大学が潰れることなんてあるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、大学も一般企業と同様に潰れることがあるんです。
学生にとって大学選びはとても重要ですよね。
入学してから学校が潰れてしまっては、キャンパスライフも十分に送れなくなってしまいます。
卒業してからも、自分の学歴に不安を感じ続けることになりかねません。
この記事では、後悔しない大学選びをするための、7つのポイントをまとめました。
入学後に自分自身が困らないために、ポイントを押さえて大学選びをしませんか?
潰れそうな大学を見極める7つポイント
大学の廃止や他大学との統合など、大学が潰れてしまうケースが増えています。
せっかく入学した学校が無くなってしまっては、自分の将来に不安に感じてしまいますよね。
潰れそうな大学を見極めるためには、主に7つのポイントが考えられます。
志望校を決める時、潰れない大学を選ぶのはとても大切なことです。
将来の選択肢が広がる大学選びをするために、ご参考になれば幸いです。
偏差値が低い
大学を選びの大きな基準となるもののひとつに、偏差値が挙げられると思います。
恐らく受験したことのある人誰もが、学校の学力レベルと共に自分の偏差値を気にしたことがあるかと思います。
学力レベルをランク付けの基準として考えた場合、そのランクが上がるほど、将来の選択肢の幅を広げることができます。
もちろん偏差値がすべてではありませんが、ある程度の学力がないと、そもそもなりたい職業があってもその職業を目指すこと自体が難しくなってしまうでしょう。
例えば医者を目指すのであれば、医学部に入る必要があります。
弁護士や通訳、教師、エンジニア…世の中には様々な職業がありますが、多くの職業で資格や相応の知識・学力が求められます。
ある一定以上の学力が無ければ、目指すよりも前にあきらめざるを得ないということです。
大学で人生のすべてが決まるわけではありませんが、ランクが上がるほど将来の選択肢の幅が広がるというのは、まず間違いないでしょう。
今後どんな道を選ぶにしても、なるべく選択肢を増やし、途中で方向転換もできる土台を作っておくことが将来の自分のためになるのです。
入学しても将来につながらない大学を選んでしまっては、後々後悔することになりまねません。
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平均偏差値45以上の大学は安全
具体的に偏差値がどのくらいあれば安全と考えられるのでしょうか?
偏差値とは、その試験を受けた人全員の中で自分がどのくらいの位置にいるのかを数値化したものです。
平均を50として、その基準からどのくらい離れているのかを知ることができます。
大学選びをする際に、「偏差値○○以上だから、この大学は自分の合格圏内だな」「今の自分の偏差値だと、行きたい大学に合格するのは難しいな」と考えることがあるかと思います。
偏差値は、志望校を絞る分かりやすい判断材料になるのです。
潰れるリスクの少ない大学を選ぶのであれば、偏差値45以上は欲しいところです。
今の時点で偏差値が45に足りていないという人は、ぜひここから頑張って偏差値をあげていただきたいと思います。
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知名度が低い
知名度が低いということは、それだけ人が集まっていないということでもあります。
学校の歴史が浅いという場合もあるかもしれません。
ある程度名前の知られている大学は、それだけ実績を残しているということであり、一定数の学生が集まり続けているということでもあります。
これは偏差値の高い難関校だけとは限りません。
学生が行きたいと思う魅力があるからこそ、学校の名前が広がり、存続し続けることができます。
知名度の高さ、学校の歴史の長さで判断するということもポイントです。
定員割れしている
志望校の定員を、在籍している学生が満たしているのかという点にも注目しておきましょう。
少子化だからと、定員割れを甘く見るのは危険です。
中には、定員を半分しか満たしていないといった大学もあります。
定員を満たしていないということは、それだけ学生が集まらない大学であるということ。
学生が集まらないということは、それ相応の理由があるのです。
少子化はこれから先、ますます進みます。
今存続しているとしても、今後さらに学生数が減少すれば、学校の廃止や他大学との統合も十分に考えられます。
先を見据えた判断をすることも大切です。
『大学ポートレート』というサイトでは、国公私立の大学・短期大学900校以上の教育情報を確認することができます。
定員割れをしていないかチェックする際にも便利なサイトですので、こちらも活用してみることをおすすめします。
■参考URL
大学ポートレート↓
https://portraits.niad.ac.jp/
2023年には「恵泉女学園大学」が学生募集停止に
入学者の定員割れにより、実際に東京の多摩市にある「恵泉女学園大学」では、2023年3月から閉学を前提とした学生募集停止を発表しました。
学校法人によると、今回の恵泉女学園大学の定員割れの背景には、18歳人口の減少や共学志向が高まったからだと分析しています。
定員割れになると、特に私立大学にとっては経営難などかなりの打撃を受けるということですね。
地方である・アクセスが悪い
大学選びをする際に、わざわざ生活しにくく通いにくい場所にある大学を選ぶ人はいないですよね。
地方の大学であっても学生が集まる人気校もありますが、アクセスのしやすさも考慮して判断する必要があります。
大学に進学する人の中には、地元を離れて一人暮らしや寮生活を始める人も多いでしょう。地元を離れて大学に通うということは、その場所で生活するということでもあります。
特に大学1,2年生は、授業も多く毎日学校に通います。
通学のしやすさを視野に入れて大学選びをしないと、入学してから毎日負担を感じることになりかねません。
アクセスの悪さは、学生だけでなく講師や職員にとっても大きな問題です。
同じくらいの学力レベルでも、生活しにくくアクセスの悪い学校と、生活しやすくアクセスの良い学校があるとすれば、後者を選びますよね。
そもそも小規模の大学は統合する可能性がある
小規模の大学は、教員との距離が近い、一人一人に丁寧な教育・就職サポートを受けられるなど、小規模ならではの良さがあります。
しかし、小規模の大学はそもそも存続し続けることが難しく、統合する可能性が高いということも理解しておく必要があります。
ある程度規模の大きい大学は、学習環境が整っているだけでなく、転部や転科が可能であったり、有力なOG・OBがいたりと、入学後の選択肢の幅が広がるというメリットがあります。
一方、小規模の大学は学習設備が不十分で、教員数が少ないケースも多いです。
小規模であるが故のメリットが、逆にデメリットになってしまう場合もあるということです。
大学は選択肢を狭くする場所ではなく、広げる場所です。
規模が大きな大学に行けば、それだけ様々な分野に精通する人と出会うことができます。
多方面に人脈があれば、その分だけ自分の視野を広げることができるのです。
大学の財務情報を確認する
財務情報は、各大学のホームページから見ることが可能です。
2004年に国立大学が国の組織から独立し法人化してからは、国立大学でも毎年財務諸表を作成・公開しています。
民間企業における財務情報の役割は、比較的分かりやすいかと思います。
企業の財政状態や経営状態、売上金額、利益の伸び率、資産の増減などのデータは、投資家や取引き先にとってとても重要な情報ですよね。
過去から現在までの推移が分かるので、先の見通しを立てる材料にもなります。
過大な利益を求めない国立大学法人や私立大学(学校法人)では、財務情報を公表することで説明責任を果たす、といった役割があると考えられます。
民間企業とは異なり、学校は営利目的の企業ではないため、投資対象になることもありません。
では、大学の財務情報から何を読み取ることができるのでしょうか。
財務情報からは主に、企業の総合力、収益、効率性、安全性、成長性を読み取ることができます。
民間企業とは異なり利益を重点に置かない大学では、その大学の総合力や存続の安全性、今後の成長の可能性などの情報が、潰れない大学であるかどうかを判断するひとつの目安になるかと思います。
といっても、受験する大学を財務情報だけで決める学生はそういません。
あくまでもひとつの情報として、総合的な判断をする必要があります。
新設の大学はリスクが高い
歴史の長い大学は、存続し続けるだけの理由があるということを前述しました。
新設の大学は、これから長い歴史を作っていく大学です。
つまり、他大学に比べると、まだ地盤が出来上がっていない不安定な側面もあるということです。
新設の大学はこれからの大学ということで、新たな可能性を秘めています。
新設だからといって、必ず潰れてしまうわけではありません。
しかし、これからの可能性があるのと同時に、潰れてしまうリスクが高いということも、現実問題として十分に考えられるということを理解しておく必要があります。
新型コロナウイルスの影響により、大学生活も大きく変化しています。
今後も、いつ何があってもおかしくない状況は変わりありません。
何か大きな変化をせざるを得ない状況でも、少しでも地盤が固まっている大学の方が、存続し続けられる可能性は高いと考えることができますよね。
これからの大学選びでは、“コロナ禍でも耐える力を持っているかどうか”という視点も必要です。
アフターコロナの大学選びは対面授業の有無も重要!
新型コロナウイルスの影響により、大学生の生活は大きく変わってしまいました。
緊急事態宣言に伴い、大学は閉鎖され、授業はオンライン化し、孤独を強く感じて体調を崩してしまう学生も大勢います。
後期からは、感染防止対策を徹底しながら、徐々に対面授業も再開されています。
しかし、以前と同じような学生生活を送ることはできていないのが現状です。
学生にとって対面授業の有無はとても大きな問題です。
通学しなくても授業を受けることができるのは、とても楽なように聞こえる人もいるかもしれませんが、家で一人パソコンの画面と向き合う毎日は、想像以上に苦痛と孤独感を伴います。
大学は、教員の話を一方的に聞く場ではありません。
人が集まる環境で授業を受けるからこそ発見があり、学ぶ意欲も上がります。
対面授業だからこそ、自らが主体的に学ぼうとする姿勢が身に付くこともあるのです。
状況の変化によっては、今は対面授業を再開していても、またオンライン授業を導入する場合も出てくるでしょう。
その時々の状況に合わせてすぐに対応できる大学は、アフターコロナでも存続し続けられる学校ではないでしょうか。
大学に入ってキャンパスライスが送れないのはもったいない
せっかく大学に入るのであれば、できる限りキャンパスライフを楽しみたいですよね。
これまでと同じような大学生ならではの楽しみ方は難しいかもしれませんが、できることから自分たちのキャンパスライフを取り戻す工夫をすることも大切です。
大学で学ぶことは専門的な学問だけではありません。
様々な人の価値観や考え方に触れれば、見える景色も変わります。
人間関係や自分の生き方を、これまでよりも深く考える機会もあるでしょう。
アフターコロナだからこそ、これまで以上に人とのつながり方や出会い方にも工夫が必要です。
せっかく大学に入るのですから、できる限りのキャンパスライフを楽しめる学校を選びたいものです。
一緒に新たなキャンパスライフの在り方を考えられる仲間がいるということも、大学選びの重要なポイントではないでしょうか。
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偏差値や知名度だけでなく「やりたいことがやれるのか」も重要
ここまで大学の偏差値や知名度の重要性を述べてきましたが、それと同時に、その大学で「やりたいことがやれるのか」ということも重要なポイントです。
大学には様々な人が集まります。学びたい学問がある人もいれば、大学の名前に惹かれて入ったという人、将来就きたい職業があるという人、とりあえず大学生になっておこうと思った人…。
そのどれもが、大学に入る十分な理由です。
大学は人生の通り道にすぎません。
やりたいことがあってもなくても、入ってから何を学び、何を考えるかが大切ではないでしょうか。
つまり大学は、将来の選択肢を増やす場所でもあるということです。
やりたいことがある人なら、そのやりたいことができない大学を選んでしまえば、せっかく入った大学で選択肢を狭めてしまうことになります。
途中で方向転換することは決して悪いことばかりではありません。
大切なことは、状況に合わせて変化できる力を身に付けておくことと、自分の可能性を狭めてしまうような環境を選ばないことではないでしょうか。
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大学選びでは7つのポイントを確認しよう
受験生にとって、大学選びは慎重に行いたいところですよね。
入ってから後悔しないためには、偏差値や知名度だけでなく、自分との相性も重要視したいものです。
とはいえ、入ってみないと分からないこともたくさんあります。
だからこそ、選択肢を狭めない大学選びをすることが大切なのです。
アフターコロナで、大学選びの基準も大きく変化しています。
そしてコロナや少子化の影響により、存続することの難しい大学が今後ますます増えていくことも考えられます。
在学校や母校が潰れてしまうのは、やはり淋しいものがあります。
今回ご紹介したポイントを押さえて、ぜひ後悔しない大学選びをしていただきたいと思います。