大きな収入を得られない大学生が借金をすると、やばい状況に陥ります。
この記事を読んでいるあなたは「早く返さないと…」という焦りや、「本当に返済できるのだろうか…」という不安でいっぱいでしょう。
しかし借金を借金で返そうとしたり、一発逆転の賭けに出たりすると、借金はどんどん膨らんでいきます。
今回は借金で取り返しのつかなくなるラインと、大学生がリスクなく返済する方法を解説!
ぜひ最後まで読んでください。
大学生は30万円以上の借金をするとやばい
大学生が借金で取り返しがつかなくなるラインは30万円です。
ただし30万円という額は、1年以内に返済しなければいけない金額のこと。
なぜ30万円かというと、日本には「貸金業者に対して年収の3分の1を超える貸付を原則禁止する」という決まりがあるからです。
この規則を「総量規則」といいます。
つまり年収の3分の1以上の借金をすると返済できない可能性があるということです。
多くの大学生は、扶養を外れないようにアルバイトをするため、1年間で103万円までしか働きません。
年収103万円の大学生がギリギリ返済できる借金が30万円程度なのです。
もちろん103万円以上稼いでいる大学生もいるでしょう。
そのため「自分の年収の3分の1以上借金があったらやばい」と考えてください。
大学生が30万円以上の借金をしてしまったら…
30万円程度の借金であれば、学業とアルバイトを両立させながらコツコツ返済することも可能です。
しかし大学生の借金が50万~100万円を超えると、いよいよ返済が難しくなってきます。
実家の経済力にもよりますが「自分ひとりじゃどうしようもできないな…」と思ったら、親や弁護士に頼ることも考えなければいけません。
大学生が借金を返済しないままだとどうなる?
「借金はあるけど、ゆっくり返していけば大丈夫かな?」
大学生が借金の返済を後回しすると、以下のようなデメリットが生じます。
- 遅延損害金や利子で借金が膨らむ
- 家族や友人からの信用を失う
- 社会的信用を失い、将来にまでダメージ
- 借金をしている状態が長く続くと精神的につらくなる
- やりたいことが何一つやれないまま大学生活終了
借金を抱えている状態は、日常生活を送る上でマイナスなことしかありません。
そのため借金は、できるだけ早く返したほうが良いのです。
博打的な手段は本記事ではおすすめしません
大学生が借金を返済する方法はたくさんあります。
しかし返済方法によっては、あまりおすすめできないものも多いです。
この記事では「ハイリスク・ハイリターン」なものは紹介しません。
- 競馬やスロットで儲けられるかも
- 自分の心や身体を犠牲にして大金を得よう
- 簡単に稼げるビジネスがあるらしい
上記のように「楽に」「簡単に」「短時間で」お金が手に入るものには、危険が伴います。
借金返済のためにどのような手段を選ぶのかは自分次第です。
しかし、できるだけ将来の自分にダメージの少ないものをおすすめします。
大学生が借金を返済する方法5つ
それでは大学生がリスクなく借金を返済する方法を5つ解説します。
- 長期のアルバイト
- 短期のアルバイト
- 業務委託を受ける
- 自己アフィリエイト
- 弁護士に相談する
長期のアルバイト
一番安全でおすすめの方法は、アルバイトをしてコツコツ借金を返済することです。
「ただアルバイトをするだけ?」と思うかもしれませんが、借金を返済する特別な方法は存在しません。
ただ、単純にシフトを入れまくるだけでは、借金を返済できないため注意してください。
効率的にお金を貯められる・将来の自分のためになるようにアルバイトをすることが大切です。
- 生活費を削って(バイト代-生活費)で余るお金を増やす
- 早朝や深夜、人が嫌がる仕事は時給が高い
- 時給が同じなら自分の経験やスキルになることをする
- スキルを身に付けたら時給で働くのは辞める
まずは目の前の借金を完済することを考え、見通しが立ったらアルバイト自体を意味のあるもの・楽しいものにしていきましょう。
休学してアルバイトに集中するのもアリ
休学費用は、国公立であれば無料、私立であれば数万円~です。
休学すれば、1日中アルバイトをしたり掛け持ちをしたりできます。
翌朝に授業があるということもないため、早朝や深夜のアルバイトもできるのです。
アルバイト漬けになる期間をつくり、短期集中で借金を返済したほうがスッキリします。
ただし休学費用を払っている・就職が1年遅くなるということも考えて、休学するかどうかを決めてください。
短期のアルバイト
短期のアルバイトとは、決まった期間だけのアルバイトです。
「派遣」と呼ばれることも多いため、短期のアルバイトを探す際に参考にしてくださいね。
具体的には、
- 治験バイト
- イベントスタッフ
- リゾートバイト
などが挙げられます。
短期のアルバイトをやるのであれば、高時給のものがおすすめです。
治験バイト
- 相場は1日1万~2万円
- 1週間で10万円程度もらえることも
治験バイトとは、開発されたばかりの薬の効果や副作用を、自分の身体をつかって確認する仕事です。
治験は人体実験ともいえるので、危険なイメージを持つ人もいますよね。
厚生労働省に認可される前の新薬を試すとうことで、かなりの高収入が得られます。
しかし様々な検証をすでに終え、最終確認をするものなので、命にかかわることはほとんどありません。
治験には4時間程度のものから、長期間通院をするもの、入院をするものとさまざまなタイプがあります。
被験者の負担が重ければ重いほど、高い報酬を得られるのです。
イベントスタッフ
- 1日1万円程度
イベントスタッフは、大学生の短期アルバイトの定番ともいえます。
コンサートやスポーツイベントなどの設営、運営を行う仕事です。
休日の開催が多く、1日中拘束されますが、日給で1万~2万円もらえるため短期集中でガッツリ稼ぎたい人におすすめ。
働きながらコンサートの裏側を知れたり、長期のアルバイトではできない経験ができたりします。
インターネットから求人を見つけ、イベントスタッフとして登録すれば、自分の都合の良い日時に働けるところも良い点です。
向き・不向きがありますが、ぜひ一度やってみてください。
リゾートバイト
リゾートバイトは、夏休みや春休みを使って、住み込みで働くアルバイトです。
日本だと、北は北海道、南は沖縄と、自分の好きなリゾート地に行くこともできます。
住む場所や食事を無料提供してくれるところも多いため、お金を貯めたい人にはぴったりのアルバイトです。
借金を抱えている状態では、長期休暇に友人と遊ぶことは難しいですよね。
まとまった時間があるのなら、リゾートバイトに参加することをおすすめします。
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業務委託を受ける
アルバイトの時間外に、業務委託を受けるという選択肢もあります。
借金があるうちは、とにかくお金になることをやるしかありませんよね。
最近はクラウドソーシングといって、インターネット上のやりとりで仕事を受けることができます。
スキルの無い大学生でもできる、口コミや体験談の作成などであれば、今すぐに始められるのです。
少しの空き時間も無駄にしたくないという人は、ぜひ業務委託を受けてみてください。
自己アフィリエイト
自己アフィリエイトとは、アフィリエイト(インターネット上の広告プログラムの一種)での商品を自分で購入することです。
本来アフィリエイトとは、自分が紹介した商品を他人に買ってもらうことで、商品の売上の一部をもらうというもの。
しかしアフィリエイトで利益を出すためには、スキルや時間を要します。
自己アフィリエイトは、入金までに時間がかかるものの、すぐに報酬を発生させられるのです。
例えばクレジットカードの入会(入会費・年会費無料)を自分で行い、報酬をもらえば利益になりますよね。
継続してできるものではありませんが、短期で10万~20万円ほど稼げます。
弁護士に相談する
多額の借金を抱え、自分だけではどうすることもできないこともあります。
そんなときは、弁護士などの専門家に相談するという手段も検討してみてください。
まずは「法テラス」という国が設立した相談所に問い合わせてみましょう。
「法テラス」は適切な解決策を提案してくれたり、弁護士を紹介してくれたりします。
債務整理(借金の減額、支払いに猶予を持たせるなど)を行うべきなのか、もう少し頑張れそうなのかなど、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
大学生が早く借金を返済するためにやるべきこと
次に、借金を返済するために日常生活で気を付けるべきことを解説します。
- 自炊で食費を節約する
- 自転車移動で交通費を浮かせる
- 娯楽にルールを設ける
自炊で食費を節約する
どれだけ一生懸命アルバイトをしても、生活費として使ってしまっては借金返済ができませんよね。
節約をしつつ、アルバイトを頑張ることで、少しでも多くのお金を残せるようにしましょう。
飲食店で食事をとるよりも、スーパーで弁当を買ったり自炊したりするほうが、1食あたりの金額は安くなります。
自炊をする場合は、作り置きをするなどして、できるだけお金をかけない方法を考えましょう。
最近はインターネット上で、節約レシピや動画が無料で見られます。
慣れないうちは大変かもしれませんが、借金返済のために生活費を節約しましょう。
自転車移動で交通費を浮かせる
自転車を持っている人は、できるだけ自転車移動をしましょう。
一度の交通費は大して高くありませんが、塵も積もれば山となります。
少しでもお金を貯めて、借金を返済しなければいけないのなら、小さなことでも節約を意識しましょう。
借金返済とは関係がありませんが、健康にも良いためおすすめです。
娯楽にルールを設ける
「飲み会は月に1回」
「月〇万円貯められないなら遊びに行かない」
など、娯楽に自分でルールを設けることで、無駄な出費を防げます。
ただし精神面と考えると、たまには息抜きも必要です。
適度に楽しみを作り、借金完済まで折れないようにしましょう。
借金をした大学生が絶対やってはいけないこと
次に借金をした大学生が、絶対にやるべきではないことを解説します。
- 借金を返済するために借金をする
- 利子がつく借金
借金を返済するために借金をしても、何も解決しません。
しかし利子つきの借金をしている場合には、利子のない借金をして返済したほうが良いという場合もあります。
さまざまな選択肢があり、悩むかもしれませんが、以下の3つは絶対におすすめできません。
- 学生ローンを組む
- 友人にお金を借りる
- リボ払い
学生ローンを組む
学生ローンを組むというのは、借金をすることと同じです。
その場しのぎにはなりますが、根本的な解決にはなりません。
借金を返すために借金をするのは辞めましょう。
いつか返さなければならないお金ではなく、自分で稼ぐことを考えてください。
友人にお金を借りる
友人にお金を借りて、利子つきの借金を無くそうと考える人もいるでしょう。
しかし友人にお金を借りることは、あまりおすすめできません。
借金は膨らまなくなりますが、人間関係のトラブルが起こる可能性があるのです。
最悪の場合、もともとの借金よりも多額の請求をされたり、訴えられたりすることも。
どれだけ仲の良い友人でも、お金のトラブルは関係を壊します。
せめて親族に借りるなどして、人間関係のトラブルを防ぎましょう。
リボ払い
リボ払いとは、毎月の支払いを一定にする代わりに、利子がつくというものです。
毎月の負担は少ないですが、借金はどんどん膨らみます。
メリット・デメリットがありますが、返済能力の低い大学生には特におすすめできません。
もしリボ払いをしたいのであれば、まずは信頼できる大人や専門家に相談しましょう。
自己破産は将来のデメリットが大きい
多額の借金を抱え、気持ちはどん底。
そんなとき「自己破産をすれば楽になるよ」というアドバイスをもらうと、どういうものなのか気になりますよね。
結論からいうと、大学生に自己破産はおすすめしません。
その理由を解説します。
- 自己破産とは
- 自己破産のメリット
- 自己破産のデメリット
自己破産とは
自己破産とは、借金が返せないことを裁判所に認めてもらい、支払いを免除してもらう手続きのことです。
簡単にいうと、自己破産をすれば借金は無くなります。
しかし自己破産にはデメリットもあるため、きちんと把握した上でどうするのか決めるべきです。
自己破産のメリット
- 借金がなくなる
- 必要なものは差し押さえられない
- 学生でも自己破産できる
自己破産をすれば、借金は無くなります。
そのため支払いを請求されることもありません。
また自己破産をしても、自分の持つお金・家具などのお金になるものをすべて失うわけではないのです。
ベッドや洋服など、生活に必要なものは差し押さえが禁止されています。
自己破産は、職業や収入に関係なく申し立てることが可能です。
そのため学生でも「支払いが困難だ」と認められれば、自己破産ができます。
自己破産のデメリット
- 職業の選択肢が少なくなる
- 社会的信用を失う
- 財産が処分される
- 保証人に迷惑をかける
- 手続きに費用がかかる
自己破産のデメリットは、自己破産後の職業や資格が制限されることです。
借金が返せない人は、社会的信用を失います。
クレジットカードを作ったりローンを組んだりすることもできませんし、資格を要する職業にも就けません。
また自分に返済義務が無くなっても、保証人には支払い義務が残ります。
自己破産の手続きのために、弁護士や司法書士に依頼をしますが、30万~60万円の費用がかかることにも注意が必要です。
奨学金も借金だが、必要以上に焦らないことが重要
奨学金を借りている人は、大学卒業時に400万円以上の借金を抱えていることになります。
「借金をしているつもりじゃなかった…」と思う人もいるかもしれませんが、大学を卒業したらいやでも向き合わなければいけません。
ただ奨学金を借りている人は、焦らず返済していくことが大切です。
一気に返せるものではないため、何年もかけてコツコツ返済していくことを考えましょう。
いきなり本当にやりたい仕事に就けない可能性もありますが、まずは借金の返済を優先することをおすすめします。
必要以上に不安を抱えず、計画的に返済すればOKです。
「コロナ退学」を決める前に読んで!今後の大学の対応や相談先まとめ
借金返済に楽な道はない!リスクは取らずコツコツお金を貯めよう
いかがでしたか?
大学生が借金を返済する方法は以下の5つ。
- 長期のアルバイト
- 短期のアルバイト
- 業務委託を受ける
- 自己アフィリエイト
- 弁護士に相談する
他にもさまざまな方法がありますが、ハイリスク・ハイリターンなものはおすすめしません。
借金が返せなくなったり、膨らんだりする可能性のあるものはできるだけ避けましょう。
借金を抱えてやばいと思ったら、落ち着いて、早めに専門家に相談することをおすすめします。