「大学に入ってまで英語を学ぶ意味なんてあるのか?」
「海外とのやり取りをしているところに、将来就くわけでもないから必要ないのではないか?」
大学進学を機として「英語」に対する勉強意識が低く持たれていますが、実のところ海外とのやり取りをする云々の前に、「英語」ができることが今となっては「常識」になりつつあります。
さらに、大学で学ぶ「英語」は、定期試験や受験勉強のためといった英語力を身に着けるためではなく、日常生活で活かせる「生きた英語」を中心に学習をしていきます。
そこで今回は、大学生向けに英語学習を手助けしてくれる参考書をご紹介すると同時に、今一度英語を学ぶ「理由」と「目的」を解説していきます。
大学生が英語を今一度学ぶ理由と目的
大学生向けの英語参考書を紹介する前に、大学に進学してなお、なぜまた「英語」を学習するのか、その理由と目的を解説していきます。
学生が英語を学びなおす理由
まず大学で再び英語を学習する必要があるのか、その理由を解説します。
一生涯使える武器
まず英語を学ぶことで、それを「一生涯使える武器」として扱うことができます。
今は世界各国と幅広い国交を築いている「グローバル社会」といってもいいです。
ひょんな理由から外国の方と交流をする機会があったり、海外で仕事をすることとなったとき、「英語ができる」というのは1つ武器であり、自分の強みとなります。
就職活動で1つのアピールポイントとなる
英語ができることを証明する「TOEIC」や「英検」を取得しておくことで、就職活動を有利に進めることができます。
今や「英語が話せる・理解できる」ことが、1つの常識となりつつあり、それらを「証明する」となれば難しいものです。
しかし、「TOEIC」や「英検」など目に見える資格を取得することで、企業側が有資格者を高く評価しています。
特に海外との取引がある「商社」や「金融業界」では、これら資格所有者を高く評価している節があります。
海外文学や洋楽をより楽しむことができる
英語を学ぶことで海外文学や洋楽映画などを楽しむことができます。
海外作品を楽しむなら、日本語訳されたものよりも、本来の言語で書かれたものを読んだり聞いたりする方が、その世界観を深く味わうことができます。
また海外に1人旅することもできます。
大学生が英語を学ぶ目的
次に大学生が英語を学ぶ目的を解説していきます。
大学に入学してなお、再び英語を学ぶ目的には、ある2つのスキルを身につけて磨き上げる必要があるからです。
それが「リスニング力」と「スピーキング力」の2つです。
【リスニング力】
英語学習の中でもかなり「軽視」されがちな「リスニング力」が、大学に入れば重要性を帯びます。
理由は、大学の英語学習の形式、特に「リスニング」に属する英語技能を養う場合の授業はすべて「英語」で進行していくためです。
当然、学習内容の解説、指示そのすべてが「英語」であるため、ある程度の理解が授業では求められます。
この授業形式をとる目的には、海外で仕事をするとなったとき、相手が何を話しているのかを理解できるようにするためであったり、「TOEIC」や「英検」などの「リスニングセクション」を高得点で乗り切るためなどが挙げられます。
【スピーキング力】
「リスニング力」を身につけて内容を理解したとしても、こちらがそれに対する回答や返事ができなければ、「コミュニケーション」は成立しません。
相手としっかり会話のキャッチボールを成立させるためにも、「スピーキング力」を身につける必要があります。
このスキルを目的の大部分は「コミュニケーション」にありますが、大学や社会人になれば、「自分の意見を発信する」ことも大切となります。
英語力で求められるスキルを養えるおすすめ英語参考書
ここからは「リスニング力」と「スピーキング力」の2つを養うのに適した参考書と勉強方法をご紹介します。
リスニング力を身につけるなら「シャドーイング」学習
「リスニング力」を身につけるなら「シャドーイング」と呼ばれる勉強方法ができる参考書を選ぶのがベストです。
シャドーイングとは、CDなどが流れてくる英語音声を2~3言語遅れた状態で影を応用に復習していく学習トレーニングです。
このシャドーイング学習をすることで、頭の中では「音声知覚」と「意味理解」の2つが処理され頭にインプットされていきます。
リスニング力を身につけられる参考書
ここからは「リスニング力」を身に着けられる参考書を3つご紹介します。
英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる
まずは「アスキー・メディアワークス」出版の「英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる」です。
この参考書の特徴は「英語の発音に関するルールや口の形などをイラストで解説」していることです。
「口の形など」言葉による説明ではイメージしにくいものをイラストで説明してくれることで、頭の中に刷り込まれ初めてのシャドーイングスムーズに行えます。
付属のCDを利用すれば、発音の確認を適宜行えます。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5
次は「TOEIC」公式問題集の「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5」です。
この参考書の特徴は「自分に合った難易度で学習を進めていける」点です。
始めたてはPart1、2といった比較的優しめのレベルからシャドーイングを始めていき、慣れてきたタイミングで、上位のPart3、4とレベルアップをしていくと身についていきます。
また、掲載されているフレーズの多くが、ビジネスシーンや日常会話を想定した「実践的なもの」といった「生きた英語」を軸としていることです。
新装版 話すためのリスニング 入門+初級
最後は「研究社」出版の「新装版 話すためのリスニング 入門+初級」です。
この参考書は「話すためのリスニング」をコンセプトとして、学習内容の多くが日常会話やビジネスシーンなどあらゆる場面状況に応じた決まり文句のような受け答えを中心に学習を進めていけます。
基礎を固めるなら、まずは当参考書を利用してみるのもいいでしょう。
スピーキング力を身につけるなら「語彙力」を高める
次に「スピーキング力」を身につける方法です。
「スピーキング力」を身につける方法は、とにもかくにも「語彙力」を高めることです。
「スピーキング力」とは「発信する力」です。
何かを発信するために必要なものは「語彙力」がないと発信はおろか、会話すら成り立ちません。
「語彙力」を高めるうえでの要となるのが、「英単語」と「文法」の2つです。
つまり、「スピーキング力」を身につけるならば、「英単語」と「文法」の2つを学んで語彙力を高めていくのが最善といえます。
スピーキング力を身につける参考書
ここからは「スピーキング力」を身に着けられる参考書を3つご紹介します。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
まずは「ベレ出版」より出版されている「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)」です。
この本の特徴は「瞬間英作文」をコンセプトとして、中学英文法と英単語を使用した「基礎的な文法」で基礎を学んでいけるということです。
いきなりレベルの高い文法を学んでいくよりも、比較的簡単な英文法、英単語を中心とした基礎トレーニングを軸としています。
「スピーキング力」の要は「英単語」と「文法」ができてこそ、輝きを見せます。この2つが成り立たなければ、言いたいことを口にすることができません。
ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100
次は「アルク」より出版された「ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100」です。
この参考書は、英語圏の子どもが身につける英語表現に着目して生まれた1冊です。
収録されている内容の多くは、「日常会話」で使えるものを中心に、状況場面を想定したイラスト解説付きなので、これまで英語力に自信が持てず嫌厭していた方も楽しく英語学習に取り組むことができます。
会話できる英文法大特訓 CD付
最後は「Jリサーチ出版」より出版された「会話できる英文法大特訓 CD付」です。
当参考書は上記2冊が持っている基礎内容と合わせて、ワンステップ上の会話表現学ぶことができます。
文法レベルでいうと、「中学英語」+「高校英語」に当たる文法を収録しています。
会話表現のレベルは上がりますが、日常会話として使用できる会話フレーズを多く収録しているので、幅広い表現方法を身に着けたい方に向いている一冊です。
参考書選びのポイント
ベストセラーやロングセラーと謳われた参考書を手にとっても、自分のレベルに即していない参考書を使用する意味がありません。
ここでは、参考書選びのポイントをご紹介します。
学習目的に合っているものか
参考書選びの軸ともなるのが、「学習目的にあっているものであるか」です。
何かを始めるにしても「学んだ先にある目的」が明確化していないと、「なぜ自分は英語を学んでいるのか?」と学習意欲の低下を招く結果となります。
目的はどんなことでも構いません。
- 「TOEIC」や「英検」などの資格取得学習のため
- 海外で仕事をするため
などで問題ありません。以降は学習意欲を維持することに努めながら、学習を進めていくことです。
参考書の見やすさ・読みやすさ
効率的に勉強を進めていくならば、参考書の見やすさ・読みやすさは重要です。
具体的にどういう点で「見やすさ・読みやすさ」を判断すべきかというと
【見やすさ・読みやすさのポイント】
- 文字ばかりじゃなく「イラスト」が付いているもの
- 重要な箇所には「強調」がされているもの
- 文字数が多すぎず少なすぎないもの
- 読んでいて文章がくどいと感じない
の4点をポイントとして参考書を選んでみましょう。
自分のレベルに適したもの
参考書によって学習難易度は大きく変わってきます。
1から学習に取り組むとなれば、初級レベルから取り組んで、徐々にレベルを上げていくのが無難です。
当然ながら、レベルに即したものを選ぶときも、読んでいて「見やすさ・読みやすさ」がそこにあるかを鑑みて選ぶことです。
まとめ
以上が、大学生向けに英語学習を手助けしてくれる参考書をご紹介すると同時に、今一度英語を学ぶ「理由」と「目的」を解説でした。
大学で今一度英語を学ぶ目的には、「リスニング力」と「スピーキング力」の2つを身につけることを中心としています。
これら2つを学んだ先には、日常会話やビジネスシーンで活用ができる「実践的」かつ「生きた英語」といった「コミュニケーションツール」という見方があります。
また2つの力を身につけるために活用する「参考書」選びのポイント
- 目的
- 読みやすさ・見やすさ
- レベルに適したもの
の3点を総評した参考書を選ぶのがいいです。
でも、また1から英語学習を始めていくならば、「英語学習が楽しくなる」参考書を軸としてみると、最高の1冊と出会えるでしょう。