「チー牛」とはおもに「チーズ牛丼」の略称ですが、SNS上では少し異なった意味でつかわれることが多いです。
そこで今回は、「チー牛の」ネットスラング上での使われ方や由来、「チー牛」TPO呼ばれる人の特徴について詳しく解説していきます。
「チー牛」の意味
「チー牛」とは、おもに「チーズ牛丼を注文してそうな顔」を揶揄するネットスラング言葉です。
「チーズ牛丼を注文してそうな地味な顔」というのは具体的に、暗く目立たない性格やいわゆる「陰キャ」の特徴を持った人のことを指します。
いわゆるネガティブ要素を含むことなのですが、2019年あたりから流行して2020上半期の「ガジェット通信 ネット流行語・アニメ流行語大賞」においてノミネートされています。
SNSではTwitterなどでよく使われている言葉です。
もともとは「チーズ牛丼」といった意味で使われてきましたが、現在ではかなり離れた要素を含む意味で使われています。
「チー牛」の由来
「チー牛」という言葉はとある1枚のイラストがきっかけで爆発的に流行したといわれています。
由来となったイラストとはいりぴょ氏が書いた自画像で、2018年ごろに「なんj昼のニート無職部」に掲載されたことで一気に話題となりました。
イラストではメガネをかけたおとなしい雰囲気の男性が、「すいません。三色チーズ牛丼の特盛に温玉付きをお願いします。」と朱蒙している様子が描かれています。
ちなみに三色チーズ牛丼というのは、大手牛丼チェーン店「すき家」にある「とろ~り3種のチーズ牛丼」のことを表します。
以降「チー牛」という言葉は、「いわゆるイケてない見た目の人」「メガネをかけたおとなしそうな雰囲気を持つ人」「悪い意味で幼く見える人」などを示す言葉となりました。
「チー牛」顔の特徴
「チー牛」の持つ雰囲気についてはご紹介しましたが、具体的にどんな見た目をしているのでしょうか?
イラストからわかる特徴や、おおよそイメージされる外見的なことには以下のものが挙げられます。
- 顔立ちが幼い、実年齢に見合っていない
- 表情が乏しい
- (度が強い)メガネをかけている
- 身長が低い
- 口がとがり気味
- 斜めがけのカバンをかけている
- 髪型がボサボサ、清潔感がない
- 声が小さい
- 動きがぎこちない
- フラフラしている
- ファッションに無頓着でおそらく母親から買ってもらったものを着ている
- ぼそぼそ話している
- 男らしくない
- 非モテ
上記のように、いわゆる「チー牛」と呼ばれる人の特徴には、「コミュニケーション能力が低そう」「異性としてモテなさそう」「表情が乏しい」といったものが挙げられます。
「チー牛」はおもに男性を指す言葉であり、女性に対しては言われないことがほとんどです。
しかし、「チー牛」は基本的に見た目を揶揄するネガティブな言葉なので、場合によっては人を傷つける可能性があるため、あまり人には言わないことをおすすめします。
「チー牛」の使い方・例文
「チー牛」の意味や由来についてご紹介してきましたが、「具体的にどのように使われるの?」と気になる方も多いはずです。
ここでは、「チー牛」の言葉の使い方や例文についていくつかご紹介します。
「チー牛」の使い方・例文
- 「チー牛ですみません」
- 「チー牛すぎて辛い」
- 「チー牛っぽいよね」
「チー牛ですみません」
自分のことを卑下もしくは謙遜するために、「チー牛ですみません」というケースもあります。
「チー牛」は見た目の陰キャな雰囲気とは別に、「人見知り」「内向的」「コミュニケーション能力が低い」といった内面のマイナスなニュアンスも含まれています。
つまり「自分はネガティブな人間です」「人見知りな性格です」「話すのが苦手です」といったものを、あえて面白おかしく伝えるために「チー牛」という言葉を使います。
「チー牛すぎて辛い」
自分の自撮りなどをSNSに掲載する際、「チー牛すぎて辛い」と自虐をこめて投稿するケースもあります。
自撮りに対して「チー牛」と書く場合、自分の見た目に自信がない方が自虐の意味を込めているケースが多いです。
ほかにも、「#チー牛さんと繋がりたい」といった目的で、自分とよく似た境遇の人や共感を得るためにハッシュタグをつけて投稿する人もなかにはいます。
「チー牛っぽいよね」
特定の人の見た目や性格を揶揄する目的で、「あの人、チー牛っぽいよね」と使う場面があります。
他人に向けて使う場合、「チー牛」はあおり・嘲笑・罵倒のニュアンスが強く出るため、かなり相手を攻撃する悪口になります。
たとえば、「友達が少ない人」「いつも一人で行動している人」「声が小さく、雰囲気が暗い人」などに対してよく使われるケースが多いです。
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「チー牛」の流行による影響
2018年ごろから爆発的に流行した「チー牛」という言葉。
「チー牛」が流行ったことで、世間ではさまざまな影響を及ぼしました。
「チー牛」の流行による影響
- チーズ牛丼が頼みにくくなった
- 「#チー牛とつながりたい」といったハッシュタグが誕生した
➀チーズ牛丼が頼みにくくなった
「チー牛を頼む人=陰キャラ」といったイメージが根付いたことで、すき家でチーズ牛丼を頼みにくくなったと感じる人もなかにはいるようです。
しかしチーズ牛丼自体は人気メニューのひとつですし、単なるSNSがもたらした風評被害なので過剰に気にする必要はありません。
一時期と比べると、現在は「チー牛を頼む人=陰キャラ」のイメージは薄くなっているため、堂々と自分の好きなものを注文できるようになってきています。
②「#チー牛とつながりたい」といったハッシュタグが誕生した
「チー牛」の言葉が流行した当初はネガティブなイメージが強かった言葉でしたが、最近ではあえて「#チー牛さんとつながりたい」といったハッシュタグがTwitterやInstagramなどで誕生しつつあります。
先にも述べたように、「チー牛」は自分を謙遜・自虐する目的で使われることもあり、どちらかというとポジティブな意味として使われ始めています。
ただし、人によってはまだ元ネタのネガティブな意味として捉えていることもあるので、むやみやたらと他人に使うのは避けたほうが良いかもしれません。
「チー牛」と思われないためにできること4つ
人によっては「チー牛と呼ばれるのが嫌だ!」と感じる人もいるでしょう。
ここでは、「チー牛」と思われないためにできることや呼ばれない人の特徴についてご紹介します。
「チー牛」と思われないためにできること4つ
- 眉・髪などを美容院で整えてもらう
- 自分に合うファッションを見つける
- メガネからコンタクトにする
- ハッキリと元気な雰囲気を出す
➀眉・髪などを美容院で整えてもらう
「チー牛」から脱却したいのであればまず、見た目の印象から変えるのが一番です。
清潔感がないとどうしても「チー牛っぽい」とみられるため、顔の印象を変えるためにも眉や髪を美容院で整えてもらうようにしましょう。
顔の形に合わせて眉を整えてもらったり、髪型を最新の流行のものにするなどをすれば、雰囲気もガラッと変わるはずです。
また、髪に関しては整髪料をつけすぎると、男性だととくにベタベタした不潔な印象になるため、あまりつけすぎないようにすることもポイントです。
②自分に合うファッションを見つける
「チー牛」の人の特徴に、「ファッションや服装に関心がなく、母親から買ってもらったようなものを着ている」といったものが挙げられます。
たとえば「少しダボっとしているもしくは窮屈な服を着ている」「ヨレヨレの服を着ている」「明らかに配色やデザインが古臭い」といったものだと、「チー牛」だとみなされる恐れがあるため要注意です。
ファッション雑誌を見るようにしたり、かっこいいと思える人のまねをすることである程度は改善されますが、もし自信のない方は店員に相談してみるのもおすすめです。
ファッションに関しては多少地味に感じられても、基本的にシンプルで清潔感さえあればそれなりに見えるのでぜひ意識してみてください。
③メガネからコンタクトにする
元ネタの「チー牛」のイラストでもあったように、「チー牛」と呼ばれる人はどうしてもメガネをかけているイメージが根強くあります。
つまり、手っ取り早く「チー牛」と思われないためには、メガネからコンタクトにするのが一番です。
メガネは「真面目そう」「頭がよさそう」といったプラスイメージがありますが、総合的な要素と含めるとどうしてもあか抜けないイメージにつながります。
またメガネをかけていると実際よりも瞳が小さく見えるため、顔立ちを明瞭に見せるためにも経済的に余裕のある方はコンタクトレンズに替えてみてください。
④ハッキリと元気な雰囲気を出す
「チー牛」の方は声が小さく、ボソボソと話すイメージが強くあります。
したがって、なるべく表情を豊かにハッキリとした声で話すことで「チー牛」から脱却できる可能性があります。
知り合いでも初対面の人でも、「なんとなく雰囲気がいい!」と感じる人っていますよね。
好印象だと思う人の表情や行動、話し方を真似することで、自然と堂々とした雰囲気を身に着けられます。
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「チー牛」に似た関連語・類語6つ
「チー牛」のほかにも、似た意味を持つ言葉やSNS上でよく使われる言葉があります。
ここでは、「チー牛」と同じように使われやすい言葉についてご紹介します。
「チー牛」に似た関連語・類語6つ
- 陰キャ
- 無キャ
- ぼっち
- コミュ障
- 草不可避
- リア充
➀陰キャ
「陰キャ」もまた、「チー牛」と同じようなニュアンスで使われやすい言葉のひとつです。
「陰キャ」はおもに、「陰気な雰囲気を持つキャラクター」を略した言葉です。
ネガティブな雰囲気や声が小さい人、友達が少ない人などによく使われます。
②無キャ
「無キャ」は、「チー牛」という言葉が生まれた掲示板である「なんでも実況(なんj)」から始まった若者言葉です。
別名「虚無キャ」ともいわれており、意味としては陰キャでも陽キャでもないことをあらわします。
③ぼっち
「ぼっち」とはひとりぼっちを略した言葉です。
「チー牛=ひとりぼっち」というわけではありませんが、コミュニティが狭かったり、ひとりで行動することも多いことから、SNSを中心によく使われる言葉となっています。
たとえば、ひとりでご飯を食べることを「ぼっち飯」、クリスマスをひとりきりで過ごすことを「クリぼっち」などといったように使われます。
一見「ぼっち」という言葉はネガティブなイメージをもちますが、最近では「チー牛」同様ポジティブなニュアンスで使われるケースも増えてきています。
④コミュ障
「コミュ障」は「コミュニケーション障害」の略語で、おもにコミュニケーションが苦手な人を揶揄する言葉です。
おもにコミュ障の特徴を持った人が、「チー牛」と呼ばれることもあります。
コミュニケーション障害というのは単に病気であることを示すのではなく、おもに「自分から人に話しかけられない」「人の輪に入れない」人を示すスラング言葉として使われます。
⑤草不可避
「草不可避」は笑わずにはいられない様子や状況を示す言葉です。
「草」とは「w」で、「ウケる」「面白い」「笑い」といった意味を持ちます。
おもに「チー牛」と呼ばれる人がネット上で使う言葉のひとつとして使われています。
⑥リア充
「リア充」とは現実(リアル)の生活が充実している人をさす言葉で、「チー牛」とは反対の言葉としてよく使われます。
リア充の特徴としては、「人づきあいが盛ん」「友達が多い」「恋人がいる」「趣味を持っている」「仕事が忙しい」「アクティブな人」に対して使われます。
「チー牛」は人に使わない方がいい!
今回は、「チー牛の」ネットスラング上での使われ方や由来、「チー牛」TPO呼ばれる人の特徴について詳しく解説しました。
「チー牛」とはもともと1枚のイラストから広まった言葉で、「どことなく陰キャの雰囲気を持った、三食チーズ牛丼を頼んでいそうな人」を指す言葉です。
はじめは「コミュニケーション能力が低い」「現実が充実してない」といったマイナスなニュアンスが強かったですが、最近では意外にも「チー牛」の特徴を持った人が多いことから、そこまで悪い意味でつかわれることはなくなりました。
しかし「チー牛」は自虐や謙遜のような自分自身に対して言うのなら別ですが、他人に使う場合は失礼にあたる可能性もあるのでおすすめしません。
思わぬトラブルに発展する可能性もあるため、他人に対しては使わないほうが良いでしょう。