEL:
*************************************
③答えてもらっている時はメモをする
OB・OG訪問では想定以上に話が盛り上がる場面も多くあるため、なかなかすべてを完璧に覚えることは難しいでしょう。
ですので、OB・OG訪問が終わった後も自分でフィードバックができるようにするためも、答えてもらっている間にメモをとることをおすすめします。
その際は、「メモを取らせていただいてもよろしいでしょうか」と一声かければスマートです。
メモには聞いた話の要点だけではなく、OB・OG訪問で感じたことや印象深かったこと、自分自身の半生店などを書き記します。
そうすることで、次回のOB・OG訪問の改善にもなりますし、今後の就職活動にも役立つはずです。
ただし、メモを取ることに注力しすぎて会話をスルーしてしまうと失礼にあたるため、箇条書きや要点だけにとどめておくといいですね。
また食事を伴うOB・OG訪問の場合も食事を優先し、終わった後に書き起こすようにしてください。
④聞く相手に合った質問をする
OB・OG訪問での質問は、質問する相手が答えられそうなことや知っていそうなことなど、その人に合った質問に絞って聞くことが大切です。
反対に知らない分野のことや的外れなことを聞いていると、相手も困りますし自分もなんだか解消されない気持ちになり、時間の浪費になってしまいます。
OB・OG訪問をする相手に有意義な質問をするためにも、相手が属する職種や業界などについて事前に調べるようにしましょう。
例えば、入社してから何年目なのか、そもそも自分が目指している業界の人なのか、仕事内容についても簡単に知っておくと、そこでしか聞けないような貴重な話も聞けますよ。
OB・OG訪問の質問する際の注意点
OB・OG訪問で使えるさまざまな質問内容の例についてご紹介してきましたが、なかには聞くべきではない質問や質問する際の注意点などがあります。
- 調べてもわかることは聞かない
- 就活や仕事に関係のない質問はNG
➀調べてもわかることは聞かない
OB・OG訪問で聞かないほうが良い質問としてはまず、企業のホームページや就職活動のサイトといった、調べればわかることが挙げられます。
あまりにも表面的な質問ばかりするとわざわざ個別で話を聞く意味がないですし、相手にとっても「事前準備をしていないのか」「オリジナリティがない」といった気持ちにさせてしまうことも!
「より有益な情報を得たい」「もっと深い話をしたい」のであれば、事前準備として訪問する企業について調べるようにするといいでしょう。
例えば以下のような質問は独自でも調べられる範囲なので、避けた方が無難です。
- 企業が求める人材(実際にどんな人が働いているのかを聞くのはOK)
- 企業理念、ビジネスモデル
- 最近の実績
- 企業としてのミッション
②就活や仕事に関係のない質問はNG
表面的な質問以外には、明らかに就職活動や仕事に関係のない無意味な質問も避けるべきです。
なかなか線引きが難しいところではありますが、あまりにも個人のプライベートに抵触するもの、同世代と話すときの話題のようなものは適しません。
例えば、仕事とプライベートをどう両立しているかなどは許されますが、具体的に休日に何をしているのか、お金の使い方などといった個人の趣向に関わるもの。
どうしても雰囲気が盛り上がる場面や、空気を和ませるために多少脱線してしまうこともあるでしょうが、時間には限りがあるため軌道修正するようにこちらから働きかけましょう。
~まとめ~OB・OG訪問の質問で企業や業界とのミスマッチを防ごう!
今回はOB・OG訪問の質問例やポイント、注意点などについてご紹介してきました。
OB・OG訪問はすべての学生が必ずしもやらなければいけないことではありませんが、より就活を有利に進めたい方や少しでも働いているイメージを膨らませたい方にはおすすめです。
そのためにも、実際にOB・OG訪問で質問する前にはいくつか準備が必要です。
また、いくら自分が知りたいことであっても相手のプライベートについてガツガツ聞いてしまうのはナンセンス。
初対面であり目上の先輩という意識は忘れず、配慮をするようにしましょう。
OB・OG訪問での質問によって企業や業界への理解を深め、企業とのミスマッチ対策に活用してみてくださいね。