コロナ禍の影響により大学生の就職意識が高まる中、近年では高校性も大学卒業後の就職意識が高まっています。
「就職に有利な大学なのか」「将来就職に役立つ学部があるかどうか」を視野に入れながら大学や学部を決めることが多いです。
大学卒業後の就職を意識している高校生は、大学の就職支援がどれだけ手厚く充実しているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、他校にはないおもしろい就職支援をしている大学や手厚いサポートを提供しているおすすめ大学をご紹介します。
あわせて、大学の就職支援を活用するメリットなども紹介しますので、是非参考にしてみてください。
おもしろい就職支援があるおすすめ大学5選紹介
大学の就職力は、受験生や保護者の大学選びに大きく影響しています。
進学先の大学等を選ぶ際に重視することの調査では、「学びたい学部,学科があること」が 82.9%で最も高く,次いで「就職に有利なこと」が 28.8%,「自分の学力に適していること」が 25.3%と続きます。
調査の結果を見ても大学卒業後の就職を意識している人が多いことがわかります。
就職に有利である就職率の高い大学は、大学の知名度と合わせて就職支援力が強い傾向があります。
ここでは、他校にはない就職支援や就職に力を入れている大学を以下でご紹介します。
青山学院大学
青山学院大学は、約17,930人(2023年5月)の学生が在籍しており、2022年度の卒業生は4,277人です。就職率は、全学部を通して95.1%でした。
青山学院大学は、「納得できる進路選択」を目指すべく早い時期から自らの将来を考えるため1、2年生への支援活動にも力を入れています。
3、4年生には進路選択に役立つより具体的なプログラムを用意し、的確な職業選択と自分自身が納得できる進路決定を行っています。
オリジナル冊子により安全で正確な就活情報を提供している
青山学院大学では、オリジナル冊子として、就職支援や必要情報をコンパクトにまとめた就活手帳「Ash青山学院大学就職活動ハンドブック」(3年生・大学院1年生対象)や卒業後の進路を考える「キャリアデザインブック」(新入生対象) また、保護者向けの就活ガイドブック (3年生・大学院1年生対象) を配布し青山学院生にしか得られない情報を提供しています。
SNSや口コミ、運営元の不確かな就活サイトによる情報は正確性に欠けるものが多くトラブルに巻き込まれる可能性があることから、安全で確実な最新情報を提供すべく青山学院大学独自のガイドブックを作成し学生に配布しています。
文教大学
文教大学は、8,197人(2023年5月)の学生が在籍しており、2022年度の卒業生は1,952人です。就職率は、全学部を通して90%でした。
全国トップレベルの教員採用実績があり、小学校教員は私立大学で16年連続全国第1位、中学校教員では私立大学全国第2位という高い実績があります。
文教大学では、教員採用試験や国家資格などの対策はもちろん、多彩な就活支援を提供しています。
学校ボランティア活動により教員心構えを作り上げている
全国トップレベルの教員採用実績を持つ文教大学ならではの手厚い就職支援があります。
その1つが「学校ボランティア活動」です。
学生のうちからボランティアを通して実際の教育現場を肌で感じ教員としての心構えを作り上げています。
学生のうちに小中学校等でボランティア活動することで、就職活動の際にアピールすることができ、より自分の将来を考えるきっかけにできるでしょう。
教員就職支援以外にも、公務員試験や幼稚園教諭、一般企業への取り組み等幅広く就職支援を行っていますので気になる方は文教大学公式HPを確認してみてください。
立教大学
立教大学は、20,632人(2023年5月)の学生が在籍しており、2023年度の卒業生は4,366人です。
就職率は、全学部を通して97.7%でした。
立教大学は、キャリアを「仕事・職業を含めた、自立した個としての自分らしい人生のあり方」と捉えており、1年生から参加できるプログラムをキャリアセンターや各学部が多数展開しています。
サポートしてくれる卒業生が40,000人いることから幅広い視点でキャリア形成に臨むことができます。
1・2年生限定のスタディツアー(企業訪問)がある
立教大学は、就職活動を控えた3、4年生だけでなく、就職支援プログラムの多くは1、2年生も対象としており、早期から自分と向き合いキャリア形成を実施しています。
そのうちの1つとして、スタディツアー(企業訪問)があります。
実際に企業のオフィスを訪問し会社見学やビジネス体験をするプログラムです。
低年次から社会を牽引するトップ企業と接点を持てることはよい経験・学びにつながる学生が多いでしょう。
2023年度訪問先企業の一例は以下です。
- ANAグループ
- オービックビジネスコンサルタント
- 電通デジタル
- 野村不動産
- ユニ・チャーム
法政大学
立教大学は、29,605人(2023年5月)の学生が在籍しており、2023年度の卒業生は7,798人です。
就職率は、全学部を通して97.0%でした。
就活エージェント設置によりワンストップで就活支援を提供している
法政大学の100%出資子会社が全国に先駆けて、大学のキャリアセンターとは別に、常設「HU就活エージェント」をキャンパス内に設置し、学生の就職活動を支援しています。
具体的には就職相談や就活対策講座、求人の紹介、企業面接会の開催など、就職活動の入り口から出口までワンストップで学生を支援するサービスを無料で提供します。
今まで以上に寄り添った就活支援をしたいという想いから就活エージェント開設に至りました。
より質の高い就活支援を受けることで、就職内定率向上につなげています。
中央大学
中央大学は、26,113人(2023年5月)の学生が在籍しており、2023年度の卒業生は6,469人です。
就職率は、全学部を通して96.9%でした。
中央大学では、民間企業、公務員、教員を目指す学生向けに就活支援を提供しています。
学生と企業を結び付けるマッチングイベントを提供している
中央大学では、就職活動中の学生と採用活動を継続している企業を結び付けるマッチングイベント「ジョブチャレンジ」を4年生の夏頃に実施しています。
志望する企業から書類選考免除等の優遇措置があり、参加することで就職活動の視野を広げるきっかけにもなっています。
4年生の夏頃には内定を得ている学生が多くいますが、納得いかない内定やまだ内定が出ていない学生が参加することで企業と直接コンタクトができ内定に繋がりやすくなるでしょう。
昭和女子大学
昭和女子大学は、6,453人の学生が在籍(2024年5月1日現在)しており、2023年度の卒業生は1,476人です。
「2023年実就職率ランキング」(大学通信調べ)で実就職率(※)は、94.6%と全国の女子大学(卒業生1,000人以上)で3位となり、高い水準を維持しています(2011年から2022年まで12年連続で卒業生1,000人以上の女子大学で1位を獲得)。
※実就職率=就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)×100
女性のキャリア支援に特化した就活支援が充実している
昭和女子大学のキャリア支援システムは、大学全体および各学科で策定している「キャリアデザイン・ポリシー(社会的・職業的自立に関する方針)」に基づき「キャリア教育」「社会人メンター制度」「就職支援プログラム」の三本柱で構成されています。
在学中に“キャリア”をデザインする力を養い、社会人・職業人として自立した人生を歩めるように支援しています。
また、キャリア支援センターが提供する就職活動支援プログラムや国家資格を持つキャリアカウンセラー、就職支援に精通した職員が行う個人面談など就職活動を進めるうえで有用な支援を豊富に用意しています。
さらに「社会人メンター制度」で学生の長期的なキャリア形成をサポートしています。社会人メンター制度は2011年度にスタートした昭和女子大学独自の制度で、卒業生に限らず社会で活躍する女性たち約360人(2024年3月時点)が登録しています。
社会人メンター制度には、3つのプログラムがあり、「メンターカフェ」(メンター数名と学生20~40人がテーマを設けて座談会形式で交流)、「メンターフェア」(複数のメンターが学生たちの相談に応じる)のほか、「個別メンタリング」(メンターが学生と1対1で面談)があります。
いずれも、学生が職業経験豊かな女性のロールモデルと直接対話できる貴重な機会となっています。
岡山県立大学
岡山県立大学は、1,577人の学生が在籍しており、2023年度の卒業生は337人です。
2023年度の学部全体の就職率は97.8%となっています。
岡山県立大学は、保健福祉学部・情報工学部・デザイン学部を擁し、それぞれの分野で高い専門性と実践力を養う教育を提供しています。
特に地域に根ざした研究やプロジェクトを推進し、実践的なスキルを学生に身に付ける教育を行っています。
学生一人ひとりに合わせた手厚い就活支援を提供している
学生のキャリア形成と就職活動を強力にサポートする体制を整えています。
キャリア・学生生活支援センターでは、キャリア・就職支援担当職員による相談を気軽に利用できる「キャリア・就職相談室」を設置しているほか、各学科にも専門分野の就職活動に関する相談ができる就職担当職員がいるため、複数の相談先の中から自分の希望に応じた支援を選んで受けることができます。
また、年間を通じて企業説明会やインターンシッププログラムを多数開催し、学生が実際の職場環境を体験できる機会を豊富に用意しています。
さらに、OB・OGが講師として、勤務する職種や業界の情報などを紹介する「県大吉備塾」の開催も積極的に行い、学生が実社会でのつながりを築く支援をしています。
これらの支援により、岡山県立大学の学生は高い就職率を維持し、自分の希望するキャリアを実現しています。
金沢工業大学
金沢工業大学は、6,218人の学生が在籍しており、2023年度の卒業生は1,476人です。
就職率は、全学部を通して99.9%と私立・国公立問わず就職率全国トップクラスの「就職に強い大学」として知られています。
2020年コロナ禍の影響により新卒採用が落ち込み、多くの大学就職率は減少しました。
その中でトップクラスをキープし続けているのが金沢工業大学です。
教員の5割が企業出身者充実した就活支援がある
金沢工業大学は、教員の5割が企業出身者で構成されています。
そのため企業の事業内容や人材ニーズに即したアドバイスが可能なことが、大きな特色のひとつです。
企業との連携を深めるために、インターンシップや共同研究の機会も豊富に提供しています。
また、学生が自己分析や企業研究を効率的に行えるように、各種ツールや情報を充実させています。
これにより、学生は自分に適した職業選択ができるようになります。
さらに、OB・OGネットワークを活用し、実際に企業で働く先輩からのアドバイスやサポートを受けることが可能です。
これらの取り組みにより、金沢工業大学の就職率は非常に高く、多くの学生が希望する企業や職種に就職することができています。
大学の就活支援センターを活用した方が良い理由
大学の就活支援センターはその大学に在籍している学生のみが活用できるサービスです。
その大学ならではの就職活動傾向や特色などノウハウが豊富なため就活支援センター(キャリアセンター)を活用するのをおすすめします。
大学の就職支援センターを活用した方がよい理由を以下にて詳しく解説します。
自己分析をしてくれる
就活における自己分析とは、自分の特徴や長所・短所、価値観を把握・分析し、自分自身を客観的に理解することで、自分の強みを見出すことです。
就活生がやっておけばよかったと一番後悔したのが「自己分析」と言われるほど就職活動において重要な内容になっています。
自己分析は一人でもできますが、自分の強み・弱みを見つけることができなかったり、過去になぜその選択をしたのか明確に理由があげられなかったりと迷走してしまう学生が多くいます。
自己分析がうまくできないと悩んでいる人は、大学の就活支援センターを活用することで、客観的な視点からアドバイスをもらうことができます。
就職活動前に自己分析をしっかりやっておくことで、自分のやりたいことや入りたい企業が明確になり面接でもスムーズに自分をアピールすることができるためおすすめです。
面接対策をしてくれる
大学の就活支援センターでは、本番を想定した面接対策を実施しています。
第三者に面接対策をしてもらうことで客観的なアドバイスをしてもらえるため、自分の良くない部分を修正することができ、スムーズに実践で生かすことができます。
また、面接回数を重ねることで本番で緊張せずに話すことができるため、必ず面接する前は面接練習をしましょう。
就活支援センターを活用するうえで注意してもらいたいのが、就活シーズンは繁忙になり予約が取りにくい点です。
利用する際は、適宜混雑状況をチェックしスムーズな面接対策を意識すると良いです。
履歴書・ES添削をしてくれる
履歴書やES添削も就職支援センターでしてくれるため活用しましょう。
経験豊富な職員が応募書類を添削してくれるため、書類選考で失敗する可能性を低くすることができます。
新卒採用で多くの応募書類に目を通す採用担当者はスムーズに選考を進めるために誤字脱字のある学生を不採用することもあります。
事前に第三者に添削してもらい差別化できる書類にしましょう。
OBOG訪問ができる
大学の就活支援センターでは、OBOG訪問の情報掲載を行っています。
過去の就職実績を確認でき、気になる企業に入社したOBOGにアドバイスをもらうことができます。
なお、OBOG訪問は基本的に自分で連絡をとる必要があります。
過去にどんな面接内容だったのか、どのような人材を求めているのかOBOGに確認することで、他では得られない有益な情報を獲得することができ内定獲得につなげることができます。
大学の就職実績で気になる企業が見つかった際は、就職したOBOGがいないか確認し連絡してみましょう。
採用・インターンシップの情報収集ができる
就活支援センターでは、採用やインターンシップの情報掲載も行っています。
地域や大学に限定したインターン情報の公開も行っているため、一般募集していない企業のインターンシップをすることもできるでしょう。
大学によってはインターンシップを授業の単位として認める制度を設けているため、早期の段階から活用することで就職活動と大学生活を無理なく両立することも可能です。
早期のうちからインターンシップをすることで、企業に意識が高い人であるとアピールすることができます。
自分の大学にどのようなインターンシップがあるのか確認し、気になる企業があった際はチャレンジしましょう。
大学だけに頼る就活支援は危険
ここまで大学の就活支援センターを活用するメリットなど良いポイントを紹介してきましたが、大学の就活支援センター「のみ」に一極化することはおすすめできません。
なぜおすすめできないのか、大学だけに頼る就活支援が危険な理由を解説します。
大学だけでは就活情報が少ないため視野が広がらない
大学の就活支援センターでは独自のノウハウやOBOG訪問など、活用するメリットはたくさんありますが、情報が限られているため視野が広がりづらい可能性があります。
一般的な就活情報サイトに比べて少ない傾向にあり選択肢を狭めてしまうため大学の就活支援センターだけに頼る就職活動はやめましょう。
就活シーズンは繁忙のため予約枠が埋まる
大学の就活支援センターは限られた職員でサポートしてくれる大学が多いです。
そのため就活シーズンは、面接対策、応募書類の添削等お願いしたくても予約が取りづらくスムーズに対策ができない可能性があります。
面接対策や応募書類の添削をしてもらえない可能性があり、不十分のまま面接を行ってしまうと不採用になってしまう確率も高くなるため大学以外でも就活支援サービスを活用しスムーズな就職活動をしましょう。
ESや面接の完成度が高まりづらい
大学の就活支援センターだけの活用だとESや面接の完成度が高まりづらい可能性があります。
ESの添削や面接対策はより多くの人に確認してもらうことをおすすめします。
人によって捉え方や価値観は様々なため必ずしも大学の職員の方が正しいとは限りません。
多くの人の意見を取り入れたうえで、完成度の高いES作成や面接を実施し他学生と差別化できるようにしましょう。
大学以外のおすすめ就活支援サービス厳選紹介
大学の就活支援以外におすすめの就活支援サービスを、厳選してご紹介します。
マイナビ2026
1つ目におすすめするのが「マイナビ2026」です。
「マイナビ2026」は求人探求型サイトとして分類されており、企業説明会やインターンシップの情報など就活をスムーズに進めていくための様々な情報を発信しています。
また登録企業数が30,000社以上とトップクラスであり、大手企業から中小企業まで幅広く掲載されている点もおすすめポイントです。
就職活動を幅広い視点で情報収集したい方は活用しておくと良いでしょう。
OfferBox(オファーボックス)
2つ目におすすめするのは、スカウト型の就活サイト「OfferBox(オファーボックス)」です。
就活生の3人に1人が使用しているサービスになります。プロフィールをしっかりと入力しておくことで、誰でも企業からオファーが届くチャンスがあるため、企業からのスカウトが欲しい!という方は活用してみましょう。
OBOG訪問Matcher(マッチャー)
3つ目におすすめするのは、無料でOBOG訪問ができる「OBOG訪問Matcher(マッチャー)」です。
気になる企業があるけどOBOGがいないなどの理由でOBOG訪問ができない人におすすめのアプリサービスです。
大手企業に勤めている社員が無料で相談に乗ってくれるため、有益な情報を得たいと思っている方は登録しておくと良いでしょう。
大手企業に勤めている方だと人気のため面談ができない可能性もありますが、直接アプリ内で面談したい理由を明確に伝えることで対応してくれる方もいるため諦めずに依頼してみましょう。
大学の就活支援は積極的に活用しよう
本記事では、他校にはないおもしろい就職支援をしている大学や手厚いサポートを提供しているおすすめ大学を紹介しました。
また、大学のみに就活支援を受けることは視野を狭めてしまうため、就活支援サービスの良いところをうまく活用し内定獲得に向けて行動しましょう。
高校性から大学卒業後の就職を視野に入れていることから、今後もさらに就職市場は拡大していきます。
売り手市場だから安心ではなく意識が高まる学生が増えたことで難易度もかなり上がっているため対策をしっかりと行い就職活動に臨みましょう。