就活を終えて内定が決まると、企業側から開催される内定者懇親会。
大学でも、卒業へ向けて論文制作やゼミで忙しくなる人も多い中、内定者懇親会とスケジュールが重なって出席できないと心配している人もいるのではないでしょうか?
内定者懇親会に出席できず、評価が下がったり、同期と交流する機会を逃して孤独にならないかと不安を抱えている人もいるでしょう。
今回は、内定者懇親会に出席できない場合でも、企業側にネガティブなイメージを与えずに欠席連絡を入れるポイントを解説していきます。
内定者懇親会に出席できずに困っていたという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
内定者懇親会は欠席しても問題はない
内定者懇親会は、参加必須としている企業を除いて、欠席すること自体には特に問題ありません。
ただ、欠席する際には企業担当者への事前の連絡が必要不可欠です。
あくまで、内定者懇親会とは、内定者と企業で働く社員の親睦を深めるために開催される行事で、内定者辞退者を減少させる目的がある場合もあります。
とはいえ、内定者懇親会への参加は、就活の緊張感から解き放たれて、実際に会社で働いている先輩から生の声を聞けたり、同期と交流を深められる数少ない貴重な機会となります。
内定者懇親会に参加の義務や強制力はないとはいえ、選んだ内定先に安心して入社するためには、予定がない場合には参加することをおすすめします。
内定者懇親会を欠席するリスクとは?
もちろん内定者懇親会に出席したくても、何かしらの学校行事や用事で出席できないケースもあるでしょう。
仕方のないことではありますが、欠席することで以下のようなリスクも想定されます。
事前にリスクも頭に入れて、担当者との連絡の際に利用すると良いでしょう。
- 内定辞退を懸念される
- 上司や先輩社員などへの印象が薄くなる
- 動機との交流に乗り遅れる
➀内定辞退を懸念される
内定者懇親会を欠席する理由には、様々な理由があるでしょう。
どうしても外せない予定と重なったという人だけではなく、中には何となく気が向かないとか、そこまで志望度が高くないなどというネガティブな理由で欠席する人もいます。
そのため会社の人事担当者からすると、採用まで一人ひとり見守ってきた部分もあるため、気が変わってしまったのではないかと内定辞退の疑いも懸念される場合があります。
そうすると、担当者との距離を感じたり、やる気がないと思われていると感じて不安になるケースも少なくないはずです。
担当者との関係性を良好な状態で維持するためにも、欠席理由や連絡スピードにも注意を払って、欠席する際にも心配されない対応を心がけましょう。
②上司や先輩社員などへの印象が薄くなる
内定者懇親会には、入社後に共に働く上司や先輩社員ももちろん参加します。
そのため、内定者懇親会に参加するだけで、入社前から顔を覚えてもらえてコミュニケーションを取れる絶好の機会になるうえ、入社後の関係性作りもスムーズに進められるようになるでしょう。
その場で出会った先輩社員と連絡先を交換しておくことで、入社に伴う不安や必要な勉強について教わることさえできるのです。
内定者懇親会を欠席することは、この絶好の機会を逃すことになりかねません。
もちろん入社までの残りの大学生活の期間は、友人との思い出作りや卒業論文制作などに忙しい時期となりますが、社会人になる前の最後の勉強期間でもあります。
その期間を、入社後自分が後悔しないための準備期間として、先輩から聞いた内容の実践や勉強時間に充てることによって、学生生活をより有意義に送れるでしょう。
③同期との交流に乗り遅れる
内定者懇親会に参加する内定者の多くは、同期との交流を目的としていることでしょう。
就活最中はライバルであった関係性も、同じ内定者となると仲間意識が芽生えて、入社までの期間を離れた同志のように感じて過ごす内定者も少なくありません。
もちろん入社後の研修を行う企業も多いため、その期間で関係性を構築することも可能です。
ですが、内定者懇親会で交流を深めておくことで企業によっては内定者研修なども定期的に実施される可能性もあるため、その後の積極的な活動にも繋がります。
入社前までは、互いの内定者の場所もそれぞれ異なるため、特に入社後の不安を抱える人も多くいるため、情報交換する意味でも交流しておいて損はないでしょう。
内定者懇親会を欠席する際は連絡を入れるのが必須
前述の通り、内定者懇親会を欠席することには問題はありません。
しかし、無断欠席は問題です。急な体調不良や身内の不幸事に関しては事前の連絡は難しいですが、基本的には余裕を持った事前の連絡が望ましいです。
それだけでなく、採用担当者のことを考えたタイミングでの連絡を心がけるようにしましょう。
連絡を入れるのに適したタイミングとは?
内定者懇親会の案内をもらった時点で、予定を確認してすぐに出欠連絡を行うのが一般的なマナーです。
採用担当者は、内定者の参加人数を把握したうえで、当日の進行を考えたりグループを作成したりする場合があるため、連絡を入れるタイミングが早いに越したことはありません。
ただし、開催日が直前に迫っているタイミングで、法事や体調不良などの理由でやむを得ず欠席する場合もあるでしょう。
その場合には、開催する担当者への感謝の気持ちや、参加予定を変更してもらう手間へのお詫びをしっかり伝えることが重要です。
社会人になるにあたって、入社後もこのような場面に遭遇することは多々あるため、面倒だと考えず、誠心誠意対応することが担当者からの信頼を得ることにも繋がりますよ。
内定者懇親会を欠席する際の伝え方
欠席する際には、どのような理由であれ、可能な範囲で理由は伝えた方がいいでしょう。
もちろん詳細に説明する必要はありません。
「学校で外せない試験が入っている」「実家で法事の予定がある」などと、相手にとって理解してもらえるように伝えられれば問題ありません。
さらには、「参加できない」という内容だけでなく、「参加したかったけど、都合がつかない」などの自身の気持ちを織り交ぜ、相手の気持ちに寄り添った文章だと相手に余計な心配をかけずに済みます。
特に、採用担当者は大勢の内定者と連絡をとっているため、欠席だからと連絡を渋って後ろ倒しにするのではなく、欠席の時こそ迅速に連絡するよう心がけましょう。
それだけで採用担当者の時間を奪うことなく、さらには好印象にも繋がります。
メールの場合
採用内定までの就活期間中は、担当者とのやりとりはメールを利用していたという内定者も多いでしょう。
そのため、このような連絡の場合にもメールの方がハードルが低いという方もいますよね。
しかし、欠席連絡となると、文面では意思や考えが伝わりづらく冷たい印象を与えかねないため、より丁寧な文章を心がける必要があります。
メールでの連絡においては、以下の点に注意しながら、下記の例を参考にしてみてください。
- 案内が来たら、そのメールに対して返信を行う
- 文面はシンプルに構成する
- 本文最後には署名を付ける
- 担当者名がわからない場合には「採用担当者様」とする
件名:内定者懇親会のご連絡_〇〇大学〇〇学部_氏名
株式会社〇〇〇〇 採用担当 〇〇様
お世話になっております。
〇〇年度の内定をいただいております、〇〇大学〇〇学部の(氏名)です。
この度は、内定者懇親会のご案内をいただき、誠にありがとうございました。
企画してくださったのに大変恐縮ですが、当日は学校の試験と日程が重なっており、どうしても参加することができません。
大変申し訳ございませんが、欠席させていただきたく思います。
せっかくの機会にも関わらず、お断りすることになり誠に申し訳ございません。
また別の機会がございましたら、ぜひとも参加させていただきたく思っておりますので、その際はお誘いいただけると幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学〇〇学部
氏名
〒〇〇〇〇
住所
電話番号:〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇
メール連絡を入れる際にも、相手の企業側の営業時間内にするのがマナーです。
メール連絡の場合だと、連絡した形跡がデータとして残るため便利ではありますが、急ぎ連絡の場合にはすぐに相手が確認してくれるとも限らないため、電話連絡の方がおすすめです。
さらに、連絡して丸1日返信がない場合などは、念の為に電話でも連絡しておくのが得策でしょう。
電話の場合
就活中にメールでのやりとりが多かったという方にとっては、担当者に電話を入れることは少し勇気のいることかもしれません。
しかし、自身の意思や気持ちを伝えるうえでは電話連絡は最適な手段です。
電話連絡するうえでは、メール連絡時同様、企業側の営業時間内であることが望ましいです。
朝の忙しい時間帯や、昼休みなどの時間帯は避けるとより良いでしょう。
緊張して、電話が繋がった途端に言葉が詰まってしまう場合もあるため、事前に伝えるべき内容と順序はまとめておくのが重要です。
電話で連絡する前には、以下の点は必ず伝えるようにしましょう。
- 大学名と名前
- 内定者懇親会を欠席する理由
- 謝罪の言葉
- 入社式までに準備しておくことの確認
最後の確認事項については、会社によっては、内定者懇親会後は入社式まで内定者が集まる機会が設けられない場合もあるため、担当者との連絡の際にまとめて確認しておくことで相手の負担を減らせます。
電話連絡となると、相手が話した内容を漏れなく聞き取れるように、近くにメモを準備しておくことが重要です。
内定者懇親会で欠席を伝える際は「伝え方」が大事!
内定者懇親会は、就活を終えて入社後は仲間となる同期と交流を深めたり、共に会社を創っていく先輩方にも知ってもらえる貴重な機会です。
とはいえ、万が一欠席する場合でも過度に心配しすぎる必要はありません。
欠席する場合でも、自身の対応次第ではますます一緒に働きたいと好感を持ってもらえることもあるため、誠実さを持って対応すれば問題ないでしょう。
これから社会人となる一歩を踏み出すにあたって、会社の事業や行事に必要な人材の労力や時間などを想像することは重要なことです。
自分だけの立場や意見で物事を考えるのではなく、多面的に考えて冷静な判断と行動を取れるように注意を払っていきましょう。