ガクチカでアルバイト経験をアピールする人はたくさんいますが、そのほとんどは「売り上げをアップさせた」「集客力を上げた」といったものばかり。
ほかの人もアルバイト経験を書いていることから、差別化はかなり難しいものとなっています。
多くの希望者のなかで採用担当者から注目されるためには、基本的なガクチカの書き方だけでは不十分です。
そこで今回は、アルバイト経験をガクチカで書く際にできるアピールポイントや、書き方のコツなどについて解説していきます。
「なんとなくありきたりな内容になってしまう」「そもそもアルバイト経験から何がガクチカにつながるかわからない」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
アルバイト別ガクチカ例文5選
アルバイトといっても世の中にはさまざまなアルバイトがあり、それぞれアピールすべきポイントは異なります。
ここでは5つのアルバイトについて、具体的なポイントや例文をご紹介します。
アルバイト別ガクチカ例文5選
- 飲食関連
- コンビニやスーパーなどの接客業
- 塾講師、家庭教師
- イベントスタッフのアルバイト
- 長期インターンシップ
➀飲食関連
レストランやカフェ、居酒屋などの飲食関連のアルバイトをしている学生はたくさんいます。
飲食関連のアルバイト経験は、コミュニケーション力やクレームなどへの臨機応変な対応力をアピールするのに適しています。
しかしほかとの差別化が難しいといった側面もあるため、何かしらの課題を解決したエピソードや顧客観点や周囲との協調性などがわかるものを盛り込むのがいいでしょう。
飲食関連のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたのは、飲食関連のアルバイトです。
私が働いていたところでは人手不足であることにより、従業員同士のできる仕事にばらつきがあったのが問題でした。
そこで私はマニュアル内容を見直し、新人であっても比較的単純な作業やサポートにつながる業務なども教えるようにしました。
そうすることによって、「新人だからまったくできない」といった状況を減らし、ピーク時でも作業を円滑に進められるようになりました。
さらに店長と相談し、募集内容に「週3日以上」などとあらかじめ最低勤務日数を示すことで、安定してシフトに入れる人を採用するように改善しました。
この経験から、何かしらの問題が起きたときに「なぜこのようになるのか」の原因を追求することの大切さ、自分から能動的に動くことで周囲も巻き込めるといった学びを得ました。
御社でも自分から積極的に動き、どんな状況下でも冷静に問題に向き合って考えたいと考えています。
②コンビニやスーパーなどの接客業
コンビニやスーパーなどの接客業もまた、飲食関連のアルバイトと同様にやっている人が多いアルバイトのひとつです。
接客業ではコミュニケーション能力のほかにも、売り上げやノルマが課せられているところもあるので、具体的な数字などを用いるとよりわかりやすくなります。
接客業のガクチカ例文
私が学生時代に頑張ったことは、接客業のアルバイトです。
私が勤めていたお店ではひとりひとりに月ごとのノルマがあり、はじめはなかなか達成することができませんでした。
そこで私は、売り上げが高い先輩の接客の仕方を自分なりに分析したり、お客様の試着の際に合わせやすいアイテムや類似商品などを提案することに取り組みました。
売り上げの高い先輩を真似することでお客様のほうから話しかけてもらえたり、試着の時にも追加でほかのアイテムを購入してもらう場面もふえてきました。
結果ノルマ達成だけではなく、ノルマの1,5倍の売り上げを残せました。
この経験から、自分本位なサービスを提供するのではなく、「自分にどこが足りないのか」「ひとりひとりのお客様のニーズに寄り添う」ことの重要さを学びました。
③塾講師、家庭教師
塾講師や家庭教師のアルバイトはアルバイトのなかでも誰でもやっているわけではないため、採用担当者からも興味を持たれやすい傾向にあります。
ただし一般企業志望であれば、「なぜ教師を目指さなかったのか」「どんなことを教えていたのか」など深堀りされる可能性も!
「生徒を〇点から〇点まで点数アップできた」など、具体的な数字を使えば実績としてもアピールできます。
塾講師、家庭教師のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたのは、塾講師のアルバイトです。
私は受験時代、塾講師の方に支えられることが多く、自分も誰かのためにサポートできればいいなと思い始めました。
私が担当した教科は〇〇で、〇〇人を担当していました。
人によって得意不得意は異なり、自分が担当する教科でもなかなか点数が伸びず悩んでいる子が何人かいました。
私は次回定期テストに向けて、前回のテスト終了後にひとりひとりヒアリングをおこない、具体的にどんな問題に対して苦手意識があるのかを聞いていきました。
そしてそのヒアリングをもとに対策を練り、授業や個別指導でもその人に合わせた問題などを作成しました。
その結果、次回の定期テストでは私の担当する生徒は全員前回よりも点数がアップし、なかには20点以上伸びた子もいました。
この経験から、ひとりひとりの問題に向き合うことの大切さを学び、責任感を持って仕事に取り組むことの尊さを覚えました。
社会人になってもこの責任感の強さと、できることは何かをつねに考えるようにして仕事をしていきたいと思います。
④イベントスタッフのアルバイト
イベントスタッフのアルバイトは短期であることが多く、初対面の方同士でひとつの仕事を遂行する能力が身に付きます。
イベントスタッフのアルバイトではおもに、コミュニケーション能力やリーダーシップ、トラブル回避能力などをアピールできます。
イベントスタッフのガクチカ例文
私が学生時代に頑張ったことは、イベントスタッフのアルバイトです。
イベントスタッフのアルバイトは基本的に派遣のバイトなので、初めての人と仕事することになります。
私は何度もシフトに入っており経験もあったため、リーダーやまとめる役に任命されることが多くありました。
はじめのうちは、年齢も面識もない人たちをまとめるのには苦労しましたが、「こうすればスムーズだよ」と伝えてみたり、トラブルになりやすいポイントをあらかじめ共有することでスムーズに業務を進められるようになりました。
この経験から、リーダーというのは人を引っ張っていくだけではないということと、トラブルも事前に対策をすれば回避できるということが分かりました。
会社に入ってからも事前準備を怠らず、行動していきたいと思います。
⑤長期インターンシップ
長期インターンは最も、実際の業務をイメージしやすい経験なのでおすすめです。
とくに長期インターンと同じ業界や業種を目指しているのなら、より選考にも有利にはたらくでしょう。
社内情報の管理には気を付けながら、できるだけ具体的なエピソードを盛り込むと再現性を高められます。
長期インターンシップのガクチカ例文
私が学生時代に頑張ったことは、長期インターンです。
〇年間にわたって、〇〇という企業で〇〇といった業務に従事していました。
インターンを始めたころは学校との両立や、働くという経験もないことからなかなか結果を残すことができませんでした。
しかし、そこで実際に働いている先輩や上司、同僚とのコミュニケーションによって仕事のコツや効率のいい進め方などを教えてもらうと、徐々に仕事も上手くいくようになりました。
結果、業務をスムーズに進められただけではなく、自分の考えやアイデアを採用されることも増えていきました。
この経験から、上手くいっている人の意見はまず取り入れ、とにかく行動することの大切さを学びました。
会社に入ってからも、ほかの人の意見を尊重し柔軟に対応していきたいと考えています。
ガクチカでアルバイトを伝える際のアピールポイント
ガクチカでは、最後に学んだことや能力、スキルなどを述べるのが一般的です。
ここでは、アルバイトでガクチカを伝える際のアピールポイントについてご紹介します。
ガクチカでアルバイトを伝える際のアピールポイント
- チームワーク
- リーダーシップ
- 臨機応変な対応力
- 提案力
- 責任感の強さ
チームワーク
アルバイトは学校でおこなうサークルやゼミと異なり、主婦や中年など幅広い年代の人と関わる機会もたくさんあります。
業務上、異なる世代の人と接することで「どのように関われば円滑に仕事ができるか」といった、同年代とは違うコミュニケーション能力の大切さを学べます。
そしてそのコミュニケーションやチームワークというのは、企業で働くうえでも欠かせない重要な能力のひとつ。
年上と年下の間を取り持つポジションだったなど、チーム内でどのような動きをしてきたのか、企業でどんな風になりたいのかを伝えらえれば、企業もより一緒に働くイメージもつけやすくなります。
リーダーシップ力
とくに1~2年以上など、長期的にアルバイトを継続しているとバイトリーダーといったポジションに任命されることもあるでしょう。
もしそういったほかのバイトをまとめる立場になった経験が合えば、リーダーシップ力をアピールできますよ。
ただしリーダーシップ力をアピールする場合は、リーダーになったという結果を話すのではなく、リーダーとしてどんな活動をしてきたかのエピソードや具体的な説明が必要です。
さらに、「そもそもなぜバイトリーダーに選ばれたのか」「何を評価されたのか」「リーダーになってから苦労したこと」なども深堀すれば、より質の高いガクチカになります。
臨機応変な対応力
アルバイトをしていると、ときにはマニュアル通りに上手くいかないこともありますよね。
そういった時は臨機応変な対応力が求められますが、実はそれもガクチカとしてのアピールにできるのです。
社会人として働いていても状況に応じて適切な対応をすることは大事なので、「〇〇というアルバイトをしていて、ひとりひとりのお客様のことを考えて対応することが必要だと感じた」などのエピソードをしてみましょう。
さらに企業で働いているという再現性なども意識してみるとなおいいですよ。
提案力
アルバイトはお客様や一緒に働く人とのコミュニケーションや、ときには「こうしたほうが良いのでは?」といった提案力も必要となります。
コミュニケーション力はどの学生も触れられがちなアピールポイントなので、提案力に絞ってガクチカに取り入れるとほかの学生と差別化を図れるメリットがあります。
提案力は社会人にとっても必要な能力であり、単にアイデアを出せばいいというわけではありません。
あまりにも主張が強い言葉でいったり、説明が分かりにくいものであれば魅力が伝わりませんからね。
もしアピールするのであれば、どのような点を意識して解決したのかも具体的にエピソードに入れるように意識してみてください。
責任感の強さ
アルバイトは社員ほどのものでなくても、会社やお店のためにはたらき、労働の対価としてお金をもらっています。
社会に出て働いていることから、学生時代とは異なって自分自身の行動や言動に責任をもつことの大切さを学んだ方も多いのではないでしょうか?
任された仕事を最後までやりきったり、締め切りや納期を守るといった基本的なことであっても、しっかり遂行する力が身についている人は企業側としても好印象につながります。
ただし、当たり前といわれれば当たり前のことなので、責任感の強さをアピールするときは具体的なエピソードを交えるなど、伝え方に工夫する必要があります。
ガクチカでアピールしやすいおすすめのアルバイト3つ
アルバイト経験の例文についていくつかご紹介してきましたが、より企業へのアピールにつなげやすいアルバイトにはどんなものが挙げられるのでしょうか?
ここでは、ガクチカでアピールしやすいアルバイトの選び方についてご紹介します。
学生時代にいくつかのアルバイトをやってきた経験のある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカでアピールしやすいおすすめのアルバイト3つ
- 長期間続けたもの
- 成果や実績のあるもの
- 希望企業の業務に関わるもの
➀長期間続けたもの
アルバイトをいくつか兼務した方は、年単位などできるだけ長期間続けたアルバイトを取り上げるのがベストです。
長く働いてきた経験があれば、企業としても「長く働いてくれそう」といったイメージにもつなげやすくなりますからね。
また長期間働いてきたからこそ分かる、環境や経験の変化への対応力、困難や乗り越え方なども盛り込むとよりいいでしょう。
期間の長さを重視するのではなく、そこで何を学び得たのかを重点的にアピールしてみてください。
②成果や実績のあるもの
アルバイト期間が短いと不安を感じる方は、できるだけ成果や何らかの実績を残せたものを伝えるといいでしょう。
具体的な成果や実績としては以下のものが挙げられます。
- 売り上げを〇倍アップさせた
- お客様アンケートで1位だった
- MVPに表彰された
- 集客力を〇人から〇人に上げた
成果や実績をアピールする際は、具体的にどのような実績を上げたのか、数字を入れるとより信ぴょう性や具体性が高まります。
反対に、成果がこれと言ってなかった場合でも、自分がそこで何を得たのかどのように行動したのかをしっかりと伝えられれば問題ありません。
③希望企業の業務に関わるもの
接客関連や飲食関連希望であれば、そのまま即戦力としてアピールができるのでおすすめです。
また仮に同じ企業でなくても、同じような業界や業種、業務内容が似ているものであっても、好印象につなげられますよ。
スキル面や経験のアピールだけではなく、「絶対にこの業界で働きたい!」といった熱量なども企業側には伝わりますし、「なぜこのアルバイトをしようと思ったのか」などの説得力も出てきます。
反対にガクチカには向かないアルバイトとは?
では反対に、ガクチカにはアピールしないほうが良いアルバイトにはどんなものがあるのでしょうか?
基本的には、世間的にマイナスなイメージを持たれやすいアルバイトは避けるべきでしょう。
例えば、転売といった犯罪につながるものや水商売、そのキャッチなど。
採用担当者はどんな年代で価値観を持っているのかはわかりませんからね。
どれだけ自分が高い熱量をもってさまざまな工夫をして、高い実績を得られたとしても職種のイメージで印象が悪くなってしまう恐れがあります。
もしいくつかのアルバイトを経験してきたのであれば、なかでも企業の求める人材や世間的なイメージがいいものを選ぶようにしてください。
面接官がガクチカで見ているポイントとは?
採用担当者はガクチカの内容で、その人が自社で活躍できるような能力や人柄かどうか、一緒に働いているという将来性をイメージできる人かを見ています。
ガクチカの書き方やエピソードを練る前には、そもそも企業がどこに注目しているのかを把握することが大事。
ここでは、面接官がガクチカで見ているポイントについてご紹介します。
面接官がガクチカで見ているポイント
- 人柄や価値観
- 社風とのマッチ度
- モチベーションのきっかけ
➀人柄や価値観
採用担当者は、どんな実績や結果なのかを知りたいわけではなく、ひとりひとりの人柄や価値観、性格について知るためにガクチカを聞きます。
もし、同じようなアルバイト経験があれば、「その経験で何を学んだのか」「どう捉えたのか」「何を考えたのか」といった自分の考え方などを盛り込むと、より差別化を図れますよ。
②社風とのマッチ度
会社にはそれぞれの社風があることから、学生の考え方や価値観、性格などが自社にマッチしているかどうかもチェックされています。
つまり、自分が希望する企業がどんな人材を求めているのか、募集内容などをしっかり把握するのが大事なポイント。
ガクチカを作成する際は、学生時代に頑張ったことの内容と企業の需要に合っているのかを確認し、いかに自分を採用することでメリットがあるのかをアピールしましょう。
③モチベーションのきっかけ
企業は、学生がどのような状況でモチベーションを上げられるのか、どのようにして困難にたちむかっていくのかの過程を見ています。
やはり企業側は早期退職や成果を出せないといったリスクから、仕事のモチベーションの高い人を採用したいと考えています。
だからこそ、アルバイト経験によってどのようにモチベーションを持っているのかを明示することは大事なのです。
例えば、「周囲と協力して目標を達成できる瞬間が楽しい」「試行錯誤しながらもコツコツと頑張って結果を出すことにやりがいを感じる」など。
例えば、アルバイト経験のなかでも、「苦労したこと」「失敗したこと」「何かの課題を乗り越えた経験」などを盛り込むのがおすすめ。
モチベーションのきっかけが社風と合っていたり、採用担当者からの共感が得られれば採用にもつながるはずです。
ガクチカでアルバイト経験を書く際の流れ
ガクチカを作成する際は、まず基本的な流れを知ることが大切です。
ここでは、ガクチカでアルバイト経験を書く際の構成について解説していきます。
ガクチカでアルバイト経験を書く際の流れ
- ガクチカがアルバイトであること(結論)
- 困難や活躍したエピソード
- 取り組みや行動の結果
- アルバイト経験から得た学び、会社で活かせること
➀ガクチカがアルバイトであること(結論)
ガクチカだけではなく、就職活動では結論から話すことが大事。
反対にエピソードから話し始めてしまうと、なんとなく回りくどく取られてしまったり、必要以上に長々と話すと採用担当者側はかえって印象が薄くなってしまう恐れがあります。
もし学生時代に頑張ったことがアルバイトなら、「〇〇のアルバイトをしたことです」とハッキリと明示するようにしましょう。
②困難や活躍したエピソード
結論を述べたあとは、次にエピソードを伝えるようにします。
エピソードでは具体的に、そのアルバイトをしていたなかでぶつかった困難や起きたトラブル、自分がとくに活躍した場面などです。
エピソードは採用担当者にとって、最も学生の価値観や仕事への姿勢を聞ける部分でもあり、一番知りたいところでもあります。
ガクチカでは、できるだけ説明も具体的に話したり、初めてその職種について聞く人も多いので専門用語などを頻繁に使わないように気を付けてみてください。
必要な情報のみを簡潔に伝えられるよう、面接でもエントリーシートでも誰かに聞いてもらったり長くなっていないかを客観的に確認することが大事です。
③取り組みや行動の結果
どのようなところに苦労を感じたかを話したら、自分がその課題に対してどう取り組み、どんな結果がついてきたのかを話しましょう。
ここでは具体的な数字や表彰されたといったものがあるとベスト!
さらに、自分の強みや思考などと関連付けて説明することで、より説得力が増すのでおすすめです。
④アルバイト経験から得た学び、会社で活かせること
最後に、アルバイトでの経験でどんなことを学んだのか、希望する企業でどう活かしていきたいと考えているのかなどを話してまとめます。
採用担当者が最終的に知りたいポイントは、この学生が自社にとってどんなメリットや利益をもたらしてくれるのかという部分です。
ガクチカでアルバイト経験をアピールする場合、学んだことや得たことは入社後もできるだけ再現性の高い内容にするのが大事!
例えば、もし同じような状況に陥った時もこうしたいといったことを伝えるようにしてみるといいですよ。
ガクチカでアルバイト経験を書く際のコツ3つ
ガクチカの構成にアルバイト経験を当てはまれば、基本的には無難なものが仕上がります。
しかし、ほかのアルバイト経験のある学生と差をつけたり、採用担当者から注目されるためにはいくつかコツがあります。
ここでは、ガクチカでアルバイト経験を書く際のコツについてご紹介します。
「もっと魅力的なガクチカを作りたい!」「周囲と差別化を図りたい」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカでアルバイト経験を書く際のコツ3つ
- 結果や実績は数字などを使う
- 自身の価値観を入れる
- 企業に活かせる学びを述べる
➀結果や実績は数字などを使う
エピソードや結果に関しては、できるだけ数値化することが大切。
どれだけ熱量があって取り組んだとしても、ガクチカではいかに成果が伝わるかが勝負なのです。
具体的に「〇%アップさせた」「〇人に増えた」「〇点上げられた」「〇倍」など、数字などを使ってみると説得力も増します。
また、チームワークやリーダーシップなどをアピールしたいのであれば、「〇人以上」など人数などを示すことで、大規模なチームもまとめられるといったイメージがしやすくなります。
ガクチカでは、5W1H(いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのように)の部分を意識しながら述べるとなおいいでしょう。
例えばアルバイト経験なら、「どのくらいの期間働いてきたか」「どんな人たちと関わってきたか」などを明示してみてください。
②自身の価値観を入れる
先にも述べましたが、企業の採用担当者は「どんなアルバイト経験をしてきたか」「エピソードの珍しさ」などではなく、学生の姿勢や価値観、考え方などを重視しています。
例えばアルバイト経験ならば、「なぜそこでアルバイトをしようと思ったのか」「どんな課題があって何を思ったのか」「具体的にどのように取り組んできたのか」の内容で反映されます。
もし、周囲の学生と少しでも差をつけたいと思っているのなら、ひとつでも自分だけのエピソードや内面が見える面を見せるように意識してみてください。
③企業に活かせる学びを述べる
アルバイト経験を使う場合でも、ほかのガクチカをつくる時と同様に、希望企業で活かせる学びについて述べることは必須です。
エピソードにオリジナリティを持たせたり、自分だけの考えや価値観を盛り込むことは大事ですが、企業が求める人材かどうかも考えなければいけません。
逆にあまりにも社風と合わないものや、学んだことが企業で活かされないとわかったら、選考にも左右されます。
「入社後もこんな風に活躍していきたい!」「この学びをこの会社でも活かしたい!」といった結びの部分までしっかり用意しておくようにしましょう。
企業側は学生が自社が求める能力にマッチングしているかどうか、働いているイメージや将来性があるかどうかをガクチカのアルバイト経験で判断しているので、その意図を汲むことが大事です。
ガクチカでアルバイト経験を書く際の注意点
ガクチカでアルバイト経験を書くコツもありますが、反対に避けるべき表現やポイントなどもあります。
ここでは、ガクチカでアルバイト経験を書く際の注意点についてご紹介します。
無意識に含めてしまっていることも多いので、ぜひ以下のポイントに気を付けてみてくださいね。
ガクチカでアルバイト経験を書く際の注意点
- 短期間のアルバイトは避ける
- 専門用語を使わない
- 守秘義務は守る
短期間のアルバイトは避ける
学生時代に取り組んできたアルバイトのなかには、1~2ヶ月など短い期間で辞めてしまったものもあるでしょう。
しかし、ガクチカにおいてアルバイト経験を取り入れるのなら、このような短期間のアルバイト経験は避けるべきです。
なぜならいかなる理由があるにせよ、短期間で辞めてしまったという事実は企業側にとって「合わないと思ったら辞めてしまうのかな」「辞めグセがあるのかな」といったマイナスイメージにつながる恐れがあるから。
やはり企業にとってはできるだけ長く働く人を雇いたいと思っているので、短期間でやめてしまったアルバイトはおすすめしません。
もし学生時代の間でおこなったアルバイトが、すべて短期間ばかりであれば、アルバイト以外をガクチカとして検討するのもひとつです。
専門用語を使わない
アルバイトの職種によっては、自分が何気なく使っていた言葉も実は一般化していないものであることもあります。
例えば、飲食店だとお皿を下げる「バッシング」「リセット」、接客業なら顧客の目に就きやすい場所を示す「フェイス」といった言葉。
ほかにも、省略言葉にも気を付けるようにしましょう。
エントリーでも口頭でもうっかり専門用語や省略言葉を使ってしまうこともあるため、一度自分で読んでみたり、補足説明をおこなうなどで対策をしてみてください。
さらに、専門性の高い職種やアルバイトを経験してきたのなら、なるべく簡単な言葉に置き換えて説明することも大事です。
守秘義務は守る
いくらアルバイトといっても、守秘義務は守るようにしましょう。
例えば、辞めたとしても業務上に大きな影響を及ぼす危険性があるものや個人名、会社のルール上打ち明けてはいけないものを指します。
もし面接などで守秘義務を破るような発言をしてしまうと、採用担当者から「情報漏洩の危険性がある」と信頼を失うおそれも!
ほかにも、飲食店であれば企業目はあまり出さないほうが良いですよ。
こういった場合は、「〇〇系の飲食店」「〇〇を売るアルバイト」「ファミリーレストラン」などといったカテゴリーなどでぼやかすのがベスト。
また守秘義務以外だと、企業や業界に対してマイナスなイメージを持たれるような言い方や、何かや誰かを貶める発言もNGです。
もしガクチカの伝え方に不安を感じている方は、本番の面接前に第三者に相談してみることをおすすめします。
~まとめ~アルバイトのガクチカは差別化が大事!
今回は、アルバイト経験をガクチカで書く際にできるアピールポイントや、書き方のコツなどについて解説してきました。
基本的にアルバイトの経験はガクチカで使用しても問題はなく、むしろ接客業などのアルバイトに関しては学生の多くがそこで経験したエピソードについて話しています。
しかしだからこそ、アルバイトの経験をガクチカに使用する場合は、差別化がしにくいといった難しさがあります。
採用担当者や企業からの印象を残すためには、エピソードのなかに自分なりの考えや価値観、工夫の仕方などを伝えることが大事!
また、採用担当者から「一緒に仕事がしたい」と思わせられるかもポイントです。
アルバイトはそのまま業務に直結するような経験は積めませんが、給料をもらって相応の働きをするというシステムは社会人の働きかたと変わりません。
仕事に対する責任感の強さや、真剣に向き合えること、自分自身の考え方などを織り交ぜてガクチカを作成してみるといいでしょう。