会社のことを就活生に知ってもらうために開催する「会社説明会」。
それに参加した後は、「お礼メール」を送るべき否か…数をこなしていても、いまだに悩みますよね。
「お礼メールを送る」ことは、貴重な時間を就活生のために割いてくれた会社に対する敬意と感謝を込めたものになります。
とはいえ、送ったからと言って「選考が有利に進む」などはありません。
しかし、「お礼メール」を受け取った会社側は、あなたのことをどう思うでしょうか?
そこで今回は、「会社説明会参加後にお礼メールは送るべきか?」という疑問解決を行うと同時に、お礼メールの書き方・書く時のマナー・各処ポイントをご紹介します。
会社説明会参加後にお礼メールは送るべき?
ここでは、「お礼メールを送るべきか?」という疑問解決、送るメリットについて解説します。
結論:送った方がいい
Q.会社説明会参加後にお礼メールは送るべきか?
A.お礼メールは送った方がいいです。
ただし、「お礼メールを必ず送るべき」といった、義務、必然性はありません。
特に数百人単位の就活生が集まる大企業の説明会では、会社の人事担当者は多忙故ゆえ、お礼メールが送られても1通1通確認する暇はありません。
「だったら送らなくてもいいの?」
って、いう考えに至りますが、読まれなくても「お礼メールを送る」だけでも大きな意義があります。
【お礼メールを送る意義】
- 志望度・熱意の高さを文面でアピールできる
- 読まれた時、人事担当者の印象に残っていることがある
選考評価の有無
会社が行っているインターンに参加すれば、本選考が有利になるように、「お礼メールを送れば本選考で有利になる」っていう考えがあるかもしれません。
しかし、お礼メールを送っても、「本選考が有利に進む」ことはありません。
お礼メールを送った就活生が本選考の1次、2次面接の段階で落とされるケースがあれば、送っていない就活生が内定を頂くケースなど様々です。
ここで抑えておくべきは、「お礼メール=本選考の人事評価のプラスにはならない」ことです。
しかし、「印象のプラス・マイナス」は付きます。
会社に送ったお礼メールの本分が熱意あるもの、志望度が高いものとしてアピールされていれば、それを読んだ人事担当者から「好印象」を持たれる可能性があります。
逆に、テンプレート、熱意のないお礼メールを受け取った場合はマイナスの印象を持たれるでしょう。
送るか送らないかで迷ったときは、送ることをおすすめします。
大企業など規模が大きいところほど読んでいない可能性が高い
前述したように、規模が大きい会社や就活生から人気がある会社の人事担当者は、就活生の他に、社会人の求職者の相手もしています。
それゆえ、就活生から送られたお礼メールを1通1通読んでいる可能性が低いです。
しかし、「もし読んでもらえた」のなら、その人事担当者からは「好印象」に残るはずです。
それが直接選考評価に影響しなくても、「送るだけの価値」は大いにあります。
お礼メールを書く時のマナー・ポイント
ここからは、お礼メールを書く時に抑えておきたいマナー・ポイントをご紹介します。
書く時のマナー
会社説明会後にお礼メールを送るときは、以下のマナーを抑えておきましょぅ。
【お礼メールのマナー】
- 本分は長く書かない
- 誤字脱字に注意
- お礼メールはなるべく営業時間内
マナー①本分は長く書かない
本分が長すぎると、「結局何を伝えたかったのか」分からなくなりがちです。
また、「お礼メール」を出している就活生は、自分以外にも大勢います。
「お礼メール」を送るときは、読み手にかかる負担を配慮して伝えたい内容を絞って短く、簡潔にまとめたものを送りましょう。
マナー②誤字脱字に注意
お礼メールを送る前に必ず、本文を一読して「誤字脱字」の確認を行いましょう。
もし、本文に誤字脱字がある状態で送ってしまった場合、「この就活生はミスがあるな」「仕事でも細かい間違いをする恐れがあるぞ」と、思われてしまいます。
また、「宛先」の間違いがないかも確認しましょう。
宛先を間違えることは、相手に大変失礼な行為です。
【誤字脱字の確認箇所】
- 同音異義語による誤字
- 曖昧な句読点
- 宛先の確認
マナー③お礼メールはなるべく営業時間内
お礼メールを送るタイミングは、なるべき会社の営業時間内に送るのがベストです。
営業時間外や22時以降の深夜帯に送信した場合
- 生活リズムが不規則
- 読み手の配慮に欠けている
などのマイナスの印象を持たれてしまいます。
夜にお礼メールが完成したら、翌日の午前中に送りましょう。
【避けるべき時間帯】
- 営業時間外
- 休日(定休日・土日祝日)
- 深夜帯
書く時のポイント
マナーとは別で、以下はお礼メールを書く時のポイントです。
【お礼メールのポイント】
- お礼メールはなるべく参加した当日中に送る
- メールアドレスは「就活用」で作ったアドレスを使用する
- 説明会の感想・選考への意気込みなど「具体的」に書くこと
- 件名は簡潔に書く
ポイント①お礼メールはなるべく参加した当日中に送る
お礼メールを送るときは、なるべき説明会参加後の当日中、あるいは翌日営業時間内に送りましょう。
お礼メールを早く送る方が、相手に名前と顔を覚えてもらいやすく、印象も残りやすいです。
逆に数日経ってからお礼メールを送ると、感謝の気持ちが伝わりにくく、かえってマイナスの印象を持たれてしまう恐れがあります。
ポイント②メールアドレスは「就活用」で作ったアドレスを使用する
お礼メールを送るときは、「就活用に作ったメールアドレス」または「大学側が用意してくれたメールアドレス」を使用しましょう。
プライベートで使用しているアドレスを用いてお礼メールを送るのもいいですが、メルマガなどのDMに埋もれて確認が遅れる可能性があります。
お礼メールを送るときは、なるべき「就活用に作ったメールアドレス」または「大学側が用意してくれたメールアドレス」のいずれかを用いてやり取りを行いましょう。
ポイント③説明会の感想・選考への意気込みなど「具体的」に書くこと
人事担当者は、説明会や本選考、インターンなどを開催した後、多くの就活生から山のようにお礼メールを受け取っています。
大量のお礼メールを1通1通読んでいても、後から読んでいくメールによって就活生の印象は上書きされ、最初に読んだものほど薄くなっていきます。
他の就活生と差別化を図るためにも、「具体的な内容」で書くと印象に残りやすいです。
【具体的内容:例】
- 説明会で心動かされたプレゼン内容
- 入社意欲
- 話しを聞いて関心・共感した内容
などです。
書きたいことが山ほどある場合は、「特に印象深く残っている内容」に絞って書くのがベストです。
ポイント④件名は簡潔に書く
メールの件名は、簡潔かつ具体的タイトルが基本的ルールです。
「お礼メール」も1つのビジネスメールに属する以上、このルールに則って書きましょう。
【件名:例】
- 会社説明会のお礼(大学名・氏名)
- 〇月〇日会社説明会のお礼(大学名・氏名)
を基本形にして送ると、人事担当者も一目で「お礼メールなんだな」って分かります。
逆に「本日はありがとうございました」や「会社説明会に参加させていただきました」など、何を意図したメールなのか分からない件名は避けましょう。
お礼メールの書き方:例
ここからはお礼メールの書き方です。
お礼メールの例文
お礼メールの書き方をご紹介する前、お礼メールの基本形となる「構成」をご紹介します。
【お礼メールの基本形】
- 宛名
- 挨拶
- 名乗
- お礼
- 説明会の感想
- 結び
- 署名
の7段構成を基本にして書いていきます。
以下はお礼メールの1例です。
【お礼メールの1例】
[件名]
〇月〇日会社説明会のお礼(大学名・氏名)
[本文]
株式会社○○
人事担当 [担当者氏名]様
お世話になっております。
本日貴社の会社説明会に参加させていただきました○○大学・○○学部所属の[氏名]と申します。
この度はお忙しい中貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。
貴社の業務内容について詳しいお話を伺うことができ、非常に勉強になりました。
特に、「◯◯」というお話はとても印象に残っております。
質問にも丁寧に答えていただき、大変感謝しております。
丁寧にご対応いただいたことへのお礼を、お伝えしたいと思いメールを送らせていただきました。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科
[氏名]
〒000-0000
某県某市某区某0-0-0 マンション名000号
TEL:090-0000-0000
アドレス:00000@0000.ac.jp
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お礼メールの心得3選
以下、お礼メールを書くうえで、抑えておきたい心得3選です。
【お礼メールの心得3選】
- 主文は具体的に書く
- 末尾に改めてお礼を述べる
- 形式的なテンプレは控える
心得①主文は具体的かつ簡潔に書く
お礼メールで最も大切な「主文」は、具体的かつ簡潔にまとめた内容を書くのがおすすめです。
【主文の例】
- 説明会で得たこと
- 本選考に向けた意気込み
- 質問をした場合は、その件に触れて書く
などを参照に「説明会に参加した結果、そこで何を得たのか」「説明会に参加した後、自分自身にどういう変化があったのか」を押さえて主文を書くと、説得力溢れる文章を書けます。
ただし、主文を長々と書いたり、不用意に自己アピールを書くのはNGです。
主文は「具体的かつ簡潔に書く」ことを心得ましょう。
心得②末尾に改めてお礼を述べる
主文で伝えたいことを述べたら、今一度お礼を書いて締めくくりに入りましょう。
「構成」では6段目の「結び」に当たります。
結びのあいさつは「ビジネスメールの基本」です。
加えて、今後の関係をつないでくれる効果もあります。
もし「結び」を入れず、〆に入った場合、そのお礼メールは淡白で質素、印象にすら残りません。
また「ビジネスメールの基本ができていない」など、マイナスの印象を持たれてしまう恐れがあります。
この「結び」は、凝った文章を書く必要はありません。
大切なのは「感謝の気持ち」を今一度伝えることです。
心得③形式的なテンプレは控える
お礼メールを送るとき、なるべく「形式的なテンプレート」に当たる文を書くのは控えましょう。
特に「主文」を書く際は、自己表現に繋がるオリジナルの文章で書きましょう。
お礼メールに返信が来たら
お礼メールを会社に送った後、人事担当者から「返信が来る」ことがあります。
返信があれば、返信するのが礼儀です。
【返信するときのポイント】
- 返信はなるべく早めに済ませること
- 返信内容は簡潔にまとめる
- 内容はなるべく「再度返信する必要がないもの」にする
- 「Re:件名」「引用された本文」は、書き換えない
の上記4つを守って返信しましょう。
返信する内容が長かった場合、会社側が再度返信せざるを得ない状況になる可能性があります。
また、返信をしないことでマイナスの印象になることもあります。
返信する手間をなるべく省きたい場合は、「返信は不要です。」などの一文を「結び」に書いて完結させるのがおすすめです。
まとめ
「会社説明会参加後にお礼メールは送るべきか?」という疑問解決を行うと同時に、お礼メールの書き方・書く時のマナー・各処ポイントをご紹介でした。
会社説明会に参加した後は、なるべく当日中遅くとも翌日まで「お礼メール」を出しましょう。
送ったからといって説明会後の本選考に直接影響はしませんし、送らなかったからといって選考・採否が不利にはたらくこともありません。
しかし、「送る」ことに大きな意義があります。
お礼メールを送れば、大勢の就活生の中から「自分」という「個」を見てもらえます。さらに、説明会終盤に設けられた「質問の時間」で質問をしたのなら、人事担当者に顔を覚えてもらえます。
ただし、「周りがやっているから」や「義務感」でお礼メールを送るのは反って失礼です。
「お礼メール」を書くときは、会社に対する感謝と敬意の気持ちを持って書きましょう。
気持ちが籠った文章ほど、読み手もうれしいはずです。