「グループディスカッションにコツなんてあるの?」と苦手意識を持つ方はたくさんいるのではないでしょうか?
就活の選考において、グループディスカッションを利用する企業は増えてきています。
グループディスカッションは進め方やポイントをおさえて事前準備をすることで、ある程度対策はできます。
そこで今回は、グループディスカッションのコツや対策、落ちてしまう人の特徴などについて解説!
「グループディスカッションでいつも落ちてしまう…」「いつも難しいなと感じる」「何を準備すればいいかわからない…」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
グループディスカッションのコツ7つ
グループディスカッションにはいくつかのコツがあります。
ここでは、グループディスカッションを勝ち抜くコツについて7つ紹介します。
「グループディスカッションが苦手」という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
グループディスカッションのコツ7つ
- 評価基準を把握する
- テーマの傾向を押さえておく
- 得意な役割を選んで対策をする
- グループディスカッションのマナーを身につける
- 自分の話し方の癖を直す
- グループディスカッションの進め方を頭に入れておく
- グループディスカッション終了後も手を抜かない
➀評価基準を把握する
グループディスカッションの対策として、「そもそも企業はグループディスカッションの中で何を評価しているのか」という部分を知っておくといいでしょう。
以下は、企業の採用担当者がグループディスカッションで評価しているポイントになります。
グループディスカッションで評価しているポイント
- コミュニケーション能力
- 一般常識の有無
- 協調性
- 論理的思考力
コミュニケーション能力
会社という組織で働くうえで、コミュニケーション能力は必須です。
グループディスカッションにおいてしっかり自分の意見を主張できるか、そして相手の話に対しても受け入れる姿勢があるかどうかなどを見ています。
やはり初対面の相手同士ですから、遠慮してしまってなかなか議論が進まない場面もありますが、そんな時に自分から話し始めたりちょっとした挨拶から始めるといいですよ。
一般常識の有無
グループディスカッションのテーマには、これまでの知識力を要するものもたくさんあります。
とくに時事問題を扱うテーマでは、そもそもそのニュースや問題を知っているのか、どれだけの情報を持っているかなどがカギに!
自分の主張やグループでの説明でも、「〇〇といった結果も出ている」ことをアピールすれば、より説得力が増します。
協調性
グループディスカッションでは、考え方も価値観も異なる複数の人が集まり最終的にひとつの結論を出さなければいけないため、協調性は必須です。
自分と意見が異なる人が出てきた時や、少し議論から外れたことをいう人が出てきてもそこで頭ごなしに否定してしまうと低評価につながります。
もしそのような事態に陥ったら、一度「確かにそうですね。しかし私は…」と受け入れることが大事ですし、その方がグループ内の雰囲気も悪くならないのでおすすめです。
また、グループの中であまり発言していないと感じる人がいれば、「あなたはどう思いますか?」と話を振ってみてもいいでしょう。
決まったメンバーだけでなく、チーム全員が参加してよりよい結論を出そうとしていると伝わります。
論理的思考力
実際の仕事では「なぜそのような結果になってしまったのか」を人に説明したり、分析する能力が求められる機会がたくさんあります。
論理的思考力とは、筋道をたてたり結論を述べるうえで根拠などを説明するスキル。
「なんとなくこう思う」「普通はこうだから」というものではなく、「〇〇という過去の実績があるから」などと、自分の主張について理由を述べられるといいですね。
論理的思考力はすぐに身につけられるものではないため、普段から論理的に考える練習をしておくと本番でも活かせます。
②テーマの傾向を押さえておく
グループディスカッションでは、テーマによって議論の進め方が異なります。
ですので、あらかじめいくつかのテーマごとに対策を考えておいたり、頻出テーマについてポイントを知っておくと、スムーズに議論を進められます。
グループディスカッションのテーマには、問題の解決策を話し合う「課題解決型」やいくつかの選択肢が事前に用意され、そのうちのどちらかについて理由や根拠を話し合う「選択肢型」などさまざま。
ほかにも、「無人島に持っていくなら何を持っていくか」といった、自由な発想力を試されるようなテーマもあります。
例えばコンサルティング系の会社なら、売上を上げる方法などを扱う可能性が高いので、現状の課題を分析することがポイント!
つまり、事前に業界や企業への理解を深めておくことが大事なのです。
大手の企業や就職活動のサイトでは、過去に取り扱ったテーマを公開しているところもあるため、必ずチェックしておいてくださいね。
③得意な役割を選んで対策をする
グループディスカッションでは、はじめにそれぞれの役割を決めて議論します。
役割はいくつかあり、なんとなくリーダーや発表者が有利になると思われやすいですが、無理に引き受けるよりかは自分に合った役割を担うほうがアピールにはなりやすいですよ。
ここでは大きく以下の3つの役割について、どんな人が向いているのか、グループディスカッションでのポイントなどについて解説していきます。
グループディスカッションのおもな役割
- 司会、リーダー、進行役
- タイムキーパー
- 書記
司会、リーダー、進行役
司会やリーダーには、リーダーシップがある人の方が向いていますが、一方で物事を冷静に判断し臨機応変に対応する能力も必要です。
議論を進めていく中で話がそれてしまったらもう一度テーマを振り返る、俯瞰してみながら発現していない人がいたらあえて話を振ってみるなどができると評価につながります。
なんとなく主導権を握って人一倍話すイメージがありますが、実は誰よりも人の話を聞いたり周囲に気遣いできるタイプの方が重宝されるのです。
タイムキーパー
タイムキーパーは制限時間が近くなったりすれば、結論を促したりする役割です。
言わずもがな、時間管理能力がある人が向いており、「〇〇分までにこの段階にいれば終わらせられる」といった計画性も必要です。
議論によっては想定外に盛り上がって時間を食うケースもあるので、そんな時に予定時刻を知らせられるような働きができるといいですね。
書記
書記とはおもに話している議論の内容を文章にまとめる役割です。
パソコンが利用できればタイピングのスピードに自信がある方や、物事をまとめる能力などがあるといいですね。
また、単に発言したことを書くのではなく、最終的にメンバーに共有する必要があるため、分かりやすい文章に書き起こせられる人だとなお向いています。
書記は文章を書くことだけに意識を取られ、なかなか自分の発言がしにくい傾向にあるため、議論の中でまったく何も言わないことがないように注意しなければいけません。
グループディスカッションの役割はいくつかありますが、必ずしも何かの役割を担っていないと不利になるわけではありません。
5人以上など1つのグループの人数が多ければ、役割のない人が出てくるのは当たり前。
反対に、リーダーや司会という注目されやすい立場でも「テーマの本質からずれた話をしてしまう」「結論を導けない」「グループの雰囲気を悪くするような発言をする」などであれば減点対象に!
また、たくさん意見を言えばいいというわけでもないため、他の人の意見も尊重して聞く立場に注力するのも大切ですよ。
何も役割がないと落ち込むのではなく、「自分には何ができるのか」「どのようにグループに貢献するべきか」を考え、行グループディスカッションに参加すれば十分評価につながります。
④グループディスカッションのマナーを身につける
グループディスカッションでは、グループといえどもライバル同士だということで、どうしても自分の個性をアピールしてしまいがち。
しかし、ひとりひとりが主張しすぎると結論は出せなくなり、個性どころかグループ全体が低評価になってしまうこともあります。
自分の意見を主張することも大事ですが、反対意見があっても否定せずに受け入れる余裕は必要です。
また、グループディスカッションに慣れていない人がやりがちな失敗ではまったく話さないという人もいます。
緊張するのは分かりますが、これもチームに貢献していないと評価されてしまうので、周りが話すのをためらっていたら自分から話してみましょう。
⑤自分の話し方の癖を直す
話をしている途中や、人の意見を聞いている時の態度も採用担当者はよく見ています。
自分の話し方やちょっとした仕草の癖はなかなか気づかないもの。
とくに気を付けておきたい癖は以下のものが挙げられます。
グループディスカッションで気を付けておきたい癖
- 語尾を伸ばす
- 声が小さい
- 「えっと」「あのー」「うーん」などのつなぎ言葉が多い
- 相手が話し終える前にかぶせて自分の話を始める
- 頬杖や肘をつきながら聞く
- 腕や足を組む
- 髪の毛を触る
- 手遊びをする
- ペン回しをする
上記の態度が目立つと、「退屈そう」「何を話しているのかよくわからない」「落ち着きがない」といったイメージにつながります。
話し方や仕草は人の印象を左右するものなので、グループ内での雰囲気だけではなく採用担当者にも嫌な印象を与えるため注意しましょう。
過去に他人から注意された経験がある人は直したり、よくわからない人はグループディスカッションの練習などで自分を録画・録音してみるとより客観的に確認できるのでおすすめですよ。
⑥グループディスカッションの進め方を頭に入れておく
グループディスカッションは、基本的に30分~1時間程度である企業がほとんど。
限られた時間の中で一つの結論を出さなければいけないため、考えなしで進めてしまったり段取りを把握していないと時間オーバーになってしまいます。
ですので、グループディスカッションがあるとわかっていれば、あらかじめどのような流れになるのか、どこに時間をかけるべきかなどを知っておくことがポイントです。
一般的なグループディスカッションは以下の流れで進められます。
グループディスカッションのおもな流れ
- 自己紹介
- 役割分担
- 意見を出し合う
- 結論を出す、発表準備
- 発表
事前にこれらが頭に入っていれば本番で慌てる必要もないですし、仮に想定外のことが起きても修正しやすくなります。
もし時間内で上手く進んでいないと感じたら、リーダーやタイムキーパーでなくともまとめや結論を促すような声かけをしてみてもいいですね。
⑦グループディスカッション終了後も気を抜かない
グループディスカッション終了後はつい気が緩みがちですが、選考が終わるまでは気を引き締めることが大事!
ホワイトボードやコピー用紙、ストップウォッチなど使ったものなどもそのままにしておくのではなく、積極的に片付けをおこなうようにしましょう。
しかし、「そのままにしておいてください」と言われたら、無理におこなう必要はありません。
採用担当者からの指示に従って、最後まで油断しないようにすることが重要なのです。
オンラインでのグループディスカッションのコツとは?
感染症対策のためなど、現在はオンラインでのグループディスカッションを採用する企業も増えてきています。
しかし、オンラインでのグループディスカッションでは対面に比べて、「雰囲気作りがしづらい」「会話の切れ目が分かりにくい」「相手に伝わっているのか判断しにくい」といった難しさがあります。
オンラインでのグループディスカッションを成功させるには、自己紹介の時間を取ったり挨拶をするなどをすれば、それだけではじめの雰囲気が良くなるのでおすすめ!
また、オンラインにおける意思疎通が難しい場合、自分が思っているよりも表情や身振り手振り、相槌などをオーバー目にするといいでしょう。
やはり、話す方も相手に伝わっているか不安になるので、対面の場合よりもより丁寧さを意識する必要があります。
さらに、対面・オンラインに関わらず、他人と発言がかぶってしまったりする人は、ひと呼吸おいてから話し始めるのを意識したり、挙手してから話すのもいいですね。
オンラインでのグループディスカッションに自信がない方は、ディスカッションではなくても知人とオンラインでの会話を何度か繰り返すと自信がつきます。
~まとめ~グループディスカッションのコツは事前準備!
今回はグループディスカッションのコツや対策、落ちてしまう人の特徴などについて解説してきました。
グループディスカッションは、即興で考えるイメージやセンスがないと突破できないと思われがちですが実はそうではありません。
目指す企業や業界によって出題されやすいテーマがあるので、過去の出題傾向や口コミなどを調べたり、自分が得意とする役割を極めるというのもできます。
また、時事問題が出題される確率も高いため、日頃からニュースや新聞などをチェックするのも有効です。
このような対策を事前にしておくことで精神的な自信にもつながり、本番でも必要以上に緊張したり、変に自分だけ主張しすぎるなどのミスも少なくなります。
話すスキルだけではなく、人の話を聞く姿勢などもチェックされているため、コミュニケーションを大事にして冷静に臨んでみてくださいね。