女性が正社員として働く環境は年々変化しており、40歳になってから正社員を目指す女性も増えてきています。

しかし、年齢や経験が気になり、就職活動に不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

2023年度の総務省統計局による調査(※1)では、女性の正規職員及び従業員数は1,267万人という結果が出ており、年々増加傾向にあります。

また、厚生労働省が発表している「令和4年版働く女性の実情」(※2)では、正社員や正職員として働く女性の平均年齢は40.8歳で、多くの女性が40歳でも正社員として働いていることがわかります。

この記事では、40歳の女性が正社員を目指す主な理由や、就職活動を成功させるためのポイントなどをわかりやすく解説します。
就職活動で活用できる求人情報なども一部ご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。

※1:(総務省統計局)労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)平均結果の概要
※2:(厚生労働省)令和4年版働く女性の実情

40歳の女性が正社員になるのは難しいのか

一般的に、40歳を過ぎると正社員になるのは難しいといわれることがあります。
40歳という年齢で就職するには、経験やスキルが求められるためです。

また、40歳を過ぎると求人数が減ってしまうことも理由の一つです。
40歳の就職が難しいといわれる理由について、詳しく解説します。

求められるスキルや経験が高い

40歳の女性が就職する際、企業側は高いスキルや経験を求めます。

20代や30代であれば、ポテンシャルを重視して採用し、コストをかけて教育をする企業が多いです。
一方で、40歳の女性に対しては、人生経験が豊富で高いスキルを身につけている人材へのニーズが高い傾向があります。

結果として、これまで社会人経験がない方やブランクのある方の場合は、就職が難しくなります。
また、未経験の業種や職種への就職も難しい傾向があります。

応募できる求人数が少ない

20代や30代に比べて、40歳という年齢は定年退職までの在職期間が短くなります。
また、採用企業側は経験やスキルが少なくてもポテンシャルを持つ若手を採用して育成したいという意向があります。

本来、求人を出す際に年齢制限をかけることは法律で禁止されていますが、「長期人材育成のため」という理由があれば、年齢に制限をかけて求人を出すことができます。

このような理由から、40歳女性が応募できる求人は少なくなっています。

上司が年下で働きにくい

40歳の女性が正社員として採用されえた場合、上司が年下になる可能性は十分考えられます。

上司からすると、年上の部下ということで指示を出すことに遠慮が生まれる可能性があります。
採用された側としては、人生経験が長いことで自分なりの考え方が確立していると、上司の指示に違和感を覚えることもあるでしょう。

年齢差が原因で、お互いが悪い方向に意識してしまうことで、働きづらい環境になる場合があります。

40歳の女性が正社員を目指すためにすること

40歳の女性が正社員を目指すには、求められるスキルや経験を埋める必要があります。
また、少ない求人数の中から自分に合うものを探し出し、採用を勝ちとらなくてはいけません。

正社員という立場を勝ち取るために、まずは自分のことをしっかりと把握することから始めることが大切です。

キャリアの棚卸し

求人に応募するとき、自分のやりたい職業よりも培ってきた経験を活かせる仕事の方が、正社員として採用される確率は高いです。
また、即戦力として認めてもらえる可能性もあります。

まずは、これまで自分が培ってきたスキルや経験など、キャリアの棚卸しをしましょう。
一つづつ確認をして、自分のキャリアが活かせる仕事について的を絞ることで、正社員への道が近くなります。

応募するときに説得力のある説明ができるように、スキルや経験を身につけられた理由も、同時に考えることがポイントです。

年齢の強みを洗い出す

40歳という年齢は、就職の際に不利になる場合があるのは事実です。
一方で、若者にはない豊富な人生経験があります。

スキルや実務経験が少ない場合でも、内容や説明の仕方によっては就職活動で立派な説得材料になります。

キャリアの棚卸しをするときに、自分が仕事以外で経験し、仕事で活かせることがないか過去に遡って洗い出してみることもおすすめです。

明確な目標設定

「なんでもいいから正社員になりたい」といった漠然とした目標では、就職活動の成功率は下がってしまいます。
また、就職に成功しても、違和感を感じ、すぐに退職してしまうリスクが高いです。

なぜ正社員になりたいのか、自分の持つスキルや経験で何がしたいのかなど、具体的な目標を作ることが大切です。

40歳の女性が正社員になる方法

40歳の女性が正社員の求人を見つけるには、以下のような探し方がおすすめです。

40歳の女性が正社員になる方法
  • 40代に強い求人サイトで探す
  • 女性に特化した求人サイトで探す
  • 資格を活かせる求人を探す
  • 転職エージェントを活用する
  • ハローワークを活用する

それぞれ解説しつつ、おすすめの求人サービスもご紹介します。
転職サイトになりますが初めて正社員に応募する方でも活用できるので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

40代に強い求人サイトで探す

インターネットで検索すると、さまざまな求人サイトが表示されます。
求人サイトには年齢に関係なく求人情報を掲載しているものが多く、40歳という年齢でも応募できる求人を探すのにたくさんの手間と時間が必要です。
また、求人情報には法律上年齢制限をかけることができないため、40歳でも募集条件に当てはまるか判断が難しいケースもあります。

一方で、年齢に特化した求人サイトを活用すれば、募集条件の年齢を気にすることなく求人を探すことができます。

リクナビNEXT
  • 「40代活躍中」での検索ヒット数がトップクラス
  • 検索条件が豊富で自分に合った募集を探しやすい
リクナビNEXT
  • 「未経験歓迎」や「40代活躍中」といった求人情報が豊富
  • メールやスケジュールの管理といったサポート機能が充実

女性に特化した求人サイトで探す

通常の求人サイトは性別に関係なく求人情報が掲載されています。
一方で、女性に特化した求人サイトは、名前の通り女性に向けた求人情報を掲載しています。

一般的な求人サイトと比較すると求人数は減りますが、女性を採用したい企業の情報を掲載しているので、応募する際の検討がしやすいことがメリットです。
また、残業時間や女性社員の割合といった女性ならではの知りたい情報が多く掲載されていることも、おすすめしたいポイントです。

マイナビ転職女性のおしごと
  • 「女性歓迎」や「女性活躍中」といった女性の求人に特化
  • 求人大手のマイナビが提供するサポートの利用が可能
エン転職WOMAN
  • 求人数は少ないが社風など検討材料になる情報を多く掲載
  • 関東圏の求人がほとんどのため他の求人サイトとの併用がおすすめ

持っている資格を活かせる求人を探す

資格を持っている方の場合は、資格を活かせる業種に特化した求人サイトで探すのもおすすめの方法です。
特に、介護や保育士など、ニーズの高い資格を持っている方は他のサイトと併用して探してみるのもいいのではないでしょうか。

無資格でも応募が可能な業種もあるので、やってみたい業種があるなら、検討してみるのも一つの方法です。

介護ワーカー
  • 介護業界に特化した求人サイト
  • 保有している資格やスキルにおいうじた検索が可能
マイナビ保育士
  • 専任アドバイザーのサポートを受けられる
  • スマホによるオンライン選考準備や対策ができる

転職エージェントを活用する

自分に合った求人情報を、一人で探すことはとても労力が必要です。
また、棚卸しをしたスキルや経験、強みはあくまでも自分自身の主観によるものです。
一人での就職活動に不安を抱いたり、行き詰まりを感じたりしたときは、転職エージェントの活用も検討してはいかがでしょうか。

「転職」と名前がついていますが、転職という条件以外の方でも活用することができます。
例えば、結婚後に退職した方や出産を機に退職した方など、ブランクのある方にはおすすめです。

登録をすれば、希望条件に合った求人情報の紹介や、採用に向けたさまざまなサポートを受けることができます。

ハローワークを活用する

ハローワークも、40歳の女性が正社員を目指すうえでおすすめできるサービスです。
就職困難者の支援を行うことが、ハローワークの役割だからです。

ハローワークは就職に不安や悩みを抱える人を支援する機関なので、経歴などを問わず相談することができます。
一方で、企業がハローワークに求人を出すのは無料のため、求人情報の質には注意が必要です。

ハローワークを利用するときは、一般の求人サービスと併用することをおすすめします。

40歳の女性でも正社員になることは可能

40歳の女性が正社員になるための就職活動を成功させるためには、しっかりとした自己分析と明確な目標設定が重要なポイントです。

自己分析や自分の適性がわからない場合は、無理に一人で就職活動を行う必要はありません。
転職エージェントやハローワークなど、第三者によるサポートを活用することも一つの方法です。

自分に合った就職活動の方法を見つけて、ぜひ正社員としてのキャリアをスタートしてください。