就職活動で学生が一番苦戦するのが、企業の人事担当との面接ではないでしょうか。
企業の人事担当者と対面して、自分のことを話す機会は学生時代にはありませんし、受け答え次第で自分が入社できるかが決まってしまうのは怖いでしょう。
しかし就活の面接は、相手に何を見られているのか、自分がどう魅せればいいのかをきちんと準備しておくことで、失敗するリスクを減らすことができます。
そこで今回は就活面接でよくある質問・準備すべき回答例から、人事野見ているポイントまで徹底的に解説していきます。
就活面接を受ける前に!流れの確認
就職活動の面接では、下記の流れで進んでいきます。
- 企業の受付
- 別室で待機
- 入室・面接
- 退室
- お礼のメール
就職活動の面接では入口で受付を実施していますので、自分の名前と大学名を伝えましょう。
受付を終えると別室で順番が来るまで待機することになりますので、事前の身だしなみ確認やお手洗いを済ませておきましょう。
順番が来たら面接の会場に入室することになります。
面接が完了次第、お礼を言って退出して、その日の面接は終了です。
面接が終わった後には、企業の人事宛てにお礼のメールを送信しておきましょう。
基本的には上記の流れで面接は進んでいきますから、複数回控えている人はこなしながら流れをつかんでいきましょう。
就活面接で人事が見ているポイントって?
就職活動の面接で重視すべきなのは、ウケの良い受け答えも大切ですが人事が自分たちのどこを見ているかを意識することです。
一般的に就職活動では、人事は下記のポイントを見ているといわれています。
- 就活生に見合った格好をしているか
- 受け答えが論理的か
- 入社したいという熱意がみられるか
- 意見をはっきり言えるか
- 社会人としての自覚があるか
- 基本的なマナー
以下で詳しく解説していきます。
①就活生に見合った格好をしているか
人間は視覚的な情報を第一にキャッチしますから、就活生としてふさわしい格好をしているかどうかが問われます。
しわのないシャツにスーツ、きれいな靴に染めていない髪の毛であることが求められます。
就職活動は社会人と学生のはざまの期間でありながら、社会にでて働く気があるのかをチェックされます。
たとえ企業内で髪型服装が自由だったとしても、就職活動ではいったん外見を整える必要があるのです。
ただしアパレル系の企業では、自分の普段着での面接でOKとされているところもありますので、よく面接の持ち物等を調べておくことをおすすめします。
②受け答えが論理的か
就職活動で人事担当が見ているのは、受け答えが論理的でわかりやすいところも含まれています。
会社で業務を円滑に進めるためには、無駄がなく簡潔なコミュニケーションが求められます。
また論理がきちんと通っていないと、内容に確認を要してしまうため、学生が論理的思考力を持ち合わせているかも確認されます。
結論から先に話して、その理由を後に付け加える話し方を習慣づけるようにしましょう。
③入社したいという熱意がみられるか
人事担当は自社で今後も活躍してくれる社員を探していますから、自社に絶対に入りたい!という熱意を持った人材を求めています。
そのため入社したいという熱意がみられるかも、重要なポイントになります。
入社してどんなことを実現したいかの明確なビジョンがあるか、面接に対する意欲が見られるかなどが重要なポイントになります。
また皆さんもご存じのように、就活で内定を出しても辞退してしまう学生は多いものです。
時間とお金をかけて採用活動を行っていますから、内定を出して確実に入社してくれそうな人材を企業は求めていますから、就活で入社する意思をしっかりみせておきましょう。
④意見をはっきり言えるか
グループディスカッションや面接官との会話で、自分の意見をはっきりといえるかも重視されています。
会社の中では様々な人間がいますから、意見をきちんと伝えられるようでないと、意思決定が上手くいかないこともあります。
話を合わせるだけではなく、自分の意思できちんと意見wの言えるかを見られていることも多いので、注意が必要です。
⑤社会人としての自覚があるか
就活生はまだ社会人と学生のはざまにいる状態ですから、まだ社会に出ることのイメージが付いていないこともあるでしょう。
企業の採用担当者は勿論学生気分が抜けきらないことも承知しているでしょうが、やはり企業に面接に来るにあたって、きちんと心を入れ変えられる真剣みのある人材を採用したいと考えるでしょう。
選考に参加する時の言葉遣いから、敬語の使い方、選考に参加するにあたってきちんと準備ができているかが重要なポイントになります。
一朝一夕で治るものではないので、普段から心がけておくことをおすすめします。
⑥基本的なマナー
面接に来るにあたって、面接官はある程度準備ができているものとして皆さんを扱います。
そのため入室時の所作や言葉遣いなどのマナーがしっかりしていないと、相手に「本当に採用されたいと思っているのか」と疑われてしまう可能性があるのです。
目上の人に対する最低限のマナーを身につけておくことをおすすめします。
就活あるある!面接で聞かれやすい8つの質問
就活では実は決まった質問が来ることが多く、事前に対策出来るものです。
しかし「なんでそんなことを聞くのか」が理解できていないと、的外れなことをしゃべってしまうこともあるため、注意が必要です。
以下では面接で聞かれやすい8つの質問を紹介します。
①学生時代に頑張ったこと
面接で学生時代に頑張ったことを聞く意図は、その人が大学生時代にどんな目的意識をもって課題に取り組んできたかを聞こうとしています。
勿論成果のレベルの高さも重要ですが、段階を踏んで論理的にわかりやすくエピソードを説明できるかもチェックされています。
またただやったことと成果を発表するのではなく、順序立てて良いことだけではなく反省点まできちんと説明することが求められます。
また学生時代に複数のことを頑張った人もいるでしょうが、複数のことを同時に説明しようとすると着地点が見当たらなくなってしまいますので、注意が必要です。
②自己PR
自己PRでは企業側は、就活生が自社に合っている人材なのかを判断するために効くことが多いです。
エントリーシートに自己PRを記入することも多いですが、それだけでは伝えきれない熱意を見たいときに確認します。
その人材が持っているスキルや能力が企業の求めている人物像に合っていないと、採用してもお互いに無駄な時間やコストを支払ってしまうだけになります。
就活生は自己PRをするときには、能力やスキルを企業に合わせて言い換えてみることも検討してみましょう。
企業の求めている人物像をよく分析して、自分の持っているスキルや能力から合っていそうなものを選んでおくといいでしょう。
③志望動機
企業が志望動機を聞く理由としては、自己PRだけではわからない自社を志望する熱意を測るためです。
志望動機も同様にエントリーシートに記載されているものの、記入欄が限られているので細かい熱意までは拾いきれないことが多いです。
そのため企業側は就活生に対して志望動機を聞いて、内容を深堀りしようとします。
就活生であるみなさんは、エントリーシートに記載した志望動機としゃべる志望動機に差異が生まれないように、事前に話す内容を決めておくことをおすすめします。
④就職活動の軸
企業が就職活動の軸を聞く目的は、就活生の志望度を測るために聞いています。
他の企業に応募している状況や、どんな業界を他に死亡しているかなどを聞いて、自社で本当に働きたいのかを確認しようとします。
軸がきちんと決まっている学生であれば、各社・業界に応募している理由も一貫していますので、自社に本当に入りたいのかを判断できるのです。
ただし正直に答えてしまうと内定の確保ができなくなってしまいますから、入社の意思を確認されたら「入る」と伝えておくのがいいでしょう。
⑤挫折経験
企業が挫折経験を聞く理由は、就活生がどんな困難にぶち当たってその結果を反省して、どう生かそうとしているのかを判断する為です。
人間成功だけではなく、時に失敗をして自分の成長のために努力を重ねるものです。
挫折経験を聞いておくことで、その人が困難に当たったときに取る対応を確認することができるのです。
人間性を確認して、自社のカラーに合っているかを判断します。
就活生側は他の質問と同じように、企業の求める人物像をチェックして、それに合った回答を用意しておくことをおすすめします。
⑥大学で学んでいること
企業が大学で学んでいることを聞く理由は、学生が学んでいる分野が、現在その人にどんな影響を与えているのかを判断する為に利用されます。
大学で学ぶ学問は日常に密接したことを取り入れることもあり、自己形成に寄与することもあります。
大学で学んでいることを聞く場合には、皆さんがどれだけ高尚な学問をしているのかを聞いているのではなく、それを通して得たスキルでどんな貢献ができるかを聞かれています。
そのため、長々と自分の説明に時間を割いてしまうと、相手から悪い印象を持たれてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
⑦サークル・アルバイトについて
企業がサークル・アルバイトについて聞く理由は、学業以外の取り組みで何替えられたものはあるかを聞くためです。
大学生は高校生とは異なり、自分で時間割を自由に設定できるため、何もしなくていい時間が多く生まれます。
大学のサークルに所属したり、アルバイトに勤しむこともあり、学外活動で他人との交流を経て得るスキルもあるでしょう。
就活生はサークルやアルバイト活動で得た経験で何を得られたのかを、段階を踏んで説明することが求められます。
⑧〇〇に例えると?
企業でよくある質問例として、「自分を〇〇に例えると」といわれることがあります。
奇をてらった質問を投げかけることによって、瞬時に対応できる能力があるのか、また自己分析がきちんとできているのかを把握しようとするのです。
また自己分析がきちんとできているのかを確認するためにも、聞くことがあります。
自分を何かに例える時は、客観的に自分をとらえられていないと、他人から見た印象とズレてしまう可能性があるのです。
もしも自分を例える系の質問が来たときに備えて、事前にきちんと自己分析を行っておきましょう。
コロナでオンライン面接が増加!対策はある?
新型コロナウイルスの流行の影響で、オンライン面接が増加しています。
通常対面で行うところを画面を通して実施しますので、これまでの面接とは異なる対策が必要になることも。
自宅でリラックスしてできる利点もありますが、うかうかしているとせっかく準備していても大失敗につながってしまう可能性があります。
以下ではオンラインで面接をするときの対策を紹介していきます。
立ち上がっても問題ないように上下スーツを着用する
オンライン面接をするときには、立ち上がっても問題がないように上下スーツを着用しておきましょう。
オンライン面接はパソコン前で座って実施しますから、胸から下は面接官に見えないことが多いです。
しかし部屋で何らかのトラブルが起きたときに、立ち上がってしまって下にジャージを履いていることがバレた場合、落とされてしまう可能性があるのです。
面倒でもきちんと上下そろえてスーツを着用するようにしましょう。
顔がはっきり見えるように部屋の明るさを調整
オンライン面接では所作ではなく皆さんの表情で判断するため、部屋が暗い場合は顔がはっきり見えるように自部屋の明るさを調整しておきましょう。
暗い部屋で面接をしていると、いくらいい受け答えができたとしても相手に暗い印象を持たせてしまう可能性があります。
電球はできるだけ明るく、なおかつ暖色系の色にしておくといいでしょう。
話す時はカメラをしっかり見る
面接官と話す時は、カメラをしっかりと見据えて話をしましょう。
オンライン面接では相手の目線がどこに向いているのかの判断がつきづらいため、全く別の方向を向いていると「話を聞いていない」と判断されてしまう可能性もあるのです。
パソコンに設置されているカメラをきちんと見ておくことで、相手からは自分の方をしっかりと見てくれているという印象を与えることができるのです。
反応はオーバーに
オンライン面接では相手に自分の反応をじかに見てもらうことができませんから、細かい動きでは相手に伝わらない可能性があります。
うなずく動作や返事などはオーバーにしておくことで、相手に反応していることを伝えられます。
就活の面接で回答するときの注意点
就活の面接で回答するときの注意点は、以下の通りです。
- エントリーシートと異なる内容は答えない
- 質問に対する答えは簡潔に
以下で詳しく解説していきます。
エントリーシートと異なる内容は答えない
就活の面接に参加するときには、事前に提出しているエントリーシートと異なる内容は答えないようにしましょう。
企業側は面接の際に、皆さんが提出していたエントリーシートを手元に用意しています。
そのためエントリーシートに書いてある内容を元に質問をくりだしてくるので、事前に書いた内容と異なることを話してしまうと、「ウソをついている」と判断されてしまうこともあるのです。
エントリーシートは提出する前に一度印刷して手元に置いておき、答える内容との整合性が取れるようにしておきましょう。
質問に対する答えは簡潔に
面接官の質問に対する答えは、できるだけ簡潔に済ませておきましょう。
同じ話を長々とつづけていると、話の着地点が上手く決まらなくなってしまい、話全体がふわっとした印象になってしまいます。
まずは結論からきちんと話して、次にその理由をつづけるようにしましょう。
就活の面接で成功をおさめるためのポイント
就活の面接で成功を収めるためには、下記の3つのポイントも抑えておくことをおすすめします。
- 模擬面接を受けておく
- 大学のキャリアセンターを有効活用する
- 怪しい就活セミナーには参加しない
以下で詳しく解説していきます。
模擬面接を受けておく
実際に就活の面接を受ける前に、模擬面接を受けておくことをおすすめします。
自分ではきちんと面接の対策ができているつもりでも、実際本番になると思うような結果が残せないこともあります。
両親や大学の先生に依頼して、模擬面接を受けておくとアドバイスも受けられるので、第三者からの意見も聞きやすくなります。
本番前に受けておくことで、自信も獲得できます。
大学のキャリアセンターを有効活用する
大学のキャリアセンターを有効活用することで、就職活動の面接の対策を受けることもできます。
自己分析に迷ったときには一緒に対応してくれることもありますし、面接のアドバイスを受けられることもあります。
過去の学生の支援実績があるので、信頼性も高いといえるでしょう。
怪しい就活セミナーには参加しない
最近は就職活動を有利に進めるために、就活セミナーを開催しているところもあります。
しかし中には学生からお金を巻き上げようと、怪しいセミナーを開催していることも…。
怪しいと思ったセミナーには参加せずに、自己防衛することをおすすめします。
就活の面接は徹底的に準備して万全の状態で挑もう
いかがでしたか?
就活の面接は学校推薦の面接とは異なり、企業を変えれば何回も受けられるものです。
失敗も糧にして万全の状態に準備することで、成功できる確率を上げることができますから、今のうちから準備をしておきましょう。