31歳で転職3回目は多い？厳しいと言われる理由や30代の平均転職回数・成功のコツを解説

「31歳で3回目の転職は、多いのではないか」「企業からマイナスな印象を持たれてしまい、転職活動が厳しいのではないか」と不安を感じる人も多いでしょう。

確かにリクナビNEXTのアンケート調査によると、転職回数が3回目を超えた場合、「多い」と感じる採用担当者は50%です。

しかし31歳は、企業からの需要が高い年代でもあります。

総務省統計局『労働力調査』（2023年）によると、「25歳-34歳」で転職した人の割合は全体の転職者の25％でした。転職者全体の中でも、転職の例が多い年代です。

31歳で3回目の転職は、採用担当者から厳しい目で見られることもありますが、決して不可能ではありません。

本記事では企業の採用担当者が「31歳で3回目の転職」に対して抱く印象や、31歳の平均的な転職回数を解説します。また、31歳の3回目の転職を成功させるコツもご説明します。

関連記事：30代におすすめの転職サイト10選！選び方のポイントも解説

31歳で転職3回目は多いのか

結論、31歳で3回目の転職は、企業から「多い」というネガティブな印象を抱かれる可能性があります。

30代の平均転職回数は0回～2回です。これまでに3回以上の転職を経験している30代は、「8%」という調査結果が出ています。

転職3回目を「多い」と感じる採用担当者は50％

出典：リクナビNEXT「転職回数が多いと不利？年代別の転職回数と採用実態」

「31歳で3回目の転職」を多いと感じるかどうかは、採用担当者によりますが、一般的には「多い」と思われてしまう可能性が高いです。

2017年に、リクルート株式会社が運営する『リクナビNEXT』は、企業の採用担当者を対象に「転職歴は何回目くらいから気になるか？」というアンケート調査を実施しています。結果は以下の通りです。

このアンケート調査によると、転職回数が「3回目」から多いと感じる採用担当者は40%、「1回目」でも気になる採用担当者は2%、2回目は8%でした。

この割合を合計すると、50%です。つまり採用担当者のうち、全体の50%は、転職3回目を「多い」と感じます。

31歳で1～2回目の転職なら問題になりにくいですが、3回目以降からは不利になりやすいので、注意が必要です。

とはいえ、近年の各企業は若手不足・人手不足の傾向です。「31歳で3回目の転職」を気にしない企業は増えています。『リクナビNEXT』の同アンケート調査では、15％の採用担当者が「転職回数は気にならない」と回答しました。

また、30代は結婚や出産などのライフイベントによって転職することが多い年代です。子育てや夫の転勤といったやむを得ない事情があれば、考慮してくれる採用担当者もいます。

さらに、エンジニアや看護師のような、スキルさえあれば転職回数が不利になりにくい業界・職種も存在します。

30代の平均転職回数は0回～2回

出典：リクナビNEXT「転職回数が多いと不利？年代別の転職回数と採用実態」

30代の平均転職回数から考えても、「31歳で3回目の転職」は、企業に「多い」と思われてしまう可能性が高いです。

リクナビNEXTが2017年に実施した同調査によると、30代の平均転職回数は「0回～2回」ほどでした。

これまでに3回以上の転職を経験している30代の割合は、8%です。30代の47%は、一度も転職していません。

「30代の平均転職回数は、2回～3回ほど」と言われることもありますが、3回以上の転職を経験している30代は、1割にも満たない結果が出ています。

30代の中でもまだ若い「31歳」で3回目の転職をした人は、20代の結果から考えても、特に少数派だと推測できるでしょう。

31歳で3回目の転職が厳しいと言われる理由

31歳で3回目の転職が難しいと噂される原因は、下記の通りです。

30代の転職では即戦力が求められるから

30代の転職では、能力の高さやこれまでの実績が重視されます。採用された後に、即戦力になれるかどうかで合否を判断されることが多いです。

20代であればまったくの未経験でも、ポテンシャル採用が積極的に行なわれています。若い人材は、「将来的に長く働ける」「知識の吸収力がある」「前職の企業文化に染まりきっておらず、上司よりも年下のため、教育しやすい」と評価されるためです。

しかし31歳は、20代よりも将来的に働ける年数が短いです。吸収力や教育しやすさなどの面でも、20代に劣っていると見なされます。そのため、企業側は30代を雇うのであれば、その業界・職種で、一定の経験を積んでいることを期待するのです。

スキルや経験が不足している31歳は、転職で苦戦しやすくなります。未経験者歓迎の求人に応募しようと思っても、「20代まで」の年齢制限があるケースも多いので、注意が必要です。

不満を抱えやすい人だと思われるから

31歳で3回目の転職となると、採用担当者から「会社や業務に不満を抱えやすい人」だという印象を持たれやすくなります。

書類選考や面接でストレス耐性に対するマイナスなイメージを払拭できなければ、採用を見送られてしまう可能性が高いです。

短期離職のリスクが高いと思われるから

31歳ですでに転職3回目の人は、各企業における在籍期間が短いです。

企業の採用担当者から、「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」とマイナスなイメージを抱かれやすくなります。

短期離職のリスクが高いと判断された結果、採用を見送られる可能性が高いです。

特に3回目の転職を検討している31歳の中でも、今までに数ヶ月～1年程度で退職した経験がある人は、厳しい目で見られます。

また、直近の在籍期間の長さも重要です。たとえば「1社目では8年以上働いたが、2社目は2年、3社目は半年で辞めた」というような、直近で短期離職している人は、転職で不利になりやすい傾向があります。

希望条件が多くなりやすいから

家庭を持っている31歳や、前職でキャリアを積んできた31歳は、転職先に求める条件が多くなりやすいという特徴があります。これも、31歳で3回目の転職が厳しいと言われる理由のひとつです。

たとえば結婚している31歳の場合、20代の頃は興味や関心に応じて柔軟に仕事を選んできたとしても、「家族のために最低でもこれくらいの年収は必要」「転勤はできない」「土日祝休みで残業なしの仕事がいい」などのさまざまな希望条件が出てきます。

また、自分が良いと思った求人でも、家族から条件面で反対されてしまう可能性があります。

関連記事：転職したいけど怖い30代が取るべき行動とは？不安の理由や対処法を解説

31歳で3回目の転職を成功させるコツ

31歳で3回目の転職となると、企業から「転職回数が多い」と思われやすいです。厳しい目で評価されてしまい、転職活動がなかなかうまくいかないこともあります。

特にスキルがない人、短期離職の経験がある人、空白期間が長い人などは、転職活動で苦戦しやすいです。

しかしコツを押さえれば、31歳の3回目の転職は、成功させられます。

転職理由と志望動機に一貫性を持たせる

転職回数が多い人ほど、書類選考や面接では「どんな目的意識を持って転職を検討しているのか」が重要になります。

転職理由を伝えるときの基本は、自分が理想とするキャリアプランを整理し、「転職理由」と「志望動機」に一貫性を持たせることです。

「前の会社で実現できなかったことが、応募先の企業では実現できる」というストーリーで話すと、スムーズに伝わります。

前向きな転職理由を話す

31歳で3回目の転職を考えていることに対して、「不満を抱きやすい人なのではないか」というマイナスイメージを抱く採用担当者は多いです。「転職理由」を話すときは、マイナスイメージを払拭するような、前向きな回答が求められます。

転職理由を伝えるときは、前職での不満を他人のせいにしないでください。他責思考な人や転職理由がネガティブな人は、企業から好まれません。

転職回数は正直に伝える

転職回数について嘘をつかないようにしましょう。

過去の転職に対して、反省点があるのであれば、素直に認めることも大切です。

過去の反省をもとに、次の転職を前向きに検討しているのだと強調すれば、意欲的な姿勢を伝えることができます。

1～2回目の転職理由も答えられるようにしておく

31歳で3回目の転職では、1～2回目の転職理由も聞かれる可能性があります。

特に短期離職している場合や、業界・職種を変えている場合は、理由を聞かれる可能性が高いです。

過去の転職理由も答えられるように、しっかり準備しておきましょう。

1～3回目の転職理由に一貫性を持たせる

31歳で3回目の転職をするなら、過去すべての転職理由に一貫性を持たせましょう。

1回目・2回目・3回目の転職が、いずれも自分が描いている理想のビジネスパーソンに近づくための転職であると伝われば、転職が31歳で3回目でも、ネガティブな印象を与えにくくなります。

「目的意識を持って行動している人」というポジティブな評価にも繋がるでしょう。

反対に、一貫性がないと思われてしまう回答は、避けるべきです。

たとえば1回目は「ワークライフバランスを大事したかった」3回目は「年収を上げたかった」という転職理由だと、「目的意識があいまいな人」だと思われてしまいます。

在職中に転職活動を進める

今の仕事を辞めてから転職活動をするのではなく、続けながら転職活動をしたほうがいいでしょう。

31歳で3回目の転職となると、転職回数の多さが企業から厳しい目で見られることも少なくありません。転職先がすぐには決まらない可能性があります。

内定をもらう前に仕事を辞めてしまうと、生活に必要なお金が不足し、妥協した転職先を選んでしまう可能性があります。

また、なかなか転職先が決まらなかった場合、空白期間が採用選考においてマイナスポイントとなるリスクもあるでしょう。

働きながら転職活動を行ったほうが、心に余裕を持つことができます。

すでに空白期間が長くなっている人は、次の内容を参考にしてください。

転職回数が不利にならない業界を選ぶ

31歳で3回目の転職をスムーズに進めたいなら、「転職回数が不利にならない業界」を選ぶ方法もあります。

転職回数が不利にならない業界とは、人材不足の業界や、転職回数よりもスキルが重要な業界です。

たとえばIT業界や介護業界、建設業界などは、人手が不足しています。転職回数が多くても不利になりにくいです。

経験やスキルをアピールする

企業が31歳の転職希望者に期待するものは即戦力、つまり経験やスキルです。

転職回数が多くても、経験やスキルをしっかりアピールできれば、マイナスなイメージを払拭できます。

転職サイトで希望する業界・職種の求人を検索し、各企業がどのようなスキルを求めているか、把握しておきましょう。企業が求めているスキルに応じてアピール内容を考えれば、採用につながる可能性が高まります。

自分の市場価値を把握する

31歳で3回目の転職をするなら、まずは転職サイトや転職エージェントに登録して、自分の市場価値を把握するところから始めましょう。

さまざまな求人を見れば、自分の経験で応募できる求人の年収相場や、現在の自分に足りないスキルなどが見えてきます。

特に「doda」のようなスカウトが届く転職サイトは、自身の市場価値の把握に役立つのでおすすめです。会員登録しておくだけで、自分の経歴を見た企業からオファーが届きます。

転職サイトに登録したからといって、すぐに転職しなければいけないわけではないので、ぜひ活用しましょう。

関連記事：31歳で2回目の転職は厳しい？30代前半転職の現実や注意点・成功のコツを解説

31歳で3回目の転職を成功させたい人におすすめの転職サイト・エージェント

31歳で3回目の転職をするなら、まずは転職サイトに登録して、どんな求人があるのか見てみましょう。

また、転職エージェントへの登録もおすすめです。転職エージェントは、求人紹介や応募書類の添削、面接のサポートを実施してくれます。

転職エージェントのサポートはすべて無料です。「3回目の転職をするべきか」というところから相談に乗ってくれるほか、31歳3回目の転職で重要な「転職理由」についても、無料でアドバイスが受けられます。ぜひ活用してください。

31歳で3回目の転職を成功させたい人におすすめの転職サイト・転職エージェントは、以下の3社です。

※2024年11月時点の公開求人数を掲載しています。

doda

dodaはCMでも有名な、全国対応の大手転職サイトです。20代や30代の利用者が特に多いので、31歳の転職でもおすすめできます。

dodaの強みは、求人数の多さです。2024年11月時点で259,390件もの求人が公開されています。エージェントサービス登録者限定で紹介してもらえる非公開求人も含めると、約29万件もの選択肢があるので、細かい希望条件に合う転職先を見つけやすいです。

さらにdodaでは、会員登録しておくと、通常の書類選考が免除された「面接確約」のスカウトが届くこともあります。転職のプロに無料相談も可能です。

31歳で3回目の転職をするかどうか迷っている人も、会員登録だけでも済ませておくことをおすすめします。

dodaの詳細
会社	パーソルキャリア株式会社
住所	〒100-6328 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27F

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JACリクルートメント

JACリクルートメントは、ハイクラス向けの好条件な求人を取り扱う転職エージェントです。30代や40代に向けた求人が多く集まっています。

JACリクルートメントの強みは、オリコン顧客満足度ランキング「ハイクラス・ミドルクラス転職」において、6年連続1位を獲得していることです。「利用のしやすさ」「担当者の対応」「紹介求人」などの各項目で高い評価を得ています。

さらに、世界11カ国に34拠点を構えている点も特長です。外資系企業や日系大手企業、さらには海外の優良企業も紹介してもらえます。専門性の高い担当に相談したい人や、そろそろひとつ上のステージを目指したい31歳におすすめです。

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会社名	株式会社ジェイエイシーリクルートメント
住所	〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目105 神保町三井ビルディング

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パソナキャリアの強みは、経験者向けの転職エージェントの中でも、公開求人数が2024年11月時点で34,530件と多いことです。31歳の転職では、20代の頃よりも家庭の事情や年収に関する希望条件が多くなる傾向ですが、パソナキャリアなら細かな要求に応えられる求人が揃っています。

31歳で3回目の転職に関するQ&A

31歳で3回目の転職を検討している人からは、次の質問がよく寄せられます。

31歳の転職は何回目から多い？

31歳の転職は3回目から多いと見なされることが多いです。

中には「スキルさえあれば、何回転職していても構わない」と考える企業や、転職が珍しくない業界も存在します。

しかし基本的には厳しい目で見られやすいので、一貫性のある退職理由と転職理由を準備しておきましょう。

31歳で3回目の転職は多すぎ？

30代の平均転職回数は0回～2回なので、確かに3回目となると、厳しい目で見られやすくなります。

しかし31歳で3回目の転職は、「多すぎ」ではありません。面接官を納得させる転職理由があれば、採用してもらえる可能性はあります。

また、どんなキャリアやスキルがあるかも重要です。

31歳で未経験・異業種に転職は厳しい？

31歳未経験で異業種に転職は可能です。たとえ3回目の転職でも、採用される可能性はあります。

ただし、業界・職種によっては厳しいです。

たとえば事務、営業、IT系、建設系、接客・サービス系、介護系の職種なら、31歳未経験でも応募できる求人が多く見つかります。

一方、「大手企業」「商社」などの狭き門とされる転職先を志すのであれば、難易度は上がります。

もし31歳未経験で応募できる求人が少ないと感じたら、人手不足の業界・職種を中心に探してみるといいでしょう。

関連記事：30代女性におすすめの転職エージェント比較ランキング10選！30代女性の転職は難しいのか転職事情も解説

31歳で3回目の転職を成功させよう

31歳で3回目の転職は、「転職回数が多い」と評価される可能性が高いです。面接や書類選考では、転職理由が厳しくチェックされます。

また、転職3回以上の31歳には、スキルや経験を求める企業も多いです。

面接や書類選考に自信がない人は、転職エージェントに相談してみてください。転職理由の伝え方や、自己アピールの内容について、無料でアドバイスをもらえます。

3回目の転職に迷いを感じている人でも、転職エージェントは利用可能です。

「まずどんな求人があるのか見てみたい」という場合は、転職サイトへの登録から始めてみてください。

関連記事：30代男性におすすめの転職サイト9選！30代男性の転職市場と未経験転職が難しいと言われるワケ