法律の専門家として活躍する弁護士ですが、実は辞めたいと思っている人も少なくありません。重圧が多い仕事ですし、思った以上に仕事が入ってこない人もいるでしょう。
辞めたい理由は人それぞれですが、このまま続けてもモチベーションも上がらないと不安を抱えていることでしょう。そこで、弁護士を辞めたいと思っている人の理由やおすすめの転職先をここで紹介していきます。
弁護士を辞めたい理由は?
人間関係
どこの企業にもいえることですが、弁護士の中でも職場の人間関係に疲れてしまうことがあります。法律の番人ともいえる弁護士ですから、パワハラなどはなさそうな世界ともいえます。しかし、上司との折り合いが悪く、ただでさえ忙しい最中に職場の人間関係が悪化してしまうのは、日頃の疲れを倍増させてしまい、業務に集中することが難しくなってしまいます。
激務過ぎる
弁護士は専門性が高く、書類作成や電話連絡、依頼者との打ち合わせや相談など、時には裁判所への訪問や事務所内での会議もあることから、仕事内容は多忙を極めています。忙しさの割に給料が低いと感じる人も少なくありません。
激務過ぎてプライベートの時間が充実しないこともあり、体調も優れずに辞めてしまいたいと思っている人もいます。時間に不規則なのも弁護士が激務といえる要因となります。
法曹界にもブラック事務所が存在する
弁護士が所属する事務所にもブラック事務所が存在しています。弁護士は黙っていても仕事は舞い込んできません。しっかりと稼ぐには、営業力が要求される職業です。通常の案件を処理している時間の中に、営業を課せられることがあります。
通常業務にもノルマがあり、新規の獲得にもノルマがあると、心身ともに疲弊してしまいます。そのような事業所は労働時間も長く、休日も無い状態が続いていくことが懸念されます。
法律のプロが揃っている事務所で、そのようなブラック経営は無さそうといえますが、社会人経験の浅い若い世代や、年齢的に他の事業所へ転職するのが難しいと考えている人は被害に遭いやすくなっています。
弁護士を辞めるときは長期的な案件を避け、思い切って打ち明けることも大切
勢いに任せて辞めてしまうと、狭い業界ですので経歴を調べられてしまい、なかなか転職も成功しないことがあります。後味の悪い辞め方は避けるべきでしょう。特に弁護士は継続して依頼を受けていることが多くあります。
依頼者に迷惑をかけるような辞めかたも控えるようにしておくべきです。辞めたいという思いが募ってきたら、なるべく長期的な案件を避けるようにしましょう。一年中依頼が多いこともありますから、依頼案件を少なくする努力から始めると良いです。依頼が多くなると辞めるタイミングが難しくなってしまいます。すべての案件が無くなるとは限らないので、ある程度は引き継いでもらう形になるのは仕方ないことでしょう。
辞めるタイミングを逃すと、いつまでも依頼に縛られてしまい、辞めることができなくなってしまいます。時には思い切って行動することも大切です。辞めたいと打ち上げることで、退職願望のある弁護士に継続性のある仕事を任す経営者はいないでしょう。
事務所を辞められない場合は上司からの仕事を拒否して、自分の仕事を減らす
事務所を辞めたいと思ってもできない場合があります。そこで、上司から回される仕事は極力拒否するようにします。上司の命令は絶対ということはありませんので、できないことは無理であるというのを意思表示しておきます。
自分だけでできる仕事を受け入れ、自らが抱え込む仕事を減らしていくように常に心がけていきましょう。法律事務所を退職して、仕事を引き継ぐことに抵抗を感じている人は、なかなか転職の第一歩を踏み出せません。もし転職しても弁護士として継続していく場合、これまでの弁護士仲間と顔を合わすことがある可能性もあります。それが辛いようであれば、他の業界に転職するという決断も必要になっていきます。
弁護士から異業種に転職、おすすめの転職先は?
一般事務や営業の補佐的職業
弁護士の世界は特殊な体制で運営されている所も多く、一般企業で働くことへの懸念の声もなくはありません。
しかし、事務職や営業職、営業事務などの人をサポートする仕事は、弁護士の性質とも似ておりスキルを活かすことができます。
弁護士から異業種転職、年収を下げない求人の選び方
弁護士は一般的なサラリーマンと比べて年収が多い場合があります。しかし、ブラック事務所に努めている場合は、この限りではありません。また、すべての弁護士において年収が高いわけではありません。現在の年収を維持したまま異業種転職するためには、キャリアと求人のマッチングが最重要となります。
企業側は弁護士という資格があれば重宝するでしょうが、弁護士を辞めてしまうことになると、一般社員として見なされ、企業によってはただの未経験者として扱われることもあります。
また、弁護士の仕事をしながらでは、なかなか時間が取れないので、未経験可能の求人を自力で探すのは一苦労です。とはいえ、求人サイトに登録して探すのは時間もかかり、未経験歓迎のブラック企業に捕まる恐れもあり得ます。
ブラック企業に捕まらないためには、未経験者歓迎の非公開求人を多く持ち、企業の内部情報に精通した転職エージェントを利用するのが得策です。
転職エージェントを利用する
転職エージェントは、求人サイトに挙がっていない独自の非公開求人を抱えています。業界に精通したキャリアコンサルタントが、自身の市場価値を見出してくれますので、キャリアにマッチした求人を紹介してくれます。
さらに、転職先の内部事情を把握していますので、ブラック企業への転職を避けることが可能です。転職エージェントは未経験者が苦手とする書類や面接対策をサポートしてくれますし、これらを無料で利用することができます。初めての転職や未経験の転職では、大手転職エージェントを活用するのが望ましいでしょう。
リクルートエージェント
人材業界大手のリクルートグループが運営している転職エージェントで、20万件もの非公開求人を抱えています。転職のノウハウを十分に兼ね揃えたキャリアコンサルタントが常駐し、全国で応対してくれるのも大手の強みといえます。
成功実績も豊富で大手ならではの安心感があることから、未経験者の転職にはおすすめの転職エージェントといえるでしょう。初めての転職活動にも最適なエージェントといえます。
弁護士ドットコムキャリア
登録弁護士数17,000人を超える弁護士ドットコムが運営する、弁護士業界を知り尽くしたキャリアコンサルタントによる弁護士・法務担当者のための転職エージェント。
日本最大級のネットワークによる、キャリアプラン、面接対策、求人相場、求人紹介までスピーディーで強力なサポートと代表弁護士の人柄や法律事務所の特徴など、求人票からは分からない職場のリアルな情報も把握できます。
全国対応、秘密厳守です。
弁護士・弁理士の転職におすすめの転職エージェント・転職サイト30社を比較してランキング形式で紹介しています。弁護士・弁理士として年収アップ転職したい人、弁護士・弁理士から異業種転職したい人、未経験で弁護士・弁理士に転職したい人それぞれおすすめの転職エージェントを紹介します。
まとめ
弁護士を辞めたいと思う人は人間関係や仕事の激務によって、プライベートが充実しないことや給料面で不満を抱えていることがあります。弁護士事務所もブラックが存在していますので、労働時間が長くて休日も少なく、弁護士なのに営業ノルマがあるケースもあります。
弁護士を辞めたい人はタイミングを逃さず、自らが抱えていく仕事を減らしていくようにしましょう。また、事務職や営業職など人をサポートするような異業種への転職も視野に入れて、未経験でも採用してもらえる企業を探したほうが良いです。弁護士の仕事をしながらでは大変なので、転職エージェントを利用するのがおすすめです。