働き方の多様化により人手不足が深刻化している企業は多くあり、新卒採用だけでなく、第二新卒の採用を積極的におこなう企業が多くあります。
第二新卒のイメージは「採用してもすぐにやめてしまう」「即戦力とならない」などマイナスイメージもあります。
しかし、年齢が若く、ポテンシャルが高いなどのメリットもあるため需要が高いのも事実です。
この記事では、第二新卒を採用するメリット・デメリットについて解説しています。
採用で見るポイントや転職を成功させるコツについても紹介しているため、第二新卒の採用を検討している人はぜひ参考にしてください。
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- 第二新卒採用に積極的な企業は多い
- 第二新卒はポテンシャルが高く、ビジネスマナーが身についている
- 第二新卒を採用する場合は退職理由や入社意欲を確認する
- ハイクラス・ミドルクラス層向け転職エージェント
- キャリアを活かせる好条件の求人が多い
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第二新卒の採用が注目される理由
第二新卒の採用が注目されている理由として、以下の2点があげられます。
- 新卒採用で人材を確保できない
- 早期離職者が増加している
近年、労働人口の減少や新卒採用の難易度が高いことから人材が確保できない企業が多くあります。
そのため、第二新卒の採用を積極的におこない、人材を確保する企業が増加しているのです。
ここでは、第二新卒の採用が注目されている理由について詳しく解説します。
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新卒採用で人材を確保できない
若者の人口減少を背景に、新卒採用で人材が確保できない企業が多くあります。
2024年6月12日時点で大学生の就職内定率は84.8%と高い水準ですが、6月時点で採用充足率が0割である企業もあり、採用状況は厳しいのが現状です。
また、内定保有取得件数は増加しているにもかかわらず、内定辞退企業数も同様に増加していることから、内定しても必ず就職してくれるとは限りません。
新卒枠が埋まらない場合は人材不足を解消するために、第二新卒の採用を積極的におこなう企業が増えるのです。
出典:就職プロセス調査(2025年卒)「2024年6月12日時点 内定状況」
早期離職者が増加している
近年、早期離職者が増加しており、働き手が足りていません。
早期離職者とは、勤続3年以内に退職した人です。
早期離職者の割合は以下の通りとなります。
学歴 | 割合 |
---|---|
高卒 | 37.0% |
短大卒 | 42.6% |
大学卒 | 32.3% |
出典:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)
表から分かるように、高卒・短大卒の早期離職者が多い傾向にあります。
また、5人未満の事業所就職者の早期離職の割合は高く、高卒で60.7%、大学卒で54.1%と厳しい状況です。
早期離職者の増加により、第二新卒を積極的に採用する企業が増えているのも注目されている理由でしょう。
第二新卒採用のメリット
第二新卒を採用するメリットは、以下の5つです。
- 今度こそ長く働こうという意欲がある
- 教育コストを削減できる
- 着目している企業が少なく良い人材を確保しやすい
- 会社文化に馴染みやすい
- 通年採用が可能
第二新卒は経験やスキルは少ないものの、新卒とは異なり、社会人経験があります。
そのため、ポテンシャルが高い人やコミュニケーション能力がある人が多く、成長スピードが早いのが特徴です。
ここでは、第二新卒採用のそれぞれのメリットについて解説していきます。
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今度こそ長く働こうという意欲がある
第二新卒の多くは、前職を早期にやめたことから今度こそ長く働きたい意欲が強くあります。
そのため、積極性や柔軟性があり、企業が成長するための努力も惜しまないでしょう。
教育コストを削減できる
第二新卒の定義は、卒業後3年未満に退職した人を指し、社会人経験があります。
社会人経験があることから教養が身についている人が多く、一から教育する必要がありません。
一からすべて教えることは、教育コストが必要になるため、少人数で仕事をおこなっている企業は困難でしょう。
即戦力として仕事を進めるためにも、社会人経験があることは強みとなります。
着目している企業が少なく良い人材を確保しやすい
新卒採用や中途採用のみを採用している企業は多くありますが、第二新卒採用の枠は全体で見てもまだまだ少なく、求人数は多くはありません。
そのため、競合する必要がなく、良い人材が確保できる可能性が高いのです。
さらに、第二新卒は自ら企業にアピールしなければ採用が難しくなるため、転職先のリサーチもかかせません。
しっかりリサーチした上で面接に挑むため、意欲がある人材として企業に重宝されます。
会社文化に馴染みやすい
第二新卒は、前職の勤務期間が短いため、新しい会社文化も抵抗なく受け入れられます。
中途採用の場合、前職の勤務期間が長いほど転職先の会社文化に馴染むのに時間がかかるでしょう。
一方で、第二新卒は会社文化に馴染むのが早いため、柔軟に対応できる利点があります。
通年採用が可能
新卒採用は、毎年採用時期が決まっていますが、第二新卒は通年採用が可能です。
人材を確保したい時に募集できるため、企業にとってもメリットが大きいでしょう。
第二新卒採用のデメリット
第二新卒の採用には多くのメリットがありますが、一方でデメリットはあるのでしょうか。
- すぐに辞めてしまうリスクがある
- 即戦力としては期待できない
前職を辞める理由はさまざまですが、第二新卒は就職してもすぐに辞めてしまうイメージを持たれがちです。
マイナスイメージを払拭するためには、自分がどのように企業に貢献できるか、自分が目標とするキャリアプランがどのようなものかをアピールする必要があります。
ここでは、第二新卒採用の2つのデメリットについて解説します。
すぐに辞めてしまうリスクがある
第二新卒に正確な定義はありませんが、新卒から1〜3年以内に退職した人を意味します。
年齢で見ると25歳前後が多く、若年層であるのが特徴です。
そのため、すぐに辞めてしまうのではないかと不安になる場合もあるでしょう。
退職理由はさまざまですが、ネガティブな退職ではなく、キャリアアップやスキルをいかしたいなど前向きな退職の場合もあります。
採用時に、どのような理由で退職したのかを明確にし、すぐに辞めない人材を確保するのが重要です。
即戦力としては期待できない
第二新卒は経験やスキルが浅いため、即戦力としては期待できないでしょう。
さらに、未経験からの転職の場合、現場に出ても戸惑うことが多いため都度指示を出す必要があります。
根気強く指示を出し、同じ失敗を繰り返さないように指導するのが大切です。
第二新卒の採用で見るべきポイント
第二新卒の採用で見るべきポイントは、以下の3点です。
- 退職理由
- 入社意欲は高いか
- 自社に合いそうな人柄か
やる気や成長が期待できる人材を採用すると、企業の成長にも繋がるでしょう。
ここでは、第二新卒の採用で見るべきポイントを紹介します。
退職理由
第二新卒を採用する際は、前職の退職理由を必ず確認しましょう。
退職理由がネガティブな内容の場合、採用してもすぐに辞めてしまう可能性があります。
一方で、キャリアアップやスキルをいかしたいなど前向きな退職の場合、企業にとって採用するメリットは大きいでしょう。
入社意欲は高いか
入社意欲の高さも採用する際に見るべきポイントです。
企業に採用されるためには、事前に企業に関するリサーチをおこない、面接時に質問に答えられるように準備を進めなければなりません。
しっかり準備している人であれば質疑応答に対応でき、入社しても意欲的に仕事をこなせるでしょう。
自社に合いそうな人柄か
自社に合う人柄であることも採用する際には重要です。
企業によって社風は異なり、もちろん相性もあります。
どんなに優秀な人材であっても、コミュニケーションがとれない場合は仕事をスムーズに進められないでしょう。
第二新卒採用を成功させるコツ
第二新卒採用を成功させるコツは、以下の2点です。
- 第二新卒向けの採用基準を作る
- 手厚い育成計画で定着を促す
第二新卒採用では、スキルや経験よりも将来性を重視する傾向にあります。
そのため、長く働ける人材の確保や職場の環境作りが重要です。
ここでは、第二新卒採用を成功させるコツを紹介します。
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第二新卒向けの採用基準を作る
第二新卒を採用する場合は、採用基準の設定が重要です。
第二新卒の定義は明確にされていませんが、中途採用ほど勤続年数は長くなく、新卒よりは社会人経験があると位置づけられます。
さらに、社会人経験があまりない第二新卒もいれば、勤続年数が2年以上の第二新卒もいます。
企業が求める人材がどのようなものかを明確に設定することで、採用のミスマッチが防げるでしょう。
手厚い育成計画で定着を促す
第二新卒は、新卒よりも社会人経験があるため、ビジネスマナーが身についています。
しかし、経験やスキルがないため、手厚い育成計画で定着を促す必要があります。
相談できる環境やスキルを身につけるための研修など、教育環境を整えるのも重要です。
環境が整っていない場合は、早期退職に繋がる可能性が高いため、企業にとってもマイナス要因となります。
第二新卒を採用するメリットはポテンシャルや教育のしやすさ
第二新卒を採用するメリットとして、ポテンシャルの高さや教育がしやすい点が挙げられます。
スキルや経験が少ないデメリットもありますが、将来性を見据えて採用する企業も多いでしょう。
第二新卒採用を成功させるためには、会社に貢献してくれる人材を採用し、今後続けられるようにキャリアプランを明確に提示するのが重要です。