学生時代最も力を入れたことをあらわす「ガクチカ」は、書類選考や面接において必ず聞かれる質問です。
しかし、「そもそもどんな経験を伝えればいいかわからない」「効果的に伝える方法が知りたい」「思いつかない」と悩む学生はたくさんいます。
ガクチカは学生時代に経験したことをただ単に話したり、書くだけではなく、企業が求める人材だということをアピールしなければいけません。
そこで今回は、ガクチカの例文を紹介しながら、採用担当者に好印象を残せるコツやアピール方法について解説していきます。
これから就職活動や現在迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカの例文10選
ここではガクチカの例文を10個取り上げて、ポイントやアピールするメリットについて解説していきます。
どれも学生時代で経験することが多い例文なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカの例文10選
- ゼミ活動
- サークル活動
- 長期インターン
- 留学経験
- ボランティア
- 資格取得
- アルバイト
- 趣味
- 学業
- 体育会系の部活
➀ゼミ活動
ゼミ活動はレベルの高い知識を習得していれば、企画職や研究職といった専門知識を要する仕事に向けて良いアピールとなります。
またたとえ希望企業に関するゼミ活動でなくても、集団で発表したり研究することが多ければ、集団で何かしらの結果を得た経験が好印象につながります。
- 専門的な内容を話す際は、分かりやすく伝える
- 個人ではなく集団やチームで取りんだことをアピールする
- 実績や結果だけではなく、過程も話せるようにする
メリット
- チームワークや協調性の高さをアピールできる
- 採用担当者からの興味をひきやすい
- 専門性の高さや知識をアピールできる
②サークル活動
学生時代のサークル活動は、多くの学生がアピールするもののひとつです。
とくに長期間所属していたり、なにかしらの実績があれば、モチベーションの高さや目標に対して努力ができるところをアピールしやすいでしょう。
また、未経験や初心者からはじめた人でも、チャレンジ心や行動力の高さなども言えるので、どのサークルに属していても何かしら言える、非常に凡庸性が高いものだといえます。
- どのサークルに所属していたかはあまり重要ではない
- サークル活動を通してえたことや学びをアピール
- 具体的なエピソードが言いやすい
- モチベーションの上げたかを伝えやすい
メリット
- リーダーシップや協調性、マネジメント力をアピールしやすい
- 協調性、チームワークの高さをアピールしやすい
③長期インターン
長期インターンとは、おおよそ3ヶ月以上にわたって企業で就業することを指します。
一度就業体験をしていることから、ひととおりの会社組織の仕組みや社会人としてのマナーが備わっていると判断されるため、働くことに前向きであることを伝えられます。
- 「なぜインターンに参加しようと思ったのか」を説明する
- そこで得た経験や実績、希望企業で活かせることをアピールする
- インターン先に就職しない理由を聞かれることもあるため考えておく
メリット
- 社会人として働くイメージを持ってもらいやすい
- ほかの学生との差別化を図れる
- インターン先での経験が活かしやすい
④留学経験
留学経験は誰でもできるものではないため差別化を図りやすく、同時に行動力の高さや語学の壁を乗り越えた経験など努力家であることもアピールできます。
また、文化の違いや行く前といった後で変わった価値観などを上手く話せば、いかなる場面でも臨機応変に対応できるといった印象につながります。
- 語学力の高さだけをアピールすると弱くなる
- 留学した目的をしっかり伝える
- そこで感じたことや学んだことを重点的に話すと良い
メリット
- 経験自体が珍しいため印象に残りやすい
- コミュニケーション能力や行動力をアピールできる
- 外資系企業など企業選びの動機につなげやすい
⑤ボランティア
ボランティア活動も「どんなボランティア活動をしてきたのか」よりも、「そのボランティアで何を得たのか」「そもそもなぜボランティア活動に参加しようと思ったのか」を明確にすることが大事。
反対に目的や理由があやふやだと、「なんとなく就職活動のためかな?」などと思われてしまうので注意しなければいけません。
- 取り組もうと思った動機や学んだ内容を明確にする
- ボランティア活動に参加したこと自体はアピールにならない
- 企業でどのように活かせるかをアピールする
メリット
- 主体性や行動力をアピールできる
- エピソードを伝えやすい
⑥資格取得
資格取得も実績や目標立てて努力できることをアピールするために、ガクチカとして取り入れる学生はたくさんいます。
とくにとくあるのはTOEICや国家資格など。
企業や業界によっては、業務に関連するようなものや、選考に有利になりやすいものもあるので、過程や勉強方法などに触れてみるのもいいでしょう。
- 「なぜ資格を取得しようとしたのか」の目的や動機を明らかにする
- 資格の難易度や種類が高ければいいというわけではない
- 資格取得の目的やプロセスをアピールする
メリット
- 継続力や粘り強さ、目標に向けて努力できることをアピールできる
- 業界、企業、職種への志望動機につなげやすい
- 資格取得という実績があるため、採用担当者に伝わりやすい
⑦アルバイト
一見、「みんなやってることだし、アピールにならないのでは?」と思いがちなアルバイト。
しかし実はアルバイトこそ、具体的なエピソードが出やすく、お金やお客様との接点があり、実践的な強みを伝えやすいのです。
またアルバイトは学生だけではなく、主婦といった異なる世代の人とのコミュニケーションも必要なので、協調性などをアピールするのにもおすすめ。
- 「アルバイトをしていた」ではなく、そこで得た経験や知識をどう会社に活かせるかを述べる
- 個人情報や守秘義務など、情報に気を付ける必要がある
- どのアルバイトをしていたかはそこまで重要ではない
- ほかの学生との差別化を図る必要がある
- ネガティブな点を主張しすぎて愚痴っぽくならないように気を付ける
メリット
- 仕事や業務に従事してきた経験により、入社後のイメージをしてもらいやすくなる
- 臨機応変な対応力や問題解決能力をアピールできる
- あらゆる世代の人とも上手くやれるコミュニケーション能力の高さをアピールできる
⑧趣味
趣味や習い事もまた、ガクチカのアピールにしても問題はありません。
しかし、仕事に必要な利益や責任感の強さなどをアピールしにくい傾向にあるため、人並み以上に真剣に取り組んだものや何かしらの実績・結果などを盛り込む必要があります。
- 取り組んだ動機や結果、実績、そこで得た学びなどを話す
- 5W1Hを意識するとより採用担当者に伝わりやすくなる
- 企業や職種によっては合わない趣味もあるため、どこででも使えるわけではない
- ビジネスに直結する内容でない場合、ストイックさを強調する必要がある
メリット
- 関心や興味の対象が伝わるため、人柄をイメージしやすい
- 長期的に取り組んできた経験があれば、継続力がアピールできる
⑨学業
見落としがちですが、大学の授業や研究室での研究内容といった学業もガクチカにはうってつけの例文です。
とくに理系学部などは研究時間や課題などが多いため、そのまま研究職やIT業界、金融業界へのアピールにおすすめ。
ただしあまりにも専門的な内容を盛り込みすぎると、いくらレベルの高いことをおこなっていたとしても採用担当者に伝わりづらいため伝え方に工夫が必要となります。
- 「個人」の実績よりも「グループ」でのエピソードがあると望ましい
- 活動内容や研究内容についてはわかりやすいさを意識する
- 業界や企業、職種によっては合わないこともあるので選定する
- ほかの学生との差別化を図る必要がある
メリット
- 採用担当者からの興味や関心をひきやすい
- 成績や実績で客観的な成果を述べられる
- グループワークなどがあったらチームワークをアピールできる
⑩体育会系の部活
体育会系の部活に所属していた経験のある学生のほとんどは、ガクチカでもその時のエピソードを利用しています。
体育会系の部活は文化系やサークルといったものに比べ、わかりやすい実績やストイックさ、チームワークなどをアピールしやすいといったメリットがあります。
また集団において部長や幹部など、何かしらの役職に就いて組織をまとめてきた経験があると、リーダーシップや再現性も示しやすいのでおすすめです。
- 集団のなかや部活内での経験を通じて得たことを企業でどのように活かせるかをアピールする
- 活動内容や実績だけをアピールするのはNG
- 専門用語を多発するとわかりづらいため、簡潔な説明を心がける
メリット
- OB、OG経由など採用枠やコネのある企業がある
- チームワークや協調性、コミュニケーション能力の高さをアピールしやすい
- 「優勝」など、目標や目的を明確化しやすい
ガクチカとは?
ガクチカとは、「学生時代に力をいれたこと」を略した言葉です。
おもにエントリーシートや履歴書といった書類選考、面接でも聞かれるもので、学生時代にどんな考えのもとで行動してきたか、人柄などを見極めるために企業が必ず聞く質問のひとつとなっています。
基本的には、高校生活から大学生活の間で経験してきたことを話す人が多いですが、なるべく現時点から時系列的に近いエピソードの方が好ましいとされています。
企業がガクチカを聞く目的
企業がガクチカを聞く目的は、おもに「その人自身の人柄」「物事への取り組み方」「問題解決までのプロセス」などを見極めるためです。
例えばどんな人でも、人間関係やなかなか結果につながらないといった挫折に悩まされてきた経験ってありますよね。
会社でも組織や上手くいかない場面というのはたくさんあり、そんなときに学生がどんな働きかけをするのか、会社にとってどんな利益を生み出してくれるのかをガクチカでは見極めているのです。
また、どんなレベルの高い実績や結果を生み出したとしても、分かりにくい説明だと理解しづらいため、説明能力やプレゼンテーション力なども同時にチェックしていることも!
結果や実績はあるに越したことはありませんが、大きなものでなくても具体的なエピソードがあって乗り越えてきた過程を上手くアピールできればそこまで心配する必要はありません。
「学生の価値観が企業とマッチしているか」を判断する材料のひとつなので、あらかじめ企業理念や求めている人材などをチェックしておくといいでしょう。
ガクチカの評価ポイント3つ
ガクチカで採用担当者に印象を与えるためには、「採用担当者がどこを評価しているのか」を把握することが大事です。
評価基準を知っていれば対策もできますし、ポイントをおさえたガクチカを作成できます。
そこで今回は、採用担当者が見ているガクチカの評価ポイントについてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカの評価ポイント3つ
- 論理的な説明ができているか
- 自分の考えが述べられているか
- 会社とのマッチング
➀論理的な説明ができているか
エントリーシートでも面接でも、ガクチカは論理的な文章で伝える必要があります。
とくに研究や部活でも専門的なことをやっていた経験があれば、その知識がない人に対してもきちんと理解してもらえるような文章づくりが必須。
会社に入ってからでもだれかに業務を説明したり、実績や案などを周囲にプレゼンする場面はたくさんありますからね。
ガクチカでよくあるのは「〇〇をやってきました」の結論や学びは述べられても、「なぜそれに興味を持ったのか」「取り組んだきっかけ」などが見えないパターン。
理由が不明確だと採用担当者にとっては疑問に感じることが多いため、結論に対してつねに理由をセットにすることでより納得度や説得力が生まれます。
②自分の考えが述べられているか
ガクチカでは先にも述べたように、その人自身の人となりや人柄、性格などを判断するといった目的もあります。
ですのでガクチカにおいても、自分の考えや価値観に触れているかが重要です。
反対に、「〇〇に打ち込んだ」だけの結論や事実だけだと、本来の人間性や性格をアピールできません。
ガクチカに記載する自分の考えには、「なぜそれに打ち込もうと思ったのか」「どんなことが身についたと思ったか」「その経験が会社でどう活かせると考えているか」を入れることを意識してみてください。
③会社とのマッチング
とくに新卒採用では、学生に対して即戦力を求めていないため、採用担当者は学生の性質を見ていかに社風に合うかをチェックしています。
ですのでガクチカを作成するときは、必ず「その経験によって何を得たのか」の部分を企業が求める人物像に合っているか、実際の仕事でどう活かせるかまで対策しておくことが大事!
例えば、長期的に取り組んできた経験があれば継続力や諦めない心、探求心の深さなどをアピールできますよ。
どんなことに取り組んできても何かしら得るものはあると思うので、ぜひ見つけるようにしてくださいね。
ガクチカの4つのNGパターン例
ガクチカの内容には、採用担当者にとってあまりいい印象を与えられないものや、逆にマイナス評価を受ける恐れのあるものもあります。
ここではガクチカのNG例をいくつか挙げ、なぜ良くないのかの理由や注意点などについて解説していきます。
これからガクチカを考える方はぜひ、以下のポイントに気を付けて作成してみてください。
ガクチカの4つのNGパターン例
- 世間的に好印象でないもの
- 小・中学校など昔すぎるもの
- 明らかに誇張しすぎているもの
- 複数のエピソードを盛り込む
➀世間的に好印象でないもの
娯楽に関わる企業であれば通用する可能性もありますが、一般企業などであれば基本的に世間で良いイメージのないものは避けるべきです。
例えば、どれだけ実績や長時間打ち込んできた経験があっても以下のものはおすすめしません。
ガクチカの内容でおすすめしない例文
- 競馬などのギャンブル
- 実績を伴っていないゲームや漫画
- 勧誘経験
- ナンパ行為
- 反社会的な行動
こういった経験を伝えてしまうと企業からは、「企業の風紀を乱す」「学生時代は遊んでばかりだったのか」「体系的なものやマニュアルに沿った行動ができないのでは」といった印象につながります。
ですので、ガクチカといっても何を言ってもいいわけではないことを念頭に置いて、考えることが大切なのです。
②小・中学校など昔すぎるもの
いくら頑張ったことでも、ガクチカでは高校以前のエピソードはおすすめしません。
なぜなら、昔にさかのぼるエピソードだとその人個人の人柄や性格を把握しづらいからです。
また、小学校時代や中学校時代の話ばかりしていると、「大学生活の4年間は何もしてこなかったのか」「過去の栄光をアピールしたいのか」と採用担当者は不審に思います。
ただし、今も継続していてそれが小学校から始めたことなどであれば、継続力や実績、エピソードも話しやすいので受け入れられやすいでしょう。
たとえ注目度の高いものでなくても、ガクチカでは基本的に大学時代のことを話すのが無難。
大学時代のエピソードを話して、採用担当者に「ほかにもありますか?」と言われたときに高校時代の話をするくらいだと考えておくといいでしょう。
③明らかに誇張しすぎているもの
ガクチカでは、どうしてもほかの学生と差別化を図ったり、注目を浴びたいと思って、実際の成果よりも誇張しすぎる表現を使う人も多くいます。
しかし採用担当者の目からは、そういった嘘や誇張表現などは話し方やつじつまの合わない内容などですぐに見破られてしまいますよ。
定量などを分かりやすく伝えるために、キリのいい数字を使う程度であれば問題ありませんが、あまりにも盛りすぎている内容や現実的でない表現には要注意。
嘘だと発覚した時点で、採用担当者は学生に対して不信感を抱きますし、そのあとにどれだけいい話をしても否定的に捉えられる恐れも!
企業の多くが成果や結果よりもプロセスを重視していることを理解し、ガクチカを作成するときはなるべく自分の考えや特長を重点的に伝えられるよう工夫しましょう。
④複数のエピソードを盛り込む
ガクチカはエピソードが多いからといって評価につながるわけではありません。
どれだけいろいろなことに挑戦したとしても、基本的にはひとつのエピソードに絞って、深く掘り下げるようにしてください。
複数のエピソードがあると、採用担当者にとっては「結局何が言いたいのか」「何をアピールしたいのか」などの話の焦点が定まらない可能性があります。
またさまざまなことに手を伸ばしたことが「飽きっぽい」「ひとつのことを極められない」など逆に悪い印象を残してしまうことも!
また、ガクチカでは目的意識を感じられないものもおすすめしません。
「なんとなく始めた」であったり、「こうなりたい」などといった目標がないまま長期間にわたって続けたようなものだと、仕事に対してもモチベーションが低いのではと評価されてしまいます。
あれこれと思い浮かぶ人は、「自分が特に力を入れたこと」「苦手を克服したなど具体的なエピソードがあるもの」「努力して何らかの結果を残せたこと」などを優先して絞ってみるといいでしょう。
ガクチカが思いつかない人はどうすればいい?
ガクチカを作成するうえで、「思いつかない!」「これといって結果を残せた経験がない!」と困っている人も多いはず。
学生時代に頑張ったエピソードが出てこないといった人は、以下のポイントを参考にまず普段の自分の日常生活やこれまでの経験を振り返ってみてください。
ガクチカが思いつかない人が使える経験
- これまで一番時間を使ったもの
- 苦労したり、克服した経験
- 何かしらの功績や結果を残した経験
- 役職など責任のある立場になった経験
- ほかの人にはない珍しい経験
直近1年間で起こった出来事や夢中になったこと、ほかの人はしないけれど自分がおこなっている日々の習慣などが必ずあるはずです。
変に高尚なものでなくてもいいですし、日々の何気ない出来事でもかまいません。
またガクチカを思い浮かべるにあたっては、自己分析も大切です。
自分がどんなことに楽しさを感じるのか、反対にどんなことに対して苦手意識をもつのかを思い返してみてください。
家族や友人、就職サイトなどを利用すれば、より客観的な意見が聞けるのでおすすめですよ。
ガクチカ作成のコツ3つ
どれだけ学生時代に頑張ったことがレベルの高いことでも、採用担当者に適切にアピールできなければ意味がありません。
そこで今回は、ガクチカをより魅力的にアピールするためのコツについてご紹介します。
自分では上手くまとめているつもりでも、案外伝わっていないことも多いので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカ作成のコツ
- 会社が求める人物像を把握する
- 文章構成のポイントをおさえる
- ほかの学生と差別化を図る
➀会社が求める人物像を把握する
ガクチカを作成する際は、自分が希望する企業や業界について研究し、「企業が求めている人物像」をイメージすることが大事です。
例えば、企業理念や社風、希望するポジションについてどんな能力やスキルが必要なのかをチェックしてみてください。
仕事内容に必要なスキルの例
- 営業系の職種
…コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、継続力など - サービス系の職種
…接客経験、トークスキル、臨機応変な対応力、相手の気持ちに共感する力など - 技術、研究系の職種
…論理的思考力、計画実行力、慎重さ、忍耐力など - 企画、クリエイティブ系の職種
…表現力(これまで世間に発表した経験など)、SNSでの発信経験、アイデアや発想力、提案力など - 事務、管理系の職種
…協調性、チームワーク、パソコンスキル、柔軟性など
もちろん、上記の能力がなければ絶対に就職できないというわけではありません。
しかし、実際の仕事内容とスキルが一致すれば、採用担当者も働いているイメージが就きやすいのは事実。
ガクチカで最後に述べる、「これまでの経験で何を学んだか」「学んだことをどう会社で活かしたいと考えるのか」でしっかりと経験とスキルを一致させるようにしましょう。
採用担当者は学生たちの話の中で、ガクチカで得たスキルや本来の性格が自社をマッチングしているかどうかで採用を決めています。
ですので、そもそも企業がどんな人物を必要としているのかを掴むことは、非常に重要な過程なのです。
また、人物像のイメージが付きにくい企業であれば、OB・OG訪問をしたり、企業開催のイベントなどに参加してみるのもおすすめ。
実際に会社で働いている人から話を聞いたり、採用された人がこれまでにどんな経験を積んできた人なのか、面接で何を強みにアピールしたのかを観察することで、回答の方向性も見えてくるはずです。
ただし、あまりにも企業に合わせすぎたり、エピソードに個性を感じられないものになると、かえって嘘っぽくなるのでそこは気を付けてくださいね。
②文章構成のポイントをおさえる
エントリーシートでも面接でも、ガクチカは一度文章に書き起こす作業が必要となります。
ガクチカでは結論や事実を伝えるだけだと魅力的に伝わらないため、以下の流れで説明できるようにしましょう。
ガクチカ文章構成の一般的な流れ
- 打ち込んだこと(結論)
- なぜそれに打ち込んだのか(動機)
- 挫折、失敗した経験など(課題・目標)
- それに対してどう向き合ったのか(対策)
- どのように変化・好転したか(結果・実績)
- そこで得た能力をどのように会社で活かそうと考えているか(学び)
ガクチカでは、はじめに結論から話すのが一般的です。
また結果や実績を述べる際は、なるべく数字や具体的なエピソードなどを盛り込みながら分かりやすく説明するように意識してみてください。
面接の場合だと、結論や学びなどを先に述べてから採用担当者から、動機や理由について聞かれることもありますが、基本的には話す内容が大きく変わることはありません。
採用担当者は、「どんな結果を残したか」の大きさより、「課題や問題に対して学生が何を思い、行動したのか」という過程を重視しています。
ですので、話すときも文章で書くときもその過程が分かるような伝え方を心がけましょう。
③ほかの学生と差別化を図る
ガクチカではサークル活動やアルバイト経験など、エピソードの内容が似通ってしまうこともしばしばあります。
ですので同じような方向性の場合、いかにライバルとの差別化を図れるかが合否を分ける重要なポイントに!
少しでも差をつけたいのであれば、「〇位になった」「売り上げを伸ばした」など具体的な数字をだしたり、取りくんでいることの専門性などをアピールするのがおすすめです。
ほかにも、過去の自分と比べてこれだけ伸びた、周囲を巻き込めたといったエピソードを話すのもいいでしょう。
ただし結果にこだわりすぎて、過程や内容が薄くならないように伝え方には工夫が必要です。
ガクチカの文章量の目安とは?
新卒採用のエントリーシートにかくガクチカは、基本的に300文字程度の文章量が理想だとされています。
これより少ないと内容に不足が出てしまったり、文章量が多すぎると逆に伝えたいことが伝わらない恐れもあるので書く場合は意識するようにしてください。
とはいえ、いきなり300字を書くのは難しいですよね。
まずは350~370字など、少し多めに書いてから削っていきましょう。
そこから表現の見直しや不要な箇所を省くなどを繰り返していけば、徐々に洗練された内容の濃い文章が仕上がっていくはずです。
とくに専門的な内容を話したい場合、その知識がない人が採用することが多いため、誰にでも伝わるように工夫することが大事。
一般的に理解できないような表現や読み手、聞き手を意識しない文章だと、印象にも残らず落とされてしまうおそれもあります。
自分の説明に自信がない方は、友人や家族などに一度聞いてもらうのもおすすめです。
なお、就職エージェントやサイトであれば、より具体的なアドバイスを受けられるのでぜひ利用してみてくださいね。
~まとめ~ガクチカの例文は「再現性」があるかどうか!
今回は、ガクチカの例文を紹介しながら採用されるコツやポイントについて解説してきました。
ガクチカでは、よく頑張ったことや力を入れたことを結果で伝えたらいいと考えがちですがそうではありません。
ガクチカで大事なのは、志望する企業での再現性があるかどうか。
再現性とは、同じ行動をあらゆる対象に実施したときにどれだけ同じ結果を得られるかということを意味します。
つまりガクチカにおいての再現性とは、仮に入社した際にどれだけこれまでの経験が活かせるか、企業が求める人材として有用な経験を持っているかなのです。
またより通過率を上げるのであれば、失敗した経験をあえて話して、そこに対してどれだけのプラスをもたらしたか、攻略できたかを付け足すといいですよ。
ガクチカが思いつかない人もエージェントやサイトを利用すれば、自分では見えなかった部分も見えるので、そういったものを利用しながら作成してみてくださいね。