大学生になるとこれまで以上にお金がかかるという話はよく耳にしますよね。
授業料や生活費、交通費だけでなく、大学生になると交友関係とともに行動範囲も広がるため、交際費が増えるということも理由として考えられます。
身近な友人だからこそ聞きにくいお金の話。
他の大学生のお小遣い事情を知って、生活の参考にしたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、大学生の小遣い平均や生活にかかるお金、小遣いを増やす工夫やアルバイトをする際の注意点などを解説していきます!
大学生になると何にお金がかかるの?
大学生になると、これまで以上にお金が必要になります。
お金がかかるのは学費だけではありません。
実家を離れて生活する人は、一人暮らしに必要な家具家電からはじまり、アパートやマンションの家賃・光熱水費、食費、交通費、参考書、交際費…初期費用を除いても、日々生活する中で様々なことにお金が必要になりますよね。
大学生になると交友関係が大きく広がることで行動範囲も広くなり、交際費にかかるお金もこれまで以上に増えます。
自分のために使える時間が多いので、ファッションや趣味にお金を使いたいと考える学生も大勢いることでしょう。
大学生は年齢を重ねるとともに自由な時間が増え、制限もなくなります。
自分のやりたいことにお金と時間が使える、とても貴重な時間なのです。
普段の生活に必要なお金だけでなく、+αの部分でこれまで以上にお金が必要になることからも、大学生にお金がかかる理由が見えてくるのではないでしょうか。
大学生の小遣いと生活費
まずは、大学生の1ヶ月にかかる生活費を見ていきましょう。
実家暮らしと一人暮らし、それぞれに分けて記述していきます。
この記事では、全国大学生活協同組合連合会が行っている学生生活実態調査の結果を参考にしました。
実家暮らしの生活費
全国大学生活協同組合連合会の学生生活実態調査によると、実家暮らしの学生における1ヶ月の小遣いは2019年度の調査で13,480円。
それ以前の調査結果を見ても、12,000~15,000円台を推移しています。
収入の6割はアルバイトで、支出では食費13,850円に次いで教養娯楽費にお金がかかっているようです。
一人暮らしの生活費
実家暮らしに対して一人暮らしでは、支出の中に住居費が含まれるだけでなく、食費の支出も増える結果となっています。
教養娯楽費は12,870円と実家暮らしの学生と大きくは変わりませんが、多くの学生が仕送りとアルバイト、そして奨学金の中で生活をやり繰りしていることが分かります。
仕送り、奨学金、アルバイト等の収入129,860円に対し、支出は129,090円。およそ月13万円の中で生活をやりくりしている結果が出ています。
上手にお金を使わないと、必要な生活費にお金を回せなくなってしまう場合もあるので、一人暮らしの学生は特にお金の使い方にも工夫が必要ですね。
1ヶ月の仕送り平均額は?
仕送り金額も各家庭によって異なりますが、2019年度の平均額が72,810円。
それ以前の結果を見ても、およそ7万円の仕送りで生活費を補っている結果となっています。
【参考サイト】
全国大学生活協同組合連合会 第55回学生生活実態調査 概要報告
毎日の生活の中で小遣いを増やす工夫をしよう!
小遣いを増やすなら、毎日の生活の中でコツコツと増やすのがおすすめです。
コツコツ増やす工夫をすることで、小遣いとしての収入が安定かつ長続きします。
ポイントは以下の3つです。
- 一ヵ月の収支を把握する
- 固定費を見直す
- 小さな目標を立て、できる節約から取り組む
これらのポイントを押さえて、以下の項目でより詳しく解説していきます。
収支を把握する
大学生になるとお金を自分で管理することが増えます。
特に一人暮らしを始めると、自分の生活にかかるお金全体を把握し、決められたお金の中でやり繰りしていく必要が出てきます。
大学生のうちに自分の生活にかかるお金を把握しておくと、社会人になってからの家計管理にもとても役立ちます。
お金の計算は苦手という人も多いですが、自分がひと月にいくら使っているのか、どのくらいの小遣いがあれば自分のやりたいことに取り組めるのかということだけでも計算してみることをおすすめします。
少しずつ慣れてきたら、既製の家計簿やエクセルを活用して、自分が理解しやすいように収支を記録として残しておきましょう。
前の月と比較できるようにしておくと、何にお金を多く使ったのかすぐに理解でき、翌月のお金の使い方に気を付けることができます。
自分に合う方法で記録をつけることが、家計簿を長続きさせるポイントです。
エクセルは使い方の練習にもなるので、余裕がある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
固定費を見直す
ひと月の間に必ず必要な出費。
一人暮らしをしている学生であれば、家賃やガス・水道・電気代、スマホ代、ネット代などがこれに当たります。
月額の音楽・動画配信サービスなどに登録している人は、それらの金額も固定費に入ります。
必要なものに対して必要な金額を支払うことは、生活を維持するためにもとても大切です。
しかし、今の自分にとって必要以上の金額を支払っているのであれば、そのお金は見直す必要があるかもしれません。
格安スマホに変えてみたり、あまり観ていなかった動画配信サービスの契約をやめてみたり、ひと月の値段で考えるとあまり大差のないように感じる人もいるかもしれませんが、1年単位で考えるとかなり大きな節約になります。
「便利だから」「安いから」という理由だけで選ぶのではなく、「今の自分に必要なものかどうか」という視点で諸費用やサービス費を考えてみるのがおすすめです。
必要な時に必要なものに対してお金を支払う癖をつけておくと、後悔しないお金の使い方をすることにもつながります。
できる節約から始める
「小遣いを増やしたい!」という人の中には、アルバイトをして収入を増やそうと考えている人も多いのではないでしょうか?
もちろん自分で働いて収入を増やすことは大切ですが、お金の使い方を見直さないまま収入だけ増えると、せっかく増えた収入もあっという間になくなってしまいます。
収入の増やし方を考えることも大切ですが、毎日の生活の中でできる小さな節約を積み重ねることも大切です。
過度なストレスにならない節約が長続きコツです。
例えば、これまで気が進まなくても付き合いだからと参加していた食事会や飲み会への参加をやめて、家で食べたい料理を自分で作ってみてはいかがでしょうか。
コロナ禍で外食や飲み会の機会は減っていることと思いますが、買ってきたもので済ませている人もかなり多いはずです。
自炊することで節約になるだけでなく、新しい趣味が増えるかもしれませんね!
小遣いを増やすならアルバイトがおすすめ!
大学生が小遣いを増やすのであれば、アルバイトがおすすめです。
お金が稼げるだけでなく、社会と関わる場としても、アルバイトは大きな経験になります。
アルバイトで得られるものはお金だけではない
生活のため、学費を稼ぐため、社会勉強のため、友達がやっていて楽しそうだから。
アルバイトをする目的は一人一人異なります。
アルバイトをする目的は様々ですが、“働いた分のお金をもらう”という点は共通です。
頑張りがお金という形になって手元に入ってくるのは、仕事のやりがいにも繋がりますよね。
しかし、アルバイトで得られるものはお金だけではありません。
人から感謝されたり、新しい仕事を任されたり、できなかったことができるようになったり、自分の頭で考えて行動したことが成果に繋がったり…。
これらはお金で買うことができない喜びではないでしょうか。
そしてこれらの経験の積み重ねが、自信になり新しいことに挑戦する意欲になります。
学校では学べないことが学べるアルバイトは、学生の間にぜひ挑戦していだだきたいことのひとつです。
学業に支障が出ない範囲でアルバイトをしよう
学生の本業は学業です。
もちろん、勉強以外にも様々なことに挑戦できる時間があるのが大学生の楽しみですが、本業やその他のやりたいことが疎かになってしまっては元も子もありません。
アルバイトをする際は、無理のない範囲の中でスケジュールを組みましょう。
自分の許容範囲外のスケジュールを立ててしまうと、自分だけでなくアルバイト先の職場にも迷惑をかけてしまうことになります。
学生がアルバイトをする時の注意点
アルバイトをする時は、契約内容の確認に加えて、稼ぐ金額にも注意しましょう。
その基準となるのが“103万円”という額です。以下で詳しく解説していきます。
契約内容をよく確認しよう
アルバイトに限らず、今後社会人として働き始めてからも、契約内容をよく確認したうえで働くことがとても大切です。
契約内容を確認しないままでいると、後々大きなトラブルに発展してしまうこともあります。契約内容は複雑で分かりにくいことも多いです。
疑問に思ったことは必ずアルバイト先に確認したうえで働きはじめることを強くおすすめします。
加入する保険を確認しておこう
昼間学生の場合、覚えておきたい保険は“労災保険”と“社会保険”の二つです。
学生のアルバイトでは基本的に雇用保険に加入することはありません。
(卒業見込み証明書を有しており卒業後も引き続き同じ事業所で勤務する者、休学中、夜間、定時制の学生等、定められた条件に当てはまる場合は加入対象となることがあります。)
保険はいざという時のために自分を守る大切なセーフティーネットです。
学生のアルバイトだからと軽く考えず、必要な保険に加入しているかどうかをしっかりと確認したうえで働き始めましょう。
アルバイトをする学生は社会保険に入る義務がある?注意点とメリットを解説!
103万の壁
学生の皆さんの多くは、すでに親の被扶養者として社会保険に加入している場合がほとんどです。
しかし、みなさんがアルバイトで年間103万円以上稼いでしまうと、被保険者である親が支払っている保険料が増えてしまいます。
また、130万円以上稼いでいる場合には、親の扶養からはずれて自分で社会保険に加入する必要が出てきます。
自分で保険に加入するということは、毎月保険料を支払うということです。
アルバイトをする際には、稼ぐ金額に十分注意したうえで働くことをおすすめします。
コロナ禍で困窮する学生が増えている
新型コロナウイルス感染症の拡大により、大学生の生活は大きく変わってしまいました。
- 学校で授業を受けることができない
- リモートでの授業による負担が大きい
- 友達にも会えず孤立してしまう学生の増加
- アルバイトが無くなってしまった
- 学費が払えない
- 退学せざるを得なくなってしまった
- 生活費も足りない…
多くの課題を解決していく必要があります。
これまでのようにアルバイトができない
コロナ禍により、日本の経済活動は大きなダメージを受けています。
中でも人と接することの多いサービス業界では、存続が危ぶまれている企業は今も増え続けています。
サービス業界でアルバイトをする学生は多く、経営状態の悪化により、シフトに入れずアルバイト収入が激減してしまう学生や契約を解除されてしまう学生が増えているのが現状です。
生活費や授業料が払えない
コロナ禍により学費が払えない、生活費に困っているといった学生は、ぜひ給付金制度を利用しましょう。
すべての問題は解決しないかもしれませんが、今抱えている不安や負担を少しでも減らすことができるかもしれません。
【参考サイト】
「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』~学びの継続給付金~
大学生のうちからお金のやり繰りを工夫しよう!
お金を稼ぐだけでなく、経験値を上げるという意味でもアルバイトはおすすめです。
コロナ禍で課題はたくさんありますが、今できることから少しずつでも始めることが大切ではないでしょうか?
アルバイトを始める際は、家族や周りの人に相談しながら、それぞれに合った働き方をしましょう。
同じ大学生であってもお金の事情は様々です。
誰のためでもなく、自分のためになるお金の使い方で学生生活を充実させてみてはいかがでしょうか?