大学生になることで、履修やシラバス、休講など初めて聞く言葉が出てくると思います。
その中でも大学生の間でよく使われている言葉が、「代返」です。
しかし、大学生の中には「代返ってどんな意味?」「代返はいつ使う言葉なの?」と悩んでいる人がいるのではないでしょうか?
この記事では大学生がよく使う「代返」について解説します。
代返する理由や、代返することで考えられるリスクなどもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
大学生がよく使う「代返」とは?
大学生がよく使う「代返」とは、本人に代わって授業の出席をすることを指します。
代返は、「代わりに返事をする」という意味からできた言葉で、読み方としては「ダイヘン」です。
ただし、今の大学では返事をして出席をすることは少なく、言葉の意味としては少しズレています。
そんな代返は、他人が出席することになるため、「不正行為」とみなされます。
大学生がよく使っている言葉ということから、「許される行為」と認識されている人が多いかもしれませんが、不正行為に該当するため、代返はしないように注意してください。
代返したことがある大学生は多い?
代返は不正行為になるのですが、代返したことがある人は多いです。
「マイナビ学生フレッシャーズ」が大学生、約300人を対象にアンケートを実施したところ、31%の人が「お願いした経験がある」と回答しています。
「半分以上がしていないじゃん」と思われるかもしれませんが、不正行為を31%の人がしていることを考えると多いです。
このアンケートは2014年に実施されたのですが、出席の取り方は変わっていないため、現在でも代返をしたことがある人の割合は変化していないと考えられます。
代返は頼まれる人の方が多い
代返をしている人も多いですが、頼まれた経験がある人も多いです。
上記でお伝えした「マイナビ学生フレッシャーズ」が実施したアンケートでは、41%の人が「頼まれた経験がある」と回答しています。
頼んだことがある人よりも、頼まれたことがある人の方が多いということは、何度も代返をしている可能性が高いということです。
代返は「代わりに出席をする」という些細なことなので、断れずに頼みを受け入れてしまっていることが多いと考えられます。
代返したことがある人同様に、2014年より割合は変化していないでしょう。
大学生が代返を頼む理由とは?
大学生が代返を頼む理由としては考えられるものを、いくつかご紹介します。
代返をしなくても自分で出席できるようになるためにも、下記の理由を参考にしてみてください。
寝坊・遅刻
代返を頼む最大の理由は、寝坊・遅刻だと考えられます。
基本的に出席は授業の開始20分以内で行われるケースが多いため、寝坊・遅刻をしてしまうと、自分で出席することが難しくなります。
さらに、大学生は深夜のアルバイトや、朝方まで遊んでいることが多く、昼夜逆転している人は多いです。
そのため授業の時間に起きることができずに、代返を頼むことになると考えられます。
今ではスマホから簡単に頼めるので、大学へ行くことなく、家から代返している人が多いでしょう。
授業より優先したい用事
大学の授業では、「用事があるので休みます」が通用しません。
もちろん、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭では「公欠」という制度が設けられますが、それ以外の用事では出席しなくてはいけません。
そのため他の授業のレポートがあったり、急にアルバイトが入ったり、授業より優先したい用事があった場合に、代返を頼んでいると考えられます。
代返を頼んでいる人にとっては授業よりも優先したい用事かもしれませんが、不正行為を行ってまで出席する必要はないと思います。
サボりたいという欲望
代返を頼む理由としては、「サボりたい」という欲望が考えられます。
代返をしても自分が授業に参加しても出席していることになることを考えると、サボりたい気持ちが強くなるのでしょう。
また、家から大学まで1時間以上の時間をかけて通学しなくはいけない場合もあり、サボりたいという欲望が強くなると考えられます。
今の大学で代返をすることは可能なのか?
代返は昔にできた言葉なので、「今の大学でもできるの?」と疑問に感じられた方は多いでしょう。
結論からお伝えすると、今の大学でも代返をすることは可能です。
大学での出席の取り方は下記の通りです。
- 出席カード(紙に名前と学籍番号を書いて提出する)
- 出席簿(授業を履修している学生の名前が記載されている出席簿をマークする)
- 学生証(学生証をスキャンする)
- WEBページのログイン(決められたWEBページにログインする)
今の大学では、上記4つの方法で出席を取っていることが多いです。
どの方法でも代返をすることは可能で、先生は授業に集中しているため、バレる可能性は低いです。
ただし、学生証は身分証明として利用することが多いので、友人に渡してまで頼むことは考えにくいです。
少人数の授業では代返することが難しい
基本的に代返をすることは可能ですが、少人数の授業では難しいです。
30人以内の授業では、先生が誰が来ていて、誰が来ていないのか、把握していることが多いので、30人以内に授業では代返できないでしょう。
また、先生に顔がバレている人も代返することが難しく、「〇〇君は来ていないよね」とバレてしまう可能性が高くなります。
代返することで考えられるリスク
代返は不正行為になるため、謝罪で許されることは考えにくいです。
代返していることが大学にバレることで考えられるリスクをいくつかご紹介します。
代返していた授業の単位が取れなくなる
代返していることがバレると、代返した授業の単位が取れなくなる可能性が考えられます。
テストの点数や、出席日数が良くても、代返していることがバレると、単位を取らせてくれなくなります。
もし、その授業が「必修科目」や「語学授業」だった場合には、単位数だけではなく、次年度の履修にも影響を及ぼします。
そして、その授業の単位は次年度でも取れないようになることも考えられます。
そのため必修科目だった場合には、卒業にも大きく影響を与えます。
代返した学期の単位が取れなくなる
次に考えられるのが、代返した学期の単位が取れなくなるということです。
大学では「春学期(前期)」と「秋学期(後期)」の2つに分かれていて、平均して約20単位ずつ履修しています。
もし、代返した学期の単位が取れなくなると、約20単位を落とすことになります。
大学では卒業するまでに取得しなくてはいけない単位数が決められているため、一気に20単位取れなくなることは、卒業することにも影響を及ぼします。
特に、3年生や4年生になってくると、本当に卒業できなくなることも考えられます。
代返を頼まれた友人も単位が取れない可能性がある
基本的に代返がバレて罰を受けるのは頼んだ本人ですが、大学によっては「断らなかった人も悪い」として、頼まれた友人も罰を受けることが考えられます。
上記でお伝えした「学期の単位が取れなくなる」ということは考えにくいですが、その授業の単位が取れなくなることはあります。
そのため友人から頼まれてしてしまうことにも、注意が必要です。
友人からの頼みになると断りづらいと思いますが、自分の卒業に影響を及ぼすため、しっかりと断ることが大切です。
代返をせずに授業の出席を取る方法
代返をしている最大の理由は、遅刻・寝坊です。
遅刻・寝坊をしなければ、単位が取れなくなるリスクがある代返をしなくて済みます。
大学の授業を遅刻・寝坊しなくなる方法をいくつかご紹介します。
3限目からの授業を中心に履修する
遅刻・寝坊する授業は、1限目もしくは2限目のことが多いので、3限目からの授業を中心に履修することをおすすめします。
単位のことをだけを考えると、1〜2限目の授業を履修するべきなので、アルバイトや自分の遊ぶ予定などを考えて、1〜2限目に履修しない曜日を作るようにすると、単位をとりながら、遅刻・寝坊を防ぐことができます。
例えば、日曜日に遊ぶことが多い人であれば、月曜日は3限目から履修すると、自分で出席できる可能性が高くなります。
遅刻・寝坊しないことだけを考えるのではなく、履修の仕方にも工夫する必要があります。
日中にアラームをセットする
深夜のアルバイトやお酒を飲んで帰宅すると、アラームをセットせずに寝てしまい、授業に遅刻・寝坊してしまうと考えられます。
基本的にアラームは寝る前にセットすることが多いと思うのですが、遅刻・寝坊しないためには、日中にアラームをセットすることが大切になります。
日中にアラームをセットすることで、アラームをセットしていなくて遅刻・寝坊したということを防げます。
また、アラームは最大の音量にセットしておきましょう。
代返をしないためには、アラームの管理を徹底することが大切になります。
授業に楽しみを作る
授業に遅刻・寝坊することが多い人は、授業に対する楽しみがありません。
そのため授業に楽しみを作れば、寝坊・遅刻することなく、自分で出席を取ることができます。
授業で友人と話すことを楽しみにしても良いですし、先生の講義を楽しみにしても良いです。
また、授業ではなく、空いている時間でのコミュニケーションや、スマホゲームなどを楽しみにしても良いでしょう。
楽しいと思えることであれば、なんでも良いので、一度考えてみてください。
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大学生の代返はバレたときのリスクが大きい
この記事では大学生がよく使う「代返」についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
代返とは、本人ではなく、他人が代わりに出席を行うことです。
大学生の間では、よくあることなのですが、代返は「不正行為」としてみなされます。
そのため代返していることがバレてしまうと、授業の単位が取れなかったり、その学期の単位が全て取れなくなる可能性が考えられます。
さらに、代返を頼まれた人も、単位が取れなくなる可能性が考えられるため、友人からの頼みでもしっかりと断るようにすることが大切です。
代返は不正行為になるため、自分で授業の出席は行うようにしてください。
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