エントリーシートを書く際、「ですます調」か「である調」で書くべきか迷うといった方は多いのではないでしょうか。
とくに志望度の高い企業であれば、書類選考で落とされたくないですよね。
そこで今回は、エントリーシートにおいて「ですます調」「である調」のうちどちらを使うべきか、それぞれが与える印象についてご紹介します。
「書類選考の通過率を上げたい!」「少しでも好印象を残したい!」といった方はぜひ参考にしてみてください。
エントリーシートでは「ですます」「である」どっちがいい?
エントリーシートに書く際、語尾を「ですます」にするか「である」にするか迷う方は多くいるでしょう。
ここでは「ですます」「である」のどちらにすべきか、表記する際のルールなどについてご紹介します。
基本的にはどちらでもいい
厳密にいうと、エントリーシートでは「ですます調」でも「である調」を使っても問題ありません。
字数制限があったり書く欄が小さい場合、「である」を使う人もいますし、丁寧さをアピールするなら敬意を含めて「ですます」を使うケースもあります。
しかし就活のエントリーシートでは、「ですます」か「である」かどうかで企業に与える印象が変わるため、目的に合わせて使い分けることが大切です。
どちらかに統一することが大事!
「ですます」でも「である」でも問題ありませんが、エントリーシートに書く場合はどちらかで統一することが大事です。
なぜなら語尾が統一されていないと、全体的にまとまっていない印象を与え読みづらくなってしまうからです。
書類選考に通過するためには、いかに文章のみで自分のことをアピールできるかがかなり重要となりますので、読みづらいと落とされる可能性があります。
したがってエントリーシートを書く際は、あらかじめ「ですます」「である」のどちらで書くかを決めておくようにしましょう。
間違った敬語を使わないように注意
エントリーシートでは、語尾だけではなく文章中に出てくる単語や表現で正しい敬語を使えているかどうかも重要です。
反対に正しい敬語表現が使えていないと、「常識がない」「働いているイメージがない」といったマイナスな印象を与えかねません。
おもにエントリーシートで出てくる表現で間違えやすい表現には以下のものが挙げられます。
- 役職+様→名前+役職(様は不要)
- おっしゃられる→おっしゃる
- ご教授→ご教示
話す言葉だとら抜き言葉はNGですが、エントリーシートのような書面だとかえって間違いであることもあるので注意が必要です。
迷ったら「ですます」が無難
エントリーシートの形式によっても異なりますが、迷ったら「ですます調」で統一することをおすすめします。
なぜなら社会人として働くことになれば、基本的に話すのも文書面でも敬語を使うことがほとんどだからです。
また、「ですます」は「である」よりも柔らかい印象を与えられるので無難です。
レポートなどでは「である」を使うケースが多い大学生ですが、就活では「ですます調」を使うのがいいでしょう。
エントリーシートで「ですます」を使うメリット3つ
エントリーシートでは「ですます」を使う方が無難だとご紹介しましたが、他にも以下のメリットが挙げられます。
エントリーシートで「ですます」を使うメリット3つ
- 読みやすい文章になる
- 丁寧で柔らかい印象を与えられる
- 働いているイメージをもってもらいやすい
➀読みやすい文章になる
エントリーシートで「ですます」を使えば、文章全体が読みやすくなるといったメリットがあります。
「ですます」は「である」よりもどんな人にとっても読み慣れた文章なので、あらゆる年齢層の採用担当者でも好印象を残せます。
とくに有名企業や人気企業では何百枚ものエントリーシートを確認するため、わかりやすい文章を書きたい就活生は「ですます」を使うのがおすすめです。
②丁寧で柔らかい印象を与えられる
「ですます」を使うと、読み手に対して丁寧で柔らかい印象を与えられます。
エントリーシートは文章のみで自分の個性や経験をいかに伝えられるかが大事なので、礼儀正しさや真面目さをアピールしたいのであれば「ですます」を使うのがいいでしょう。
③働いているイメージを持ってもらいやすい
どの企業や業界でも社会人になれば、基本的に敬語で文章のやり取りや会話をすることになります。
エントリーシートでは、「入社後に活躍してくれそうか」の将来性も見られているので、「ですます」を使うことで一緒に働いているイメージも与えられます。
「ですます」は、ベンチャー企業でも老舗企業でも万人に好印象を与えられるのでおすすめです。
エントリーシートで「ですます」を使うデメリット3つ
「ですます」を使うにはあらゆる人に好印象を与えられるメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
おもにエントリーシートで「ですます」を使うデメリットには以下のものが挙げられます。
エントリーシートで「ですます」を使うデメリット3つ
- 文字数が増える
- 単調な文章になりやすい
- 間違った敬語を使うとマイナスイメージになる
➀文字数が増える
「ですます」の文章は「である」よりも、語尾が敬語の形になることからどうしても文字数が増えるといったデメリットがあります。
とくにエントリーシートの欄が小さかったり、文字数制限が設けられている場合、文章自体が長くなったり内容が充実させられない可能性もあります。
エントリーシートでは、基本的に短い文章でいかにたくさんの情報や内容を伝え、自分をアピールできるかが重要です。
「ですます」を使う際は、具体例やアピールする数自体を減らして要点を絞って伝える必要があるでしょう。
②単調な文章になりやすい
エントリーシートで「ですます」を使うと、文章全体が単調なものになってしまいやすいデメリットがあります。
とくに「~です」「~ます」の語尾が続くと、バリエーションが少ないがために読み手にとっては飽きる原因にもなります。
もし語尾に少しでもバリエーションを加えたいのなら、以下の表現を取り入れると変化が出るのでおすすめです。
- 体現止め
- 疑問文
- 倒置法
- 提案文
同じ語尾は2~3回程度なら続いても違和感はありませんが、それ以上続くのなら違った表現にするなど工夫するようにしてください。
なお自分で添削するほかに、知り合いや就活エージェントといった第三者に一度読んでもらうのもひとつです。
③間違った敬語を使うとマイナスイメージになる
「ですます」を使うと丁寧で柔らかい印象を与えられますが、一方で間違った敬語表現を使うとかえってマイナスイメージにつながるおそれもあるため要注意です。
就活生にとって敬語はまだ慣れないものですので、正しく使いこなせない人も少なくありません。
間違った敬語をエントリーシートで使用したからと言ってすぐに落とされることはないですが、それでも「注意力がない」「常識がない」「社会人として働いているイメージがしづらい」リスクはついてきます。
もし「ですます」を使うのであれば語尾だけにとらわれず、ほかの表現にも注意するようにしましょう。
エントリーシートで「である」を使うメリット2つ
エントリーシートでは「ですます」のほかに、「である」を使う人もなかにはいるでしょう。
「である」を使うメリットには以下のものが挙げられます。
エントリーシートで「である」を使うメリット2つ
- 少ない文字数で内容を充実させられる
- 説得力を持たせられる
➀少ない文字数で内容を充実させられる
エントリーシートで「である」を使うメリットには、字数制限があってもたくさんの内容を記載できるものが挙げられます。
たとえば「~と思います」と書きたい場合4文字消費することになりますが、「である」だと「思う」と2文字で同じ意味を伝えられます。
「2文字だけ?」と思うかもしれませんが、文章が続けば続くほど10文字単位での差になるので大きいです。
エントリーシートの字数制限が厳しい場合、「ですます」よりも「である」を使ったほうが良いケースもあります。
②説得力を持たせられる
「である」は断定的な印象を与えるため、文章の説得力が増すといったメリットがあります。
したがって自信があるように見せたいときやほかの就活生との差別化をはかりたい場合は、「ですます」よりも「である」のほうがおすすめです。
もし内定者のエントリーシートを見れる機会があるのなら、「である」でも通るケースはないか探してみるといいでしょう。
エントリーシートで「である」を使うデメリット2つ
エントリーシートで「である」を使うと短く文章をまとめやすいといったメリットもありますが、一方でデメリットもあります。
ここでは、エントリーシートで「である」を使うデメリットについてご紹介します。
エントリーシートで「である」を使うデメリット2つ
- 尊大なイメージに捉えられる
- 堅い印象を与えてしまう
➀尊大なイメージに捉えられる
「である」を使うと断定的な印象を与えると先には述べましたが、悪く言えば高圧的で尊大なイメージを与える可能性があります。
また、ほとんどのエントリーシートにおいてはとくに縛りがない限り「ですます」が多数派なので、丁寧で柔らかい印象を与えたい場合は「である」はおすすめしません。
②堅い印象を与えてしまう
「である」といった言い切りの形はおもに大学のレポートなどで使われる表現なので、エントリーシートで使用するとどこか堅い印象を与えてしまうおそれがあります。
とくに採用担当者の年齢層が高い場合、自信があるといったプラスの印象ではなく、「常識がないのでは?」とマイナスに受け取られてしまうかもしれません。
就職活動では相手への印象も重要になるため、無難に好印象を残したいのなら「ですます」の方がいいでしょう。
エントリーシートで「である」「ですます」を使い分けるには?
エントリーシートで「である」「ですます」を使うメリット・デメリットについてそれぞれ解説してきましたが、「どう使い分ければいいの?」と迷う方もいるはずです。
もしどちらを使うか迷うといった方は、以下の状況によって使い分けてみてください。
- 字数制限があるかどうか
- 志望業界や企業で変える
字数制限があるかどうか
「ですます」「である」で迷うといった方は、エントリーシートの字数制限によって変えるのもひとつです。
もしエントリーシートの文字制限が少ないのであれば「である」を、比較的スペースが多いのであれば「ですます」で丁寧に書くといいでしょう。
企業にもよりますが、基本的にエントリーシートはひとつの質問に対して200文字前後の文字数制限が設けられているケースが多いです。
したがって、200文字以上でもいい場合は「ですます」、200文字以内であれば「である」にするなど、自分の中でルールを決めておくと書きやすくなります。
志望業界や企業で変える
志望業界や企業によって、「ですます」を使うか「である」を使うかを決める方法もおすすめです。
実際、以下の業界では「ですます」よりも「である」の方が好印象を残せるといわれています。
- コンサルティング関連
- マスコミ
- 商社
上記の業界では、高圧的に捉えられるような「である」でも自信があるとプラスイメージにつながりまs。
もちろんすべての企業に言えることではありませんが、希望業界や企業の傾向によって使い分ければ、より通過率も上がるでしょう。
エントリーシートを書く際の注意点
「である」を使うにしても「ですます」を使うにしても、エントリーシートを書く際には気を付けなければいけないポイントがあります。
エントリーシートを書く際は、できるだけ空白を作らないようにすることが大事です。
空白を作ってしまうと、「アピールするものがない」「入社へのモチベーションや志望度が低い」といったマイナスなイメージを与えかねないからです。
またエントリーシートでは語尾の統一も大切ですが、一番重要なのは内容です。
そもそもの内容が薄いとどれだけ丁寧に書いても選考にはつながらないため、まずは自己分析や企業研究を徹底することから始めてください。
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エントリーシートで迷ったら「ですます調」がおすすめ
今回は、エントリーシートにおいて「ですます調」「である調」のうちどちらを使うべきか、それぞれが与える印象についてご紹介してきました。
基本的に「ですます」「である」のどちらを使っても問題はなく、語尾によって落とされる可能性は限りなく低いでしょう。
しかし、「ですます」と「である」の語尾がバラバラだったり、希望企業や業界によってはマイナスイメージにつながるおそれもあるため注意が必要です。
一般的にメジャーなものは「ですます」なので、もし厳しい文字制限などがとくになく迷っているのなら、「ですます」の方がおすすめです。
今回の記事を参考に、希望企業や業界ごとに「ですます」「である」を上手く使い分けてみてくださいね。
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