特に大学3年ともなると、「そろそろインターンに参加したほうが良いかも?」と焦る方も多いでしょう。
しかし部活動やサークル、アルバイトなどが忙しい人だと、「インターンに参加できる時間がなかなか取れない」「単純にインターンに参加するのが面倒」といった方もいるはずです。
結論から言えば、インターンに参加しなくても就職活動はできますが、それなりにリスクやデメリットもあるため注意しなければいけません。
そこで今回は、長期インターンに行かないとどのような面でリスクがあるのか、インターンに行かない人ができる対処法などについてご紹介します。
「結局インターンに参加できずに終わりそう」「これからインターンに参加するか迷っている」方はぜひ参考にしてみて下さいね。
長期インターンシップとは
長期インターンシップとは、一般的に1ヵ月以上にわたり実施されるインターンシップのことを指します。
なかには、数か月から半年、1年以上にわたって開催する企業などもあります。
同じインターンシップに短期インターンシップがありますが、実施期間が長いことや給料を貰いながら実際の社員と同じ業務を任せてもらえるところに違いがあります。
企業によっても規定は異なりますが、「1日〇時間以上」「週に数日以上」などが条件となるところもあり、応募の際は事前に募集要項をチェックし学業と両立ができるかを見極めなければいけません。
長期インターンシップに参加する最大のメリットは、なんといっても実際の仕事のイメージや社内の雰囲気を知ることができる点。
企業説明会や企業分析だけでは見えない、企業のリアルな社風や実際に企業で働く社員の雰囲気・業務内容などがわかるので就活時でも大いに役立ちます。
長期インターンに行かないのはあり?
学生の中には、「長期インターンに参加すべき?」と迷っている方も多いでしょう。
そもそもインターンシップは、どのくらいの割合の就活生が参加をしているものなのでしょうか。
そこでここでは、就活生のインターンシップへの参加状況について解説していきます。
インターンへの参加状況とは?
大手就活エージェントの調査によると、大学3年生の10月までにインターンシップに参加したことがあるのは全体のおおよそ80%程度だといわれています。
なお5年ほど前までは参加率は約5~6割とされており、現在ではほとんどの就活生が就職活動の一環としてインターンシップへ参加しているというデータが残っています。
また参加社数に関しては、大学3年生の10月までに一人あたり平均4.4社のインターンに参加しているという結果もあります。
インターンシップへの参加が積極的になった原因Iは、おもに新卒採用の早期化やインターンシップを開催する企業の増加などが挙げられます。
さらに、最近ではコロナ禍の影響によってwebでインターンシップを実施している企業も増えており、一昔前よりもより参加しやすくなったのもひとつです。
以上のことから、現在ではインターンに参加をしない学生の方が、少数派だといえるでしょう。
インターンに行かなくても内定はもらえる?
「インターンに参加しなければ内定はもらえないの?」と不安な方もいるでしょうが、結論から言えばインターンに行かなくても内定はもらえます。
なぜなら、あくまでインターンは企業を知ってもらうための就業体験だからです。
実際、インターンに参加しなくても最終的に内定をもらえている人も少なくありません。
逆にインターンに参加したからといって、インターン先に入社しているとも限りません。
したがって、必ずしもインターンに参加しなくてはならない決まりはないのです。
しかしインターン参加者に対して選考を有利に進められるルートを用意している企業は多いので、もし時間的な余裕があるのなら参加しておくことをおすすめします。
インターンは参加するだけでは意味がない
就活のために長期インターンに参加する学生は多いですが、参加するにあたって注意しなければいけないことがあります。
それはインターンに参加しただけでは意味がないということ。
なんの目的や意志もないままインターンに参加してしまうと、本来インターンで学ぶべきことや就活でアピールできる内容などが獲得できないおそれがあるからです。
インターンは参加したら終わりではなく、自分が知りたいことや得たいことにみあったプログラムがあるかを事前にチェックすることが大事です。
3年生になったらインターンを始めるべき?今すぐ始めるべき理由とは
長期インターンに行かないメリット2つ
長期インターンに行かないメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは、長期インターンに参加しないメリットについてご紹介します。
- 自由な時間が増える
- インターンによるストレスを感じない
➀自由な時間が増える
インターンシップは基本的に3月の本選考前に実施されることが多いため、本選考前からハードなスケジュールになることは避けられません。
また企業によっては、大学1・2年生でも夏休みや冬休みに参加できるインターンを開催しているところもありますので、周囲の人が遊んでいる間にも自分だけは企業で働かないといけない状況になります。
参加社数や参加期間によって多少時間の差は生じるものの、とくに彫金ターンともなればプライベートな時間やサークル、学業へ割く時間がかなり減ることが予想されます。
先にも述べたように、インターンシップに参加しなければ就活に成功しないといったわけではありません。
もし、現在行っているアルバイトやサークル活動などがガクチカや自己PRとして活かせるものなのであれば、わざわざインターンを選ぶ必要はないといえます。
②インターンによるストレスを感じない
長期インターンに参加しないメリットには、ストレスや責任感を感じることが無いことも挙げられます。
そもそもインターンシップに参加するには、基本的に書類選考や面接などの選考に参加しなければいけません。
さらに、実践型のインターンシップや企業、業界においては、アルバイトとは違い実務経験を通じて何らかの成果を出すことが求められます。
そのため、インターンの選考で落ち続けることでストレスを感じたり、運よくインターンへ参加をしても求められるレベルの高さについていけないことでかなりの精神的負担がかかると予想されます。
もし将来の第一志望となる企業のインターンに参加したとしても、思うような結果や成果が出ないとインターンに参加せずに就活した方が内定につながるといった可能性も。
したがって、インターンに参加する明確な目的や意思が見つからないのであれば、周囲が参加するからといって流されるのはよくありません。
長期である必要もないので、やりたいことが明確に決まっていない人は短期インターンへの参加や企業研究に時間を割くことをおすすめします。
長期インターンに行かない際のリスク4つ
長期インターンに参加しないことで精神的な負担が減るメリットがありますが、一方でリスクもあることを把握しておかなければいけません。
もしインターンに参加しないのであれば、以下のリスクが発生する恐れがあるため注意が必要です。
- 早期の選考ルートを逃すおそれがある
- 自己分析や企業研究を深める機会を逃す
- 本選考に慣れないまま受けることになる
- 入社後のミスマッチ・早期離職につながる
➀早期の選考ルートを逃すおそれがある
インターンに参加しないことで、早期の選考-ルトを逃す恐れがあります。
もともとは企業や業界理解を深めることが目的のインターンシップですが、企業によってはインターン生を対象とした特別選考ルートが用意されているケースも少なくありません。
したがって、3月の就活解禁日よりも早い段階で内定をもらえるといったメリットがあります。
「なるべく早く就活を終わらせたい」「行きたい業界や企業がきまっている」といった方は、インターンに参加しておくのがおすすめです。
インターンで早期選考枠を獲得する方法!早期選考のメリット・デメリットも紹介
②自己分析や企業研究を深める機会を逃す
インターンに参加すれば自分の得意不得意、適性などを把握できますし、希望企業や業界の実際の業務などを体験できるので就活へのモチベーションも高められます。
しかしインターンに参加せず就活を進めてしまうと、自己分析や企業研究をする時間が限られてしまうため、万が一選考中に就活の方向性が変わったとしても柔軟に対応ができなくなります。
そもそもインターンに参加するにあたって、履歴書作成や面接対策をしなければいけないので、そこである程度自己分析や企業研究ができます。
自己分析や企業研究は早ければ早いほどいいといわれているので、どんな企業や業界へのインターンも必ず何かしら得るものはあるといえます。
③本選考に慣れないまま受けることになる
とくに就活生に人気の企業や有名企業だと、インターンの時点で書類選考や面接による選考をおこなうケースも少なくありません。
インターンに応募することで選考がある場合、本選考にかなり近い雰囲気で実施されるため場慣れできるメリットがあります。
しかし反対にインターンに参加しないとなると、そのまま本選考でいきなり面接やグループディスカッションに参加しなければいけないので失敗する可能性が高いリスクがあるため要注意。
インターンの選考に落ちたとしても本選考のための準備や練習、対策にもなるので、積極的に参加したほうがいいといえるでしょう。
④入社後のミスマッチ・早期離職につながる
インターンに参加したからと言って必ずしもミスマッチがないというわけではありませんが、インターンによって業界や企業の雰囲気、実際の業務内容がわかるため、入社後に「こんなはずじゃなかった」を防げることができます。
反対に、「みんなが何となく受けるから」「有名だからとりあえず受けたら受かった」といった場合、自分の適性と合わずに辞めてしまうといったおそれも。
希望度が高い企業がある方はその分期待値も高くなるからこそ、後悔しないためにもインターンに参加しておくことをおすすめします。
長期インターンからそのまま就職するメリットとデメリットとは?経験から解説します
長期インターンに行かずに就活する方法5つ
長期インターンに参加するメリットや参加しないリスクについてご紹介してきましたが、それでも「もう選考までに時間がない」といった方もいるはずです。
そこでここでは、インターンに行かずに就活を成功させるために必要なポイントについてご紹介します。
「結局インターンに参加せずに来てしまった」「インターンに参加していないけれど、なるべく早期内定を目指したい」方はぜひ参考にしてみてくださいね。
- 業界・企業研究を深める
- ガクチカをまとめておく
- 面接対策をおこなう
- 社会人とのつながりを作っておく
- 就活エージェントを利用する
➀業界・企業研究を深める
インターンに参加していないのなら、その分業界・企業研究を深めておくようにしましょう。
なぜなら、企業研究をおろそかにしてしまうと志望動機が弱くなり、採用される確率がどうしても低くなるからです。
また企業研究を深めないことが原因で、入社後のミスマッチや早期離職につながる可能性も考えられます。
業界・企業研究を深めるにはインターンへの参加以外には、OB・OG訪問、合同説明会への参加などが有効です。
OB・OG訪問では実際に働く社員に直接質問ができるので、興味のある企業があるのなら積極的に参加してみるといいでしょう。
②ガクチカをまとめておく
ガクチカ(学生時代に頑張ったこと)は選考でも必ず聞かれるので、インターンに参加していなくてもまとめておくといいでしょう。
ガクチカで使えるエピソードとしては、おもにアルバイトやサークル活動、ゼミ活動、留学経験などが挙げられます。
何を頑張って経験から何を得たのか、入社後にどのように活かしていきたいのかなどを具体的なエピソードをもりこみながら、アピールしてみてください。
インターンに参加しなくても入社へのモチベーションや再現性のあるものが用意できれば、企業から採用される可能性も高くなるはずです。
③面接対策をおこなう
インターン生のほとんどはインターン選考の際にすでに面接やグループディスカッションなどを受けており、就活でも余裕をもって受けています。
したがって、インターンに参加していない人はスタートが遅れているため、面接やグループディスカッションに慣れるため独自の対策が必要です。
たとえば、模擬面接を受けるかキャリアセンターなどに相談する、もしくはそこまで志望度が高くなくても選考を受けて場慣れしておくことをおすすめします。
同業界や同職種であれば同じような質問をされることも多いため、対策などもできるでしょう。
④社会人とのつながりを作っておく
インターンに参加すれば自然と企業の社員とのつながりを持てますが、参加していないとなると途端に社会人とのつながりはなくなります。
社会人の知り合いを作るメリットはいろいろありますが、やはり社会人としてのマナーや接し方、仕事に対する考え方などを学べることにあるでしょう。
もしインターンに参加しないのであれば、先ほど紹介したOB・OG訪問やアルバイト、ボランティアなどでできるだけ自分よりも年上の人とのコミュニケーションをとるようにしてみてください。
⑤就活エージェントを利用する
「就活の進め方が分からない」「自己分析や自分に合った仕事が見つからない」といった方は就活エージェントを利用するのが一番です。
就活エージェントでは自己分析や企業・業界研究ができるだけではなく、希望に合った仕事などを紹介してもらえます。
さらに書類添削や面接対策などもできるので、インターン生よりも遅れを取っていると負い目に感じている方にはとくにおすすめです。
業界や就活に特化した専任のエージェントが在籍しているところだと、より効率的に短期間で内定を獲得できます。
長期インターンへの不参加でよくある誤解
インターンに参加しないことで「就活に成功できないのでは?」と心配する方も多くいるはずです。
ここでは最後に、長期インターンへの不参加でよくある誤解や不安について解説します。
就職活動で不利になる?
まず「インターンに参加しなければ、就活で不利になるのでは?」といった心配をされる方は少なくありません。
先にも述べたように、インターンに参加しなくても就活はできます。
ただしインターン先の企業によっては、選考に直結する独自のルートを用意しているところもあり、早期内定を目指す方はインターンへの参加がおすすめです。
さらにインターン選考での書類・面接対策も選考前にできますし、実際の業務についても知れるのでミスマッチを減らせます。
直接的にインターンへの不参加が就活で不利になるわけではありませんが、メリットの方が多いので時間的に余裕のある方は積極的に参加しておくのがいいでしょう。
受けられない企業がある?
結論から言うと、インターンに必ず参加しないと入社できないといったケースはほとんどありません。
なかには選考を受けるために1日で完結する短期インターンを必須とする企業もありますが、会社説明会と変わらない内容となっています。
もし気になる企業や業界があるのなら、インターンがあるのかないのかやどのような内容なのかを事前にチェックしておくことをおすすめします。
長期インターンへの参加はメリットがたくさん!
今回は、長期インターンに行かないとどのような面でリスクがあるのか、インターンに行かない人ができる対処法などについてご紹介してきました。
大学3年ともなると周囲がインターンシップについての話をし始めたりするため、「自分も参加したほうが良いのかな?」「自分は乗り遅れているのでは?」「インターンに参加しないと就活で失敗する?」と不安になってしまいまいますよね。
今回ご紹介したように、インターンシップに参加しないからといって必ずしも就職できないわけではありません。
しかし、インターンへの参加はメリットがたくさんあります。
業界・企業への理解が深まるだけではなく、希望企業の社風や社員の雰囲気なども知れるので入社へのモチベーションアップやミスマッチも防げます。
ほかにもインターンに選考がある場合、就活解禁後に準備するよりもより早く対策ができ、他の就活生とも差をつけられます。
これから参加を検討している方も、すでにインターンへの参加のタイミングを見失ってしまった方も今回の記事を参考にぜひ目的をもって就活に取り組んでみて下さいね。