就活では、「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと)について必ず聞かれます。
長期インターンシップに参加した経験をもつかたはとくに、ガクチカでもしっかりアピールしたいですよね。
長期インターンは、ほかの短期インターンやアルバイトよりも長い就業経験があることやエピソードもあるため企業側としても再現性が高いといったメリットがあります。
そこで今回は、長期インターンをガクチカで書く際に気を付けるべきポイントや書き方についてくわしくご紹介します。
ぜひ参考にしてみて下さいね。
長期インターンはガクチカでアピールできる
長期インターンでの経験はガクチカで非常に役立ちます。
企業側はガクチカを通して、「就活生が自社に適応する人材かどうか」「目標に対して努力できるか」「モチベーションが高まるきっかけ」などを判断しようとしています。
また長期インターンの経験をガクチカでアピールするのであれば、インターンの参加期間が重要になってきます。
そこでここでは、ガクチカでアピールできるインターン経験の期間の目安について解説します。
3ヶ月以上の長期インターンはアピールしやすい
インターンには長期インターンだけではなく、1週間程度の短期インターンや1日で完結するインターンまでさまざまなタイプがあります。
もともと短期インターンとしてアピールしたいのならいいですが、長期インターンとしてアピールするのには最低でも3ヶ月以上の就業経験があると望ましいでしょう。
なぜなら長期インターンとは、数か月~半年、1年以上の経験があると企業から期待されることが多いからです。
長ければ長いほど経験や実績を残しやすいですし、長く取り組むからこそ仕事に対する考え方や価値観が固まっていると企業は考えます。
したがって、長期インターンをガクチカでアピールしたいのならできるだけ3ヶ月以上の経験を積むようにすると書きやすいでしょう。
1ヶ月未満は要注意
何かしらの原因がきっかけで長期インターンを1ヶ月以内で辞めてしまったといった方もいるでしょう。
しかし1ヶ月以内の長期インターンをガクチカでアピールしたいのなら注意が必要です。
なぜなら、長期インターンとして1ヶ月以内の就業はかなり短く、企業側としても「十分な業務やスキルが身についていないのでは?」と判断される可能性が高いからです。
また1ヶ月以内での長期インターンだと、長期インターンに参加しただけの事実しかアピールできず、具体的なスキルや学んだことなども具体的にアピールしにくくなります。
無理やり長期インターンをガクチカとしてラブ必要はありませんので、もし1ヶ月以内など短期間の場合は、ほかにガクチカとしてアピールできるものはないか探してみましょう。
アルバイトやサークル活動、学業に費やしてきた期間が長く、話せるエピソードがあるのならそちらの方がアピールになります。
ガクチカで長期インターン経験を書く際の流れ
ガクチカで長期インターンについて書くのであれば、以下の流れで書くように意識してみて下さい。
- 学生時代に力を入れたこと(結論)
- インターンに参加した理由・目的
- インターンで課題や目標と感じたこと
- 課題への具体的な取り組み
- 学んだこと、入社後に活かせる学び
➀学生時代に力を入れたこと(結論)
ガクチカに限らず、就活で聞かれる質問に対してはまず結論から述べるようにしましょう。
ガクチカの場合、「〇〇のインターンに参加して〇〇を経験した」など簡潔に伝えます。
特定の企業名や営業やマーケティングといった職種などを入れるとよりわかりやすくなります。
②インターンに参加した理由・目的
インターンで経験したことをはじめに述べたら次は、「なぜインサーンに参加しようと思ったのか」などの理由や目的、きっかけについて述べます。
ガクチカでは先にも述べたように、企業側は「就活生が何をモチベーションにしているのか」を判断しようとしているため、知ってもらうためにも必ずインターン先の企業や職種を選んだ理由を明確にしましょう。
③インターンで課題や目標と感じたこと
長期インターンともなれば、「なかなかうまくいかなかった」「ノルマに達成せずに悩んだ」など、ひとりひとりインターン先で課題を感じた経験があるはずです。
ガクチカでは目標や課題などについて明らかにすると、より再現性が高い内容になります。
たとえば、営業系のインターンだと売り上げや架電数などを評価されるところが多い傾向にあります。
またとくに明確な目標を求められなかったとしても、自分でできないと感じたことがあれば書いておくといいでしょう。
目標の内容が重視されるわけではなく、このあとどのように取り組んできたのかや、仕事に対して高いモチベーションで働ける人材かどうかを見ています。
ただなんとなくインターンに参加しているような印象を与えてしまうと入社意欲がないとみなされるため、主体性の高さをアピールします。
④課題への具体的な取り組み
課題や目標だと感じたことを述べたら、次はどのようにして取り組んできたのかを伝えます。
具体的な対策を述べ、どうしてその対策が有効だと思ったのかや対策による結果なども合わせて述べるとベストです。
分かりやすい数字やエピソードなどを交えるとよりいいですが、結果が良くなくても自分にとってどんなメリットや影響をもたらしたのかを述べるのもひとつです。
⑤学んだこと、入社後に活かせる学び
ガクチカで長期インターンについてひととおりのエピソードについて述べたら、最後はインターン経験で学んだことで締めくくります。
入社後にどのように活かせるのかをアピールすることで、企業への入社意欲や会社への再現性の高さが伝わるはずです。
ここで重要なのは、希望企業の特徴や社風、仕事内容と関連付けること。
たとえば営業系でコミュニケーション能力が求められるのに、あまりにも協調性を感じられない内容だとミスマッチです。
とくに異なる企業を受ける場合、ガクチカもつい同様の内容で提出しがちですが、締めくくりに関しては必ず企業研究を踏まえて対策するようにしてくださいs。
長期インターンでの経験を記載したガクチカの例文
ガクチカに長期インターンに参加した経験を書く際の流れについてご紹介してきましたが、「実際文章にしてみるとどうなるの?」と気になる方も多いはずです。
そこでここでは、長期インターンをガクチカにした際の例文についてご紹介します。
もちろんそのまま書かなければいけないことはありませんので、自分自身の経験に合わせてオリジナリティのあるガクチカを作成してください。
私が学生時代に力を入れたことは、〇〇会社のインターンです。
もともと趣味で国内外問わず旅行に行くのが好きだったのでインターンに参加しようと思い、約半年間の長期インターンに参加しました。
インターン先の企業では、おもに予約受付の仕事に携わりました。
簡単に言うとお客様からのお問い合わせに対する的確なプランを見つける仕事のことです。
仕事をするうえで一番難しいと思ったのは、お客様の要望を上手くくみ取り、それに見合った適切なプランをみつけることです。
全ての希望通りのプランを探すとなると、最終的に予算が希望内でおさまらないことも多く、はじめは提案するのにかなりの時間を要してしまいました。
しかし、先輩社員からアドバイスをいただき、優先順位をつけることで徐々にスピードが上がってきました。
結果、はじめは1日1件のお問い合わせをこなすのが限界でしたが、半年にわたるインターンでは最終的に1日5件こなすことができるようになりました。
インターン先での業務を通して、何を求めているのか探りながら対話するコミュニケーション力や、PDCAの回し方などについて学べました。
この経験をいかして、御社の売上増大にも貢献していきたいと考えています。
長期インターンを書く際のポイント5つ
長期インターンをガクチカに書く際の流れについてご紹介してきましたが、流れのままに書くだけでは意味がありません。
そこでここでは、ガクチカに長期インターンをアピールする際のポイントについてご紹介します。
- 長期インターンに参加した理由を明確にする
- 具体的な成果や実績を数字で表す
- はじめに結論を述べる
- 長期インターンで学んだことをアピールする
- 自分自身の人柄などを盛り込むとよりいい
➀長期インターンに参加した理由を明確にする
長期インターンをガクチカにしたいのなら、「なぜ長期インターンに参加しようと思ったのか」の理由を明確にすることが大事です。
インターンといってもさまざまな業界・職種がありますし、長期だけではなく短期や1日で完結するものもある中、なぜ長期にわたってインターンに参加したのかを述べます。
企業側は就活生がどんなきっかけで努力できるのかをガクチカで判断しようとしています。
「成長したかった」「〇〇の分野に興味があった」など、今一度自分自身を振り返ってみて下さい。
②具体的な成果や実績を数字で表す
ただ長期インターンシップに参加しても意味がありません。
長期インターンシップでは、インターンシップの期間が長いからこそ、何かしら得たものや実績、成果などがあるはずです。
もし何かしらの成果を伝えるのであれば、なるべく数字などを使った方がよりほかの就活生との差別化がはかれます。
たとえば英魚形のインターンに参加したのなら、金額や達成率、やりはじめた時との比較などを含めると具体的です。
就活の場だけではなく、社会人になってからでも上記のようなアピールの仕方は有効なのでぜひ意識してみてください。
③はじめに結論を述べる
ガクチカに関わらず、就活における質問はまず結論を先に述べるようにしてください。
なぜなら、結論を最後に持ってきて回りくどい説明になってしまうと、本当に伝えたい自分の長所やアピールしたいことが効果的に伝わりづらくなってしまうからです。
先ほど紹介した流れのように、「結論→理由→具体例→結論」の順番で、ガクチカの構成も組み立ててみて下さい。
④長期インターンで学んだことをアピールする
長期インターンシップでは何かと課題に感じたことや、自分が意識して取り組んだことなどがあるはずです。
企業は会社にどんな利益を生み出すのかや自社での将来性を選考でチェックしているので、再現性の高さをアピールするようにしましょう。
反対にどれだけ優秀な結果を残していても、希望企業が求める人物像とマッチングしていなければ不採用になるため注意が必要です。
したがって、インターン先で学んだことをアピールしたいのなら、事前に希望企業の社風などを見ておくようにしてください。
⑤自分自身の人柄などを盛り込むとよりいい
経験から得た学びなどのほかには、自分自身の人柄が分かる価値観やエピソードを盛り込むとよりいいでしょう。
とくに新卒採用の場合、即戦力になるスキルよりもポテンシャル採用になる傾向が強いといわれています。
企業側も就活生の考え方や価値観、内面と社員との相性を考えるため、ガクチカでも「なぜインターンに参加したのか」「課題に対してどのように感じ、動いたのか」などを詳しく書くようにしてみて下さい。
長期インターンでの経験でアピールできること3つ
ガクチカで長期インターンシップの経験を述べる際のポイントについてご紹介してきましたが、そもそも長期インターンシップでの経験はどのような印象を企業に与えるのでしょうか?
おもに長期インターンでの経験でアピールできることには以下のものが挙げられます。
- 実務経験やスキルがあること
- 主体性
- 長期インターンへの参加自体がインパクトを与える
➀実務経験やスキルがあること
長期インターンに参加したといった経験はまず、実務経験やスキルがあることをアピールできます。
実際に働く社員と同等の仕事を任されることも多いので、アルバイトやサークル活動などをガクチカにしているほかの就活生との差別化も図れます。
さらに企業側にとっても実務経験があることで、同じようなスペックを持った就活生と比較した際に、即戦力として採用される可能性も高まります。
社会人として活躍している姿もイメージしやすくなるので、ガクチカで長期インターンでの経験をアピールするなら、より具体的な仕事内容などを盛り込むといいでしょう。
②主体性
長期インターンでは言われたことだけを実施するアルバイトと違い、自分から主体的に動くことが求められます。
したがって、長期インターンでの経験は主体性の高さと、ほかの社員と連携して業務をおこなえる協調性の高さをアピールできるのです。
③長期インターンへの参加自体がインパクトを与える
長期インターンは先にも述べたようにそもそも学生の中でも参加率が低いので、長期インターンへの参加自体が企業側に強いインパクトを与えるメリットがあります。
ほかの就活生だと、アルバイトやサークル活動、学業、課外活動などをアピールする中、長期インターンへの参加はかなり有利です。
しかしやはり長期インターンに参加しただけで満足するのはよくありません。
インターン先で経験したことや成功・失敗体験、大学では得られなかった学び、自分自身の強みなどを効果的にアピールする必要があります。
ガクチカで長期インターンで得た経験や実績をアピールしよう!
今回は、長期インターンをガクチカで書く際に気を付けるべきポイントや書き方についてくわしくご紹介してきました。
長期インターンシップに参加したという経験は、就活をするうえで必ず大きなアピールとなります。
だからこそ、インターン先で学んだことや得たこと、実績、自分の強みが伝わるガクチカを作成するが何よりも大事です。
反対にただなんとなくインターンに参加したり、インターンに参加しても何のモチベーションもなく続けていると意味がありません。
もし「ガクチカを書いてみたけれど自信がない」といった方は、就活エージェントにある書類添削サービスなどで第三者に見てもらうのもひとつです。
記事の内容や例文を参考に、長期インターンで得た経験やエピソードをガクチカでアピールしてみてくださいね。