建設業は人手不足です。
令和6年1月に建設業の8職種に対して実施された「建設労働需給調査結果」※によると、全ての職種で労働者が不足しています。
求人を出しても応募が来ない、理想的な人材が集まらないといった悩みを抱える建設業の採用担当者は多いでしょう。
そこで今回は、建設業の求人に応募が来ない原因と、若者離れ・人手不足を解消する方法を徹底解説します。
- 建設業の求人に応募が来ない大きな原因は、3Kのイメージ
- 応募が来ないときは、建設業界特化型の求人媒体も利用してみるとよい
- 待遇面の改善や、掲載内容の見直しも必要
※国土交通省 不動産・建設経済局 建設市場整備課
建築・建設業界におすすめ転職エージェント・転職サイト14社比較ランキング
建設業で求人が来ない理由・原因
建設業で求人が来ない理由・原因は、おもに次の4つです。
- 3Kのイメージがある
- キャリアアップのイメージが無い
- 年齢制限がある
- 求人内容が難しい
3Kのイメージがある
建設業の求人に応募が来ない主な理由は、3Kのイメージがあることです。
3Kとは、「きつい」「汚い」「危険」の頭文字を取ったもので、建設業全体に対するネガティブなイメージが存在しています。
- 肉体労働が中心できつい
- 外仕事で体が汚れる
- 高所での作業が危険 など
女性にとって働きやすい環境を整えたり、待遇を改善したりと、労働者にとって働きやすい職場づくりに取り組んでいる企業も多いです。
しかし、世間ではあまり知られていません。
3Kのイメージを払拭できなければ、なかなか応募数を集めることができず、人材確保に苦戦してしまいます。
キャリアアップのイメージが無い
建設業の求人に応募が集まらない2つ目の理由は、求職者が建設業界での長期的なキャリア形成や、昇進をイメージしにくいことです。
「体力さえあれば誰でも務まる」「歳を取って体力が衰えたら続けられなくなる」という、体力勝負なイメージが、求職者に求人への応募を躊躇させています。
また、建設業界には多種多様な資格が存在します。
必須条件あるいは望ましい条件として資格が書かれていると、キャリア形成のスタートラインに立つことすら難しいと感じる求職者もいるのです。
年齢制限がある
建設業の求人に応募が来ない3つ目の理由は、求人に年齢制限が設けられているケースもあることです。
建設業では、職人の高齢化が深刻な問題になっています。
職場の平均年齢の高さや、若手育成の必要性から、「若い人材を採用したい」と考える企業は多いです。
しかし求人に年齢制限があると、経験豊富なベテランや、資格を持っている人材が、応募を諦めてしまう可能性があります。
良い人材を取りこぼさないためにも、年齢制限については慎重に検討する必要があるでしょう。
求人内容が難しい
建設業の求人に応募が来ない4つ目の理由は、専門職であるがゆえに、求人票に書かれている内容が難しくなりがちなことです。
仕事内容、職場環境、キャリアパスなどを応募者が具体的にイメージできないと、敬遠されてしまいます。
インターネット検索で容易に情報が得られる時代において、詳細情報の不足は、大きなマイナスポイントです。
未経験者にも伝わるように、求人票の内容はできるだけ具体的に詳しく書きましょう。
無料の求人媒体は文字数の制限が厳しく、写真や動画を掲載できないことも多いので、有料求人媒体の利用も検討してみてください。
建設業界・ゼネコンを辞めたい人が有利に転職できるおすすめの転職先は?
建設業で求人が来ない時の解決策
建設業で求人が来ない時の解決策は、次の4つです。
- 建設業界特化型の求人媒体を利用する
- 広報活動を活発化させる
- 待遇面の改善
- 求人媒体に載せる内容を分かりやすくする
これらの取り組みを通じて、建設業界での採用活動をより効果的に行うことが可能になります。
建設業界特化型の求人媒体を利用する
求人媒体には、幅広い業界の求人を取り扱うものと、特定の業界の求人だけを取り扱うものがあります。
建設業で求人が来ないときは、建設業界特化型の求人媒体の利用を検討してみましょう。
- 建設業界に興味を持っている求職者が見ている
- マッチング率が高い
- 掲載料金が安め
建設業界特化型の求人媒体は、建設業界に興味を持っている求職者が見ています。
そのため、マッチング率が高いと期待できるでしょう。
また、建設業界の特性を理解した上で運営されているため、求職者に適切な情報提供が可能です。
さらに、大手総合型の求人媒体より、掲載料金が安いサイトを見つけやすい点も魅力です。
GATEN職がおすすめ
掲載求人数 | 5,000件以上 |
---|---|
タイプ | 建設業界・ガテン系特化型 |
料金プラン | 4種類 |
GATEN職は、現場仕事に特化した求人サイトです。
掲載料金が安めであるにもかかわらず、写真や動画を豊富に掲載できます。
しかも若手の利用者が多いため、建設業に興味を持っている20代~40代を採用したいと考えている企業にはぴったりです。
さらに、一般的な求人サイトと違って、求職者がGATEN職に登録しなくても、求人へ応募できるようになっています。
応募までの流れがとてもスムーズです。
実際の業務内容や職場の雰囲気を紹介しやすい、業界に精通した求人媒体なので、ぜひ活用してください。
広報活動を活発化させる
建設業の求人に応募が来ないと悩んでいるなら、広報活動を活発化させましょう。
無料の求人媒体だけ使っているなら、有料の求人媒体も検討すると、求職者の目に触れやすくなる可能性があります。
また、SNSの活用もおすすめです。
作業している様子や社内イベントの様子、従業員の声などのリアルな情報をSNSで発信すると、企業文化や雰囲気が伝わりやすくなります。
多くの求職者は、求人媒体で気になる企業を見つけると、その企業名で検索します。
このときに自社のブログやSNSなどで日頃の会社の様子が伝わるようにしておくと、「よくわからない会社には応募したくない」という心理的な障壁を取り除きやすいです。
SNSの活用は、特に若手を採用したい場合に有効な方法です。
待遇面の改善
いくら広報活動を頑張っても、そもそも待遇が悪いと、なかなか応募が来ないという状況に陥ってしまいます。
業界内での給与水準を調査し、競争力のある給与体系を構築しましょう。
特に、同じエリアの他社の給料水準はよく調査し、自社が劣っているのであれば改善する必要があります。
また、基本給の高さだけではなく、賞与、特別手当なども重要です。
昇給制度の明確な規定を設けて、将来的な道筋を示すことも忘れないようにしましょう。
加えて、福利厚生も充実させるべきです。
- 健康保険や厚生年金保険の補完
- 休暇制度の拡充
- 資格取得支援や研修制度を整備し、キャリアアップを支援
求人媒体に載せる内容を分かりやすくする
求人票には、実際に働く場所や具体的な仕事内容を、詳細に記載しましょう。
文字だけの求人には応募しづらいものなので、求職者が職場の様子や仕事内容をイメージしやすいように、写真や動画を用いた説明を加えます。
- 就業場所
- 昇給の基準
- 先輩の給料の例
- 残業時間の目安
- 休憩時間
- 一緒に働く従業員の年齢層や男女比 など
採用条件は明確にしましょう。
年齢や資格に関する不必要な限定条件を設けると、求人に応募が来なくなりがちです。
柔軟な採用基準を設け、幅広い層からの応募を促します。
建設業界・ゼネコンに未経験で転職するには?失敗しない求人の選び方
建設業の求人応募を利用する時の注意点
建設業で応募者を集めるにあたって、求人媒体を使うときは、次の点に注意しましょう。
- 求人広告を増やしても求人は増えない
- ターゲットを具体化して訴求する
- 3Kのイメージを払拭させた求人応募を心がける
求人広告を増やしても求人は増えない
単に求人広告の数を増やしても、求人への応募は増えない可能性があります。
求人広告の内容を根本的に改善し、求職者の関心を引きつけましょう。
- 写真の掲載数を増やす
- 職場の人数も掲載する
- 給料を高く設定する など
掲載するプラットフォームの選定も重要です。
ターゲットに合った媒体を選びましょう。
たとえばGATEN職は、建設業界をはじめとした現場仕事の採用に特化しています。
資格を持っている職人や、建設業界に興味を持っている若手に対して、効果的なアプローチが可能です。
ターゲットを具体化して訴求する
ターゲットがどのような人物で、何を求めているのかを明確にし、それに合わせた求人内容を作成しましょう。
- 年齢
- 経験の有無
- 専門スキル など
例えば若手を積極的に採用したいと考えているなら、「20代から30代が多く活躍しています」と記載すると、20代~30代の求職者から応募が来やすくなります。
3Kのイメージを払拭させた求人応募を心がける
建設業の古い3Kのイメージ(きつい、汚い、危険)を払拭し、現代の建設業のポジティブな側面を強調するような訴求を意識しましょう。
魅力的な情報を積極的にアピールします。
- 働きやすい環境が整っていること
- 休みを取得しやすいこと
- 残業が少ないこと
- 安全対策が充実している
- 技術革新への取り組み
- 一部リモートワーク可 など
ただし自社をよく見せたいがために嘘の情報を書いたり、誇張してアピールしたりすると、採用後にミスマッチが発生し、早期離職につながる恐れがあります。
建設業界や建築・土木エンジニアの転職市場予測はどうなっているのか?
建設業特化型の求人媒体を利用して応募者を増やそう
建設業の求人に応募が来ない原因と対処法を解説してきました。
これらの注意点を踏まえ、建設業の求人応募を増やすための戦略を慎重に計画し、実施することが重要です。
業界のイメージ改善に取り組み、ターゲットに合わせてアプローチすることが、成功への鍵となります。
建設業特化型の求人媒体も利用して、建設業の求人に応募が来ない悩みを解消しましょう。