2020年の初頭から現在にかけて世界的猛威を振るっている「新型コロナウイルス(COVID-19)」の影響は、あらゆる分野、業界に大打撃を与えました。
その影響は小中高大学生を含めた「教育現場」にも例外なく発生しました。
少しでも感染を抑えるべくして、休校やオンライン授業の導入、学校敷地内への立ち入りを一時禁止にする様々な対策を講じられました。
しかし、これら対策が逆に学生たちの精神を追い込むものとなり、今では大学生を中心に社会人、主婦層でコロナ禍による環境変化を起点とした「うつ病」を発症する方が増えています。
今回はコロナ感染拡大に伴う精神的不調「コロナうつ」が、大学生に与えた影響について紐解いていきます。
コロナ禍がもたらした「精神病」
「コロナうつ」とは
まず「コロナうつ」とは、「新型コロナウイルス」によって変化した環境からなるストレスと不安が原因でなる「精神病」です。
ただし、「症状名」に「コロナ」とついているが、「コロナ感染によるもの」ではなくあくまで「コロナがもたらした環境変化によって受けるストレスと不安」が起因となって起きる「間接的」精神的不調を言います。
症状自体は気分障害の1つである「うつ病」と似た症状が起きます。
主な症状として以下のものが挙げられます。
【精神症状(心の状態)】
- 気分が鬱々しい
- 気分が落ち込む
- やる気が出ない/無気力
- 仕事や学業に集中できない
- 不安
- 人に会いたくない など
【身体症状(身体の不調)】
- 不眠/過眠
- 食欲不振/過食
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
- 怠惰感
- 胃痛 など
の症状が起きます。
いずれも「コロナうつ」で起きる症状は「気分障害のうつ病」と同様の症状が起きるとされています。
「コロナうつ」にかかる原因
「コロナうつ」になる方は大学生を含め主婦層、社会人など万人がなるものです。
今は平気、大丈夫と思っている人も知らず知らずのうちにかかってしまいます。
そんな「コロナうつ」にかかる原因の多くは、コロナ禍における「環境の変化」が主とされています。
たとえば、職場や大学では感染防止策として「テレワーク」や「オンライン授業」の導入によってメリハリがない毎日を過ごすものとなり、同僚や友人と会談する機会が減りました。
また「収束の目途が立たない」「将来への不安」が原因でかかる方もいます。特に就職先が決まらない就活生にとってこの先の進路が見えないことに対する不安は、精神的ストレスを伴います。加えて大学進学を機に「1人暮らし」を始めた学生は、相談したくても、万が一感染させてしまったらということを懸念するあまり、それがかえってストレスになっていることもあります。
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なぜ大学だけが「オンライン授業」を継続しているのか
感染防止の観点から多く大学が「オンライン授業」に取り組んでいる中、学生の中にはこんな疑問を抱くがいます。
それは
「小中高生や社会人はコロナ禍でも学校や職場に出向いているのに、なぜ私たちだけが学校に通えないのか」
というものです。
確かに「大学生」に限って、コロナ流行の年から今なおオンライン授業を継続しています。
これには列記とした理由があります。
大学は、小中高とは異なり多方面から学生が集まります。通う大学によっては隣県ということでわざわざ下宿をせず自宅から県をまたいで通う学生もいます。
加えて講義も90分単位で数十名から百人単位の人が教室に入ります。
また教職員の中には高齢の方もいます。
マスクや換気といった感染対策をしているからとは言えど、いつどこで感染するかはわかりません。
なので、感染リスクを限りなく0にするならば、オンライン所業を継続した方が賢明というのが大学側の意向です。
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「コロナ退学」を決める前に読んで!今後の大学の対応や相談先まとめ
休学、退学を望む学生が急増中!でもその決断ちょっと待って!
今大学に通っている大学生の約20%近くが「休学」か「自主退学」を決断しようとしています。
主な原因は「コロナ禍」における「経済的理由」です。学費を負担してくれている両親の収入が著しく減ったことや、学費や生活費の足しにしていたアルバイト収入が減ったことを理由として、決断する学生が後を絶ちません。
また学生の中には「何のために大学に通っているのだろうか」という疑問を持って「学習意欲の低下」から決断する学生もいます。
これらを決断することは個々人の自由であると同時に、「良し悪し」はありません。
もっとも、「辞める決断を出した後の進路はどうするか」を前もって立てておくことです。
ましてや入学したての「新一年生」の中には、早々に「休学」や「退学」をしようとしている方もいるでしょう。
その決断、ちょっと待ってください。
「大学で学びを得たい」という志を持って入学したのに、時期的にはまだ半年しかたっていません。その期間で何か得られるものはありましたか?
と、問われれば「なかった」と答えるのが大半です。
厳しい物言いをしますが、まだ学生生活は始まったばかりです。
理想としていた学生生活が送れていないことに失望し、日々押し寄せてくる不安に心をつぶされている学生もいるでしょう。
だとしても「学生生活は始まったばかり」です。
コロナ禍でも「学生らしい青春」を謳歌する方法はいくらでもあります。
またお金の心配をする学生もいるでしょう。そういう方を対象として大学側も支援策を講じています。
納入期限が過ぎたとしても、すぐに除籍処分を取るところはまずありません。
不安に思うことがあるならばまずは大学側に相談をしましょう。大学側も学生を見捨てるような無碍な扱いはしません。
「どうすればいいのか」悩みを聞いたうえで最善策を講じてくれるでしょう。
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学生が「うつ病」になる原因
先の見えない不安が主!特に就活生は「就活うつ」に気を付けて!
増加する学生の「うつ病」発症者の多くが「環境の変化」から来るストレスを原因としていますが、学生の場合は「将来の不安」が原因でなるケースが多いです。
たとえば、「アルバイト収入の低下」や「突然の解雇」などが挙げられます。特に22年卒以降の就活生は、無事就職先を見つけられるかの不安に悩まされています。
最も就活生の場合は、「就活」が間接的要因となって起きる「就活うつ」にかかるケースがあります。
症状はいずれも「気分障害うつ病」と同じで、「就活に対する意欲の低下」、「就活かうまくいかないことを責めてしまう」、「自信の喪失」などの症状が診られます。
「就活うつ」にならないための対処法は
- マイペースな就活
- 大手ばかりじゃなく、ベンチャー企業も見てみる
- 不採用をもらっても「相性が悪かっただけ」と理解する
ことです。
コロナ禍で幸先が見えないことに不安を持っているのは、学生だけじゃありません。家庭を持っている社会人の方や1人暮らしをしている方、職を失い再就職に励んでいる方など多くの方が不安に思っています。
また大学生に限っていうと、「大学卒業後の進路=就職」という道しかないわけではありません。自分が得意とすることを活かして、個人事業主として仕事を始めてみたり、卒業後アルバイトに勤めながら就活をしていくなど様々な方法があります。
【就活をやりたくない大学生へ】これからは多様化の時代! 選択の幅は自由だ!
コロナ禍で抱く「不安」に付け込んだ「マルチの勧誘」
「今コロナ予防に効果がある商品があるんですよ」
と、「コロナ禍」のご時世だからこそ需要がある「予防グッズ」を謳い文句とした「マルチ勧誘」が横行しています。
消費者庁もこの問題に対して警告を発したのは、至極当然であります。
このような有効性が不明なグッズを売る勧誘もあれば、「不安」を切り口に勧誘をするケースが多く見受けられます。
健康や金銭面、友人に会えない孤独感、そして将来の就職など様々な「不安」を切り口として勧誘をしています。
特に学生をターゲットとして「不安」を切り口とした勧誘の多くは、「お金儲け」に関する勧誘が後を絶ちません。
世間がコロナ禍ということもあり、経済的打撃を受けている中で大金を手にするチャンスであるならば食いつくほかないでしょう。最も「マルチの勧誘」手口は昔から「経済的安定」や「仲間もいるから大丈夫」とほのめかしながら、「相手が満たそうとしている「欲」」を刺激してくることです。
「自分は騙されないぞ」とくくっていても、知らず知らずのうちに丸め込まれていることがよくあります。
ターゲットは大学生!マルチビジネスはお金と信頼、そのすべてを失う!
大学生は怪しいビジネスに手を出すな!そのビジネス、違法です!
「コロナうつ」から自分を守る方法
「コロナ禍」でこれまでできていたことができず、多大なるストレスから「うつ病」を発症される方が多くなっています。
そこでここからは、「コロナ禍」でも日々溜まっていくストレスを解消して、結果として「コロナうつ」予防につなげる方法をご紹介します。
ストレス緩和は「運動」「食事」「会話」が鍵
コロナから受けるストレス緩和、もとい「コロナそのもの」に打ち勝つためには「ワクチン接種」による免疫獲得こそが妥当といえますが、ワクチン普及率がまだまだな日本にとってこの策は打倒とは言い難いです。
しかし「コロナから受けるストレス」を緩和する方法はあります。それが「運動」「食事」「会話」です。
他にも「旅行をする」ことでストレスを緩和できますが、現在は規制対象となっているので今回は省きます。
運動をする
まず「運動」です。
「運動=外」と考える方が多いでしょう。しかし、ある程度のスペースを確保できれば運動は可能です。
軽い有酸素運動や、筋トレ、ヨガなどは自宅に居ながらもできるものです。
また近所を散歩するだけでも軽い運動になります。
食事/会話
次に「食事」です。
コロナ禍でも、毎日朝昼夜の3食を欠かさず食べることが大切です。
特にこれまで昼と夜の1日2食だった方は、食生活見直しにもってこいの期間です。
また成人している方ならば適度な飲酒をお勧めします。
飲酒することで、凝り固まった緊張がほぐれリラックスした気分になります。
また「Zoom」などの会話ツールを活用すれば、友人とオンライン上で飲み会を開くことができます。
「笑う」「泣く」もストレス緩和につながる
感情を表に出すことでもたまったストレスの緩和には有効とされています。
「感情」といっても「喜怒哀楽」様々なものがあります。
この中で最もストレス緩和効果が高いとされているのが、「笑う」「泣く」の2つです。
笑う
「笑う」という感情は、漫才やバラエティ、YouTubeなどを見て、面白おかしいシーンを見た瞬間にこみあげてくるものです。
こんな時にこそ、大声をあげて笑いましょう。「笑うこと」でカタルシス効果が働き、心と体がリラックスした状態になります。
泣く
「泣く」と一言で言っても、人前で泣くのはみっともないと思われる方が多いでしょう。そういう方は浴室やお手洗い、自室など「誰にも見られない環境下」で思いっきり泣いてみましょう。
また泣ける映画や小説を観て、読んだりして泣いてみるのもいいでしょう。
まとめ
以上が、コロナ感染拡大に伴う精神的不調「コロナうつ」が、大学生に与えた影響でした。
コロナ感染拡大が間接的要因となって発症する「コロナうつ」にかかる学生が、今急増しています。その多くが「収束の目途が見えない」ことから押し寄せる「不安」が原因とされています。
ただ、不安におびえる日々を過ごしているのは「大学生」だけではありません。大学卒業後の進路が決まらない就活生や収入がなかなか安定しない、家族がいる社会人など、多くの方が日々の不安で押しつぶされそうになりながらも、「今」を生きています。
「何とか現状を打開したい」
と「焦燥」に駆られて行動すれば、言動に矛盾が生まれ「結局何がしたかったのか」が見えず、結果的に「うつ病」発症なんて言うこともあります。
何事もまずは「楽観的」に考えてみましょう。
「コロナうつ」にならない最善の策は物事を「前向き」に捉えて、日々を過ごしていくことです。
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