大学3年生に進級するタイミングで、多くの学生が「就職活動」という将来の進路を決める一大イベントを意識し始めます。
卒業に必要な単位も十分取得できた頃には、就職活動本番を見据えてインターンに参加して業界研究や社風、仕事の進め方などを見て学んでいきます。
そんなインターンに今、「大学1年生」のうちから始めたいという学生がここ数年で増えています。
でも、大学に入学したばかりの1年生でもインターンに参加できるのか?
っという不安や心配の声がちらほら聞こえます。
結論を述べると、学年を問わず、インターンには参加できます!
むしろ企業側はそんな学生を快く迎え入れてくれる姿勢でいます。
そこで今回は、大学1年生のうちから「短期インターン」に参加できる理由と参加するときの心得、インターンを有意義なものにするポイントをご紹介します。
1年生からでも短期インターンに参加はできる?
結論:参加はできる
冒頭でも言いましたが、インターンには、大学1年生から参加できます。
なぜ? という疑問が浮かぶでしょう。
ここには、ちゃんとした理由があります。
それは「インターン=就活生」という考え方が古くなってきているからです。
大学生になれば、所属サークルの先輩やゼミの教授たちの口から「インターン」という言葉を耳にするでしょう。
そんな「インターン」のイメージといえば
- 就職活動前にするもの
- インターンに参加できるのは大学3年生からって言ってた
などをパッと思い浮かべるでしょう。
しかし、それは自分たちが気づいていない、意識していないだけで同期の中には密かに「インターン」に参加している大学1年生がいます。
とはいえ、もう1つ疑問が出ますよね。
Q.そもそも大学1年生を企業側が募集しているのか
という疑問。これもまた先入観からくるイメージが弊害になっていますね。
答えは「募集している」です。
この答えの理由には、希望職種・業界とのミスマッチをなくすために行っています。
早い段階で、想像と現実の相違をなくすことで、学生が新卒で入社した時、「思っていたのと違う」という理由で早期離職するリスクを減らす目的がインターン募集を学年問わず行う理由にあると考えられます。
大学1年生が短期インターンに参加するのは難しい?
企業が設けているインターンシップには
- 長期インターン
- 短期インターン
- 1dayインターン
の3種類があります。
その中でも、「短期インターン」に大学1年生が参加するのは難しいです。
理由は、就活を目前に控えている大学3年生を対象に絞って、企業側が募集をしているからです。
企業側や学生の中には「インターン=就活生」という考えを持っている方が多く、大学3年生に進級したタイミングでインターンに参加される学生が多いです。
また企業側も「長期」で大学3年生を募集するよりも、「短期で募集した方がミスマッチをなくせる」という意図があって短期インターンの募集を「大学3年生」に絞っていると考えられます。
ただし、大学1年生からでも参加できる「短期インターン」はあります。
それが、中小企業やベンチャー企業です。
短期間で様々な企業を早い時期から見て回るなら、手始めに中小企業やベンチャー企業から攻めていくのがいいでしょう。
とはいえ、時間に余裕と融通が利く大学1年生を対象に募集しているインターン数では、長期インターンが圧倒的に多いです。
インターンに参加するときの心得3か条
ここからインターンに参加するときの心得3か条です。
特に大学生活スタート時期に当たる1年生は、これから紹介する3か条を守ってインターンに参加しましょう。
学業を疎かにしない
「インターン」は、就職活動を始めていく上で欠かせない準備の1つです。
しかし、学生の本分は「学業」であり、大学に入学したばかりの1年生であればなおのこと遵守すべきです。
「大学1年生からインターンに参加する」という志は誉れ高いですが、インターン参加者にありがちなパターンにハマってとれる単位を落としていくことだけは何としてでも避けるべきです。
じゃあいつ頃がいいのか?というと、長期休暇期間に当たる「夏休み」や「冬休み」を狙って参加するのが妥当でしょう。
インターンをアルバイト感覚で参加しない
インターンに参加するときの心得2つ目は、「アルバイト感覚で参加しないこと」です。
インターンには、「お金を稼げるもの」もあるため、どうしても「アルバイト感覚」で参加される学生が多いです。
しかしインターンとは、「就業体験」の一環として、企業側が学生に「仕事とは、社会とはこういうものだ」という経験を積んでもらうための場として提供しています。
インターンとは、本来アルバイトや学校生活を送っていく中ではまず経験できないことを体験する場です。
インターンに参加する以上、その企業に所属する1人の社員として企業側から見られていることを意識してインターンに参加しましょう。
ブラックインターンの存在
最後は「ブラックインターンの存在」です。
「ブラックインターン」とは、そこで働く社員と同じ就業時間で学生を拘束したり、簡単な業務をやらせておきながら、給与・残業手当などを一切支払わないあるいは著しく低賃金で就労させるインターンを指します。
インターンに参加する学生の志を逆手に取っているので、インターン先を決める際はこのことを念頭に置いて検討しましょう。
ブラックインターンに就いても、得られる経験は多くありません。
1年生のうちからインターンに参加するメリット・デメリット
ここからは大学1年生のうちからインターンに参加するメリット・デメリットです。
参加するメリット
【参加するメリット】
- 就職へのイメージがつかめる
- 早期インターン経験が就活におけるアピールポイント
- 社会人とのコネクションが形成できる
- 実践的スキルを得られる
メリット①就職へのイメージが掴める
インターンに参加するメリット1つは「就職」に対するイメージを掴めることです。
就業体験をすることで、自分が将来どのような業界に就いて、どんな仕事をしているのかなどのイメージを掴めます。
あの仕事は自分には縁遠いものと思っていたが
- インターンに参加して見方が変わった。
- 自分でもできる仕事だった。
など、就業することで、自分に自信が持てようになったり、適材適所が見つかることもあります。
また業界・職種に対する理想と現実をなくせます。
メリット②早期インターン経験が就活におけるアピールポイント
「早い段階からインターンに参加した」という経験実績は、就職活動における新卒採用面接やESに書く「自己PR」で大きなアピールポイントになります。
大学1年生のうちからインターンに参加する学生の割合は、10~20%半ばでそこまで高くないため、動機との差別化が図れます。
メリット③社会人とのコネクションが形成できる
学校生活を送っていく中で、学外の社会人と関わる機会はアルバイトを除くとインターンに参加するしか手はありません。
学生と社会人とでは、雰囲気が違うせいで緊張することが多いでしょう。
しかし、インターンに参加している以上、あなたは1人の学生としてではなく、今だけ1人の社会人として企業側から扱われています。
最初のうちは緊張することが多いでしょう。
しかし、時間が経つにつれ、社会人との交流が深まれば物事に対する考え方や知見を吸収できます。
メリット④実践的スキルを得られる
インターンに参加することは、アルバイト以上に実践的経験とスキルを得られる場です。
よく「インターンをアルバイト感覚で参加される学生」がいますが、インターンでは、その企業で就労する社員と同じ扱いで仕事をさせます。
無論、任せられる仕事は雑務である場合が多いですが、やる意義は大いにあります。
またインターンを通して自身の長所短所にも気づく時があります。
参加するデメリット
【参加するデメリット】
- バイト感覚で入るとモチベーション維持が難しい
- 学業・アルバイトなどとの予定調整
デメリット①バイト感覚で入るとモチベーション維持が難しい
インターンに参加するときは、アルバイト感覚で参加しないことです。
前述したように、インターンは「就業体験」の場です。
アルバイトとは異なり、お金を稼ぐよりも参加して「何を得るか」を重視して参加すると、モチベーションの維持ができます。
デメリット②学業・アルバイトなどとの予定調整が難しい
インターンの実施時間の多くが平日9時~18時、19時まで行われることが多いです。
インターン参加を最優先にすると、学業やアルバイトに支障をきたす恐れがあります。
特に大学1年生のうちから学業を疎かにしてとれる単位を落としてしまえば、卒業そのものが危機的状況に陥ります。
そのような事態を避けるためにも、インターンと学業、アルバイトなどとの予定調整のバランスが大切です。
インターン先を選ぶときポイント
ここからは、インターン先を選ぶときのポイントです。
興味関心のある業界を選ぶこと
インターン参加を有意義なものにするためにも、今自分が興味・関心を抱いている業界・職種でインターン先を選ぶことです。
興味・関心を抱いている業界・職種でも理想と現実に齟齬があります。
それをなくす意味でもまずはこれを軸において参加してみると「有意義なインターンだった」と感じられます。
さらに、同じ業界を転々とすることで、企業の差別化を図れます。
インターン参加で「何を学びたいか」逆算すると決めやすい
インターン先を選ぶとき「興味・関心を抱いている業界・職種」で選ぶのもありですが、参加する「目的」や「会得したいスキル」などを逆算して決めると、より的を絞りやすいです。
【例】
- その業界・職種の社風や業務内容を知りたい
- 自分がその業界に向いているかを知りたい
など、些細なことを目的にして参加先を選ぶのもありです。
また、「会得したいスキル」や「目的」が分からない学生もいるでしょう。
そんな学生は、「自己分析」を行って自身への理解を深めてから参加するのがおすすめです。
知らない会社参加してみる
「インターン」は、様々な業界・職種で仕事をする社会人の方たちと接する場であり、声を聞くことができます。
一言で企業といっても、商社を相手に取引する「BtoC」や、企業間で取引をする「BtoB」があります。
どちらが優良で学び甲斐があるのか、というのはありません。
インターンに参加するときは、「名前を知らない」「取引対象が馴染み深くない」などの理由を付けて避けるのではなく、その業界におけるシェア率や技術力を調べてから参加すると、そのインターンが有意義なものになります。
まとめ~就職活動は早すぎるくらいがちょうどいい~
就職活動の前準備として、社風や業界研究の一環になるインターンの参加を含めて「就職活動」そのものを始める時期は早すぎるくらいがちょうどいいです。
今までは就職活動は大学3年生に進級したら取り掛かるのがお約束でした。
しかし、この考えはもう古く、むしろ遅すぎると言っても過言ではありません。
大学1年生という大学に入学したばかりで、右も左もわからないうちからインターンに参加するのは早すぎないか?って、いう学生もいます。
しかし、時間に余裕が持てる1年生から就職活動に取り掛かれば、スキルアップや業界別で必要になる技術や知識を早い段階から身に付けられ、将来的には大きなアドバンテージになります。
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