「面接に行くのが怖い…」
「就活に疲れてきた…」
就活生のみなさん、「就活うつ」という言葉は知っていますか?
簡単にいうと、就活がつらく、こころや身体に不調が出ることを「就活うつ」と呼びます。
学生がいきなり社会に飛び込むのですから、負担がかかるのは当然です。
本来なら、上手くストレスを発散させながら無理をせず就活をするべきですが、残念ながら就活うつになってしまう就活生はたくさんいます。
さらに就活うつは、就活期間が終わっても社会に対するトラウマのようになってしまい、社会人になってからもこころや身体に影響を及ぼす可能性があるのです。
今回は、就活うつについて詳しく解説するとともに、就活うつにならないためにどう就活と向き合っていけは良いのかについてお話します。
- 就活うつは他人事じゃない?「就活うつ」ってなに?
- 「就活うつ」の症状はこころにも身体にもあらわれる
- 「就活うつ」の危険性があるかチェックしよう
- 「就活うつ」を防ぐためにやるべきこと
- 「就活うつかも…」と思ったら無理をしない
- 周りに人が「就活うつ」になってしまったら
就活うつは他人事じゃない?「就活うつ」ってなに?
「就活うつ」とは、就活によるストレスでこころや身体に不調があらわれること。
なかなか内定がもらえなかったり、初対面の人と関わったりすることが主なストレスの原因である場合が多いです。
就活うつは、そのままにしておくとどんどん治りにくくなり、就活ができなくなってしまう恐れがあります。
また、就活に関係しない学校に行けなくなったり、買い物などの外出ができなくなったりするほど重症化するパターンも。
就活でストレスを感じるのは当たり前だと思っている就活生が多いですが、自分の限界を知らないでいるとつらい思いをすることになります。
「就活うつ」だけでなく、社会に出るとストレス要因がそこらじゅうにあるのが現実です。
ストレスやつらい気持ちを軽く捉えず、状況に応じた対応が求められます。
「就活うつ」は就活後にも影響する
就活うつは、就活を乗り越えたら治るというわけではありません。
面接やインターンで感じたストレス、孤独な戦いによって疲れ切った心は、社会人として生きていくのを困難にします。
無事に内定がもらえたとしても、会社に行くと胃痛や吐き気がするなどの症状があらわれる場合があるのです。
せっかく就活を頑張っているのですから、将来のためにも無理をしすぎないことが大切です。
「就活うつ」の症状はこころにも身体にもあらわれる
ここからは、就活うつの具体的な症状についてお話していきます。
もしも既に当てはまる症状がある場合、カウンセラーや病院への受診を検討してください。
症状が軽い場合も、このままだと重症化する可能性があります。
毎日就活を頑張っているのは素晴らしいですが、休息日を設けましょう。
「就活うつ」になると
- 私生活も楽しいと思えなくなる
- 夜眠れなくなる
- 自分がダメな人間だと思ってしまう
- 些細なことにイライラしてしまう
- 食欲が落ちる・過食してしまう
- 身体がだるく感じる
- 面接時に腹痛や下痢を起こす
- 吐き気や動悸などを引き起こす
「就活うつ」になると私生活も楽しいと思えなくなる
就活うつになると、就活だけでなく私生活も楽しいと感じられなくなることがあります。
今までは毎週必ず観ていたドラマに興味がなくなったり、趣味や外出に対してのやる気がなくなってしまったり。
食事が美味しいと感じられなくなることもあり、日常から楽しさが消えていきます。
就活以外の場面でも楽しいと感じられなくなることで、逃げ場がなくなってしまうところが就活うつの危険なところです。
就活うつになる前に、就活に対する考え方を楽にしてみるなどの対応が必要です。
「就活うつ」になると夜眠れなくなる
就活うつになると、いわゆる「不眠症」の症状があらわれます。
夜になると考えごとが止まらなくなったり、眠りが浅くなったりして疲れがとりにくくなるのです。
「最近眠れないな…」と思ったら、就活うつの自覚症状がなくても一度自分の精神状態を振り返りましょう。
「就活うつ」になると自分がダメな人間だと思ってしまう
就活うつになると、自分を実際よりもダメな人間だと思い込んでしまうことがあります。
少しの失敗で「私ってこんなこともできないんだ…」と深く落ち込んだり、「どうせ自分なんかが内定もらえるわけないし…」と自分を大切にできなくなったりしてしまうのです。
しかし、実際に就活うつになった人がダメな人間というわけではありません。
もしも就活中に「生きている意味がない…」などと思っても、就活うつのせいで悲観的に物事を考えすぎているだけなのです。
「就活うつ」になると些細なことにイライラしてしまう
就活うつになると、これまで気にならなかったことにもイライラしてしまうことがあります。
自分のことだけでなく周りの人に対してもイライラしてしまうため、上手くいかないことを人のせいにしてしまうのです。
感情をうまくコントロールできなくなるので、そんな自分が嫌になってしまいます。
「就活うつ」になると食欲が落ちる・過食してしまう
就活うつになると、食欲がなくなったり、逆に食べ過ぎてしまったりします。
食事がとれない・食べ過ぎてしまうことで、脳が正常に働かなくなってくるため、正しい判断ができなくなる可能性があります。
女性は食欲が落ちて嬉しいと思うかもしれませんが、メンタルの不調が原因なら早めに病院に行ったほうが良いでしょう。
「就活うつ」になると身体がだるく感じる
就活うつになると、風邪を引いたときのような身体のだるさを感じます。
また、熱が出る場合もあり、寝込んでしまうことも。
体調不調が長く続くようであれば、精神的なダメージがある可能性も考えましょう。
「就活うつ」になると面接時に腹痛や下痢を起こす
就活うつになると、腹痛や下痢を起こすことがあります。
特に、インターンや面接の前や最中などの緊張やプレッシャーのあるときに起こりやすいです。
この場合も、放っておくと就活を続けるのが難しくなってくるので、きちんと就活うつを直してから再開したほうが良いでしょう。
「就活うつ」になると吐き気や動悸などを引き起こす
就活うつになると、目の前にやりたくないこと・不安なことがあったときに吐き気や動悸、腹痛や息切れなどを引き起こすことがあります。
特に、就活に関することに大きなストレスを感じるようになっているので、就活が上手く行えなくなる可能性が。
吐き気や動悸などの症状が出たときには、かなり重い就活うつになっています。
すぐに病院に行くべきでしょう。
「就活うつ」の危険性があるかチェックしよう
ここまでは、就活うつとはなんなのか、どんな症状があらわれるのかについてお話してきました。
ここからは、どんな人が就活うつになりやすいのかを解説します。
就活うつになる原因は、就活によってかかるストレスが自分の耐えられる範囲を超えることです。
- 「就活うつ」になりやすい人は真面目で責任感は強い
- 「就活うつ」になりやすい人は辛い気持ちを我慢する
- 「就活うつ」になりやすい人は他人の目を気にする
- 「就活うつ」になりやすい人はプライドが高い
今回紹介する「就活うつになりやすい人の特徴」はあくまで例です。
当てはまる人は必ず就活うつになるわけではありませんし、当てはならないという人でも就活うつになる可能性は十分あります。
「就活うつ」になりやすい人は真面目で責任感が強い
就活うつになりやすい人は、真面目で、責任感が強い場合が多いです。
真面目に一生懸命就活を頑張ることは決して悪いことではありません。
しかし、目指す企業に行きたい、親の期待に応えたいという気持ちが負担になってしまうことで就活うつになってしまうのです。
真面目に就活をする中でも、適度に息抜きをする、自分を追い詰めるような考え方をしないようにすることを心がけましょう。
「就活うつ」になりやすい人は辛い気持ちを我慢する
就活うつになりやすい人は、自分の気持ちを他人に言えない人が多いです。
就活に関しての悩みや自分に対して満足できない部分があれば、自分だけで抱え込まずに家族や気の合う友人に話してみましょう。
知り合いに就活の話ができないという人は、大学のキャリアセンターや保健室、カウンセラーに相談するという手もあります。
大切なのは、就活うつになってしまう前に他人に頼ること。
就活中は大学やアルバイトに行く回数が減り、孤独を感じやすいです。
しかし、今モヤモヤしていることがあるなら、我慢せずに自分の気持ちを紙に書いたり、誰かに相談したりしましょう。
「就活うつ」になりやすい人は他人の目を気にする
就活うつになりやすい人は、他人からの目を気にする人が多いです。
自分が周りからどう見られているかを気にするあまり、「就活を早く終わらせたい」「大企業の内定をもらいたい」という焦りを感じます。
また、インターンや面接で人前に出ることが大きなストレスとなり、就活うつになってしまうのです。
性格を変えることは難しいですが、就活に対する考え方を変えてみる、他人がいるときに「大丈夫、悪く思われることはない」と言い聞かせるだけでも楽になりますよ。
「就活うつ」になりやすい人はプライドが高い
就活うつになりやすい人はプライドが高い場合があります。
「私は絶対に有名な企業に入る」
「自分が面接に落ちるはずがない」
元々自信のある人が選考を通過できないなどの挫折を経験すると、ショックが大きく立ち直れなくなるのです。
現状をきちんと見つめ、認めることで就活うつを回避しましょう。
今就活をしていて辛いなら要注意
人によっては、数ヶ月にも渡る就職活動。
- スケジュールを詰め込みすぎていないか
- 自分を追い詰めすぎていないか
- 自分だけでなんとかしようとしていないか
毎日苦しい、つらいと感じているなら、一度ゆっくり自分を見つめなおすことも大切です。
内定がなかなか決まらなくても焦らなくていい
早く就活を終わらせることが正解ではありません。
自分の本当にやりたいことを見つけるために時間が必要なこともあります。
企業説明会や面接がストレスなら休みをつくろう
「毎日就活のことばかり考えていたら疲れてしまった…」
そんなときは就活について考えない日を設けましょう。
息抜きをしたほうが調子よく就活を進められることもあります。
「就活うつ」を防ぐためにやるべきこと
就活うつを防ぐためには、具体的にどのような生活を送ればよいのでしょうか?
- 一度就活から離れてみる
- 趣味や気の合う友人との時間を設ける
- 辛い気持ちを紙に書く・友人や家族に話す
- 自然に触れる・普段行かない場所に行ってみる
- 散歩やランニングなどの運動をする
- きちんと栄養バランスのとれた食事をする
- 睡眠時間を確保する・生活リズムを整える
一度就活から離れてみる
就活うつを防ぐために、就活から離れる時間を設けましょう。
毎日就活のことだけを考えていると、気持ちを休めることができず疲れてしまいます。
のんびりする日をつくる
「この日は就活関係のことはやらない」と決めて、のんびり過ごす日をつくりましょう。
何もやっていないことに焦りを感じる人もいるかもしれませんが、1日のんびりすることによって就活を最後までやり遂げられるなら、就活のためにも必要な時間だと思えませんか?
面接の日程調整メールなどはすぐに返信する必要がありますが、メールチェックも時間を決める・メールが届くかどうか気にしすぎないなどのルールをつくればこころを休めることができます。
のんびりする日と決めたならば、SNSなどの情報が溢れているものは見ないことをおすすめしましょう。
脳を一度休めることによって、就活うつを防ぎます。
趣味や気の合う友人との時間を設ける
のんびりする日を1日設ける他にも、趣味や友人と会う時間をつくるという方法があります。
夜はゆっくり好きな音楽を聴く、就活の合間に友人とカフェに行くなど、定期的に楽しみをつくることが大切です。
スケジュールの中に自分の好きなことを組み込んでおくことで、就活も乗り越えることができます。
辛い気持ちを紙に書く・友人や家族に話す
先ほどもお話しましたが、気持ちは自分の中に留めておくのではなく、どこかに出すのが効果的。
簡単に自分の気持ちを外に出す方法は、紙に気持ちを書くことです。
それだけで気持ちが少し晴れるので、ぜひ一度試してみてください。
不安な気持ちや失敗したエピソードを紙に書いたら、破り捨てたり、上からペンで塗りつぶしたりしてストレスを解消させるのもおすすめです。
自然に触れる・普段行かない場所に行ってみる
家から学校やアルバイト先、面接会場に行くだけの毎日はつまらないと感じている人もいるでしょう。
普段通らない道から駅へ向かったり、行ったことのない場所へ行ってみたりすることで、脳が刺激されます。
新鮮な気持ちになり、ちょっとした息抜きになるのでおすすめです。
できれば人ごみや建物の中よりも、公園などの開放的な場所が良いでしょう。
散歩やランニングなどの運動をする
軽く運動をすることはこころと身体をすっきりさせます。
また、軽い運動をした後に自己分析やエントリーシートの作成はおすすめ。
運動後の作業は集中力が上がりますし、脳が活発に働きますよ。
就活に疲れたと感じたときこそ生活に運動を取り入れてみてください。
きちんと栄養バランスのとれた食事をする
食事はこころと身体の健康にかかせない存在です。
ひとり暮らしの大学生はコンビニで済ませることが多いかもしれませんが、できるだけ栄養バランスを考えた食事をとりましょう。
きちんと食事をとれば、ポジティブに物事を考えられるようになります。
また、体調も崩しにくくなるため、全力で就活に挑むことができるでしょう。
睡眠時間を確保する・生活リズムを整える
毎日決まった時間に寝ることを意識しましょう。
また、睡眠は毎日6~8時間とることをおすすめします。
寝不足は疲れやネガティブ思考の原因です。
就活のストレスを健康的な生活で軽減させましょう。
「就活うつかも…」と思ったら無理をしない
この記事を読んで「もしかして私、就活うつかも…」と思った人もいるかもしれませんね。
自分が就活うつだと思ったら、無理は絶対にしないでください。
頑張りたいという気持ちはわかりますが、長期的な目で見ると休むことも大切です。
病院に行ったり、カウンセリングを受けたりするのは抵抗があるかもしれませんが、まずは一度相談してみることをおすすめします。
【まとめ】「就活うつ」にならないために息抜きも忘れないで
いかがでしたか?
就活はつらいことだと意識しがちですが、自分や社会を知る良い機会です。
結果が出なくて不安な気持ちになるのは仕方ありません。
しかし、上手くいかないことも自分の経験や成長と捉え、就活を前向きなものと捉えましょう。
また、就活中に難しいことしか考えてはいけないというわけではありませんよね。
自分の好きなことや息抜きをすることは、選考で力を出し切るためにも必要です。
自分のペースに合わせて無理なく就活に取り組むことを心がけてください。