ガクチカがないと悩む人は多いですよね。
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」を短く略した言葉を指します。
新卒の就職活動では必ずと言ってもいいくらい聞かれる質問のひとつです。
そこで今回はガクチカがないと思っている人に向けて、ガクチカの見つけ方やポイントについて解説していきます。
さらに、これからガクチカを見つけたい人に向けて始めるべき方法についてもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカがない人の見つけ方2つ
「ガクチカなんてない…」と思っている人でも必ずあるはず。
ここではガクチカがない人に試してほしい、ガクチカの見つけ方について3つご紹介します。
ガクチカがない人の見つけ方2つ
- 他人がやらなさそうなことを一覧にする
- 就職エージェントを利用してみ
➀自己分析をしてみる
ガクチカに限らず、就職活動では自己分析をすることが大事です。
なかでも、自分しかやっていないことや自分が「楽しい」「うれしい」と感じることは、そのままガクチカの材料になりやすいのでおすすめですよ。
自分しかやっていないこと
まずは自分しかやっていないことを一覧にしてみましょう。
性格でも日々の行動や習慣でもかまいません。
具体的には以下のように挙げてみましょう。
自分しかやっていないこと一覧
- 時間にせっかち
- 週に〇日は走っている
- ひとつのものを長く愛用している
- 初対面でも関係なく話せる
- 好きなものだと時間を忘れて行動する
このように一覧にしたら、つぎは「なぜそれをやっているのか」について深堀りします。
そうすれば日常生活の中で自分が無意識におこなっていることでも、努力していることや継続していることを見つけられます。
理由が明確でかつ納得性が高ければ、ささいなことでもガクチカとして評価されますし、ほかの学生との差別化もできるのでぜひやってみてください。
自分が「楽しい」「うれしい」と感じること
他人がやらなさそうなことがあまり思い浮かばない方は、「自分がこれをやると楽しいこと」「達成するとうれしいと感じること」などを挙げてみてください。
例えば、以下のようにまとめてみましょう。
自分が「楽しい」「うれしい」と感じることの具体例
- 読書をすること
- カフェ巡りをすること
- 映画を見ること
- 誰かに感謝されること
- 人からの相談を受けること
上記のように自分が楽しさやうれしさを感じることを明確にしたら、それもまた他人がやらなさそうなことと同様、「なぜそこに喜びを感じるのか」まで掘り下げるようにします。
自分がやっていて楽しいと感じることはそのまま趣味や特技につながるため、それもまたガクチカに結びつけられるのです。
理由や根拠がしっかりしていたり、考え方や価値観が企業とあっていれば充分評価されるでしょう。
③就職エージェントを利用してみる
「自分ではなかなかガクチカを見つけられない」「そもそもこれはガクチカに含まれるの?」と不安な方は就職エージェントを利用するのが一番です。
就職エージェントの多くは企業探しだけではなく、求職者の自己分析やエントリーシートや面接などの対策を相談できます。
企業や業界に強いエージェントであれば、希望企業に特化したアピール方法や客観的なアドバイスが受けられるのでおすすめ。
自分の書いたガクチカのフィードバックをもらえれば改善もできますし、徐々に完成度の高いガクチカも作成できるでしょう。
ガクチカは大学入試や高校時代のものでもいいの?
「学生時代に頑張ったこと」というもので、大学受験や小・中学校時代のことを書く人がいます。
しかし、大学受験に関しては自分だけではなく、一般的にさまざまな方式であらゆる人が必ず経験していること。
つまり、エピソードや過程についてほかの学生と差別化ができにくいのです。
企業によっては、あらかじめ「大学受験以外」と指定するところもあるほどですよ。
また小・中学校時代の話についてはあまりにも昔すぎるという理由で、「大学時代は何もやってこなかったのか」と採用担当者からのイメージにつながりやすいため要注意。
ただし、現在も続けている趣味や競技などが小・中学校時代から始めたものであれば問題はないでしょう。
基本的には大学時代におこなってきたことを中心にガクチカを作成するのが無難です。
そもそもガクチカがないと感じる理由とは?
そもそもなぜ「ガクチカがない」と悩んでしまうのでしょうか?
原因としてはガクチカに対して、「なんとなくハードルが高いもの」だと感じているのが原因だと考えられます。
ガクチカがないと感じる理由
- 「長時間打ち込んだこと」がこれまでになかった
- 「輝かしい実績や結果」がない
「長時間打ち込んだこと」がこれまでになかった
ガクチカは10年以上など、「長時間打ち込んだことでないといけない」わけではありません。
たしかにたくさんの時間を使って没頭してきたことは、それだけ努力やエピソードの数が多いという面はあります。
しかしたとえ多くの時間を割いていなくても、1日のなかや1週間で何気なくおこなっている行動も充分ガクチカには相当するのです。
ガクチカで大切なのは、「なぜそれに興味を持ったのか」「自分がどんな取り組みをしてきたか」「努力してきたか」です。
ですから、日常生活のなかでも自分なりに頑張ったことを、ガクチカとしてアピールすれば、かけてきた時間はさほど問題ではないのです。
「輝かしい実績や結果が必要だ」がない
ガクチカは「輝かしい実績や結果」であるほど、就職活動では優遇されやすいと思いがち。
しかし実際、企業側にとっては結果や実績はそこまで重視していません。
なぜなら、社会人経験がほとんどない学生のなかでは、誰がどのように仕事で結果を残せるかはわからないからです。
とくに日本の企業ではスキルではなく、個人のポテンシャル重視である傾向にあるといわれていますよ。
ここでいうポテンシャルとは、仕事で通用する実践的な能力ではなく、入社後に企業で成長できそうな人材、性質を持っているかどうかという部分を指します。
そしてそのポテンシャルが企業が求める人材にマッチしているか、社風にあう考え方や価値観かどうかをガクチカで見極めているのです。
そのためガクチカは「何をしたか」「結果の大きさ」ではなく、「何を考え物事に取り組んできたか」「取り組むことで何を得たのか」が大事。
学んだことや価値観が企業でも通用すると判断されれば内定にもつながるので、企業研究や自己分析をしっかりとおこなってガクチカを作成してみてくださいね。
ガクチカがない人がこれから作る5つの方法
実際の就職活動までにある程度時間があるのであれば、今からでもガクチカで話せるエピソードはつくれます。
そこで今回は、ガクチカがない人に向けて、これから作る方法について5つご紹介します。
基本、中長期的なものが多いのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカがない人がこれから作る5つの方法
- 長期インターンに参加する
- アルバイトを始める
- 目標を決めて趣味や特技を極める
- 資格を取得する
- サークル以外での課外活動をやってみる
➀長期インターンに参加する
インターンシップには、短期のものと長期のものがありますが、時間に余裕があるのならぜひ長期インターンに参加することをおすすめします。
なぜ長期インターンをおすすめするのかというと、短期のものに比べて実際のビジネスに携わる場面が多く、その分学ぶ部分が大きいからです。
また長期だと企業の社員と関わる機会も多いことから、自分の欠点や不足点、苦手なことが分かり、それを期間内に克服できれば充分エピソードにできます。
さらに、長期インターンはガクチカになるだけではなく、業界研究や企業研究にもつながるため参加しておいて損はないでしょう。
②アルバイトを始める
インターンのように参加したい企業や業界がないのであれば、アルバイトを始めるのもひとつです。
社員ほど裁量は広くありませんが、責任感をもって取り組むことで何かしらの経験や学ぶことがあるはずです。
集客アップのためにおこなったことやお客様とのコミュニケーションなど、働くなかで工夫したポイントを伝えられれば、立派なガクチカになります。
ただしアルバイトは多くの学生がやっている可能性が高いため、自分なりの考えや目標が伝わるようなガクチカにするなど差別化が必要です。
③目標を決めて趣味や特技を極める
もし、これまでなんとなく続けている趣味や特技があるのであれば、明確な目標を設定して短期間でも努力してみてください。
目標を達成するには、綿密な計画や行動が必要なので、その過程をガクチカのエピソードにできます。
例えば読書なら「1ヶ月で〇冊読む」、旅行か好きなら「1年で〇カ国行く」、観光検定や世界遺産検定に挑戦してみるなど。
具体的な数字や資格取得といった実績があれば、より採用担当者にも印象付けられるので、できるだけ具体的に設定するのがポイントです。
④資格を取得する
興味がある分野や伸ばしていきたいものがあるのなら、思い切って資格取得を目指すのもいいでしょう。
資格取得は目標としては明確ですし、試験までの計画を立てて実践してきた過程も見えやすいのでおすすめです。
ただ単に「勉強をして資格取得しました」だけでは伝わりづらいので、「1日〇ページ進める」など具体的な勉強方法やスケジュールなどを盛り込むといいですよ。
さらに、「なぜその資格を取ろうと思ったのか」「生活で活かされたエピソード」などがあるとなお良いでしょう。
⑤サークル以外での課外活動をやってみる
「これまでにない新しい経験を積んでみたい!」と考えるのなら。サークルやゼミ以外の課外活動に挑戦してみてはいかがでしょうか?
大学は基本的に、同世代だったり考え方が似通っている人と集まりがちですが、あらゆる年代の人がいるコミュニティに所属することで得るものは多いはずです。
さらに、そういったバラバラの年代や価値観を持つ人たちとともに、ひとつの作品を作ったり活動をおこなえば、企業側にとっても入社後も上司とやっていけそうだと好印象につながります。
ガクチカを見つけるコツとは?
ガクチカを見つけるためにはいくつかのコツがあります。
まずは自己分析。
自己分析は就職活動において必須の工程ではありますが、ガクチカを見つけるのには「自分がこれまでに苦労したこと」「課題に対してどう取り組んできたか」を今一度見つめ直さなければいけません。
そもそもの自己分析も含めて、自分の性格をよく理解することが大事です。
さらに自分を見つめ直すためには、知人や友人に普段の自分について聞いてみるのもひとつですよ。
自己分析とあわせておこなうことで、より自分の強みを裏付ける根拠にもなりますし、気づかなかった面も見えてきます。
またそもそも希望する業界や企業があるのであれば、企業の求める人材像から逆算してガクチカを作成するのもおすすめです。
どれだけ企業への思いが強かったり、ガクチカで輝かしいものがあっても、企業のニーズにはまっていないと採用には繋がりませんからね。
もしガクチカのベースが定まらない場合は、まず企業研究や募集事項、求める人物像をチェックしてみてください。
もしコミュニケーション能力を求めているのであれば、そこに合わせて自分のエピソードを思い出してみたり、その方向でこれまでの経験で学んだことを練ってみるのもいいでしょう。
企業がガクチカで評価するポイント5つ
では、実際に企業の採用担当者はガクチカを通して、学生のどんなところを見ているのでしょうか。
ここでは企業がガクチカで評価するポイントについて5つ解説していきます。
企業がガクチカで評価するポイント5つ
- 物事への取り組み方
- モチベーションの高め方
- 個人の価値観や考え方
- 自社とのマッチング
- 他人に説明したり伝える力
➀物事への取り組み方
ガクチカでは「どのように努力したのか」という取り組みの部分が重視されます。
ですのでガクチカでは、「課題や問題をどのように捉えたのか」「具体的にどんな対策をとったのか」「過程や結果に対して何を得たのか」などを明確にする必要があります。
企業側はガクチカを聞くことで、実際の仕事でも何かしらのトラブルが起きたときに希望者がどんな方法で乗り越えるのかをイメージしたいと考えているのです。
②モチベーションの高め方
企業はモチベーション高く仕事に取り組んでほしいと考えています。
ですから面接などでは、「なぜそれに注力しようと思ったのか」「苦労したことに対してどんな気持ちで乗り越えようとしたのか」のような、行動のきっかけや考えを聞くことが多いのです。
モチベーションの上げ方は人それぞれですから、内容によってはその会社では叶わなかったり、社風には合わないケースなども存在します。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、これから入ってくる社員がどんなモチベーションで動くのかをガクチカで見極めているのです。
③個人の価値観や考え方
ほとんどの企業では社会人経験のない新卒に対して、即戦力となる能力やスキルを求めていません。
それよりも、個人の価値観や考え方、人柄などをガクチカによって把握し、自社で活躍できそうな人材かどうかを見極めているのです。
だからこそ、「結果や実績の大きさ」「努力してきた対象」よりも、「どうしてそこに力を入れてきたのか」「そこで得た学び」などの部分の方を重視するのです。
とくにアルバイトやサークルでは、学生のなかでも重複するケースが多いですが、そこで経験したエピソードやなぜ所属しようと思ったのかはひとそれぞれですよね。
ガクチカではそういった、異なる個人の内面や考え方に触れるためにおこなっているのです。
④自社とのマッチング
ガクチカを行う理由は企業側にとって、自社とマッチする人材かどうかを判断するためでもあります。
学生が何に興味や関心を持っているのかを知り、それが自社の仕事内容や商材に訂正があるのかを見ているのです。
また、打ち込んできた経験や学び、考え方などは、入社後にどのようにその能力を発揮してくれるのかの将来性を判断する材料にもなっています。
一般的なガクチカでは最後に「〇〇の経験で〇〇を得られました」など、アピールする構成になっていますので、そこで企業とのマッチングの高さを強調するといいでしょう。
⑤他人に説明したり伝える力
ガクチカでは話の内容もそうですが、自分のエピソードを他者に分かりやすく伝える能力があるかも見られています。
いかなる業種や職種でもコミュニケーション能力は必須。
なんとなく営業などであれば、相手にモノやサービスを売るため必要なイメージがありますが、そういったものでなくても同僚や上司と会話するうえでは必要になっています。
反対にどれだけ素晴らしい実績や結果、頑張ってきたエピソードがあっても説明が下手だと、相手にはそのすごさは伝わりません。
ですので緊張などもありますが、なるべく専門用語や分かりにくい構成などを交えず伝えるように意識してみましょう。
ガクチカをつくる際にアピールできることは何がある?
では、具体的にガクチカとしてアピールできるものにはどんなことがあるのでしょうか?
多くの学生がガクチカとしてアピールするものには以下のものが挙げられます。
企業側から働いているイメージがつきやすいものや、エピソードも作りやすいものもあるのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカでのアピール例
- アルバイト
- サークル(文化系・体育会系問わず)
- ゼミ、研究
- 長期インターン
- 留学経験
- 旅行
- 資格取得
- ほかの人がやっていなさそうな習慣
ガクチカをつくる際の注意点4つ
ガクチカを作成するうえではいくつか気を付けなければいけないポイントがあります。
ここではガクチカをつくる際の注意点についてご紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカをつくる際の注意点4つ
- ガクチカと自己PR、長所がすべて同じ
- 他者や環境を落としながら伝えてしまう
- 世間的にマイナスな印象を与えるもの
- ないからと虚偽のものを書く、話を盛る
➀ガクチカと自己PR、長所がすべて同じ
ガクチカでよくありがちなNG例として、ガクチカと自己PR、長所などをすべて同じものにしてしまうというものがあります。
ガクチカで得た学びや能力がそのまま自己PRになるのはよくありますが、あまりにも重複する部分が多いと「手を抜いているのかな」と企業側から捉えられてしまうおそれも!
一見、どれも似通った質問だと考えてしまいますが、企業側としてはあらゆる切り口から質問をすることで、学生がどんな人なのかを深く知りたいといった狙いがあります。
それを知らずにすべて同じ回答をしてしまうと、やはり良くありませんよね。
例えば、ガクチカでは経験やエピソード、過程を中心に話し、自己PRや長所ではもともと持っている自分の性格や周囲からよく言われる能力の高さを話すなど対策しておきましょう。
また学生時代にアルバイトや趣味、サークル活動など積極的にさまざまなことに挑戦してきた方なら、それぞれでエピソードを組んでおくのもひとつです。
②他者や環境を落としながら伝えてしまう
ガクチカにおいて誰かや環境を比較して、自身の能力や結果をアピールする手段はあまりおすすめしません。
例えば「〇人中〇位」や「〇人以上いるなかで」などといった表現なら分かりやすくていいですが、「〇〇さんはできなかったけど私はやった」など特定の人を引き合いに出すのはNGです。
やはり企業側としては、ほかの人を落としてでしか自分をアピールできない人を採用したいと思いませんからね。
ガクチカは個人の性格や価値観なども見極めるものでもあるので、こういったアピールの仕方は人間性を疑われます。
意図していなくても、それとなくそのような表現が含まれていることがあるため、ほかの人に聞いて客観的な意見を聞いたり、自分でも必ずチェックするようにしてください。
③世間的にマイナスな印象を与えるもの
いくら学生時代に力を入れたことでも、世間的に良くないイメージを与える趣味や活動などは避けるべきです。
マイナスを印象を与えるものには具体的に以下のものが挙げられます。
ガクチカでマイナスの印象を与える具体例
- ギャンブル
- 目標のない趣味
- 勧誘経験
- 犯罪行為
- タバコ、酒などの嗜好品
上記のようなテーマについて話してしまうと、やはり採用担当者からも「社内の風紀を乱す」「人格を疑う」といったマイナス評価につながります。
ガクチカといっても何をいってもいいわけではないことを理解し、なるべく入社後のイメージがわきやすいものを取り入れるようにしましょう。
④ないからと虚偽のものを書いたり、話を盛る
企業に好印象を残せるガクチカがないと焦っても、経験していないことや虚偽のものを書くのはNGです。
例えば、リーダーシップをアピールしたいからといって、サークルの代表やバイトリーダーをしていたなどは絶対にやめましょう。
また、必要以上に話の内容を盛るのも避けるべきです。
もし仮にエントリーシートなど書類選考に通ったとしても、面接では必ず掘り下げられます。
そこで具体的なエピソードがなかったり、明らかに辻褄が合わないと思われてしまったら、採用担当者からの印象はマイナスに。
自己PRや長所がどれだけ素晴らしいものでも、一度ガクチカの部分で信頼を落とされてしまうと挽回は難しいため、必ずガクチカでは嘘を書かないようにしましょう。
ガクチカで大事なのは「結果や実績の大きさ」や「何に打ち込んできたか」ではありません。
どんなに小さいものや些細だと感じるものであっても、過程やそこから何を学んだのかにフォーカスをあててガクチカを作成するようにしてください。
ガクチカがない人ができるガクチカの上手な伝え方
ガクチカに限らず、就職活動で聞かれる質問への回答は文章の構成が大事。
あらかじめ構成を練っておけば本番で緊張することもありませんし、要点だけをおさえておけばよりクオリティの高いアピールができるのでおすすめです。
ここではガクチカがない人ができる上手な伝え方や構成について解説します。
評価につながるガクチカの文章構成
- 「何に」打ち込んだのか(結論)
- 「なぜ」それに打ち込んだのか(理由、きっかけ)
- 「どのように」打ち込んだのか(エピソード)
- その経験から「何を」得たのか(締め、学び)
➀「何に」打ち込んだのか
まずは学生時代、何に打ち込んだのかという結論を簡潔に述べます。
最初にインパクトが残せれば、採用担当者からの興味や関心も引き出せますので、ここは大事なところです。
反対に、いきなりエピソードから長々と語ってしまうと逆効果。
「私が学生時代に取り組んだことは〇〇です」というように、シンプルに伝えることを意識してみてください。
②「なぜ」それに打ち込んだのか
結論を先に述べたら、つぎは「なぜそれに打ち込んだのか」という理由をそえることで説得力をより持たせられます。
「なんとなく」や「周囲に流されて」というイメージがつけば、主体性や積極性がないといったマイナスイメージにつながるおそれがあるため要注意です。
③「どのように」打ち込んだのか(エピソード)
ある程度の期間ひとつのことに取り組んでいれば、何かしらの困難や苦労する部分というものは必ず出てきます。
そういった問題や経験に対して、自分自身が何を考えどう行動に移したのかを話しましょう。
自分が意識して行動した過程というのは、ガクチカのなかでも一番その人らしさが出やすい面なので、採用担当者からの注目度合いも高い傾向にあります。
またどのように打ち込んだかを話すうえでは、具体的なエピソードを盛り込むとよりイメージしやすくなるのでぜひ伝えるようにしてみてください。
④その経験から「何を」得たのか
ガクチカでは最後に経験から何を得たのかをまとめます。
分かりやすい結果や実績があれば、具体的な数字などを用いて伝えるといいでしょう。
さらに、そこで得た能力を入社後や自身の将来にどう活かしていきたいかまで伝えらえれば、よりガクチカとしてのレベルもアップします。
採用担当者がガクチカを聞く理由には、学生の価値観や考え方が自社とマッチングするかを判断するためでもあります。
ですので、そもそも企業がどのような人材を求めているのか、業界や職種、企業ごとにあらかじめチェックしておくのも有効でしょう。
ガクチカで好印象を残すコツとは?
では、ガクチカで好印象を残すにはどうすればいいのでしょうか?
ガクチカで好印象を残したい方は以下のポイントを意識してみるといいでしょう。
ガクチカで好印象を残すコツ
- 具体的な説明を意識する
- 会社で働いているビジョンやイメージと結びつける
具体的な説明を意識する
ガクチカではなるべく具体的な説明を意識してみるといいでしょう。
例えば、「〇倍」や「〇人以上」など具体的な数字を入れてみたり、研究やゼミなどであれば専門的な言葉よりも分かりやすい言葉で伝えるなど。
先でも述べたように、ガクチカでは自分のエピソードを他者に分かりやすく伝える能力などもチェックされています。
反対に、どれだけ素晴らしい実績を持っていたとしても、初対面の相手に通用しない言葉などを連ねてしまうとすごさもアピールも伝わりません。
相手は自分の専門分野について知っているとは限らないので、エントリーシートでも面接でもできるだけ分かりやすい言葉や説明を心がけるようにしましょう。
また、ガクチカでは結論や話の軸、一番伝えたいことは一番最初に話始めるのが大事!
ガクチカだったら、いきなりエピソードから話し始めるのではなく、「何を頑張ったのか」を明確に提示するように意識してみてくださいね。
会社で働いているビジョンやイメージと結びつける
ガクチカは、これまでの経験で何を得たのかを最後に述べるのが一般的です。
もしより企業とのマッチングの高さをアピールしたいのなら、会社で自分が働いているビジョンやイメージを強調するのがポイント!
例えば、「〇〇という経験や学びがあったので、御社でもこの力を発揮したい」「〇〇の能力で貢献したい」など。
ここが具体的に説明できたり、企業が求める人物像にマッチングしていれば、採用担当者側も希望者と一緒に働いているイメージが付きやすくなります。
ただし、企業や業界が求める人物像から離れていたり、社風に合わないと捉えられると逆効果になるので注意が必要です。
ですので、企業のホームページや業界研究などをあらかじめおこない、そこに合うような学びや最後の結論に活かしてみるのもひとつですよ。
~まとめ~ガクチカがないからと嘘をつくのはNG!
今回はガクチカがない人に向けて、ガクチカの見つけ方やこれからガクチカを作る方法などについてご紹介してきました。
ガクチカはないなと思っていても、絶対に嘘をつくのはNGです。
「とりあえず何か作らなきゃ」といった思いから、経験したことのないリーダーや代表になったことを話す人もいますがやめましょう。
なぜなら嘘をついて通ったとしても、必ず面接で質問されればバレてしまうからです。
また、海外留学経験や語学が達者であるような言い回しも危険。
内定まで進んだ後にバレてしまうと最悪内定取り消しもあり得ますよ。
ガクチカで大事なのは実績や結果の大きさ、「何に注力してきたか」ではありません。
あくまで目標や課題に対してどう向き合うのかを企業側は見ています。
ガクチカがないとしても、嘘はつかず素直に自分が取り組んできたことを書くようにしてくださいね。