一度は研究職に興味を持って就職したものの、現実とのギャップに悩んで転職を決意することも珍しくありません。
研究開発に集中して取り組んでいるようで、実際には世間の一般職と同じように人間関係や職場環境、ノルマで仕事を辞めたいと思うものです。
ここでは研究職を辞めたい人の理由やおすすめの転職先、年収を下げない求人の選び方や転職しやすい方法を紹介していきます。
研究職を辞めたい理由は?
固定された人間関係が嫌になる
研究職は淡々と個人の仕事をしているように感じますが、実際には人間関係に悩んでいる人も多くいます。
研究職は固定された人間関係で長期間働くことがありますので、毎日同じ顔ぶれで仕事をしています。一度嫌になった人間関係で毎日働くのは苦痛でしかなく、閉鎖された環境では一般職以上に厳しいといえるでしょう。
研究職では上司との関係もカギになります。評価されにくい上司のもとで仕事をし続けるには無理があり、研究が長引きそうな場合、配置転換という手法もできません。上司に恵まれていると、職場の環境も改善されやすくなりますが、自己の保身や会社の利益を追求するだけの上司の場合、職場の雰囲気には意に介さないケースがあるので、働きにくくなってしまい、研究職を辞めたくなります。
早く結果を出さないといけない重圧が苦しく、打ち切りの可能性もある
研究職は大学のようなレポートを出して終わりという訳にはいかず、必ず企業の利益が求められます。研究開発には一定のコストがかかりますし、何より先行投資といえるので、企業からすれば早く商品や技術を完成させて実用化にしたいところでしょう。
上層部からの重圧は毎日のように感じ、採算が取れないと判断されれば、どれだけ研究に没頭していてもいきなり打ち切られてしまうこともあります。せっかく取り組んできた研究が台無しになってしまうのはやりがいが損なわれ、モチベーションも低下してしまいます。このような重圧から解放されたいと思い、研究職を辞めたくなる理由につながります。
研究職から異業種に転職、おすすめの転職先は?
研究職は重宝されることもある
研究職から異業種に転職する場合、基本的に未経験となります。そのせいで転職に踏み切ることができない人も少なくありません。一般職で自分が同じように輝けるか不安になることがあるでしょうが、企業側からすれば研究職にいた人を嫌がる傾向はあまりないといえるでしょう。
もちろん、何かに没頭する研究職というのは、「柔軟性がなく考えが固い」「頑固そう」「コミュニケーション不足」という負のイメージをとらわれがちです。
しかし、理系の大学入試、研究職の採用試験といった難関を突破してきた優秀な才能というふうに考える企業もあります。自社の社員とは違った考えを持ち、新しい物事を生み出す能力を期待されることあるからです。
知識を求められる専門性の品質管理
たとえ異業種の未経験転職でも、研究者としての知識を活かすことは可能です。薬品関連の研究職では医薬品や医療機器の品質保証に回り、裏方の事務職として働けます。語学のスキルがあれば、医療関連の翻訳も可能といえるでしょう。
食品関連や製造業の研究職でも同じように研究職の高度な知識を活かして、品質管理で専門性を評価されやすくなります。意外といえるかもしれませんが、営業職でも採用されることもあります。人前で話すことが苦手な人もいるでしょうが、専門性の高い高度な知識は担当者との打ち合わせにも効果を発揮することがあります。
むしろ、自社商品の専門知識を有していない営業職の人は、何かにつけて先方からの突っ込んだ質問に答えられなくて困ることもありますから、製薬メーカーや化学メーカーなど、研究職の知識が重宝されることもあります。
研究職から異業種転職、年収を下げない求人の選び方
研究職から異業種転職する場合、まず気になるのがどのような未経験OKの求人があるかといえます。これまで研究職しか経験ない場合、大丈夫といわれても不安になるのは否めません。比較的簡単に未経験OKの求人を探せるのがハローワークや求人サイトといえます。
しかし、企業側からすればハローワークは無料で掲載できる特権がありますので、人の出入りが激しいブラック企業がいつも募集していることもあります。また、求人サイトは掲載料が発生しますが、応募先の実情が判断しづらいので優良求人かどうか見た目ではわかりません。
たとえブラック企業ではないにしても、自身のキャリアにマッチしていないと未経験転職という目でしか判断してもらえず、年収が大幅に下がってしまうこともあります。このことを踏まえると、未経験転職ではキャリアを適正にマッチングし、企業実情を把握している転職エージェントに非公開求人を紹介してもらうのが得策といえます。
転職エージェントを利用してブラック企業を防ぐ
転職エージェントでは企業実情に詳しいキャリアコンサルタントから、自身のキャリアにマッチした非公開求人を紹介してもらえます。自身の市場価値を見出してもらえますので、どの程度年収があるのか判断できます。
また、研究職が苦手な未経験転職の面接や書類に関して、対策を行ってフォローしてくれます。面接日の調整を代行し、研究職の仕事を辞めないで転職活動を行えるのはありがたいといえるでしょう。転職エージェントでは採用後に年収の交渉を代行しますので、今の年収を維持したまま転職することが可能となります。
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製造系エンジニアの派遣業務を行うメイテックが運営するエンジニア転職に特化したエージェントです。業界専門性が高いコンサルタントが全体の半数以上在籍していて技術者が求めるニーズを理解したうえでの転職支援が可能です。
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リクルートエージェント
人材業界最大手のリクルートが大元となっているのがリクルートエージェントです。リクルートエージェントでは、全国に拠点を持っており、非公開求人数は20万件に上ります。研究職の実情に詳しいキャリアコンサルタントも抱えていますので、転職成功例も豊富といえます。
大手転職エージェントですから、転職の取引実績もありますし、多くの企業と接点があります。大手から中小企業まで未経験転職で、どのような異業種が向いているか適正を見てくれるだけでも非常に助かるといえるでしょう。
拠点も全国主要都市に19箇所あり全国を網羅しており、転職サポートの流れもスピーディーなので、今すぐ転職したい人も頼りになります。土日の相談が可能なのも利用しやすいです。
転職エージェントや転職サイトは、CMでもよく見かける通り、非常に多くの種類があります。転職エージェント・サイトの中には、業界や属性に特化したものも存在しており、非常に細分化している領域です。 今回の記事では、理系出身者の …
まとめ
研究職を辞めたい人の特長として、固定された人間関係と閉鎖された職場環境で悩み、早く実用化への重圧から解放されたいということがあります。研究職からの転職先として、医薬品や医療機器関連の品質保証や食品・製造業関連の品質管理など、高度な知識と専門性を活かした仕事に転職しやすくなります。また、営業職でも能力を発揮することができます。
未経験での異業種転職では、キャリアに適していない求人に応募してしまうと、年収が下がる恐れもありますし、ブラック企業に応募してしまうこともあります。これらを防ぐためにも、企業内情報に詳しく、非公開求人を擁している転職エージェントを活用するようにしましょう。