現代において「起業」に対する敷居は低く、年齢を問わず誰でも会社を設立することができます。そこには社会人や学生といった「肩書」も問われません。
しかし、起業をするからには「何を目的」として「会社を設立」するかを定める「目標」を立てておくことが大切です。
これを立てるうえで欠かせないのが「アイデア」です。
そこで今回は、学生起業を成功で飾るにふさわしいアイデアの打ち出し方をご紹介します。
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学生起業のアイデアの出どころ
アイデア出しのコツ
起業をするうえで方向指針を定める「目標」を立てるうえでの軸となる「アイデア」は、会社設立時の土台ともいえる「基礎」に位置します。
この「基礎」がブレているといくら立派な目標を立てたとしても、下から徐々に崩れていきます。それは学生起業のみならず社会人になってから起業するときも同じです。
起業するために打ち出す「アイデア」として抑えておくべきは以下のものです。
- 需要の有無
- 儲かるための仕組みができている
- 事業拡大の余地
の3つです。
それでは1つずつ解説していきます。
需要の有無
起業して会社を存続させるためには「利益」を生み続けていかなくてはなりません。そのためのアイデア出しとして、「顧客にとって需要があるか」を考えましょう。
打ち出したアイデアに「需要」があるかを見定める方法として抑えておくべきことは
- 顧客の理想をかなえていること
- 不満や不安、欲求を解消、満たしていること
- 「社会全体」「時代のトレンド」から見出しているか
の3点です。
特に「需要」というものは「理想」や「不満や不安」といった、感情を解消するところから発生します。
これらを「満たす」サービスや商品提供を意識しましょう。
また「社会全体」あるいは「時代のトレンド」から需要を見つけるのもいいでしょう。
しかしここで注意すべきは、国外ではやっているものを逆輸入して、国内で同じことをしようとすることです。文化が違えは価値観も違います。同じことを取り入れたからと言って必ずしも成功するという保証はありませんのでご注意ください。
儲かるための仕組みができている
上記でも記述しましたが、会社を存続させるためには「利益」を生み続けていかなくてはなりません。第一に考えるべきはアイデアの「需要」です。そして次に考えるべきは「儲かるための仕組みができているか」を確認します。
「儲けるための仕組み」というのは、単にお金を「稼ぐ」ということではなく、「長期的に運用をして「稼ぐ」流れを作る」仕組みができていることが求められます。
「ビジネス」は顧客と会社が良好な関係を築けていることが大切です。
良好な関係、つまり双方に利がある「win-winの関係」ができてこそ、そのアイデアには「儲けるための仕組みができている」といえます。
もし「仕組み」分からないという場合は、「いつ、どこで、どうやって、何に対して、誰から、お金をもらうのか」といった「5W1H」に沿って流れを構築してみましょう。
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事業拡大の余地
会社を設立して、1つの事業で勝負していくのもいいですが、もっと上を目指すならば「事業拡大」をして会社規模そのものを大きくしてみませんか。
飲食店であれば、2号店を出すような感じです。
事業拡大の余地があれば、今以上に利益を生むだけでなく、新しい社員を増員して真新しいことに挑戦することもできます。
もちろんするかしないかは、経営者の判断に委ねられます。とはいえ、「事業拡大の余地」があることは、今後の成長にも大きく期待を寄せることができるといえます。
アイデアは身近なものから掘り起こす
起業をする際の基礎となるアイデアを打ち出すコツを紹介しました。
では、需要ある「アイデア」を打ち出すためにはどこで探し出すのかというと、「身近なもの」から探し出すのが一番です。
「身近にあるもの」たとえば、「自分が得意とする分野」からアイデアを探り出す方法や、「自分でもやってみたいと思ったこと」から探し出す方法など視点を客観視するだけで色々と見えてきます。
最も、現代を生きる学生起業にオススメなのは「IT事業」です。
「IT」の需要は今後大きく成長していくとされていますし、学生の中にはスクールに通って「プログラミング」を学習される方もいるでしょう。
せっかく「プログラミング」スキルを身につけているならば、「それのスキル活かし儲けること」にシフトしてみましょう。
「IT事業」と一言で言っても取り扱っているものは多岐に渡り、その多くが「IT×〇〇」といった形をとるとそこがどんなものを取り扱っているのかが見えてきます。
たとえば「IT×ファッション」だと「ZOZOTOWN」がパッと思い浮かぶでしょう。
このように「IT×〇〇」といったように、他のものと組み合わせたアイデアを活用してみるのもいいでしょう。
また「プログラミング」スキルを活かして「自分のWebサイト」を立ち上げ、そこを起点にブログ活動やアフィリエイト、ECサイトの運営なども行えます。
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インターンに参加して「リアルビジネス」を学ぶ
身近なものから「アイデア」を掘り出して「基礎」が固まってきたら、実際にその事業を取り扱っている企業の「インターンシップ」に参加してみましょう。
「インターンシップ」に参加する意義は、会社の「社風」や「業務内容」といた「リアルビジネス」を内側から学びえることができます。
特に外からじゃ掴みにくい業界事情や課題などは、内側から探りを入れる方がよく見えます。
またインターン先を選ぶならば、業界トップに君臨する大手ではなく、規模の小さい「ベンチャー企業」が行っている「インターンシップ」に参加しましょう。
ベンチャーでは、社員1人1人に役割があり、責任が伴っていることが多く細分化されている大手以上にビジネスの流れを知る機会を得られます。
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アイデアを出す時の注意点
「学生起業」を実現する上で、アイデアを打ち出していくわけですが、「学生だからこそ」と呼べる注意点があります。
それは
- 低コストかつ低リスクなことから始める
- まずは1人で始めてみること
- 在庫を抱えない
の3つです。
では1つずつ解説していきます。
低リスクかつ低コストなことから始めてみる
学生起業をするうえでまず大切なことは「低コスト」かつ「低リスク」なことから始めてみることです。
理由は仮に事業に失敗したとしても、かかったコストが0なら背負うリスクも0となり、またリスタートすることができるためです。
「起業=元手0円」からでも始めることは可能です。特に「ネットビジネス」であれば、ネット環境が整っている場所であればすぐに始めることができます。また学生であれば構内の情報処理室を利用して、ビジネスを始めることも容易でしょう。
まずは1人で始めてみる
仕事をしていく上で最もかかるのは「人件費」とされています。
たとえ「元手0円」で「ネットビジネス」をしていたとしても「人を雇用」していれば、「人件費」を支払う必要があります。
なので、起業して間もなくは「自分」だけで始められることからスタートしてみましょう。そしてある程度の利益が手出来た段階で、雇用していくのがベストといえるでしょう。
在庫を抱えないことです。
3つ目は「在庫を抱えない」ことです。
一番わかりやすいもので「小売り」の分野に属することです。
「社会全体の雰囲気」や「時代の先取り」を称して商品を取り寄せたとしても、売れなければ意味がありません。「小売り」同様に飲食店を開業する場合も同様です。
このように「在庫を抱える商売」は学生起業では高リスクになりますので、控えましょう。
アイデアよりもまず抑えておくこと
ビジネスの仕組み
「起業する」ということは「ビジネスを始める」と言っているのと同じです。
その前提として「ビジネスの仕組み」を理解していないと、目標やアイデアが良質なものであったとしても高確率で失敗に終わります。
具体的に「ビジネスの仕組み」とはどういうものになるのかをまとめると以下のものとなります。
- ビジネスモデル
- どのような「手段」を用いて利益を出すか
- 初手をどうするか
- 何をどう売っていくか
といった「基礎」が「ビジネスの仕組み」になります。
この基礎的な部分を理解していれば、どんな商材を取り扱う事業でも渡り合えます。
もっとも、「ビジネスの基礎・仕組み・本質」といった面に変わりはありません。すべてにおいて共通し通じるものがあります。
つまりこれを理解しているか否かで、起業成功率が変わってくるとも言えます。
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会社存続は「粗利益」を出すことで可能
起業をしたら、最初期にすべきことは「粗利益」を生み出すことを最優先として動くことです。
当然のことですが「利益」とは、会社の活動資金であると同時に生命線でもあります。これなくして、会社の存続はありません。そのためにもまずは泥臭く「粗利益」を得ることを最優先として活動をしていきましょう。
もっとも、起業して間もなく倒産した企業の多くが、この「粗利益」を稼げずに終わったといわれています。
独自性を売りに成功を収めるのは難しい
会社を設立して社会に認知してもらうためにも、競合他社との「差別化」を図るためにも、独自性あるアイデアを売りとして勝負するのがいいと思わる方が多いでしょう。
しかし、「いくら独創的アイデア」を世に発信したとしても、「需要」なく「売れなければ」ビジネスをしている意味がありません。
それこそ「粗利益」が得られず倒産を覚悟しておくといわざるを得ません。
せっかく設立した会社を早々に潰すのは非常にもったいないことです。
なので、まずは「既存商材」を軸として「粗利益」を出すことだけを最優先としましょう。「粗利益」が出れば「会社存続」ができます。
それから斬新かつ独自性あるアイデアを打ち出し、事業展開をしていきましょう。
つまり何事も最初から大きいことをするのではなく、小さなことからコツコツと始めて地盤を固めつつ、以降はそれを元手として大きなことをしていくのが、成功への近道ということです。
まとめ
以上が、学生起業を成功で飾るにふさわしいアイデアの打ち出し方をご紹介でした。
起業の基礎ともいえる「アイデア」を打ち出す際は「身近にあるもの」を題材して探し出すのが最善策といえます。
それこそ、学業の合間を縫って学習している分野を「アイデア」にして起業してみるのもいいでしょう。