起業に対する敷居が外昔前と比べて低くなる一方で、学生の中には、「学生起業を実現させたい」と思う方がいます。
起業に対する知識を得ようと専門書やインターンシップ、アルバイトを通して、「ヒジネス」とは何なのかを学ぶ傍らで「起業セミナー」などに参加される方もいます。
いずれも「起業」をするうえで「ビジネスノウハウ」「経営」というモノの知識を身につける場に持って来いといえます。
しかし、逆にこれらの「情報商材」を高値で売りつけるために開催しているものや、
出会いを通して勧誘してくる「悪質なもの」があります。
そこで今回は、学生被害が最も多いとされる「マルチビシネス」の実態をご紹介します。
大学生は怪しいビジネスに手を出すな!そのビジネス、違法です!
マルチビジネスの実態
マルチビジネスの問題点
目的を隠して勧誘してくる
「マルチビジネス」で扱える商材は化粧品やダイエットグッズのような「現物」に限らず、「投資やFXで勝てる方法」「起業・経営のノウハウ」といった「情報」など様々です。
これら商材を販売する中で、最も多い手口が「販売組織への加入を隠して勧誘してくる」という手口です。
一昔であれば、友人や大学の先輩などを仲介して勧誘しているケースがありましたが、今は「Twitter」や「Instagram」、出会い系アプリを通して勧誘をしてくるケースが多発しています。
儲かるのはほんの一部
「マルチビジネス」は、自分の系列に属する子会員が増えれば増えるほど利益が入る「無限連鎖講」ともいえる方法でお金が入ってきますが、親会員からその金額の大部分が搾取されていることを理解しておく必要があります。
結果として儲かっているのは上層の親会員の一部にすぎません。さらに加入時に支払った料金を仮に学生ローンで支払った場合には、借金しか残りません。
信頼と人間関係に亀裂が入る
利益を得るためには、友人やSNSを通して知り合った知人を勧誘するしか手はありません。
その結果、紹介を受けた友人や知人も借金を抱えることとなり、人生を滅茶苦茶にされたという理由から縁切り、信頼を失いものとなります。
ネズミ講とマルチ商法の違い
最も「マルチビジネス=違法」という考えに至るのは、小中高時代に遭った「集団総合学習」の中で得た学びが活きているといってもいいでしょう。
しかし、見出しに挙げている「ねずみ講(無限連鎖講)」と「マルチビジネス」の2形態は、本来全く別物として取り扱われています。
現に法律に則って「マルチビジネス」を行っている業者も多数存在します。
ではどの点において「違法性」があるのか、その違いをご紹介します。
ビジネス商法 | 仕組み |
---|---|
ねずみ講(無限連鎖講) | 商材を買う参加者が「無限」に増えることを見越して2名以上の倍率で増加する子会員から得た利益を搾取することを目的としている。 目的は「販売」ではなく、「会員を集めて金銭のやり取りする」行為を言います。 |
マルチビジネス | 「無限連鎖講」とは異なり、「物販」を通して集客を得ている行為を言います。 具体的には、物販の販売から受託販売、再販の斡旋する「問屋」や「代理店」を指します。 |
というような違いがあります。
その一方で「マルチビシネス」も悪質かつ違法なものとして位置づけられているのは、気養育のたまものというのもありますが、商いをする方法間違えているという点から「マルチビジネス=悪質で違法」になったとされています。
間違ったマルチビシネスの例には以下のものが挙げられます。
- 商材の詳細、目的を隠した勧誘
- 興味ない商材を延々と語り押し通してくるもの
- 逃げにくい雰囲気を作って売ってくるもの(囲み商法)
- 甘い言葉で勧誘をしてくるもの
です。
「マルチビジネス」の制度、商材に問題はありません。
しかし、間違った方法を取った商人のせいで「マルチビジネスが悪質で違法あるもの」として負のイメージを持ってしまったといってもいいでしょう。
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マルチビジネスのターゲットの多くは学生
「マルチビジネス」の勧誘被害に遭うのが最も多いのは「学生」です。
狙われているものの多くとして、取り扱われているものが「モノなしマルチビジネス」といった「情報商材」を餌とした勧誘被害が多く見受けられます。
なぜ「情報商材」を取り扱った被害が多いとされている原因には、学生の「起業意識」「経営を学びたい意欲」「投資・FXなどで儲けたい」という意識の高さが絡んできているとされています。
勧誘する側も今の学生がこの傾向にあることを知っているうえで、手を差し伸べてきます。
主な手口の例は以下のものです。
- 起業セミナー開催後の交流会などで勧誘
- 勧誘目的を隠しつつ「起業」「経営ノウハウ」を学べることを欺く
- 一流企業を紹介すると偽る
- 仲間意識を利用
などがあります。
もっとも最近はSNSのDM機能や出会い系アプリを通した勧誘が横行していると同時に、「情に流されやすい」ことを逆手に取って勧誘する手口もあります。
どんな方法を受けたとしても、「簡単に稼げる方法」や「簡単にノウハウ」を得られることはまずありません。
困ったらここを頼る!
- 話を聞いていく中でつい流れで契約を交わしてしまった
- ビジネスの世界に参加しないかという内容のメールが来る
- 友人がマルチビジネスに手を出してしまった
などの事案に巻き込まれてしまった場合は、消費生活センターや国民生活センター、消費者団体に相談をしましょう。
また「マルチビジネス」では、「クーリング・オフ制度」を利用して契約そのものを取り消すことが可能です。
ただしこの制度は取り扱うものによって期間が定められていますのでご知友いください。「マルチビジネス」に該当する契約であれば契約を結んだ日にちを含めて「20日以内」であればクーリング・オフが適用されます。
そのほかにも「自治体や法テラス、弁護士会が行う無料法律相談」や「弁護士」に相談する方法もあります。
いずれの方法を取るかはあなた次第となりますが、共通して言えることは「早く行動すれば対処も早く済む」ことです。
その中には期限付きのものもありますのでご注意ください。
悪質な起業セミナー
起業意識の高い学生を狙った「起業セミナー」による勧誘詐欺では一貫して以下の特徴を持っていることが多いとされています。
精神的に追い詰められている人や意識が高い人を狙っている
まずは「精神的に追い詰められている人」が狙われやすい理由には、「正しく物事の判断をできる力が乏しい」ということから狙われています。
メンタル的に来ている人の多くは、仕事が多忙であること原因でそうなっていることが多いです。故に現状から一刻でも早く抜け出したいという願望から、どんな手を差し伸べられても疑うことはせず信用してしまう傾向にあります。
また意識が高い人も狙われています。
理由は自分を信じて選んだセミナーだから間違いはないという「自信」から疑いをせず参加して、結果気づかぬうちに騙されているというケースです。
特に「自分は大丈夫」と豪語している人ほど、騙されていることが多いです。
成功の演出
「起業セミナー」開催を主催する方の「Twitter」や「Instagram」では、「ビジネスに成功して優雅な暮らしをしている」アピールをしているものが多いです。
これは投稿観た人が「自分も成功をすればこんな生活ができる」ということを暗示させる効果がありまする
また「起業して1年以内で年収が」や「在宅で稼げる最新ビジネス」なとも力的なキャッチフレーズを用いて、演出アピールしています。
もっとも、真に成功を収めた人は、セミナー開催時には勧誘などはしません。
SNSを通して成功を担ぐ、演出している人ほど参加するだけで高額な費用を要杞憂していることがありますのでご注意ください。
具体的な数字と実績を出して信頼を得る
どれだけ功名かつ巧みな話術を用いてきたとしても、口説き落とすことはほぼ不可能です。
しかし、セミナー主催者の話を聞いて、実際に起業を成功した人の実例や具体的な数字といった「論理的根拠」を用意していることがあり、自分が信頼に足りする人物であることをアピールする指標としてきます。
しかし、うまい話の裏には罠があります。
具体的な数字や実例、そして主催者の実績の話しをしてきたとしても、警戒心を持っておきましょう。
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まとめ
以上が「マルチビジネス」の実態でした。
学生を多くターゲットにした「マルチビジネス」で取り扱われる商材の多くは、「起業」や「投資・FXでぼろ儲けする方法」などの情報商材を餌としているモノが多いです。
前提として、これらを容易に実現できるほど世の中は甘くありません。ましてや、このようなノウハウを教義してくれる場を設ける人は、狙いをすましたかのように勧誘をしてくることはありません。
賢明な判断として、「儲かるための仕組みや実態」が分からない、説明ができないものには手を出さないことこそが、騙されないための最適解といえます。
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