「31歳で転職4回目は、多いのではないか」「企業から厳しい目で見られるのではないか」と不安を感じる人も多いでしょう。

確かにリクナビNEXTのアンケート調査によると、転職回数は3回目から「多い」と感じる採用担当者の割合がもっとも高いです。

31歳で転職4回目となると、さらに厳しい目で見られる可能性があります。

本記事では企業の採用担当者が「31歳で4回目の転職」に対して抱く印象の現実を解説します。

また、30代の平均的な転職回数や、31歳の4回目の転職を成功させるコツも確認していきましょう。

本記事の結論【31歳で4回目の転職は多い?厳しい?】
  • 31歳で4回目の転職は、採用担当者から「多い」と思われる可能性が高い。転職は可能だが、苦戦する可能性がある。
  • 採用担当者が多いと感じやすい転職回数は、「3回目」から。
  • 特に1~4社目で短期離職している人や、これまでのキャリアに一貫性がない人は不利。
  • 面接や書類選考では、「転職理と志望動機」「これまでのキャリア」に一貫性を持たせることが重要。

関連記事:30代におすすめの転職サイト10選!選び方のポイントも解説

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31歳で転職4回目は多い

結論、31歳で転職4回目は「多い」です。

企業の採用担当者から、「またすぐに辞めるのではないか」とネガティブな印象を抱かれる可能性があります。

転職4回目を「多い」と感じる採用担当者は66%

転職回数を何回から多いと感じるか

出典:リクナビNEXT「転職回数が多いと不利?年代別の転職回数と採用実態」

転職4回目を「多い」と感じるかどうかは、採用担当者の考え方によります。しかし一般的な感覚だと、「31歳で4回目の転職」は、転職回数が多いです。

2017年に、リクルート株式会社が運営する『リクナビNEXT』は、企業の採用担当者を対象に「転職歴は何回目くらいから気になるか?」というアンケート調査を実施しています。結果は以下の通りです。

気にならない
15%
1回目
2%
2回目
8%
3回目
40%
4回目
16%

このアンケート調査でもっとも多かった回答は、転職回数が「3回目」から気になる、というものでした。

転職回数が「4回目」から気になると回答した採用担当者の割合は、16%です。

この調査の結果から考えると、採用担当者のうち全体の66%は、転職回数が4回目だと「多い」と感じます。

31歳で1~2回目の転職なら問題になりにくいですが、4回目となると、厳しく審査される可能性が高いです。

30代の平均転職回数は0回~2回

30代の転職回数

出典:リクナビNEXT「転職回数が多いと不利?年代別の転職回数と採用実態」

リクナビNEXTが2017年に実施した同調査によると、30代の平均転職回数は0回~2回です。これまでに4~5回以上の転職を経験している30代の割合は、5%という結果でした。

30代の平均転職回数から考えても、31歳で4回目の転職を希望している人は、企業に「転職回数が多いリスキーな人材」と思われてしまう可能性が高いでしょう。

特に「31歳」という年齢は、30代の中でもまだ若いです。20代の結果から考えても、転職回数が多いという印象を抱かれます。

関連記事:31歳で転職3回目は多い?厳しいと言われる理由や30代の平均転職回数・成功のコツを解説

31歳で4回目の転職が厳しいと言われる理由

31歳で4回目の転職が難しいと噂される原因は、下記の通りです。

30代の転職では即戦力が求められるから

31歳で4回目の転職が厳しいと言われる理由は、30代の転職では転職先で「即戦力」になれることが重要だからです。

31歳ですでに4回目の転職を経験している人は、1社ごとの在籍期間が短く、十分なスキルを習得できていない可能性があります。今まで業種や職種を変えてきたがためにキャリアが浅い、というケースも珍しくありません。

しかし30代の転職では、これまでの経験・実績が重視されます。これが、「31歳で4回目の転職」を厳しくしている大きな要因です。

30代の転職で企業から求められる即戦力とは
  • 業界・職種のスキル
  • マネジメント経験やリーダー経験

    20代であればまったくの未経験でも、今後の伸びしろに期待したポテンシャル採用が積極的に行なわれています。

    しかし31歳の場合、未経験でのポテンシャル採用は減ってしまいます。伸びしろや教育しやすさなどの面で、20代に劣っていると判断されるためです。

    企業側は30代を雇うのであれば、その業界・職種で、一定の経験を積んでいることを期待します。

    もちろん、31歳未経験で応募できる求人はあります。しかし「20代まで」の年齢制限に引っかかって応募できないケースも増えてくる点に注意が必要です。

    短期離職のリスクが高いと思われるから

    31歳ですでに転職が4回目の人は、各企業における在籍期間が必然的に短くなります。

    採用担当者から「会社に不満を抱えやすい人なのではないか」「採用しても、またすぐに辞めてしまうのではないか」というマイナスナな印象を持たれやすいです。その結果、採用を見送られてしまうことがあります。

    特に数ヶ月~1年程度で退職した経験がある人や、直近の勤務先を短期離職しようとしている人は、厳しい目で見られやすいです。

    関連記事:転職したいけど怖い30代が取るべき行動とは?不安の理由や対処法を解説

    31歳で4回目の転職が多いと見なされないケース

    31歳で4回目の転職は、基本的に厳しいです。しかし『リクナビNEXT』のアンケート調査は、15%の採用担当者が「転職回数は気にならない」と回答しています。

    31歳で4回目の転職が多いと見なされない主なケースは、以下の通りです。

    納得のいく転職理由がある

    書類選考や面接で厳しく見られるポイントは、31歳で4回目の転職をすることになった理由です。

    転職理由を通じて、キャリアプランに一貫性があるか、自分の成長のために転職してきたかどうかが問われます。

    また31歳は、結婚や出産などのライフイベントによって、やむをえず転職することが多い年代です。

    子育てや夫の転勤といったやむを得ない事情があれば、転職回数が多くても、考慮してもらえる可能性があります。

    転職回数が不利になりにくい業界・職種

    転職回数の多さが不利になりにくい業界・職種も存在します。

    たとえばエンジニアは、自分の成長や年収アップを求めて転職する人が多い職種です。

    専門スキルの有無が重要な仕事では、31歳で4回目の転職でも、比較的不利になりにくいと言えます。

    人手が不足している

    近年、人手不足の企業が増えています。人手不足の企業では、「31歳で4回目の転職」でも、問題視されないことがあります。

    ただし転職回数を気にしない企業は、人が定着しない理由を抱えているブラック企業かもしれません。

    入社前に、企業の口コミや労働条件をしっかり確かめておきましょう。

    31歳で4回目の転職を成功させるコツ

    31歳で4回目の転職となると、企業から厳しい目で評価されてしまい、転職活動がうまくいかないこともあります。

    特に短期離職を繰り返してきたスキルがない人や、空白期間が長い人などは、4回目の転職活動で苦戦しやすいです。

    31歳が4回目の転職を成功させるには、次のコツを押さえましょう。

    一貫したキャリアプランに基づく転職理由と志望動機、そして即戦力になれるスキルのアピールが重要です。

    1~3回目の転職理由も答えられるようにしておく

    31歳で4回目の転職を希望している人に対して、企業は「なぜこんなにたくさん転職することになったのか」と疑問を抱きます。

    転職回数が多い人にとって、「採用担当者を納得させる転職理由」はとても重要です。

    今の会社から転職しようと思っている理由だけではなく、過去1~3回目の転職理由も、遡って聞かれる可能性があります。答えられるように準備しておきましょう。

    1~4回目の転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

    1~4回目の転職理由を答えるときは、転職理由と志望動機の一貫性が重要になります。

    転職理由と志望動機の一貫性とは、転職希望者が会社を辞める理由と、その会社に応募した理由が一致しているかどうかです。

    たとえば「希望の知識やスキルを身に付けることが難しい」という理由で退職を検討しているのに、志望動機が「会社の理念に共感した」だと、採用担当者はちぐはぐで一貫性がない印象を抱きます。

    「前の会社で実現できなかったことが、応募先の企業では実現できる」というストーリーで話すように心がけてください。

    キャリアプランを整理する

    一貫性がある転職理由と志望動機を考える際は、まずキャリアプランを整理しましょう。

    自分が理想とするキャリアプランがはっきりしていれば、過去1回目・2回目・3回目の転職が、いずれも自分が描いている理想のビジネスパーソンに近づくための転職だったと伝わります。

    31歳で4回目の転職でも、一貫したキャリアプランに基づいた行動なら、ポジティブに受け取ってもらえる可能性があるでしょう。

    反対に、キャリアプランに一貫性がない回答は、避けるべきです。

    たとえば3回目の転職理由が「やりたい仕事ができなかった」、4回目の転職理由が「異業種に興味を持った」という内容だと、「目的意識があいまいな人」だと思われてしまいます。

    過去の反省点や転職回数は正直に伝える

    一貫したキャリアプランに基づいた転職理由と志望動機を伝えたくても、「実際、キャリアプランが曖昧だった」という人もいます。

    過去の転職に対する反省点があるなら、時には素直に認めることも重要です。その反省をもとに、4回目の転職を前向きに検討していると強調します。同じ失敗は繰り返さないと伝えることが大切です。

    また4回目の転職だということも、偽らず正直に伝えましょう。

    前向きな転職理由を話す

    31歳で4回目の転職をするときは、前向きな転職理由を話しましょう。

    前向きな転職理由の例
    • より大きな仕事ができる会社で、成長したい
    • より幅広い業務に携われる企業で働きたい

    「年収が低い」や「人間関係」などのネガティブな理由で転職を検討しているとしても、ポジティブに言い換えることが大切です。

    また、人や環境のせいにする他責思考な転職理由は避けましょう。

    関連記事:30代女性におすすめの転職エージェント比較ランキング10選!30代女性の転職は難しいのか転職事情も解説

    経験やスキルをアピールする

    企業は31歳の転職希望者に、今までの職歴で身につけてきた経験やスキルを期待しています。

    転職回数が多くても、実績や高度な資格・スキルがあれば、マイナスイメージを払拭しやすいです。

    まずは転職サイトを通じて、希望する業界・職種の求人を検索してみてください。各企業がどのようなスキルや経験を求めているか、把握できます。企業が求めているスキルに応じてアピール内容を考えれば、内定獲得率が上がるでしょう。

    在職中に転職活動を進める

    できるだけ今の仕事を続けながら転職活動をしましょう。

    「今すぐにでも会社を辞めたい」と考える人も多いですが、31歳で4回目の転職となると、企業から厳しい目で見られます。

    転職先がすぐには決まらないリスクを考慮して、在職中に転職活動をしたほうがいいでしょう。

    関連記事:31歳で2回目の転職は厳しい?30代前半転職の現実や注意点・成功のコツを解説

    31歳で4回目の転職を成功させたい人におすすめの転職サイト・エージェント

    31歳で4回目の転職をするかどうか迷っている人も、まずは転職サイトに登録することをおすすめします。

    転職サイトでは、どんな求人があるのか確認可能です。また、登録しておくだけで企業からスカウトが届くこともあります。

    さらに、転職エージェントへの登録もおすすめです。転職エージェントとは中途採用向けの求人紹介サービスで、応募書類の添削や面接対策も実施してくれます。

    転職エージェントのサポートは、すべて無料です。「4回目の転職をするべきか」というところから相談に乗ってくれます。また、31歳4回目の転職で重要な「転職理由」「志望動機」「キャリアプラン」などについても、無料で相談できるので、ぜひ活用してください。

    31歳で4回目の転職を成功させたい人におすすめの転職サイト・転職エージェントは、以下の3社です。

    転職サービス名 doda JACリクルートメント パソナキャリア
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