就職活動を控えた大学生の中には、「そろそろ長期インターンに参加しないと…」と考える方も多いのではないでしょうか?
しかし、長期インターンには明確に始めなければいけないタイミングが明示されておらず、なかなか始めるのに時間がかかってしまいます。
そこで今回は、長期インターンを企業が募集するタイミングや選考時期、やるべきことなどについてご紹介します。
「いつから始めればいいの?」「そもそも長期インターンって何?」と気になる方はぜひチェックしてみて下さいね。
長期インターンはいつから始めるべき?
「長期インターンに参加したいけれど、いつから始めたらいいかわからない」と悩む方はたくさんいます。
ここでは、長期インターンを始めるべきタイミングについて解説します。
企業は1年中長期インターンを募集している
結論から言えば、基本的に長期インターンシップは1年中募集しています。
そもそも長期インターンシップは決まった募集時期というものが定まっていないため、企業が募集していればいつでもはじめられます。
したがって企業によっては、1年中募集しているところもあれば、ある特定の1~3ヶ月のみピンポイントで求人を出すところもあります。
また傾向としては、3月から大学4年生の就活が本格的に解禁されるため、2月から4月にかけて求人が増えるといわれています。
もし気になる企業や業界があれば、「気づけばもう終わってしまっていた」と見逃さないようにするためにも早めに情報収集しておくことをおすすめします。
長期インターンは大学1・2年のうちに始めるのがおすすめ
理想を言えば、長期インターンは大学1・2年のうちに始めるのがおすすめです。
授業との兼ね合いが難しい時期ではありますが、就活解禁ギリギリの大学3年生から始めるよりも、時間的にも精神的にも余裕をもって参加できるからです。
さらに、早い時期からインターンシップに参加することで、1社だけではなく複数のインターンへの参加も可能です。
いくつかのインターンシップに参加すれば、より業界・企業研究も深まりますし、本当に自分に合った企業と出会える確率が高くなります。
長期インターンは実務経験を通じて、業界や働いている人の特徴、社風について知れますし、ガクチカや自己PRなどにも役立ちます。
就活解禁後に「自分のやりたいことがなかなか見つからない」「何をすればいいかわからない」とならないためにも、なるべく早くインターンに参加して、まずはどんな仕事や会社があるかを探してみてください。
長期インターンは3・4年からでも遅くない
長期インターンは大学1・2年の内から始めるのが利用ですが、大学3・4年から長期インターンに参加しても間に合います。
実際、長期インターンに参加する人のほとんどは大学3年で始めているといわれているほどです。
大学3年のうちにインターンを始める最大のメリットには、早期内定につながる可能性が高いことが挙げられます。
とくにベンチャー企業や外資系企業は早期選考の傾向がありますし、選考を進めるうえでインターンの参加の有無が重視されるケースも増えてきています。
さらに就活を終えた大学4年のタイミングで、入社するまでに長期インターンに参加する人もいます。
ただし大学4年生で始める場合、参加する期間が後になればなるほどインターンの合格率が下がるため注意が必要です。
もし大学4年で参加するのであれば、入社までに活躍できることを面接でアピールするようにしましょう。
3年生になったらインターンを始めるべき?今すぐ始めるべき理由とは
長期インターンとは
長期インターンに参加するタイミングについてご紹介してきましたが、「そもそも長期インターンってどんなものなの?」と気になる方もいるでしょう。
一般的に長期インターンとは、1日や1週間で完結する短期インターンとは違い、3ヶ月以上の就業であることが多いです。
ここでは、長期インターンについてより詳しく見ていきます。
3ヶ月以上の中長期で働くケースが多い
企業によって実施する期間は異なりますが、一般的に長期インターンと呼ばれるものは3ヶ月以上の中長期で働くケースがほとんどです。
しかしなかには、半年~1年以上にわたって働く人もいます。
インターンの開始時期と同様、インターンの実施期間もまた明確な基準はないので、企業によって変わります。
したがって、学業やサークル、ほかのアルバイト、プライベートな予定などがある場合、上手くスケジュールを調整することが大事です。
勤務時間に制約がある
長期インターンの場合、アルバイトと同じように勤務時間に制約があることが多いです。
たとえば、「週3日以上」「1日5時間以上」など企業によって定められているため、応募する前に必ず募集要項をしっかり確認するようにしましょう。
また平日だと、「午前中のみ」「午後からの出勤」など企業によっては柔軟に対応できるところも。
なかには、土日などにもインターンとして参加できるところもあるため、「平日だと学業などでなかなかまとまった時間が取れない」方は土日でも働ける企業がおすすめです。
インターンは社員と同じ扱いなので、原則遅刻や当日欠勤などは許されません。
あまりにも続いてしまうと、「社会人としての常識が欠けている」とみなされ、印象が悪くなってしまうおそれもあります。
いくら参加したい企業でも、自分のライフスタイルに合わなければ後悔するため、無理のない範囲で参加できるかを必ず見極めるようにしましょう。
有給インターンも増えてきている
長期インターンだと通常のアルバイトのように、業務に対して報酬が発生する「有給」スタイルがほとんどです。
時給金額は企業や業界、職種によっても異なりますが、おおよそ1,000円前後が平均的だといわれています。
企業によっては交通費やランチ代が含まれていたり、成果に合わせた報酬をもらえることも。
日給や月給などで記載されていることもあるので、いくつかの企業を比較してみることをおすすめします。
ただし、あまりにも報酬の高さを優先しすぎてしまうと、インターンに参加する本来の目的を見失うおそれがあるため要注意。
報酬が高いと残業などを長く強いられたり、好条件でも自分が経験したいことが学べるとは限らないので、総合的に判断するようにしましょう。
インターンとは?種類や参加するメリット・選び方を徹底的に解説します
長期インターンと短期インターンの違い
インターンといっても、長期のものと短期のものとがあります。
長期インターンと短期インターンの違いは大きく期間が違います。
長期インターンは先ほど述べたように、数か月~半年もしくは1年以上といったものですが、短期だと1日で完結するものや数日~数週間でインターンが完結します。
また短期と長期のインターンでは、期間内でできることが限られるため研修内容にも違いが見られます。
短期だとおもに企業側が用意した課題をグループで取り組むものが多く、長期だと実際の就業経験を積みほかの社員と同じ仕事量をこなします。
したがって、「まだ目指したい業界が決まっておらず、いろいろな仕事を見てみたい」方は短期インターンを、「希望企業や業界が決まっており、選考に進みたいと思っている」方は長期インターンがおすすめです。
インターンとアルバイトの違い
ガクチカや自己PRのために、インターンに参加するかアルバイトを始めるか迷っている方もいるでしょう。
インターンとアルバイトには、どちらも業務をおこなうことで報酬が発生することに変わりはありませんが、おもに「目的」「求められるスキル」などで違いがあります。
インターンシップは、仕事の内容理解や適性があるかを判断することを目的としており、自分の働きが企業から評価されることで報酬が支払われます。
一方アルバイトは、労働と時間の対価として収入を得ることが目的なので、自分がどのようなモチベーションでお金を獲得したいかの判断が必要です。
また、アルバイトとインターンでは求められるスキルや得られるものが変わってきます。
アルバイトはルールやマニュアルが設けられ、基本的に責務のある仕事はすべて社員が請け負うスタイルです。
しかしインターンシップで求められている人材は「マニュアル通りに動く人材」ではなく、「自分の頭で考えて主体的に動ける」力を持った人。
ときには、責任の重い業務を任されることもありますが、その分やりがいや大学では学べないようなことを教えてもらえるいい面もあります。
ほかにも、社会人としてのビジネスマナーなども身につけられますし、今後の就職活動でも選考で有利になるといったこともあるので、就活で活かしたい方はインターンの方が効率的でしょう。
インターンとアルバイトの違いとは?あなたはどちらを選ぶべき?
長期インターンを始める前にすべきこと3つ
長期インターンといっても、さまざまな業界や職種のものがあります。
そこでここでは、長期インターンに参加する前にするべき準備についてご紹介します。
- インターンに参加する目的を明確にする
- 業界・企業研究をおこなう
- インターンを募集している企業を探す
➀インターンに参加する目的を明確にする
インターンに応募する前には、必ず「なぜインターンに参加するのか」などの目的を明確にするようにしましょう。
おもにインターンに参加する目的には以下のものが挙げられます。
- 業界や職種について理解したい
- 即戦力となるスキルや能力を身に着けるため
- 社会人の知り合いやモチベーションの高い仲間を見つけ、情報収集をおこなう
- 人脈を広げるため
- 希望企業と適性を見極める
目的意識のないままインターンに参加しても意味はありませんし、モチベーションキープもできません。
インターンの選考では、「なぜインターンに参加するのですか」と志望動機ややりたいことを必ず聞かれるので対策しておく必要があります。
長くても短くてもインターンを通して自分が何を成し遂げたいのかを事前に考えておきましょう。
②業界・企業研究をおこなう
就活だけではなくインターンでも業界・企業研究をおこなわなければいけません。
手始めに興味・関心のある業界や職種、仕事などからインターン先を探してみてください。
「できそうなもの」ではなく、「自分がどんなスキルを身につけたいか」「将来自分がどんな働き方をしたいか」などで選ぶことが大事です。
多少スキルや経験、能力に自信がなくても、入社後に先輩社員からきちんとイチから教えてもらえるので安心。
「未経験OK」などの業界などに絞って調べると案外見つかることもあります。
③インターンの募集している企業を探す
目的や希望業界・職種の方向性が定まったら、長期インターンを募集している企業を探しましょう。
インターンはすべての企業で行っているわけではありませんし、インターン先によって時給や勤務体系、社風などは大きく異なります。
とくに人気企業や有名企業といった場合、インターンでも書類・面接など選考があるケースもあるのでチェックしておく必要があります。
インターン先を探す手段はいろいろありますが、まずは興味のある企業のホームページや企業のSNSを見てみるといいでしょう。
また「興味のある業界や職種が絞れない」「条件に合った企業を効率よく探したい」人は、就活エージェントを利用するのもひとつです。
就活エージェントでは就活だけではなく、インターン情報なども掲載していることが多いですし、自己分析や業界研究などもできるメリットもあります。
基本的に無料で利用できるので、気になる方はぜひ見てみて下さい。
長期インターンに参加するメリット
長期インターンに参加するメリットには以下のものが挙げられます。
- 就職活動で有利になる
- 複数のインターンに参加することで知見が広がる
➀就職活動で有利になる
長期インターンは短期インターンに比べても、就職活動で有利になるといったメリットがあります。
短期でもアピールのひとつにはなりますが、やはり参加した期間が長いことから、より実務に通用するスキルや能力を身に着けられる長期の方が企業側としても採用したいと考えます。
実際、ガクチカなどでも長期インターンで得たことや具体的なエピソードなどもできるので積極的に参加するようにしましょう。
②複数のインターンに参加することで知見が広がる
時間に余裕のある方はなるべく複数のインターンに参加することをおすすめします。
なぜなら、いくつかの企業でインターンを経験しておけば、より業界・企業研究など知見が広がるからです。
正直大学1・2年ではなかなか自分がやりたいことが見つからないといった方も多いでしょうが、早めに始めておくことで時間的にもまだ余裕があります。
反対によく比較せずに入社してしまうと、「こんなはずじゃなかった」とミスマッチや早期離職につながるおそれも。
できるだけ自分が働くイメージを具体的に描けるようにしておくためにも、前倒しに準備や対策をおこなうようにしましょう。
長期インターンに参加するデメリット
長期インターンに参加するメリットはたくさんありますが、一方でデメリットやリスクなどもあります。
ここでは、長期インターンに参加することで考えられるリスクやチェックしておかなければけない点についてご紹介します。
これからインターンに参加しようと考えている方はぜひ参考にしてみて下さいね。
- プライベートの時間が減る
- 希望企業が長期インターンを募集しているとは限らない
➀プライベートの時間が減る
短期インターンや1日で完結するものであればそこまで影響はありませんが、長期インターンの場合だと少なくとも数か月以上勤務することになります。
企業によっては「週3日以上」「1日5時間以上」といった最低勤務日数や時間が定められていることも多く、かなりプライベートの時間が減るおそれがあります。
またインターンは、基本的にほかの社員が働いている人同様に平日での参加となるため、プライベートな時間だけではなく学業やサークルなどの両立が求められます。
アルバイトだと固定シフトがない分、シフト希望が出せたりしますが、インターンははじめから固定されているので人によっては苦痛をかんじることも。
サークルや学業で忙しくなるタイミングがあるのなら、あえてずれたタイミングで参加するなどスケジュール調整が必要となってきます。
②希望企業が長期インターンを募集しているとは限らない
先にも述べたように、インターンはすべての企業が実施しているわけではありません。
したがって、自分が希望している企業が長期インターンを募集しているとは限らないので注意が必要です。
また長期インターンの場合、一般的には地方よりも関東など首都圏に集中する傾向にあるといわれています。
地方住みの就活生にとっては参加できる企業自体がないといったケースも。
最近ではコロナの影響によって、インターンをリモートワークで対応している企業も増えてきています。
「近くにインターンをおこなっている企業がない」といった方は就活エージェントなどを利用すれば、思わぬ優良企業や条件に合った企業が見つかる可能性が高いですよ。
長期インターンは早ければ早い方がいい!
今回は、長期インターンを企業が募集するタイミングや選考時期、やるべきことなどについてご紹介してきました。
就活を有利に進めるため、業界・企業への理解を深めるために長期インターンを考えている方もたくさんいるはずです。
もし長期インターンに参加しようか迷っている方は、なるべく大学1・2年など早めに準備・参加することをおすすめします。
なぜなら、早めに参加することで複数のインターンへの参加もできますし、就活の際でもほかの就活生と差別化をはかれるメリットがあるからです。
もしインターンで何かしらの実績やほかの社員との信頼関係を築けたら、そのまま内定なんてこともあり得ます。
今回の記事を参考に、ぜひ長期インターンにチャレンジしてみてくださいね。