学生でも「年齢」と「収入がある」といった2つの条件を満たしていれば、消費者金融業者や銀行カードローン、クレジットカードの複数枚所持は容易です。
アルバイトの収入や親からの仕送りだけじゃ、日々の生活や遊びに費やすお金が足りないということでこれら機関にお金を借りる行為は一種の救済処置のようなもの。
しかし、やっている行為は「借金」です。
「借りたお金は返す」というのが、絶対ルールです。
しかし、借りることに抵抗がなくなっていき、気が付けば返済が追い付かず「借金地獄になる」学生もいます。
そこで今回は、なぜ学生のうちから借金を作ってしまう主な原因と、その後の返済はどうすればいいのか、そして返済ができなくなってしまってときの最終手段について解説していきます。
学生が「借金」を作る原因
「借金」を作る原因
冒頭でも言ったように学生が借金を作ってしまう主な原因は「生活」や「遊び」などにお金を費やすあまり足りないということが挙げられます。
以下はその主な原因をより深く掘り下げたものです。
サークルの会費や活動資金
サークルに参加しているとさまざまな場面でお金を使うことがあります。
たとえば、「スポーツ系」のサークルに所属しているならば、ユニフォームやシューズ、ラケットなどの小道具、サポータなどさまざまなアイテムを揃える必要があります。
また親睦をより深めるということで、定期的な飲み会などでもお金を使うことがあるでしょう。
交際費
男女間の交際では、よく男性が少しでも女性にいいところを見せようとして食事代やデート費用を全額負担するということがあります。
また、相手に何かプレゼントを贈ろうものなら男女問わず出費がかさみます。
交際にお金を費やすのはいいですが、入れ込みすぎや別れた後の喪失感を考えると「なんであんなにお金を使ってしまったんだ」と思うことがあるでしょう。
趣味
「趣味」はやはりお金がかかるものです。
たとえばサイクリングが好きな学生は、一台ン十万円のロードバイクを購入して、そこから専用シューズやユニフォームを購入したり、決して安いとは言い難い出費です。
ほかにも、麻雀や旅行、ソシャゲなどへの課金、オタ活など好きなことに対してつい財布のひもも緩んでしまいがちです。
ギャンブル
成人ともなればこれで入れなかったパチンコや競馬、ボートレースなど「賭け事」に手を出せるようになります。
しかし、これらには「中毒性」があり、賭け事で負けてしまったら、その負け分を取り戻そうとしてまた賭けに出て、気が付けばまた負けて全財産スッている悪循環を生んでいます。
そしてこれまでの負け分を取り戻そうとして、借金をするケースが後を絶ちません。
投資・FX
学生の中には「投資・FX」をする方もいるでしょう。
今では自分の余剰資金を元手として小額からでも始められる投資がありますが、大金を費やして大負けしてしまえば元の子もありません。
「投資・FX」もまた1つの「賭け事」であり、「マネーゲーム」のような見方ができます。なんとなくで始めて気が付けば熱中、そして余剰資金が枯渇ということもありえますのでご注意ください。
クレジットカードの使いすぎ
「クレジットカード」は、あとから返済ができるシステム上、その場凌ぎの支払いとしてとて便利なものです。しかし、システム上は「後払い」ということになるため、つい我を忘れて上限いっぱいまで使ってしまって翌月の支払いがトンデモないことになるっていうことが多々あります。
消費者金融なら簡単に借りることができる
お金を借りる手段として「消費者金融業者」「銀行カードローン」「学生カードローン」などの金融機関があります。
それぞれで申し込みをしていくわけですが、その中でも「消費者金融機関」は、他の機関と比べて学生でも借りやすい傾向にあり、利用していることが多いです。
主な理由として
- 無利息期間がある
- Web完結で親バレの心配がない
- 即日融資に対応している
ことが挙げられます。
特に「親バレしないこと」や「即日融資対応」は、大きなメリットといるものです。
また「無利息期間」と呼ばれる期間があります。これはその期間内に返済ができれば、借金した金額に応じてかかる利息分の支払いをせず、「借りた金額分」を支払えばいいというものです。しかし、その期間内にお金を揃えることは、不可能に近いです。
借金を作ってしまう学生の特徴
【学生の主な収入源】
- アルバイトによる収入
- 親からの仕送り
- 奨学金
上記3つから得ていることが多いでしょう。
しかし、これだけじゃ足りないということで、つい「借金」を作ってしまう学生が多いです。以下は、そのような傾向にある学生の特徴です。
金銭管理の認識
「お金が足りない」ともなれば、食費や生活を切り詰めるなどの「節約する」のが通です。
しかし、切り詰めては身が持たないということで、なんとなく近くのカードローン会社に申し込みをして融資を受け取ったからこれでよし。
という感覚になる学生もいるでしょう。
簡単にお金を借りることができることが災いして、今後も利用して何不自由ない生活を実現させたが最後、とんでもない額の利息が発生していることが多々あります。
見栄っ張り
交際相手に少し手もいいところを見せようとして、ついおごってしまう学生もいるでしょう。
もちろん、それはいいでしょう。
しかし、ただでさえ収入が少ない学生のうちからおごり癖をつけておくのは、後々自らの首を絞めるようなものです。
人によっては「あの人ならおごってくれる」と、いいように利用してくる人もいます。
見栄を張りすぎると後で苦労することが多々あります。おごる行為は決して悪くはありませんが、程々にがいいでしょう。
作った借金を長期的に返済していく方法
ここからは作ってしまった借金を「返済していく方法」です。
いずれも「短期的」に稼ぐものとしてではなく、「長期的」にコツコツと返済していくものです。
とにかくアルバイトを頑張る
シンプルですが、やはり「アルバイト」をして毎月安定した収入を得て、コツコツ地道に返済していくのがいいでしょう。
当然ですが、学生の本分は「学業」です
学業を疎かにしない程度に、シフト調整をして計画的にアルバイトをしていきましょう。
また、時間に余裕があるときは「日払いのアルバイト」をして少しでも収入の足しになることをしていきましょう。
在宅ワークで稼ぐ
ネットの普及に伴って、スマホやパソコン1台あれば誰でも家に居ながら稼ぐことができます。
当然ですが、「在宅ワーク」をしていくためには、相応のスキルを持っていることが前提となります。特に「Web系」の仕事は、相応のスキルを問われます。
しかし「アフィリエイト」や「メルカリ」など完全未経験者でも稼ぐ方法はあります。
稼げるようになるには少々時間がかかるため、バイトの傍ら始めるのがいいでしょう。
借り換えローンの検討
「借り換えローン」とは、現在ローンを組んでいるカード会社から別のカード会社に乗り換えて支払いをしていく方法を言います。
「借り換えローン」をすることで、今よりも少ない利子で支払いをしていくことができることがありますが、逆に借金が増えたり、再審査が必要となります。
また複数社に支払いをしている方であれば、「おまとめローン」というものがあります。複数あるローンを1つにまとめることができて管理も楽になりますが、総支払額が増える可能性がありますのでご注意ください。
家庭内経済の整理
借金を作る作らない以前に「家計簿」をつけることを、癖付けしておくといいでしょう。
「家計簿」をつけることで、家庭の経済状況が今どうあるかを把握することができます。即効性は薄いですが、月にどれくらいの出費が出ているのか、減らせる箇所はないかなど家庭内の経済状況が手に取るように見えてきます。
返済が手に負えなくなったらとる行動
債務整理を行う
アルバイトなどの収入だけじゃ返済が追い付かなくなった時の最終手段として「債務整理」というものがあります。
「債務整理」とは、法的手続きの下、今ある借金の減額や免除を認めてもらって合法的に整理する方法です。
「債務整理」には主に
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
の3つがあります。
任意整理とは、弁護士に相談をして今ある借金の減額をしてもらう方法です。
個人整理とは、裁判所を通して借金の減額を実施します。減額の度合いは大きいですが、家族に借金をしていることがバレます。
自己破産は、今ある借金を0にすることができますが、車や家など、自己資産にあたるすべてを手放すこととなります。
債務整理のメリット・デメリット
【メリット】
- 今ある借金の減額、0にすることできる
- 減額によって月々の返済が軽くなる
- 生活に多少のゆとりを持つことができる
- 生活の立て直しができる
【デメリット】
- 信用情報機関に情報が載る
- 10年前後は新規カード申請やローンを組むことができない
- 「自己破産」に限り、自己資産当たるものすべてを手放すこととなる
- 記録として残るため、今後の審査に大きな影響を及ぼす
借金地獄に陥ったときの生活
気づけば闇金に手を出している
「消費者金融業者」や「クレジットカード」など多用で膨らんだ借金の返済が追い付かず、何度も借り換えローンをしていくうちに、社会的信用を失っていきます。
元手がなくなったとしても、必ず「返済日」というものはやってきます。
その日を乗り切ろうにも、金融機関からお金を借りることはできません。そこで手を出してしまうのが「闇金」です。
最初はその場しのぎで利用していたが、気が付けば何度も利用していて、気が付けば余計借金が増えていることがあります。
いかなる理由があったとしても「闇金」だけは手を出してはなりません。支払いができなくなった時、「債務整理」を行うのが得策です。
取り立てに追われる日々
「闇金」に手を出してしまったら最後、業者による取り立ての日々が始まります。
よくドラマや漫画であるように、電話や自宅まで押し寄せてあの手この手を駆使してお金の取り立てをしてきます。
時に暴力や暴言を浴びせられることもあるでしょう。
家族にも影響が出る
業者が自宅に来ていることが近所に知られれば、たちまち噂は広がり家族に多大な迷惑を与えます。
噂が広がれば、人目が気になって外出もままなりません。
最悪の場合、学校に行くことすら億劫になることもあるでしょう。
裁判沙汰に発展
返済が長期的に滞った場合、裁判所への出廷を命じられることがあります。
命じられれば当然ながら家族に借金をしていることがバレることとなります。
成人年齢引き下げに伴って危惧されること
2022年4月1日以降より「成人年齢の引き下げ」が行われます。
これにより、これまで「未成年」とされていた18歳、19歳の学生が成人と見なされ、容易に借り入れの申し込みができるようになります。
それに合わせて「闇金業者」が活発に動くことや、学生のうちから「借金」を作る学生が増えるなど、若者による被害者が増えることを危惧しています。
「成人」となれば、あらゆるものごとの判断を自分でしていかなければなりません。
そのためにも
- 契約内容を十分読み込んだうえで、契約するかしないかを決める判断力
- 不要と思ったときは、キッパリ断る
- 「クーリング・オフ」や「消費者契約法」などのルールを知っておくと被害にあわずに済む
といった自分の身を守る武器は早い段階で身につけておきましょう。
最も「借金」を作らないこと、手を出さないのが最善策といえます。
まとめ
以上が、学生のうちから借金を作ってしまう主な原因と、その後の返済はどうすればいいのか、そして返済ができなくなってしまってときの最終手段について解説でした。
学生が借金を作ってしまう原因の多くで共通しているのが「人付き合い」を気にしているあまり、つい出費してしまうことにあります。サークルや飲み会なども「人付き合い」あってのものです。
「借金」は、年齢と収入面をクリアしていれば、学生でも簡単に作れます。
借金を作ったときは必ず「返済する」という意思を持って、計画的に利用しましょう。
最も、「借金を作らないこと」「利用しない」ことこそが、借金地獄を招かない最善策といえます。