「経理のインターンに参加したいけど、やっぱり数字に強くないといけないかな?」
「有資格者の方がインターン採用率高くて、無資格の私じゃ無理かもしれない」
就活生から人気がある「経理」の仕事。
会社では、要とも呼べる重要なポジションに位置する仕事のインターンに参加したいけど、職業研究をしていく中で知ってしまったことが不安要素となって、経理のインターンに参加したいけど参加できない学生がいます。
しかし、インターンは「就業体験の場」であり、有資格者・無資格者問わずみな平等にチャンスがあります。
そこで今回は、経理インターンのプログラム内容と実際にインターンに参加した学生の声、インターンを通して得られるスキルややりがいをご紹介します。
経理のインターン内容
ここでは、実施機関に応じで行われる経理インターンの内容をご紹介します。
1day・オンライン形式のインターン内容
まず1dayやZoomなどのコミュニケーションツールを用いて実施されるオンライン形式の経理インターンでは、以下のものが催されます。
【1day・オンラインのインターン内容】
- 会社概要・業務説明
- グループディスカッション
- 懇親会
- 内勤・現場同行
など、各会社によってプログラムは異なりますが、上記のプログラムが組まれています。
最近はインターン形式がオンライン化していることもあり、前座で会社概要・業務説明を行う「プロジェクト・ワーク型」のインターンを実施する会社が多いです。
同様に会社に赴いて実施される1dayインターンでも、会社概要・業務説明が行われますが、こちらはメインを先輩社員が行っている業務の補佐・同行など、実際の現場に赴いて「経理」という仕事を体験できます。
短期・長期のインターン内容
次は短期・長期間実施される経理インターンでは、実際に経理が行っている業務の一部をインターン生に任せています。
【インターン制に任せられる業務:1例】
- 個人事業主の月次入力
- 源泉徴収票の作成・入力
- 経理書類のファイリング(振替伝票、売上伝票、BS/PL、給与明細など)
など、その会社の経理部が実際に行っている業務の1部をインターン生が行います。
いずれも、「お金」に関する記録情報です。
任されている以上、小さなミス1つで大きな損失を招く恐れがありますのでご注意ください。
実際にインターンに参加した学生の声
以下は実際に経理インターンに参加した学生の声です。
『各種講座を受講してから経理業務を体験しました』
私は、各種講座を受けた後、税理士法人にて2週間の経理インターンに参加しました。
やらせていただいた業務は主に、「JDLソフト」を用いて証憑から得た仕訳の入力とファイルの作成、個人事業主の月次入力になります。
やっぱりインターン初日は緊張しましたし、お金に関する記録を扱うので、にゅぅりよく作業の時はミスがないか何度も確認をしました。
また口座で培った「簿記」の知識が業務中に幾度となく役に立ったので、インターン前に受講していてよかったって思いました。
短い間でしたが、お世話になりました。
――大学生・男性
『簿記3級取得後、インターンに参加しました』
私は税理士法人にて3週間に及ぶ経理インターンに参加しました。
任せて頂いた業務は、個人・法人事業の月次処理、売上伝票と諸経費の領収書を仕訳入力、源泉徴収や納税に関わる仕訳・貸付金の仕訳などを、JDLソフトを用いて行いました。
職場の先輩社員さんたちも優しくて、不明点があればすぐ解決、ご指導いただきました。
素人同然の私に多くのクライアントを任せてもらえたのはすごくうれしかったです。
3週間という概要で短い期間でしたが、この経験を糧に精進していきたいと思います。
――大学生・女性
インターンを通して得られるスキル・やりがい
ここからは、経理インターンを通して得られるスキル・やりがいについてご紹介します。
経理のやりがい
「経理」は、会社にとって「縁の下の力持ち」といった裏で会社を支える重要なポジションにいます。
表舞台に立つことはありませんが、会社の経済活動をより良い方向へと舵を切る「航海士」のような役割を持っており、方向背性を示す情報をどんどん発信していきます。
また納期以内に自分に振られた業務をミスなくやり切ったときの達成感は、格別といいます。
一見地味にも見える仕事でも、「会社を支えている存在」なのを感じるでしょう。
業務を通して学べること・得られること
短期・長期の経理インターンに参加すると、以下のことを学び得ることができます。
【学べること】
- 基本的なPCスキル
- 税金に関する知識
【得られること】
- 正確性
- 分析力・提案力
学べること①基本的なPCスキル
任される業務の中には、決算表や財務諸表の作成を任せてもらえる機会があります。
書類作成には「Word」、表計算や集計には「Excel」といった、大学のレポート作成でも使用するofficeソフトの扱い方を、任せられた業務を通して学べます。
インターン参加前にある程度の基礎ができると、任せてもらえる業務に幅を利かせられるほか、経理で使用する専用のソフト「JDL」などの扱いもインターン中に教わります。
学べること②税金に関する知識
業務を通して「税金に関する知識」も、経理インターンでは学べます。
会社所属の経理インターンや税理士補人が設けているインターンに参加すれば、業務をこなしながら税法に関することに触れます。
得られること①正確性
経理インターンでは、書類や資料の整理などの事務処理を任されます。
任される書類・資料の多くは、「お金」にまつわるものなので、データ入力や整理を任された際は、ケアレスミスしない「正確性」を養えます。
お金に関する記録は、小さなミス1つで会社にとって大きな損害を出すことがありますので、計算違いや入力ミスなど単純なミス1つ許されません。
意識してミスをなくそうなくそうと考えていても、ミスをしてしまいます。
ミスをしないためにも
- 指差し確認などのチェックを行う
- 手元の資料と見比べる
などの確認を怠らない、正確な入力ができます。
得られること②分析力・提案力
経理の仕事は、お金に関する情報を記録するだけじゃありません。
データ入力中に異常な数値を発見すれば、その原因の出どころを分析したり、お金の流れが著しくない場合は、原因と対策を講じる提案力の2つを養えます。
インターン生なのにそんなことしていいの?
って、思われますが、インターン参加中はその会社に所属する「1人の社員」として見られていますので、気になることがあれば、分析して上長に報告・提案して問題ありません。
短期・長期インターン参加で就活が有利に?
1dayやオンラインインターンとは異なり、短期・長期に及ぶ経理インターンでは、「就活が有利になる優遇制度」が採用されている場合があります。
この制度が適用されるのは、「簿記」や一定水準以上のPCスキルを有しているインターン生ではなく、インターン中に任された業務を通して、人事担当者から高い評価を得た優秀な学生にのみ適用されます。
あの学生は資格を持っているからや、他の学生よりもずば抜けたPCスキルを持っているからなど、個々人の能力で判断するのではなく、「仕事に対する取り組みの姿勢」を基準に評価しています。
その中から優秀な学生にのみ、就活の時に有利にはたらく「推薦状」を頂けます。
経理のインターンを志望する学生の傾向
最後に経理のインターンに参加する学生の傾向・特徴についてご紹介します。
経理志望の学生の特徴
経理インターンの参加を志望する学生には、以下の特徴が見られます。
【経理を志望する学生の特徴】
- 商業系の学習をしてきた学生
- 数字が得意
- 事務職希望
- 専門性を身に着けたい
特徴①商業系の学習をしてきた学生
高校時代や大学で「商業」に関することを学習してきた学生は、経理職に就けば役に立つ資格をいくつも取得しています。
その資格を活かせる仕事として、経理に就こうと考えている学生が大勢います。
経理で将来仕事をするなら、それに通じる資格を取得しておくことで就活が有利に進みます。加えて、取得のために費やした学習時間も面接ではアピール材料になります。
特徴②数字が得意
経理では、金銭勘定・管理・記録など、数字にまつわる情報を毎日取り扱います。
そのため、数字を取り扱うことに抵抗がない、好きである、得意である学生が経理を志望します。
逆に数字を取り扱うことに抵抗がある、苦手意識がある学生には、つらい仕事になる恐れがあります。
特徴③事務職希望
「事務職」に位置付く「経理」を設けていない会社はまずありません。
求人数も安定しており、「完全未経験から仕事を始められる」という特長がありますが、経理の仕事では専門知識が求められることが多々あります。
ついては、その専門性を、任せられた業務を通じて学びたいという志望者も中にはいます。
特徴④専門性を身に着けたい
「事務職」に位置付けられ事が多い経理では、業務中専門性を求められる場面が多々あるため、派遣業務でも高単価で就けます。
また経験を積めば、「高い専門スキルを有している」という理由から事務経験が評価され
転職の幅を広げられるほか、歳を重ねても継続しやすい仕事です。
なぜ、経理は人気なのか?
学生から人気がある経理の仕事。
なぜ人気が高いのかは、「経理の重要性・ポジション」に人気の理由が隠されています。
【人気の理由】
- 会社では欠かせない存在
- 重要なボジションだからこそのやりがい
理由①会社では欠かせない存在
経理という仕事は、どの企業にも必ずある欠かせない存在です。
経理職に就いて、業務を通じて得た経験は転職の際、異業種の経理部についても長年培った経験、専門知識が役に立たないことはまずありません。
また「どの企業にも必ずある仕事」という点に、高い需要性があります。
今後新たな企業が生まれれば、そこには必ず「経理」の仕事があることを指しているため、職に困らないという点に注目して志望する学生が多いのではないかと考えられます。
理由②重要なボジションだからこそのやりがい
経理の仕事は、他社と契約を交わす営業や企画・立案・開発などの会社の表舞台に立つ部署とは異なり、「華やかさ」に欠ける仕事を日々行います。
しかし、会社にとって欠かせない重要なポジションにいること、裏から会社を支えている大切な仕事を行っているため、その会社にとっての「柱」と呼べます。
また業務を通じて「経営」に関するノウハウを間近で学べます。
経理のインターン参加前にすることはある?
完全未経験の学生が経理インターンに参加するにあたって、前もって学んでおくことや積んでおく経験はありません。
基本的に「経理インターン実施」で募集をかけている企業では、「未経験歓迎」を謳っているところが多いです。
どのインターンでも、業務を通じて基本的なPCスキルや経理に関する専門知識を学ぶことを目的にして指導しますので、ご安心ください。
まとめ
以上が、経理インターンのプログラム内容と実際にインターンに参加した学生の声、インターンを通して得られるスキルややりがいをご紹介しました。
専門知識やスキルが業務上欠かせない「経理職」のインターンでは、完全経験者からでも、業務を通じて経理職で欠かせない知識やスキルを身に着けられる絶好の機会です。
「業務に支障を出さないよう、インターン前にある程度の知識は身につけておかないとだめ」
「事務職志望だけど、商業や経済出身の学生が多いから自分をインターン採用するところなんてない」
など、初めから飽きられるのは非常にもったいないです。
経理に限らず、どのインターンでも完全未経験者の学生でも参加できます。
会社側は個々の能力よりも、ポテンシャルや取り組みの姿勢、志望度の高さを鑑みて参加を受け入れています。
将来は経理職志望の学生は、ぜひこれを機に経理のインターンに参加してみましょう。
最初は不安に思うでしょう。
しかし、いきなり1人でこの業務をやってとは言いません。
そばには必ず先輩社員がついて、手取り足取り業務指導してくれます。