この記事を読んでいる大学生の皆さんは、パチンコをしたことがあるでしょうか?
大学生になると交友関係が広がり、年齢を重ねるとともにできることも増えていきますよね。
その中でパチンコに行ったことがある、時々通っているという人もいるかもしれません。
この記事では、大学生がパチンコをする危険性とその対策について解説していきます。
何事も適度な距離感で楽しめることが大切です。自分に合った楽しみ方を考えるきっかけになれば幸いです。
大学生でパチンコは違法?
行ったことのない人にとっては、パチンコ店はどんな場所なのか分からないことばかりですよね。
そもそも大学生がパチンコ店に行ったり、パチンコをしたりするのは違法にはならないのでしょうか?
パチンコ店は風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)で定められている風俗営業の業種のひとつです。
風俗営業は以下のように、1号から5号に分けられています。
風俗営業1号 | 接待飲食等営業 ホスト、キャバクラ、料亭、料理店(和風)等の待合茶屋、クラブ、バーなど |
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風俗営業2号 | 低照度飲食店 喫茶店、バー、その他の施設が設置してあり飲食を提供する営業 |
風俗営業3号 | 区画飲食店 接待がなくても、客席が見通せず広さ5平方メートル以下の場合はこれに当たる |
風俗営業4号 | マージャン店、パチンコ店 |
風俗営業5号 | ゲームセンターなど |
以上のように、パチンコ店は風俗営業4号に当たります。
風俗営業と聞くと性風俗店をイメージする方も多いかもしれませんが、風俗営業と性風俗店は別物なので注意しましょう。
風俗営業に当てはまるお店として、パチンコ店でもいくつかのルールが定められています。
パチンコができるのは18歳以上
「パチンコをしなくてもお店に入るだけなら問題ないのでは?」
と思う人もいるかもしれませんが、パチンコ店に入れるのは18歳からと決められています。
実際にパチンコができるのも18歳からです。
18歳であっても高校生は不可。
18歳以上の大学生であれば、パチンコをしても法律違反にはなりません。
風営法第22条
風営法第22条では、禁止行為として以下のように定められています。
『五 十八歳未満の者を営業所に尺として立ち入らせること(第二条第一項第5号の営業に係る営業所にあっては、午後十時から翌日の午前六時までの時間において客として立ち入らせること。)。』
ちなみに、パチンコ店で働くことができるのも18歳以上からと決められています。
大学生がパチンコをする理由とそのきっかけは?
パチンコをする大学生は、どのような理由でパチンコをするのでしょうか?
また始めたきっかけにはどのようなものが考えられるのでしょうか?
パチンコをする理由ときっかけ
パチンコをする理由としては、以下のようなものが挙げられます。
「勝てると嬉しい」
「勝ちが続いたことでハマった」
「趣味のひとつになっている」
「好きなアイドルやアニメの台がある」
「ひとつの遊びとして面白さを感じる」
「じゃらじゃらと玉が出るのは気分が上がって気持ち良い」
パチンコはギャンブルのひとつです。
勝負事に勝てれば嬉しいですし、次はもっと上をという気持ちにもなりますよね。
やり始めたきっかけとしては、
「友人に誘われて」
「親がやっているのを見て」
「興味本位で行ったのがきっかけ」
「付き添いで行ったら自分がはまってしまった」
等の理由が挙げられます。
周りの人の影響を受けて自分も始めたという人が多く、年齢制限が設けられているからこそ生まれる興味というのもあるのかもしれませんね。
パチンコをしない理由
パチンコをしない人にはどのような理由があるのでしょうか。
「賭け事が苦手」
「そもそも好きではない」
「パチンコをするお金がないから」
「ハマってしまうのが怖いから」
「パチンコで損をしたくない」
「パチンコをする親の姿を見て育ったから」
など、賭け事に対してあまり良いイメージを持っていないことが分かります。
また、「店内だけでなくお店の外からでも騒がしいのが分かるから」「賭け事をするのであれば株や債券を選ぶ」「ギャンブルをするくらいなら自分で働いて稼ぎたい」といったことも理由として挙げられます。
ギャンブル依存症になってしまう恐れがある
パチンコが日常化することで怖いのが、ギャンブル依存症になってしまう恐れがあるということ。
他人からは病気だという認識がされにくく、頭では分かっていても自分自身でコントロールできなくなってしまうという怖さがあります。
大学生の本業は学業です。
勉強だけでなく、興味関心があることに沢山挑戦できるのが大学生の有利な点です。
依存症になってしまうことで、そんな貴重な時間を失ってしまうかもしれません。
自分で手に入れた大学生活を有意義なものにするために、楽しい点ばかりではなく危険な点についても理解を深めておきましょう。
ギャンブル依存症とは?
ギャンブル依存症は1970年代後半に、WHOにより「病的賭博」という名称で病気として認められました。
アルコールや薬物など物質使用障害、行動嗜癖の依存症とメカニズムが似ていることから、“ギャンブル障害”として依存症のひとつとされています。
- ギャンブルをしないと落ち着かない
- ギャンブルのために嘘をついたり借金をしたりするようになる
- ギャンブルをすることで感じる高揚感を求める
- 手元にあるお金をギャンブルに費やしてしまう
- やめようと思っていてもやめられなくなる
などの症状が見られ、ギャンブルを繰り返すことで依存形態が形成され、やめたくてもやめられないという状態に陥っていきます。
ギャンブルに対する考え方や金銭感覚の偏りを、認知行動療法などで治療していくのが一般的です。
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ギャンブル依存になってしまうことで生じる弊害
ギャンブル依存により生じる弊害はひとつではありません。
日常生活がギャンブルを中心に回ってしまう、自己コントロールが難しくなる、お金がすべてギャンブルで消えてしまうといった弊害だけでなく、周りの人からの信頼も失ってしまう危険性があるのです。
身近な人だからこそ理解されにくい
病気として認められているギャンブル依存症ですが、周囲の人からの理解を得られないことも多いのが大きな課題でもあります。
ギャンブルを繰り返すことがたとえ本人の意志とは異なるものであっても、信頼関係を築くことが難しくなってしまうのです。
家族や友人といった身近な人ほど依存症への理解が困難になるケースも多く、専門家や医療関係者、ギャンブル依存症である当事者たちの存在が重要になります。
自分や身内だけで抱え込まないことが早期の回復につながります。
専門相談窓口や専門医療機関に相談を
自分自身や身近な人に少しでも異変を感じたら、早めに専門相談窓口や専門医療機関に相談することをおすすめします。
周囲も本人も、ギャンブル依存症を病気として認識しにくいからこそ、病気に対する正しい知識を持っておくことが大切です。
誰もがなり得る病気であるということを理解し、ギャンブルをするという人は、適度な距離感で楽しむことを心掛けましょう。
危険性を理解して、自分に合った楽しみ方を見つけよう!
大学生になると、これまで年齢制限等によりできなかったことができるようになる機会が増えます。
興味本位で始めることも多いかもしれません。
それは良い面でもあり、同時に危険な面もあるということでもあります。
その他のことと同じように、ギャンブルも一概に否定できるものではありません。
大切なのは、楽しい面だけでなくその裏に隠れている危険性についてもしっかりと目を向けることではないでしょうか。
貴重な大学生活を失ってしまわないために、適度な距離感をもって楽しむことを忘れないでいただきたいと思います。