一般的に、23卒の就活解禁日は2022年の3月1日です。
また業界や業種によっては、3月1日よりも早いところや遅くからはじめるところもあります。
しかし多くの学生の場合、おおよそ夏ごろには内定が出始めるため、「自分にはまだ内定がない」といった状況に陥った時はやはり焦りを感じてしまいますよね。
そこで今回は、23卒の学生で内定が出ていない就活生に向けて、内定獲得へのコツや対策についてご紹介します。
「内定がないけど、どうすればいいかわからない」「卒業間近なのに内定がないのはマズイの?」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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23卒の学生が冬の時点で内定がないのはマズい?
一般的に23卒の学生が内定を獲得するのは、2022年の7月から8月が多いとされています。
また企業側としても3月1日にエントリー受付をはじめ、6~7月に向けて内定を出すところがほとんどなので、2023年の1月ごろには受けられる企業がかなり限られてきます。
しかし、全ての企業が冬になったからといって応募できないわけではありません。
つまり、23卒の学生が冬の時点で内定がないのは決してマズいわけではないのです。
企業の選考スケジュールにはいくつかのクールに分けられており、2022年の冬から始まる早期選考や3月から始まる一般選考に加え、内定が出始める夏頃から募集する企業も。
さらに夏ごろに出した内定に対し、学生が内定辞退をおこなった関係で追加募集するといったケースもあります。
周囲が内定を獲得し、新人研修や内定者会などを行っているなか自分だけでが決まっていないと不安を覚えるでしょうが、募集している企業は必ずあるので諦めないようにしましょう。
23卒の学生が内定を取りにくい原因6つ
23卒の学生でも内定がない学生はたくさんいます。
では、どうして内定が出ないのでしょうか?
23卒の学生が内定を取れない状況に陥ってしまう原因については、おもに以下のものが挙げられます。
23卒の学生が内定を取りにくい原因6つ
- コロナ禍の影響で求人が減っている
- オンライン面接に慣れていない
- 自己分析・企業研究ができていない
- 人気企業ばかり受けている
- エントリー数が少ない
- 振り返りができていない
➀コロナ禍の影響で求人が減っている
23卒の学生は就職活動に向けて情報収集をしなければいけない大学3年生時に、新型コロナウイルスによる影響を受けているため苦戦を強いられるケースも少なくありません。
とくに新型コロナによって業績が悪化した航空業界やサービス業界などは、新卒採用の人数をかなり減らす傾向となりました。
さらに、新卒採用枠を減らすのではなく、そもそも採用自体を見送る企業もあったとされています。
またほかにも、インターンや合同説明会などの参加型のイベントが全面的に中止になったり、OB・OG訪問なども同様の理由で各企業受け入れをやめているところも増えました。
上記のような状況により、通年ではうまくいくような就職活動がスムーズにおこなわれなかったり、就職活動そのものに乗り遅れた人もたくさんいます。
②オンライン面接に慣れていない
コロナ禍による影響は、企業側の募集状況や就職準備の出遅れなどに限った話ではありません。
コロナ禍によって面接などがオンラインになったこともまた、23卒の学生が内定に苦労する点だといわれています。
オンライン面接は、確かに感染症対策としては有効ですし自宅でもどこででも受けられるといったメリットもありますが、やはり前例がないといった面で慣れていない学生はたくさんいます。
例えばオンラインでは表情や反応が見えにくかったり、対面とは違う緊張感があるといったもの。
また、オンライン面接への対策がまだ定着していないといったところも挙げられるでしょう。
③自己分析・企業研究ができていない
コロナに関係なく、就職活動が難航す学生に多いのは、自己分析・企業研究ができていないといったところが挙げられます。
たとえば、「ガクチカや自己PRなどで自分の考えをしっかりまとめられていない」「自分の強みや経験をきちんと把握できていない」などであれば、企業側にも学生の魅力が伝わらず結果決まらないなんてことも。
ほかにも、よく聞かれそうな質問に対する答えは用意していても、予想外の質問への答えにつまずいてしまうケースもあるでしょう。
企業は「この学生が自社の社風に合っているかどうか」「求める人物像にマッチしているか」を見ているため、企業の需要をそもそも把握していないと内定には繋がりません。
自分がなぜこの業界や企業を受けたいと思ったのか、どんな働き方を将来していきたいかなどをしっかり自分の中で練っておくのが大切です。
④人気企業ばかり受けている
なかなか内定が決まらない学生に多いのは、人気企業ばかり受けている可能性が高いです。
とくに誰もが知るような大手企業や業界は、その分応募も集中していることからより競争率が高い傾向にあります。
どれだけ学歴や経験に自信がある学生でも落とされるのはよくある話なので、人気企業ばかり受けていると「どこも決まらない」状態に。
とくに「金融」「商社」「広告・マスコミ系」などは学生の中でも人気の業界だといわれており、かなり内定への難易度は高めだといえるでしょう。
就職活動期の2022年の冬や2023年の春ごろまでであれば、人気企業に応募して落ちてもそこまで問題ありません。
しかし、夏ごろになってもずっと人気企業ばかり受けてしまったり、頑なに応募が集中しやすい業界しか受けない状態だとギリギリまで決まらない可能性があるので要注意です。
⑤エントリー数が少ない
内定が決まらない状態に陥ってしまうのは、そもそもエントリー数が少ないといった可能性も考えられます。
やはり応募数が少ないとその分、選考のチャンスを逃してしまうため、たとえ一番働きたい企業ではなくても興味のある業界や社風が合っていると思うところはまず応募するのがおすすめです。
おおよそ学生が応募する企業の平均は20~30社だといわれていますので、もしそれ以下しか応募していないのであればもう少し視野を広げてみるといいかもしれません。
⑥振り返りができていない
「何社も受けているのに全く内定につながらない」といった方は、面接や書類対策に問題がある可能性が考えられます。
たとえば面接で落とされた場合、「企業に何を聞かれたのか」「自分の態度や受け答えに落ち度はなかったか」など振り返りができているでしょうか?
自分ではうまくやっているつもりでも、企業側からしたら「社会人としてのマナーがなっていない」と見られているパターンも少なくありません。
また、企業や業界ごとに対策を練っておらず、いつも同じ答えしか用意していないとなるとそこでマイナスポイントになってしまうことも!
もし「自分にどんな問題があるのかわからない」と悩む方は、大学のキャリアセンターや就活エージェントに模擬面接などを依頼するのがおすすめです。
内定がない人の共通点3つ
では内定がない人にはどんな特徴があるのでしょうか?
ここでは、内定が決まりにくい人に共通する特徴についていくつかご紹介します。
「どうして自分は内定が出ないの?」「20社以上も受けているけれど、なかなか決まらない」と悩む方はぜひ参考にしてみてくださいね。
内定がない人の共通点3つ
- 大企業・人気企業にこだわりすぎている
- 企業や業界に対する理解が浅い
- 対策がおろそかになっている
➀大企業・人気企業にこだわりすぎている
「できればいいところで就職したい!」と目指す学生はたくさんいるはずです。
しかしあまりにも大企業や人気企業にこだわりすぎてしまうと、それだけ競争率も高いので内定を勝ち取るのはかなり難しいといえるでしょう。
ダイキ企業や人気企業は確かに知名度が高く内定が決まればすごいですが、そこまで名が広まっていない中小・ベンチャー企業でもいい企業は多くあります。
したがって、有名どころばかり受けて落ちている人ほど、「本当に有名企業でないといけないのか」「自分が仕事で何を成し遂げたいのか」をもう一度掘り下げてみるようにしましょう。
②企業や業界に対する理解が浅い
「なんとなくみんなが受けているから受けている」「人気の業界だから」といった理由で応募してしまっていませんか?
企業や業界への興味や関心、理解が浅いと、やはり書類選考や面接でも採用担当者に熱量のなさが伝わってしまいます。
企業側はやはり仕事へのモチベーションが高い学生を新卒で採用したいため、表面的な受け答えしかできないと「真面目に仕事をしてくれないのでは?」と疑われてしまうおそれも。
「自分がどうして応募する業界に興味があるのか」を明確にし、自己分析と企業研究をしたうえで応募するようにするといいでしょう。
③対策がおろそかになっている
就職活動はいくつかの会社を並行して選考を受けるため、かなりハードスケジュールになることが予想されます。
しかしひとつひとつの会社への対策がおろそかになってしまうと、やはりよくありません。
内定獲得には入念な準備が必須です。
準備をしだすのが遅れてしまうとそれだけ周囲との差もつきますので早めの対策が重要ですが、もしもうすでに周りより遅れているのならもう一度自分が落ちる原因を探ってみましょう。
「自分の長所が希望企業とマッチングしているか」「面接での受け答えは適切だったか」「採用担当者の反応はどうだったか」などを振り返ってみるのです。
焦る気持ちもわかりますが、初心に戻って第三者に面接対策をしてもらうなども効果的ですよ。
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23卒の内定が取れなかったらどうすればいいの?
もし内定がないままになってしまったら、どのような進路や選択肢があるのでしょうか?
ここでは、23卒の学生が内定を獲得しなかった場合のルートとそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。
内定がない場合のルート
- 就職浪人・留年する
- 大学院に進む
- フリーターになる
- 公務員を目指す
- 起業する
➀就職浪人・留年する
内定が1社も決まらない、希望する業界や企業に内定をもらえなかった場合、就職浪人・留年するといった選択肢があります。
就職浪人とは卒業しても4月からは入社せず、就職活動をおこなうためにそのまま浪人することです。
卒業はしているため学費はかかりませんが、就職では「既卒」と記載しなければいけないので新卒採用枠の募集には引っかからないといったデメリットがあります。
ただし企業によっては就職浪人で既卒だったとしても3年以内であれば、新卒とみなされるところも!
また就職留年というのは、大学を卒業せずに4年生ないしは3年生をもう一度繰り返すことです。
先ほど紹介した就職浪人とは異なり卒業はしていないので既卒としては扱われないメリットがありますが、再び学生時代を繰り返すので精神的・経済的な負担が予想されます。
また就職活動時においても、留年経験自体が不利に働く可能性も。
これまでの取得単位数にもよりますが、さまざまな負担がかかるため保護者とよく相談したうえで慎重に判断するようにしてください。
②大学院に進む
「就職活動からいったん解き放たれたい!」といった方は大学院に進むといった方法もあります。
中でも理系であれば院進する人が比較的多いので、延長した2年間であらためて入念に準備に時間を割くという手もおすすめです。
ただし院に進むというのはその分学費もかかり、しっかり論文や勉強をしないといけないのでかなり大変な学生生活になることが考えられます。
院に進むことでより専門的なスキルや知識は身につきますが、就職活動に没頭できるとは限らないのでこちらも軽はずみに決めるのはよくありません。
またこのほかにも、大学を卒業してからもしくは休学などをしながら留学するといった方もいます。
卒業してから留学すれば新卒としては扱われませんが、海外への留学経験がアピールになるのでとくに外資系企業で働きたい人にはおすすめです。
しかし留学に関しても学費がかかり、なおかつ慣れない環境での生活になるのでしっかり調べてから決めるのが良いでしょう。
③フリーターになる
大学生時代にやりたいことが見つからなかったという方のなかには、興味のある分野を探すためにとりあえずフリーターの道に進むというケースもあります。
ただしフリーターの場合、正社員よりも待遇や基本給が低く、賞与なども基本的にないため長期的にフリーターで居続けることはおすすめできません。
あくまでやりたいことや就職活動を継続していくためなど、短期的なつなぎとしてやるくらいにしておくのが賢明です。
④公務員を目指す
公務員になるには年齢制限こそありますが、指定の要件を満たせば新卒・既卒問わず受験資格が与えられるため受験するのもひとつです。
大学在学中や卒業後であれば時間がたくさんとれるので、公務員試験に集中できます。
ただし公務員試験に合格するにはおおよそ10倍以上の倍率が予想されるため、勉強に自信がある人であっても難しい試験になることは覚悟しておいたほうが良いでしょう。
もし大学卒業後に公務員試験を目指す方は、万が一公務員試験に落ちた場合の可能性についてもあらかじめ考えておくようにしてください。
⑤起業する
かなり少数派ではありますが、「上司の下で働きたくない」「会社に属して働くのが向いていない」と考える方は起業するといったパターンもあります。
起業するメリットとしては、決定権がすべて自分にあることから自由な働き方ができるものが挙げられます。
しかし反対に自由にあらゆることを決められるからこそ、何か起きたときもまた責任には自分にあるので、トラブルなども解決しなければいけないので要注意。
成功するイメージや責任能力に自信がある方は、覚悟を持って企業にチャレンジしてみてください。
23卒の内定がない学生ができる対策5つ
では、内定がない23卒の学生が今からできることにはどんなものが挙げられるのでしょうか?
そこでここでは最後に、23卒の内定がない学生ができる対策についてご紹介します。
「なかなか決まらなくて悩んでいる」「内定はないが諦めたくない」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
23卒の内定がない学生ができる対策5つ
- 23卒でも募集している企業にエントリーする
- 就活エージェントを利用してみる
- 就活の軸を見直す
- 面接・書類対策をおこなう
- 就活イベントに参加する
➀23卒でも募集している企業にエントリーする
なかには、2023年の1月でも23卒の学生を対象とした募集をかけている企業もあります。
したがって、23卒でまだ内定が決まっていない学生は遅い時期でもエントリーを受け付けている企業を受けてみるのもひとつです。
なぜ卒業直前の時期にエントリーを受け付けているのかというと、学生の第二期就活を狙っているもしくは内定後に辞退した学生がいてその枠を埋めるためなどが考えられます。
さらに、「メガベンチャー」と呼ばれる企業では常に人手不足であることから、就活時期だけではなく1年中募集しているところも!
待遇や給料の良い優良企業もありますし、これまでノーマークだった業界にも気づけるのでおすすめです。
就活サイトでは、「23卒追加募集」「23卒 エントリー受付中」といったように表記されているため、見逃さないようにしましょう。
②就活エージェントを利用してみる
「就職活動がなかなかうまくいかない」「何が問題なのかわからない」といった方は就活エージェントを利用してみるのがおすすめです。
就活エージェントでは、ひとりひとりの適性や希望に合わせた企業を紹介してくれるだけではなく、履歴書などの書類対策や面接対策などもしてもらえるメリットがあります。
なかには非公開求人などを紹介してくれるところもあるので、自分では気づかない企業に出会えるため選択肢や視野が広がるのも心強いポイントです。
さらに、就活が上手くいかない原因には自己分析や企業研究が不足している可能性も考えられます。
就活エージェントでは、企業や業界ごとに自己アピールの仕方やコツを教えてくれるのでぜひ利用してみてくださいね。
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③就活の軸を見直す
先にも述べましたが、内定を獲得できない原因の一つには「有名・人気企業ばかり受けすぎている」ケースが考えられます。
もし上記のような傾向があるのなら、もう一度就活の軸を見直してみるといいでしょう。
どんな業界で働きたいかも大切ですが、自分がどんな風に働きたいのかも考えてみてください。
また、就活をしていくうえでさまざまな条件などがあるでしょうが、希望の中でも優先順位をつけておくことも忘れてはいけません。
全てをクリアする企業はないので、自分が譲れないポイントについて明確にしてみてください。
④面接・書類対策をおこなう
自分がどの段階で良く落ちてしまうのかによっても変わってきますが、一般的に就職活動をしていくうえで重要なのは面接です。
面接では採用担当者は、学生の人柄やこれまでの経験、性格や価値観が社風に合っているかどうかなどを見ています。
したがって面接でよく落とされてしまう傾向のある方は、「自分がきちんと質問された内容に対して受け答えができているか」を振り返ってみましょう。
さらにその答えを用意する前に、企業を求める人物像をしっかり把握し、自分を雇うことでどんなメリットを企業に与えられるかを考えることが必要です。
採用担当者に働いているイメージがつき、なおかつほかの学生との差別化ができれば内定獲得にもつながるはずです。
⑤就活イベントに参加する
「自分に合っている企業や業界が分からない」といった方は、就活サイトやハローワークなどが開催している就活イベントに参加するといった方法もあります。
さまざまな業界や企業一度にたくさん見れる就活イベントでは、これまで自分が注目してこなかったものも知れるので視野を広げるにはうってつけの機会です。
「内定が決まらず、スランプ状態に陥っている」といった方は気分転換にもなりますので、ぜひ積極的に参加してみましょう。
~まとめ~23卒で内定がないからと焦りは不要!就活を見直してみよう
今回は、23卒の学生で内定が出ていない就活生に向けて、内定獲得へのコツや対策についてご紹介してきました。
23卒で内定がないと不安になるでしょうが、決してあきらめる必要はありません。
企業や業界によっては冬の時期でも募集をかけているところもありますし、今後の対策次第では1ヶ月程度で内定獲得も充分目指せます。
ただしこれまでのやり方で上手くいかないのであれば、企業研究や自己分析が足りない可能性があるため、もう一度見直す必要があるでしょう。
「有名・人気企業ばかり受けていないか」「自分の長所を効果的に伝えられているか」などのポイントを踏まえるなど、今回の記事を参考に行動してみてください。