一般的に24卒の就活解禁日は2023年の3月1日から始まり、おおよそ数か月間のスケジュールで夏まで担い手が決まる人がほとんどだといわれています。
24卒の学生のなかには、「就活っていつから始めたらいいの?」「コロナの影響で就活同行はどう変わったの?」と気になる方もたくさんいるでしょう。
希望企業や業界、職種に確実に内定したいなら、事前準備や全体のスケジュール把握が大事なポイントです。
そこで今回は、24卒の就活スケジュールや事前準備、周囲と差をつけるコツなどについて解説していきます。
2024年に卒業する学生の方はもちろん、コロナ禍での就活状況などについて知りたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
24卒の就活スケジュール!いつ何から始めればいい?
先にも述べたように、24卒の就職活動は2023年の3月1日から企業はエントリーを開始し、本選考や内々定を6月・7月、10月以降に正式に内定を出す傾向にあります。
就活生は企業の動きに合わせて就職活動をしていかなければいけません。
ここでは、24卒の大まかな就活スケジュールについてそれぞれ解説していきます。
時期 | 企業の動向 |
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2022年4月~9月 |
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2022年10月~ |
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2022年12月~ |
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2023年3月~ |
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2023年6月~ |
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2023年7月~10月 |
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基本的には上記の就活スケジュールで企業は募集をかけています。
では実際に、就活生側はどのような動きをすればいのでしょうか?
ここでは、学生が就職活動に成功するための就活スケジュールについてご紹介します。
24卒の就活スケジュール
- 2022年10月~2023年2月…企業のインターンシップに参加
- 2023年の2月まで…業界研究・自己分析
- 2023年3月1日~…エントリー・説明会
- 2023年6月1日~…本選考の解禁日
- 2023年7月~、10月~…内々定、内定確定
2022年10月~2023年2月は企業へのインターンシップに参加
就職活動は2023年の3月1日から始まりますが、そこから準備を始めても遅い可能性が高いです。
企業では2022年10月~2023年2月にかけて秋・冬のインターンシップを開催しているので、まずはインターンに参加するところから始めるのが良いでしょう。
なかにはインターンからそのまま内定をもらうケースもあります。
ただし、人気の企業や業界であればあるほどインターンの締め切りも早いので要注意。
ほかにもインターンに参加するメリットは以下のものが挙げられます。
インターンに参加するメリット
- 企業への向き不向きが分かる
- 業界・企業研究に役立つ
- 早期選考に乗って、ほかの学生よりも早めに内定獲得ができる
- インターンの選考によって、実際に受ける就活の練習になる
2023年の2月までは業界研究・自己分析
就職活動はただやみくもに受け続けていても、内定をもらえるわけではありません。
2024年の3月1日に解禁されるエントリー開始日に向けて、「自分が何をしたいのか」「学生時代にどんなことに打ち込んできたか」「自分の長所や短所は何か」などを把握しておくようにしましょう。
秋・冬にインターンに参加したのなら、実際に働いてみて感じたこともあるでしょうし、インターンの経験をガクチカや自己アピールにつなげるのもひとつです。
ほかにも、「そもそも自分に何が向いているのかわからない」といった方は適性検査を受検するのがおすすめ。
適性検査とは自分のパーソナリティを知るための診断テストで、長所や短所、性格などを踏まえてどんな職業が向いているのかなどを教えてくれます。
基本的にはWEB上で受けられ、10分など短時間でチェックできるのでぜひやってみてください。
就活解禁日の3月1日はエントリ-・説明会
24卒であれば2023年の3月1日から就活解禁日となり、本格的に就職活動が始まってきます。
企業説明会や合同説明会も各所で始まるので、企業研究などで気になった業界や企業に赴いて、社風や詳しい募集内容などを確認するようにしましょう。
また、同時に各企業ではエントリーシートや履歴書の受付などもおこなわれます。
自己分析やインターンでの経験などを踏まえ、ひとつひとつ丁寧に対応するのが大切です。
6月1日からは本選考の解禁日
2023年の6月1日からは本選考の解禁日となり、本選考では書類審査ではなく1次面接・2次面接・最終面接など各企業が就活生と面接をおこないます。
面接の回数やスタイルは企業によって異なりますが、グループディスカッションを伴うものや最終では1対1になることが多いでしょう。
また昨今ではコロナ禍の影響により、オンラインによる面接も増えてきています。
本番で問題が起きないようにパソコンや通信環境を整え、対面の面接とは違う対策などを別で考えておく必要があります。
7月以降は内々定、10月は内定確定
企業によっては7月以降に内々定、10月には学生の多くが内定確定するケースがほとんどです。
ただし企業によっては冬期でも追加募集するところもあり、10月あたりに内定が確実に決まるというわけではありません。
周囲が徐々に決まりはじめ焦ってしまうでしょうが、妥協すると入社後に後悔する可能性が高いため慎重に決めるようにしましょう。
また内定がひとつもないといった方は、企業研究や自己分析が足りない可能性があるため、スランプに陥っている方は早い段階から軌道修正するのが賢明です。
基本的な就職活動の流れ
24卒の就活スケジュールについてご紹介してきましたが、「実際に就職活動ではどんなことをすればいいの?」と悩む方もいるはずです。
そこでここでは、内定までの基本的な就職活動の流れについて解説していきます。
やるべきことが分かっていれば、よりスムーズに内定獲得を目指せるのでぜひ参考にしてみてくださいね。
基本的な就職活動の流れ
- 自己分析
- 業界研究
- 企業にエントリーする
- 書類審査
- 面接を受ける
➀自己分析
就職活動における面接や書類審査では、必ずといっていいほど自分の長所や短所、自己アピール、学生時代に力を入れたことなどを聞かれます。
一見、「これまでの経験を言えばいいだけなのでは?」とそこまで深刻に考えない学生も多いでしょうが、案外自分のことでも言葉にして伝えるのは難しいものです。
採用担当者は、学生がもつ価値観や考え方、人間性が会社に合っているのかどうか、将来活躍してくれる人物かどうかを見ています。
また自己分析に関しては1度おこなったからといって、終わりというわけではありません。
長い就職活動の間で試行錯誤しながら、何度も何度も自分の意志や考えをブラッシュアップしていきましょう。
結局自己分析ってどうやるの?上手く自己分析をして就活を楽にしよう
②業界研究
実は入社してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうケースは決して少なくありません。
なんとなく人気の業界だからと軽率に就職活動を進めていくと、思っていた業務内容と違ったということもあります。
入社後のミスマッチを防ぐためには、就職活動を本格的に始める前の入念な業界研究が大切です。
就活サイトや企業のホームページなどをチェックするのもいいですが、企業のインターンシップや企業説明会に積極的に参加するとより深いところまで知れるのでおすすめです。
長期でも短期でもインターンシップに参加すれば、実際の仕事内容や希望企業の雰囲気などを知れるメリットがあります。
また企業説明会には、おもに企業単体でおこなう個別説明会といくつかの企業が1度に集まっておこなう合同説明会と呼ばれるものがあります。
ホームページには掲載されてない情報や、質疑応答の時間なども多く取られるため「一日のスケジュール」や「企業が求める人材」など、普段は聞けないことも聞きやすいのでぜひ参加してみましょう。
③企業にエントリーする
目指したい業界や企業の方向性が決まったら、企業にエントリーします。
エントリーとは興味のある企業に対して興味があることを伝えるもので、学歴や希望理由などについて聞かれるのが多いようです。
エントリー受付日は24卒の場合だと2023年の3月1日となり、就活サイトを経由してエントリーするものと、企業のエントリーフォームに直接入力するものとがあります。
基本的には企業に関する資料の送付や会社説明会に案内されるケースが多いですが、企業によっては選考にはエントリーが必須ということも。
ただしエントリーしたからといって必ず選考に進めないといけない決まりはないので、少しでも興味のある企業や業界については積極的にエントリーすることがおすすめです。
④書類審査
エントリーシートと同様、履歴書などの書類審査もおこなわれます。
ほとんどの場合は、就活が解禁される3月から4月あたりに書類審査が集中するため、それぞれの企業の提出期限に気をつけながら丁寧に仕上げていきましょう。
またなかには、課題や作文などの提出を求めるところもあるので、これまでの自分の経験や自己アピールを書類のみで表現できるようにしておく必要があります。
⑤面接を受ける
就職活動では、書類審査の後に面接を受けるのが一般的です。
企業にもよりますが、面接は人事担当などによるグループでの「1次面接」、部長や部署の責任者などによる「2次面接」、そして社長などが担当する「最終面接」の段階に分けられます。
聞かれる内容は業界や企業によっても少しずつ異なるため、過去に出された質問や業界でよく聞かれる頻出の質問などをあらかじめ把握しておくといいでしょう。
また最近ではコロナ禍ということもあり、直接会って面接をおこなうスタイルではなく、オンラインによる面接も増えてきています。
オンラインでも対面でも質問内容はそこまで大きく変わりませんが、対面よりもリアクションが分かりにくいといったリスクがあります。
オンライン面接の対策も出てきているので、いかなるスタイルでも対応できるように練習をおこなうと自信がつくのでおすすめです。
面接の自己紹介で周りに差をつけよう!簡潔で魅力的な自己紹介とは?
24卒の就活状況とは?
24卒の就活は、まだまだコロナ禍の影響を受けているということもあり通年とは違った状況になっています。
では実際、24卒の就活状況とはどのようなものになっているのでしょうか。
ここでは、24卒の就活状況についていくつかご紹介します。
就活自体は早期化している
先にも述べたように一般的な就職活動では、24卒の場合だと2023年3月1日に就活が解禁され🄬、本選考は6月1日以降、内定については10月以降になるのがほとんどです。
しかし実際、応募が集中しやすい業界や企業によっては上記よりも早い時期から応募ができるところもたくさんあります。
したがって就職活動が本格化する3月までに、志望企業の採用スケジュールをあらかじめ調べておき計画を立てるようにしましょう。
就職活動の準備は早いに越したことはありませんからね。
オンライン対応により有名企業の倍率がアップ
24卒の学生を含め、2020年ごろからは新型コロナウイルスの影響により、各企業や業界では説明会・面接のオンライン化が進んでいます。
「都心で就職したい!」と考えている学生にとっては、就職活動でかかる交通費がかからない、1日で多数の企業を受けられるといったメリットがあるでしょう。
しかし、一方でそれだけ誰でも応募しやすい状況になったことで全体的な倍率が上がっているのも事実です。
オンラインによる面接や説明会はこれからより一般的になると予想されるため、さらに知名度の高い企業の倍率は上がるでしょう。
内定率はそこまで落ちていない
これは意外に思うかもしれませんが、コロナによる就職活動の内定率はそこまで落ちていないといわれています。
たしかにコロナによって一時的に求人数が減ったり、人員削減・コスト削減のために新卒採用の枠を減らすといった動きは見られましたが、24卒が目指す2023年時点では徐々に回復傾向にあります。
24卒の就活でやるべき事前準備3つ
就職活動はできるだけ余裕をもって取り組みたいもの。
そこでここでは、24卒の就活生が就活前にやっておくべき事前準備について3つご紹介します。
24卒の就活でやるべき事前準備3つ
- 就活・就職に向けて資金をためておく
- 単位を確実に取り切るスケジュールを立てる
- 早めに情報収集をしておく
➀就活・就職に向けて資金をためておく
何社受けるかによっても変わってきますが、基本的に就職活動ではかなりのお金が必要です。
たとえば、面接や企業説明会で会社に赴くときのスーツ一式、書類で必要となる証明写真、交通費など。
とくに就職を機に上京する方や本社が地元にはない場合、新幹線や電車、バスといった交通手段をとるためより費用が掛かってしまいます。
就職活動だけでもかなりハードになり、とてもではありませんがアルバイトと両立しながら継続するのはかなり難しいでしょう。
さらにもし、就職を機に引っ越しをするとなった場合、さらに出費が増えることも予想されます。
したがって、就活解禁日までになるべく資金を貯めておくことをおすすめします。
また、なるべく面接や説明会はオンラインにしておく、長く使えるスーツなどを事前に用意しておくなども有効です。
②単位を確実に取り切るスケジュールを立てる
就職活動はかなり忙しくなることが予想されます。
とくに何度かおこなわれる面接は1週間以内に次の面接の案内が来ることが多いので、時間的な余裕はほぼないと思っていいでしょう。
しかし就職活動の忙しさで、肝心の大学が卒業できなくなると意味がありません。
留年をしてしまうと入社時期も遅れてしまいますし、企業によっては内定取り消しになってしまうことも!
また就職活動中でも、成績証明書の提出や卒業見込証明書などの提出を求められるケースもあるため、あまりにも取得単位が少なすぎると突っ込まれる可能性もあります。
余裕をもって就職活動に専念したい方は、大学3年生の後期までには必要な単位をほぼ取っておくことが望ましいですね。
さらにインターンシップなどに参加する予定があるのであれば、もう少し早い段階で取り切るようにするなど、計画的に単位取得のスケジュールを立てておきましょう。
③早めに情報収集をしておく
就職活動をよりスムーズにおこなうためには、事前の情報収集が何よりも重要です。
情報収集の仕方はいろいろありますが、企業のサイトを見るほかに企業説明会やインターンシップ、OB・OG訪問への参加などもおすすめです。
インターンシップでは実際の業務を通して業界のことを知れますし、希望企業であれば企業の社風を直接肌で感じれます。
またOB・OG訪問とは業務を体験することはできませんが、実際に企業で働いている先輩に仕事内容や自分が社会人として働くイメージがつきやすいといったメリットがあります。
インターンシップやOB・OG訪問は、大学のキャリアセンターや所属ゼミ、サークルの先輩や友人など身近な人からの紹介などであれば探しやすいのでぜひいろんな人に聞いてみましょう。
また社会人の先輩などに時間をつくってもらって訪問する場合、対面オンライン問わず、事前に自分が聞いておきたいことを整理しておくのがポイントです。
自分も相手も忙しい中でやっていることなので、できるだけ有意義な時間になるよう入念な準備と、マナー対策を忘れないようにしてください。
24卒の就活で周囲と差をつける対策3つ
就活の前にできる準備についてご紹介してきましたが、就活ではいかにほかの学生との差別化ができるかどうかが重要です。
そこでここでは最後に、24卒の就活で周囲と差をつける対策についてご紹介します。
24卒の就活で周囲と差をつける対策3つ
- 長期インターンに参加する
- 学生向けのスキルアップスクールに赴く
- ビジネスコンテストに応募してみる
➀長期インターンに参加する
周囲の学生と差をつけるには、長期インターンに参加するのがおすすめです。
長期インターンとは半年以上のインターンのことで、長く働く経験がある分、より業界や企業への理解度が深まるといったメリットがあります。
また短期インターンに参加する人は多いですが、長期インターンに参加する学生がなかなかいないので、実際の就職活動時にもアピールポイントになるのも魅力です。
インターン生を募集するところはいろいろありますが、なかでもベンチャー企業で社長や実力のある社員の近くで働けば、アルバイトなどとはまた違った仕事に対する考え方が変わることも!
しかし長期インターンの場合、ほかの社員とほぼ同様の勤務スタイルになるので学校の単位などに影響が出る可能性があります。
休学するのもひとつですが、学費や卒業のタイミングがずれるなどといったリスクもあるため注意しなければいけません。
大手の長期インターンに行きたい人必見!選び方と選考を突破する方法を紹介
②学生向けのスキルアップスクールに赴く
国内の学生でも徐々に起業する人は増えてきています。
そんななか、「将来起業したい」といった大学生・大学院生を対象にスキルアップスクールと呼ばれるものが設立されるようになってきました。
スキルアップスクールとは、実際に活躍するベンチャーや成長企業の起業家をメンターとして、企業を目指す学生にアドバイスをおこなうものです。
またスキルアップスクールでは就活の面接と同様、対面のほかにオンラインといったスタイルを取るところもたくさんあります。
先にも述べたように、「人の下で働きたくない」「自由な働き方がしたい」といった方で、具体的にやりたいことが決まっている方は企業という選択肢もあります。
もちろん経済面などのリスクはありますが、「起業したいけれど何から始めればいいかわからない」といった方はぜひ参加してみましょう。
③ビジネスコンテストに応募してみる
ビジネスに興味があるもしくは学校で学んでいるといった方は、ビジネスコンテストに応募してみるのもひとつです。
ビジネスコンテストとは、有名企業や大学生団体、自治体などが主催者となって、大学生から社会人まで幅広い人たちがビジネスプランなどを発表し競うものです。
もしコンテストで優勝や入賞など何らかの結果を残せば、企業をする際の資金や設備などをサポートしてくれます。
またたとえ優勝しなくても、自身のプレゼンテーション能力が身につきますし、知名度の高いビジネスコンテストであれば自分の名や人脈を広められるといったメリットも!
ビジネスコンテストでは斬新なアイデアを生み出すだけではなく、ときにはチームと協力して仕事を進めることも必要となってくるため、実際の就活でも自己アピールやガクチカにつなげやすいでしょう。
「サークルや部活などで実績を残せなかった」「ビジネスに興味がある」「将来起業を考えている」といった方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
~まとめ~24卒の就活ではスケジュールを把握してから準備をしよう
今回は、24卒の就活スケジュールや事前準備、周囲と差をつけるコツなどについて解説してきました。
一般的に就職活動は3月1日を就活解禁日としていますが、実際の就活では年々早期化している傾向にあるといわれています。
とくに応募が集中しやすい企業や人気の業界だと、「いつの間にか応募が締め切られていた」なんてことも少なくありません。
就職活動では本格化する前にいかに準備ができているかどうかが、周りと差をつけるポイントになります。
周囲はもう内定もしくは内々定をもらっているが、自分はまだ1社からも内定をもらっていないといった状況に陥らないためにも、大学3年生の秋から冬にかけて早めの自己分析や企業研究をおこないましょう。