会社の内情や社風、取り組んでいる事業・活動を知れる「会社説明会」。
会社に赴く以上、服装や頭髪などの身だしなみを整えていくのは当然です。
しかし、これらはあくまで「できて当たり前」のことです。
就活生が最もできていなければならないのが、「マナー」です。
この「マナー」できた時、はじめて会社側の人間から「印象深く覚えてもらえる」のです。
そこで今回は、会社説明会に参加する時に知っておくべき「マナー」をご紹介します。
これからご紹介するマナーを「無意識下」で行うことができれば、会社説明会を有意義なものにできるでしょう。
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すべての基本になるマナー5選
ここでは、会社説明会に参加する時に心得ておく「基本的マナー」6選です。
10分前行動
説明会会場に、開始時刻ギリギリに到着するのはマナー違反です。
早くても説明会開始時刻の10~20分前に到着するのが理想です。
逆に30分以上前に会場入りを果たすのもマナー違反です。
理由は、
- 会場の設営が完了していない
- 前の説明会がまだ終わっていない
などが挙げられます。
また会社によって「受付時間」が設けられている場合があります。
設けられている場合は、その時間に合わせて会場入りをしましょう。
私語厳禁
説明会会場に着いたら、私語は慎みましょう。
説明会を友人と参加して話し込んだり、たまたま近くの席に座った学生と意気投合して話が盛り上がってしまった状況は、「緊張感がない」と会社側の人間から思われます。
当然ながら、説明会中も終始私語厳禁です。
また、説明会終了後、会場を出るまでの間も私語は慎みましょう。
説明会が終わっても就活生がいる場所は、「会社」です。
終了したからと言って、騒いでしまえば、業務中の社員に迷惑がかかるだけでなく、「TPOがなっていない」と思われます。
スマホの電源はOFFにする
会場入りをする前に、スマホの電源はOFFにしましょう。
説明会中、もしアラームや電話、メール着信音などの音がなれば説明会の中断に繋がります。
話し手が就活生に向かって話している最中に、通知音などで話を遮るのは失礼です。
「マナーモード設定で、説明会に参加すればいいだろう」と考える学生もいるでしょう。
しかし、設定上バイブレーションで着信があったことを伝えます。
会社の説明をしている人事担当者の話を遮ることはありませんが、隣席に座る学生の集中力を妨げる恐れがあります。
説明会中はスマホの電源を落としてから参加しましょう。
話はしっかり傾聴
会社説明会が始まったら以下の3つを意識して守りましょう。
- 聞く姿勢を崩さない
- 適度にうなずく
- 重要と思う箇所はしっかりメモを取る
聞く姿勢を崩さない
説明会は長くとも1~2時間は実施されます。
その間、ずっと集中しておくのは精神的疲労を伴うほか、「人事の人も見ていないだろう」と思い、マナーを疎かにしてしまう学生が多いです。
その中でも、人が話しているとき、「つい腕を組んでしまう癖」が身についている学生は要注意です。
「腕組み」には、高圧的、威圧的態度の印象を持たれるだけじゃなく、「あなたの話を私は聞かない」など心理効果があります。
また足を組んだり、貧乏ゆすりをするなどの行為も、腕組み同様です。
適度にうなずく
「相手の話しをしっかり聞いています」という態度を見せたために、適度に首を上下に振って「傾聴の姿勢」を見せましょう。
ただしやりすぎは反って不自然に見えるまで、「適度に個々のタイミングで縦に振る」のがベストです。
重要と思う箇所はしっかりメモを取る
説明会に参加して「ただ話を聞いて終わり」にする「受け身の姿勢」でいるのは、説明会に参加する意味を成しません。
説明を受けていく中で、「この話は重要だな」など、自分の為になる話はしっかりメモを取りましょう。
【メモを取る行為の意味】
- やる気や意欲の表れ
- 話しを「聞いている」姿勢を見せられる
などの効果があります。
ただし、「メモを取ることばかり」に気を取られているのは、NGです。
適度に顔を上げて、担当者に目を向けましょう。
メモは必ずメモ帳・ボールペン
説明会中に聞いたことをメモする際は、必ず、就職活動に作ったノート・メモ帳のいずれかとボールペンを使用しましょう。
近年はスマホやタブレットを使用してメモを取る学生がいます。
しかし、外野からその姿を見ると
- ネットサーフィンをしている
- 話しを聞いていない
などあらぬ誤解を生みます。
誤解を受けないためにも、メモを取るときはノート・メモ帳、ボールペンを使用しましよう。
合同と個別形式の会社説明会で気を付けるマナー
ここからは合同・個別形式の会社説明会に参加する時に気を付けるべきマナーです。
受付マナー
合同説明会や会社ごとに行われる「個別形式」の会社説明会で、受付を済ませるときに気を付けるマナーは、「5~10分前行動」の他に2つあります。
- 会場入りをするときは、マフラーやコートは脱いでおく
- 受付では「大学名・氏名」を名乗ること
の2つです。
会場入りをするときは、マフラーやコートは脱いでおく
3月~4月上旬は「春本番」と言え、日中の寒暖差は激しいです。
説明会に参加する学生の多くが、防寒対策でマフラーやコートを着て行きます。
会場に到着したら、マフラーとコートは玄関前で脱ぎ、スーツ姿で会場入りを果たしましょう。
ことビジネスにおいて、コートやマフラーを身に着けたまま、社内に入るのはマナー違反とされています。
また、コートを脱ぐ際は、外の面を内側にしてから折り畳み、手に持つようにしましょう。
【受付では「大学名・氏名」を名乗ること】
会場入りをしたら、大学名・氏名を名乗って受付を済ませましょう。
この時ぶっきらぼうな言い方をしてはなりません。
相手に聞こえるよう、ハキハキとした声で大学名・氏名を名乗りましょう。
また提出物がある場合は、受付前にカバンから取り出して、いつでも提出できるようにしましょう。
席は前から積めていく
会場に着いたら、席は前の方から積めて座りましょう
説明会の多くが「自由席」で座れるようにしていますが、後から来る就活生への配慮として、座席は前列から埋めていきましょう。
「自分の都合だけしか考えられない就活生=マナーが守れない」という印象を持たれます。
頂いた資料に目を通す
席に着いたら、説明会に使用する資料を頂きことがあります。
開始時刻まで余裕がある場合は、一通り資料に目を通して内容を予習しましょう。
資料に目を通しておくだけでも、説明会中に聞いたことを効率よく吸収できます。
また席に着いたとき、スマホを操作するのはNGです。
質問の時間は独占しない
説明会終盤では、不明点・疑問点、ミスマッチをなくす目的で「質疑応答の時間」が5~10分ほど設けられています。
質問をする際は、後の就活生のことを考えて1つに絞って質問しましょう。
複数質問がある場合は、最低2つに質問を絞って、残りの質問は個別で聞くなどしましょう。
オンライン形式の会社説明会で気を付けるマナー
ここからは、オンライン形式の会社説明会で気を付けるマナーです。
オンラインでは、ここまで紹介した基本的マナーの他に、オンラインだからこそ気を付けなければナラナイマナーがあります。
デバイスの充電
オンライン形式の会社説明会に参加する時は、スマホやノートPCなどのデバイスを利用して参加します。
そのデバイスのバッテリー残量を確認してから参加しましょう。
ノートPCはケーブルにつないだまま参加するので、バッテリーが切れることはそうないでしょう。
しかし、スマホを使用して参加される就活生の中には、ケーブルに刺さずあらかじめ充電した状態のまま参加する学生もいます。
使用するツールによって、充電の減りは大きく変わってきます。
スマホを使用して参加される場合は、スマホのバッテリー残量に気を付けながら参加しましょう。
ツールの動作確認
初めてZoomやSkypeなどのコミュニケーションツールを使用する場合は、参加前日までにある程度の使い方と動作確認をチェックしておきましょう。
順調に稼働していても、途中で処理が重くなったり、画面がフリーズしたりするなど予期せぬ事態に見舞われることがあります。
また動作確認の時、音声チェック、通信環境の状況も併せて確認しておきましょう。
適度に相槌を挟む
オンラインでは、参加者1人1人が画面上に映し出されます。
そのため、担当者の話をしっかり聞いていることをアピールするために、話の合間合間で首を縦に振るや相槌などを打ってリアクションを取りましょう。
ただし、オーバーなものは反って、マナー違反に当たる場合がありますのでご注意ください。
コロナ禍の今見直される「マスクマナー」
ここからは、コロナ禍の対面形式の会社説明会に参加した際の「マスクマナー」について解説します。
マスクは着用したままで問題ない
コロナ禍の現在、感染防止策の観点から「マスクは着用したままで問題がない」と言われています。
コロナ禍以前は「マスクを着用したままは表情が見えにくいため、外すのがマナー」とされていました。
しかし、感染拡大防止に努めるため、このマナーは見直されました。
現在はマスク着用のまま、説明会からこの先の本選考でもマスクをしたまま受けて問題はないと言われています。
発言をする前に一言添える
面接や説明会の質疑応答の時にマスクをした状態で、話をすれば声が籠って聞き取りにくい場合があります。
当然、マスクを外して発言をした方がいいのですが、黙ってはずと「管理能力がない」と思われてしまいます。
もしマスクを外して発言する場合は
- 一旦マスクを取ってご挨拶させていただきます
- マスクをしたままでもよろしいでしょうか?
など、一言断りを入れてから発言しましょう。
マスクは白無地のもの
現在はマスクもファッションの一部として様々な柄、素材で仕立てられたものが出回っています。
説明会や面接の場では、「白無地の不織布製マスク」をしていくのが、おすすめです。
布製やウレタン素材でできた白無地マスクもありますが、ビジネスシーンでは合わないほか、マスクそのものの主張が激しいため、就活生自身の印象が薄くなってしまいます。
マスク選びのポイントは、「白無地で主張が弱いもの、控えめなもの」を使用しましょう。
まとめ
以上が、会社説明会に参加する時に心得ておく「マナー」のご紹介でした。
最初に紹介した5つの「基本的マナー」ができれば、合同説明会や会社別で行われる説明会、この先の本選考に赴いても、緊張することなく、有意義な時間を過ごせます。
説明会で身に着けたこれらマナーは、社会人になってからも必要になるものばかりです。
学生のうちから身に着けておいて損はありません。
慣れないうちは意識して守っていきましょう。
ただし、マナーも時に行き過ぎたものになれば、反って失礼に相当しますのでご注意ください。