日銀短観(企業短期経済観測調査)の2021年3月調査では、製造業の景況感が大企業から中小企業まで、輸出・生産増のもとで、主に自動車や電気機械・鉄鋼・非鉄金属が改善されて新型コロナ蔓延以前の水準まで回復したと言うニュースが報道されました。
日本の経済を支えているといっても過言ではないのが製造業です。製造業にも自動車・金属・電子機器・食品などさまざまな職種が存在しますが、大手から中小企業まで非常に多くの企業が存在しています。モノづくりを体感したいとメーカー・製造業に転職したいと考えている人には、未経験だと不安になることもあるでしょう。
そこで、製造業の仕事内容や年収、おすすめ求人の選び方、未経験から製造業に転職出来る方法を紹介していきます。
製造業の仕事内容・年収・将来性は?
製造業の仕事内容
製造業には会社の業態によって異なる部分もありますが、本社勤務の「営業」、工場勤務の「製造」「生産管理」「品質保証」「生産技術」といったグループから主に成り立っています。
本社と工場が一体になっている企業もありますし、本社は首都圏や大都市でメインの工場は地方にあるというケースも多くあります。
メーカー本社勤務で顧客を飛び回る営業
製造業の営業は自社商品を幅広く売るために全国や海外に交渉し、競合他社に勝つために知恵を絞り、自社商品のプレゼンをしていきます。工場側の製造ラインとは直接連絡することはあまりないといえますが、工場の進捗を把握している生産管理に納期の確認をしていくことになります。
また、顧客の要望に応えるために、既存商品の改訂や新規商品の開発への打ち合わせを行ったりもします。
万が一品質トラブルが起きた場合、顧客へ直接謝罪に行かなくてなりません。製造ラインのミスで納品が遅れることや、重大クレームが発生したとしても、顧客との窓口になるのは営業職です。
安全と品質、納期が第一の工場勤務
製造業の要となるのが、実際の工場勤務です。安全を第一に考え、生産ラインを動かしている「製造」、注文から納期を逆算し、材料の調達、現場の生産進捗、検査工程後の出荷までを一括で管理している「生産管理」、すべての工程で品質をデータ管理し、客先へ保証している「品質保証」、稼働率向上を目指し、段取り短縮などリードタイム削減や設備保全などを担当する「生産技術」などの部署が存在します。
製造業の年収や将来性 は高め
製造業ではトヨタ自動車が毎年昇給や賞与の基準となりますが、年収は平均400万円前後といえます。会社の規模や年齢によって異なりますが、500万~600万円以上となるケースもあります。
製造業の労働時間は交代勤務で24時間稼働をしている事業所もあり、残業、休日出勤といった時間外勤務も30時間を超える場合もあります。
景気や円高に左右されやすいですが、日本の技術は世界で定評がありますので、将来性は十分といえます。ただし、リーマンショックのように輸出が制限されるようになると、受注が減産し、仕事が無くなって操業短縮に追い込まれるなど、政治にも直結する特色があります。
日本は製造業の国です。戦後から高度成長時代を通じて大きな成長を遂げることができたのは、家電や自動車などの製造業が強かったからこそでしょう。現在も製造業者は日本中に存在し、世界的なメーカーもいくつも存在します。 大手業者は …
未経験から製造業に転職する方法
製造ラインにはスキルや資格は必要なし
製造ラインは基本的に要となりますが、特別なスキルは必要ありません。生産進捗に合わせて設備の段取りをし、製品が加工できる状態にしていきます。あれば有利な資格として、保全技能士2級が挙げられます。その他でいえば、危険物取扱責任者やフォークリフトの免許、電気関連の資格も重宝されます。
工場の規模によって異なりますが、生産も正規社員が行う場合と、派遣社員に請け負わす場合があります。後者の場合は派遣社員を管理監督する必要もでてきます。
品質保証、生産管理、生産技術は、パソコンのスキルや顧客への対応なども必要になるので、現場との折り合いをつける柔軟性も求められます。特に生産技術は機械の特性を理解しないとならないので、設備保全や電機関連の高度な知識も必要となります。
20代では転職歓迎で30歳以降は責任者クラスが求められる
製造業では20代での転職は歓迎される傾向にあります。まだまだ仕事を覚えていける20代は、体力的にも夜勤などの交代勤務に問題ないケースが多いことが挙げられます。一方で30代以降は現場の責任者クラスが歓迎される傾向になりますので、前職で職場のチームリーダーだった場合や、QCサークルでリーダーを任されて目標達成を継続していた人材は重宝されやすくなります。
未経験から製造業に転職、失敗しない転職先の選び方
選んではいけない製造業・メーカー求人の見分け方
未経験から製造業に転職する場合、危険なのが「だれでも簡単にできる仕事」に応募することです。製造業の派遣企業がこのフレーズで応募していますが、正規社員を募集している場合にだれでも簡単にできるとは限りません。
未経験大歓迎で簡単にできる仕事をアピールしている会社は、単純作業を繰り返し、教育を疎かにしていることがあります。どうぜすぐに辞めるからという理由で教えるよりも、生産を止めないように人を募集している会社はブラック企業の確立が極めて高くなります。
おすすめ製造業・メーカー求人の特徴
一方で優良求人の見分けるには、教育プログラムを簡単に説明しているなど、人を育てる風土が備わった企業がおすすめです。企業ホームページでも研修プログラムやカリキュラムが充実している場合には、しっかりと未経験者を育てる風習が備わっていることが分かります。
福利厚生が充実しているかも見ておくべきでしょう。工場が週末も稼働している場合には24時間365日稼働していますので、大型連休が取りにくい可能性もあります。残業手当や休日出勤手当が掲載されているか、募集要項をしっかりと把握しておくことが大切です。
また、近年の製造業は女性の進出を掲げているケースが目立ちます。女性が活躍している職場ではワークライフバランスが整っていることが多くありますので、女性だけでなく男性でも働きやすい環境があるといえるでしょう。
未経験OKかつ条件の良い製造業・メーカー求人を見つける方法
製造業では比較的に未経験OKの求人が多い傾向にあります。しかし、中小企業などを多く掲載しているハローワークでは、無料ということもあって、ブラック企業も多数掲載されています。給与も低く、労働時間も長い求人が掲載されていることもありますので注意が必要です。
求人サイトは24時間いつでも利用することができて便利ですが、その企業の内部情報が分からず、実際に働いてみないことには優良企業か判断できません。未経験歓迎ということですぐに応募してしまうと、いつのまにかブラック企業に就職していたということにも成りかねません。
そこで、自身のキャリアに適しており、求人先の内部情報に詳しい転職エージェントを利用するようにし、ブラック企業を避けるようにつとめましょう。
製造業・メーカーの優良求人を抱えている転職エージェント
転職エージェントは製造業界に特化していることもあり、非公開求人を多数抱えています。担当するキャリアコンサルタントはこれまでの成功例から市場価値を判断してくれますので、自身のキャリアにマッチした求人を紹介してくれます。
転職エージェントは求人先の企業情報も把握していますので、ブラック企業や転職後のミスマッチを防ぐことができます。また、応募書類の添削や面接対策など、転職活動全般をサポートし、採用後の年収交渉まで行ってくれます。転職エージェントでは、これらのサポートを全て無料で利用できる特長があります。
製造系エンジニアから支持NO1のメイテックネクスト
製造系エンジニアの派遣業務を行うメイテックが運営するエンジニア転職に特化したエージェントです。常時10,000件以上の求人があり、そのうちの80%が非公開求人で、メイテックネクストだけの独占求人も豊富です、全国の大手上場企業など、多くの企業人事との接点を有しているため、未経験からの製造業エンジニアを目指す方でも転職成功に導きます。
企業側にも「エンジニアの中途採用はメイテックネクスト」と認識されているので、エンジニアの求人が集まりやすいです。
幅広い年齢(20代後半〜50代まで)の転職をサポートしていて、キャリアアップ、年収アップも希望に沿った理想の転職の成功を支援しています。
※全国対応・土・日・祝日も可能です。
製造業にも強いリクルートエージェント
転職活動を行う上で、大手の転職エージェントを利用したいと考える人も少なくありません。それだけ転職成功例が多くあり、豊富なノウハウが凝縮されているからです。転職エージェントで最大手といえるリクルートエージェントは、全国に拠点を持っていますので、大都市から地方まで20万件を超える非常に多くの求人数を扱っています。
リクルートエージェントは人材業界最大手のリクルートが運営していますので、大手ならではの安心感も備わり、未経験転職では登録しておきたい転職エージェントといえるでしょう。
製造業ものづくりエンジニアの転職におすすめの転職エージェント・転職サイト14社を比較してランキング形式で紹介しています。製造業エンジニアとして年収アップ転職したい人、製造業やメーカーから異業種転職したい人、未経験で製造業エンジニアに転職したい人それぞれおすすめの転職エージェントを紹介します。
まとめ
製造業には本社勤務の営業から、工場勤務の製造・品質保証・生産管理・生産技術といった複数の部署から成り立っています。年収は400万円から600万円まで見込め、未経験でも転職できるケースが多くあります。転職には保全技能士2級の資格を持っていると有利といえます。
誰でもできる仕事を全面に打ち出している企業よりも、人を育てる風土が備わっている企業を狙うようにし、内部の企業情報が伝わりにくいハローワークや求人サイトは避けるようにしてください。
新型コロナウィルスにおける製造業への影響は、変化が激しいですので転職エージェントなどを利用して最新の情報を集めてキャリアにマッチした優良の非公開求人を紹介してもらうようにしましょう。