生活の一部にして切り離すことができない「食」と密接な関係にある飲食業界。
昨今の新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けてなお、現在立ち直りつつある当業界を志望する学生が多いと思われます。
そのためにも、まずは業界研究の一環として、飲食業界に属する企業が設けている「インターン」に参加して業界の動向や内情・社風をリサーチしていきましょう。
インターンで得た経験・知識・考え方は他業界でも通じます。
さらに、将来企業を考えている方には、うってつけのインターンでもあります。
そこで今回は、飲食業界が催しているインターンの内容とインターンに参加して得られるスキル・メリットをご紹介します。
飲食業界のインターン内容
ここでは、飲食業界が催しているインターンの内容と、インターンに参加した学生の声をご紹介します。
1day・短期インターンの内容
飲食業界に属する企業が1day・短期、オンライン形式のインターンで催すプログラムは以下のものがあります。
【インターンの内容】
- 会社概要・業務説明
- グループディスカッション
- 懇親会・座談会
- 質疑応答
上記4つを基本ベースにインターンが進みます。
インターンの形式は「セミナー・課題解決型」を採用しています。
序盤に行われる「会社概要・業務説明」では、触り程度で紹介し、取り組んでいる業務の具体的な中身に関しては、司会を務める先輩社員の実体験をもとに話を伺います。
インターンのメインに当たる「グループディスカッション」では、「企画・マーケティング」をテーマにした課題が出され、終盤でプレゼンします。
【1day・短期のインターンに参加する利点】
- 業界・企業研究の一環になる
- 先輩社員の実体験をもって間接的に業務の内容を知れる
- 先輩社員や同じ儀妖怪を志望する学生と仲良くなれる
の3つが挙げられます。
長期インターンの内容
1day・短期インターンとは異なり、2週間~数カ月間実施される長期インターンでは以下のプログラムが催されます。
【インターン内容】
- 実店舗のホールスタッフ
- 事務処理
- データ入力・管理
- 書類・資料作成
- 営業職・経営職体験
などの就業体験をインターン期間中に行います。
飲食業界のインターンの多くは、データ入力や書類・資料作成などの一般事務のアシストをお願いされるケースがありますが、中には、営業職・経営職の同伴をしたり、実店舗のホールスタッフとして仕事をすることもあります。
また間接的に飲食業界に関わっている広告代理店のインターンでは、店舗サイトのデザインを任されることがあります。
【長期インターンする利点】
- 実務を通して業界全体の動向や経験を積める
- 営業職や経営職の同伴で考え方を学べる
- 色んな方たちとの関わりを築ける
の3つが挙げられます。
インターに参加した学生の声
ここでは実際に飲食業界のインターンに、参加した学生の声をご紹介します。
『店舗に足を運ぶことで見えてくるものがある』
現在私は、とある飲食店のホールスタッフとして仕事をしています。
毎日老若男女問わず、あらゆる年代層の方がご来店されますので、その都度、世代に合わせた接客が大変です。
私がこれから飲食業界を志望される学生に伝えたいことは、気になる店舗を見つけたら有無を言わず、インターンに参加して雰囲気を肌で感じることです。
店舗の雰囲気や仕事をしている方々の様子は、やはり目で見る方が分かりやすいですし、自分がこの業界に向いているか否かの判断もできます。
これから長く仕事をしていく場所でもあるので、好きなことを仕事にするも大事ですが、仕事をする場所も好きにならないと、続けるのは難しいと思います。
――2020年卒:男性
『長く仕事をしていくためにも、自分が好きと思えるものを見つけること』
私は今ホール業務に徹しています。
まずホール業務の楽しみは、やはり、来店されたお客様の喜ぶ顔を見られところにあります。
お出しした料理を美味しそうに食べているお客様の表情を見ているだけでこちらも元気になってきますし、お出しするときに「ありがとうございます」や帰り際に「ごちそうさまでした」などのお言葉を頂いたときは、「こちらこそ足を運んでいただきありがとうございました」って言いたくなります。
私が飲食業界を志望したのもインターンで、ホールスタッフとして業務体験をしたのがきっかけでした。
ホールスタッフの楽しみは、やはりいろんなお客様との関わりを持てることにあるんじゃないかなって思います。
インターンに参加する前も、今の仕事に就く前にも「自分にはどんなお店があっているのか」や「こんな雰囲気のお店なら自分に合っているのか」を考えながら、色んな店舗を見て回り、今の店舗に行きつきました。
店舗といっても、働く人の表情や雰囲気は全く違います。
これから長く仕事をしていくためにも、自分が「好きだ!」って思えるものをこだわりぬいて見つけるのが一番かと思います。
インターンはそういう機会があるので、これから飲食業界を志望される学生は、ぜひインターンを利用して色んな店舗を見てもらいたいです。
――2019年卒・女性
インターンを通して得られるスキル・能力
ここでは、飲食業界のインターンに参加して得られるスキル・能力について解説します。
コミュニケーション能力
飲食業界の長期インターンに参加して、実店舗にてホールスタッフの業務体験をしていると来店されるお客様との関わりを持てるほか、社内で事務処理を任された場合は先輩社員や社外の方々とも深い関係性を築きます。
実務をきっかけに「飲食業界」に関わっている人たちとの交流があって、自身のコミュニケーション能力を養えます。
実店舗のホールスタッフとして仕事をしていれば、フリーターの方や主婦の方などさまざまな年代層の方とも仕事をしていくので、自然と協調性が身についていきます。
ここで培ったコミュニケーション能力や協調性は他業種でも通じる能力です。
マーケティング・企画力
飲食業界のインターンの中には、営業職や経営職の職業体験を設けているところがあります。
営業職に就けば、業務アシストとして実務同伴ということで、その企業に属する実店舗を見て回ったりします。
経営職では、今後の経営に関わる企画・経営戦略の業務に立ち会います。
ここで見聞きしたことは、飲食業界のみならず、他業界の営業職や経営職にも通じるノウハウを得られています。
さらに、応用するとその考え方を持って起業することも可能です。
礼儀作法・マナー面を学べる
実店舗に来店されるお客様を不快な思いにさせないためにも、接客の実務を任された時は、丁寧な言葉遣いと礼儀を心掛けて接客をしなければなりません。
ホールに入る前の研修で基礎的なマナー講座がありますので、その間に礼儀作法・言葉遣いの基礎的な部分をインプットして、実務でアウトプットしましょう。
ここで得たものは、就職活動をはじめ、他のインターンに参加した時に役立ちます。
インターン参加のメリット
ここでは、飲食儀妖怪のインターンに参加するメリットを2つご紹介します。
【参加するメリット】
- さまざまな人とやり取りができる
- 将来は独立を考えられる
メリット①さまざまな人とやり取りができる
飲食業界のインターンに参加するメリットの1つ目は、「さまざまな人とやり取りができる」ことです。
実店舗で仕事をしているスタッフの方々や社内外の方々など、さまざまなタイプ・年代層の方と知り合い、交流ができます。
人と接することが好きな学生にとって、有意義なインターンになることは間違いなく、適性があると思えます。
時として、人との関わりがきっかけで、真新しいアイデアが思い浮かんだり、自分が生んだアイデアを持って新しい仕事にすることもあります。
またお客様と直接的な関わりを築けるのも、飲食業界ならではです。
お客様から頂いた評価を持って、サービス内容に工夫を凝らしたり、改善することで、それが「売り上げ」という結果に繋がります。
メリット②将来は独立を考えられる
2つ目は、飲食業界で得た経験・スキルを持って「将来は独立を検討できる」ことです。
飲食業への参入の垣根は低く、初心者でも始めやすい事業ですが、実地ができていなければ不利になります。
実地を学ぶなら「管理責任者」など「営業・経営」に携わる役どころでノウハウを築けば、実店舗を開業や他業界への参入を意識した起業にも使えます。
また仕事をしながら独立に向けた資金集めもできます。
飲食業界に適性がある人の特徴3選
ここでは、飲食業界に適性がある人の特徴3選です。
【適性がある人の特徴】
- 人の関わりを大切にできる人
- 体力に自信がある人
- 柔軟な発想力の持ち主
適性①人の関わりを大切にできる人
第一に実務を通して関わった人との交流や関係性を大切にできる人です。
飲食業界では、「食」をきっかけに様々な人との関わりが絶えない業界です。
適性がある人の特徴は、以下の点を持ち合わせている方です。
- 人を喜ばせるのが好き
- 嬉しいや楽しいという気持ちを共感できる人
また「飲食業界」は同僚や先輩、上司とも協力して仕事をしていきます。
そこでは、「協調性」を重んじたはたらきが欠かせません。
ついては、仕事を1人でこなすのが性に合っている人や、先走って1人で行動してしまう人はあまり向いていない業界です。
適性②体力に自信がある人
実店舗のホールスタッフやキッチン業務に就いたら、常に立ち仕事の肉体労働がメインになります。
営業時間によっては、早朝から深夜まで勤務することが多くなるので、常に心身のコンディションを整えておく必要があります。
ここでいう「体力がある人」とは、健康に意識を向けられる人のことを指しています。
適性③柔軟な発想力の持ち主
飲食業界では、表舞台に位置する実店舗勤務の他に、裏方に位置する経営や営業に就くこともあります。
ここでは、今後の経営方針や戦略を立てていく会社の心臓部とも呼べる重要なポジションになります。
定期的に実施される会議では、競合にはない新しい発想やアイデアがモノを言います。
常識や型から外れた斬新な発想やアイデアを考え付く才能があるひとは、適性があります。
また「柔軟な発想力の持ち主」は飲食業界のみならず、他業界の経営でもその力を発揮できます。
まとめ
以上が、飲食業界が催しているインターンの内容とインターンに参加して得られるスキル・メリットをご紹介でした。
よく飲食業界はブラックだ!と言いますが、「食」に関わる多くの方々との交流や、自分のアイデアを形に起こし、お客様から寄せられた評価が店舗の成長につながるなど、やり応え満載な業界です。
人と接することが好きな学生や、将来企業を考えている学生は、ぜひとも飲食業界の長期インターンに参加してあらゆる実務経験を積んでみましょう。
インターンを通して得た経験やノウハウは、今後の就職活動や社会人生活で輝くものばかりです。
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