大学には、大学でしか通用しない・使わない「大学用語」があります。
大学用語の1つとして「もぐり」という言葉があるのですが、
- もぐりとは?
- もぐりって何?
と気になっている方は多いのではないでしょうか?
この記事では、大学用語の1つ「もぐり」について解説を中心に、もぐりをするメリット、注意点などのご紹介をしていきます。
大学の講義の「もぐり」とは?
大学に在籍していると、「もぐり」という言葉を聞く機会があります。
「もぐり」とは、履修登録をしていない講義を受けることを指します。
要するに「講義に潜り込む」という意味から、もぐりと言われるようになっています。
また、講義のもぐりは同じ大学内だけではなく、他大学でも考えられることで、他大学の講義にもぐりをすることもあります。
大学の講義をもぐりすることは、授業料を納めずに講義を受けていることになり、犯罪行為としてトラブルに発展する可能性があるので、注意してください。
大学の講義は簡単にもぐりができる
大学の講義のもぐりをしたことがない方は、「もぐりは簡単にできるの?」と気になると思いますが、講義は簡単にもぐりができます。
大学の講義では、大人数で受けることが多いので、もぐりしていることがバレる可能性はとても低いです。
また、大学は誰でも出入りできるようになっていて、講義をしている教室も出入りが自由なので、もぐりはしやすい環境になっています。
もぐりをしやすい講義の特徴をいくつかご紹介するので、下記から参考にしてみてください。
出席を取らない講義
大学では、出席を取る講義と出席を取らない講義があり、出席を取らない講義はもぐりしやすいです。
基本的に、講義は受けている学生数が30人以下の場合は出席を取る可能性が高く、30人以上の講義では出席を取りません。
講義によっては、「出席点」として最後に出席カードなどの記入を求められますが、もぐりの場合は記入しなければ問題ないです。
大学の講義で出席を取るのか取らないのかは、受けている学生数で判断できます。
友達が履修している講義
講義の内情を把握していない状態でもぐりすることは、教授にバレてしまうリスクがあるので、友達が履修している講義はもぐりしやすい傾向があります。
友達が履修していることで、「出席は取るのか」「講義内で意見を問われることはあるのか」「教授は学生の顔を覚えているのか」など講義に関する情報を集められます。
講義に関する情報を集めることで、もぐりしていることが教授にバレる可能性は低くなります。
また、友達が履修していることで、もぐりしていることを指摘されたとしても、「友達に用事があった」などと言い訳でき、もぐりが完全にバレることは考えにくいです。
講義している教授と顔見知り
大学や教授によっては、もぐりを認めている場合があります。
実際にIPS細胞を作り出すことに成功した「山中伸弥教授」が京都大学で講義をしたときには、「もぐりの学生はこのスペースに座ってください」と案内がされてたようです。
もぐりに与えられたスペースは後方だったようですが、国立大学である京都大学でももぐりを認めています。
このようにもぐりを認めている大学や教授は存在するので、顔見知りの教授がおこなっている講義はもぐりしやすいです。
顔見知りであることから、「〇〇教授の講義を受けたいので、もぐりしても良いですか?」と許可を取ることで、認められる可能性があります。
顔見知りではない教授でも、もぐりを認めてくれる可能性はあるので、「どうしても〇〇の講義を受けたい」という学生は、一度教授に伝えてみると良いです。
大学の講義にもぐりをするメリットとは?
大学の講義にもぐりすることは、いくつかメリットが考えられます。
大学の講義にもぐりをするメリットをいくつかご紹介します。
履修できなかった講義を受けられる
大学の講義は時間割が定められているので、履修できる講義は限られています。
また、履修したい学生が多いであろう講義では「抽選方式」を採用することがあり、当選した学生のみが講義を受けられます。
このように受けたい講義でも、他の講義との被りや、抽選が外れることで受けられない可能があるので、もぐりをすることで履修できなかった講義を受けられるメリットが考えられます。
上記でお伝えした通り、もぐりは他大学でもできることなので、試験に落ちてしまった大学の講義や、有名な教授がしている講義などを受けられるメリットもあります。
空きコマの時間を潰せる
大学の講義は連続して履修することが難しく、「空きコマ」ができてしまいます。
空きコマは多くの学生が「どのようにして時間を潰そうかな」と考えます。
そのため大学の講義のもぐりをすることで、空きコマの時間を潰せるというメリットが挙げられます。空きコマの時間を潰しながら、講義の内容を聞くことができれば、一石二鳥です。
ただし、空きコマにある講義は自分の学科や興味のある分野とかけ離れている可能性が高いので、魅力的ではない講義が多い傾向にあります。
大学の講義にもぐりをするときの注意点
大学の講義にもぐりをすることについてお伝えしてきましたが、いくつか注意すべき点があります。
講義のもぐりをしたことを後悔しないように、下記から注意点を参考にしてみてください。
もぐりは犯罪とみなされる可能性がある
大学の講義にもぐりをすることは、犯罪とみなされる可能性があります。
もぐりで考えられる罪としては、刑法246条2項の「詐欺罪」が挙げられます。
もぐりは、「財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者」として、詐欺罪に問われます。
簡単にお伝えすると、利益を得たのに代金(授業料)を支払っていないということが罪になるということです。
また、他大学の講義にもぐりをした場合は、刑法130条の「建造物侵入罪」にあたる可能性があります。
大学内の建物や教室などを管理しているのは大学であり、講義を受けるために教室に入ることを許可しているのは授業料を納めている学生だけなので、他大学の講義にもぐりをした場合は「大学の意思に反した侵入」としてみなされます。
このように大学の講義にもぐりをすることは、犯罪行為としてみなされる可能性があるので、注意してください。
学期全ての単位が取れなくなる
上記でお伝えした通り、もぐりは犯罪とみなされる可能性があり、もぐりに対して厳しく取り締まっている大学も少なくありません。
そのため、もぐりをしていることがバレた場合、学期全ての単位が取れなくなる可能性があります。
大学のルールに反した場合の罰則として、「単位の剥奪」が定められているケースが多いので、もぐりをしたことで単位が取れなくなる可能性は十分にありえます。
また、もぐりをした学期だけではなく、その年の単位全てを剥奪されることも考えられるので、軽い気持ちで講義のもぐりをすることはおすすめしません。
講義のもぐり以外におすすめできる時間の使い方
大学の講義でもぐりをしている学生は、「空きコマの時間がある」「他にやることがない」などと、時間の使い方に悩んでいるケースが多いです。
そこで、講義のもぐり以外におすすめできる時間の使い方をいくつかご紹介します。
上記でお伝えした通り、講義のもぐりはリスクが伴うので、下記から時間の使い方を参考にしてみてください。
履修している講義の課題・予習をする
空きコマの使い方に悩んでいる学生には、履修している講義の課題や予習に時間を使うことをおすすめします。
大学では、定められている単位数を取得できなければ、進級・卒業できないので、まずは履修している講義に対して時間を使うことが大切です。
また、履修しているのは、先行している学部・学科に関する講義だと思うので、自分自身のレベルアップにもつながります。
大学生の間に、先行している分野の専門性を高めることはとても大切になるので、まずは履修している講義に時間を使うことをおすすめします。
将来的に役立つ資格の勉強をする
空きコマに限らず、大学生活の時間の使い方に悩んでいる方は、将来的に役立つ資格の勉強をすることをおすすめします。
大学生の間に、需要の高い資格を取得できていると、スムーズに就職活動を終わらせることができ、社会人になってもキャリアアップしやすいというメリットがあります。
また、社会人になってから資格の勉強に時間を割くことは難しいと考えられるので、大学生の間に勉強しておくことは効率的な時間の使い方です。
大学生でも取得でき、社会人になってから役立つ資格は下記の通りです。
- ファイナンシャルプランナー(FP)
- 簿記
- 秘書検定
- MOS
- 宅地建物取引士資格 など
特に、宅地建物取引士資格は大学生におすすめの資格です。
宅地建物取引士資格を取得しているだけで、給料が高くなりますし、不動産業界への就職難易度はグンと低くなります。
1年程度の勉強で取得を目指せる資格になるので、大学生活の時間の使い方に悩んでいる学生にはおすすめです。
結論:大学の講義にもぐりすることはおすすめしない
この記事では、大学の講義にもぐりすることをお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
講義のもぐりとは、履修していない講義を勝手に受けることを指します。
大学の講義は100人規模の大人数で受けることが多いので、もぐりしていることがバレる可能性は低く、もぐりを認めている大学や講義もあります。
しかし、もぐりは犯罪行為としてみなされる可能性があります。
「詐欺罪」や「建造物侵入罪」に問われる可能性があり、在籍している大学の規則によっては、取得している単位が剥奪されるかもしれません。大学の講義でもぐりがバレる可能性は低いですが、バレたときのリスクが大きいので、もぐりすることはおすすめしません。
どうしても受けたい講義がある場合は、事前に大学や教授に許可を取るようにしてください。