「相談支援専門員ってどんな仕事?」
「未経験からでも相談支援専門員ってなれるの?」
このような疑問を持っているのではないでしょうか。
相談支援専門員は、障害のある人やその家族に対して、生活上の困りごとや悩みを解決するために相談に乗ったり、情報提供やアドバイスを行う仕事です。
人と直接関わりつつできる仕事のため、人助けがしたい人、コミュニケーション能力が高い人に向いています。
しかし、実際の相談支援専門員はどんな仕事内容か、将来性はどうなのか、給料は少なくないのかなど不安なこともありますよね。
そこで今回は、相談支援専門員の仕事内容やおすすめの資格、給料、転職サイト、キャリアアップ方法など相談支援専門員へ就職・転職を考えている人が知っておくべきことを紹介します。
相談支援専門員のことが詳しく理解できる内容となっているため、ぜひ参考にしてください。
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- 職種
- オールマイティー
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- 全国
- おすすめ年代
- 20代~
相談支援専門員とは
相談支援専門員は、障害者総合支援法に基づいて設置された役職で、障害のある人やその家族に対して、生活上の困りごとや悩みを解決するために相談に乗ったり、情報提供やアドバイスを行います。
また、利用者が必要とする支援サービスの利用計画も作成することも重要な業務です。
具体的には、障害者やその家族のニーズや希望を把握し、適切な支援サービスを提案することや、各種支援サービスの調整・連絡を行うことなど幅広くサポートしていきます。
相談支援専門員と生活支援員の違い
生活支援員は、主に障害のある人が日常生活を自立して送るためのサポートを提供する役職で、個々の生活支援を行います。
一方、相談支援専門員は、障害のある人やその家族に対して、生活全般に関する相談対応を提供し、各種の支援サービスを計画・調整する役職です。
つまり、生活支援員が「現場での直接的な支援」を担当するのに対して、相談支援専門員は「全体の支援の計画・調整」を担当します。
相談支援専門員とケアマネージャーの違い
ケアマネージャーは、高齢者の介護保険サービスを計画・調整する役職で、高齢者のニーズに応じたサービス利用計画(ケアプラン)を作成し、サービスの提供を調整します。
一方、相談支援専門員は、障害者支援の観点から相談対応を行い、障害者が自立した生活を送るための支援を計画・調整します。
つまり、ケアマネージャーが「高齢者の介護」を中心にサービスを提供するのに対して、相談支援専門員は「障害者の生活支援」を中心にサービスを提供します。
相談支援専門員の業務内容
以下では、相談支援専門員の業務内容を紹介します。
- 基本相談支援
- 計画相談支援
- 地域相談支援
- 障害児相談支援
基本相談支援
基本相談支援は、障害のある人やその家族が抱えるさまざまな課題や問題に対する相談に対応します。
例えば、生活に必要な福祉サービスや障害者手帳の申請手続き、障害年金などの情報を提供し、適切なサービスを受けられるようにサポートを行います。
また、情報が不十分であったり、どのような手続きをすればよいかわからないといった人々の相談にも対応します。
計画相談支援
計画相談支援は、障害のある人が利用する福祉サービスの計画を立てるための支援を行います。
例えば、障害のある人の生活状況や希望を把握した上で、その人に最適なサービスを選び出すことや、複数のサービスを効果的に組み合わせることを支援します。
そして、計画を実行するための手続きの支援や、計画の運用状況の確認・評価、計画の見直しを行うことも重要な業務の1つです。
地域相談支援
地域相談支援は、地域で生活する障害者やその家族が、地域の情報を網羅的に知ることができるようにする役割を担っています。
これには、障害者が利用できる地域の施設やサービス、地域の自助グループや福祉活動の情報提供などが含まれます。
また、地域の障害者が自立した生活を送ることができるよう、地域の施設や団体との連携を促進することもあります。
障害児相談支援
障害児相談支援は、障害を持つ子供やその親への支援を行います。
これは、教育や医療など、障害を持つ子供が必要とする多岐にわたる支援に対するアドバイスや情報提供、適切な支援の手配を行うことを含みます。
さらに、子供の成長や変化に応じてサポートを見直したり、親の支援ニーズに対応したりする役割もあります。
相談支援専門員が活躍する場所
相談支援専門員は、障害を持つ人々やその家族が社会生活を自立して送るためのサポートを行う仕事ですが、どこが職場となるのでしょうか。
以下では、相談支援専門員が活躍する場所を紹介します。
- 相談支援事業所
- 基幹相談支援センター
相談支援事業所
相談支援専門員は、主に相談支援事業所という場所で活躍します。
相談支援事業所は、自治体やNPO、社会福祉法人などが設置する事業所で、障害者やその家族が抱えるさまざまな課題や問題に対する相談に応じ、適切な福祉サービスへのアクセスをサポートする場所です。
また、情報提供やアドバイス、必要に応じたサービスの調整なども行います。
基幹相談支援センター
基幹相談支援センターは、より専門的な相談支援を提供する場所です。
地域によって設置基準が異なりますが、一般的には地域の情報を網羅的に提供し、利用者やその家族の総合的な支援を担当します。
また、専門的な知識を持つ相談支援専門員が多く在籍し、専門的な視点から支援を提供します。
このような場所では、利用者のニーズに合わせて専門的な情報提供や相談対応を行うことが可能です。
相談支援専門員におすすめの資格
以下では相談支援専門員におすすめの資格を紹介します。
紹介する資格は、相談支援専門員にとって必須ではないものの、専門性と信頼性を高め、より多くの利用者に対して高品質なサービスを提供することができるだけでなく仕事の幅にも繋がるためしっかりと確認しておきましょう。
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 介護福祉士
- 社会福祉主事任用資格
社会福祉士
社会福祉士は、社会福祉に関する幅広い知識と専門的な技術を持つ、高度な専門職です。
社会福祉士は、福祉の相談や援助の実施、サービスの計画や評価、システムの開発や管理など、多様な業務を担当します。
相談支援専門員として働くには、社会福祉の実践的な知識と理解が不可欠であり、社会福祉士の資格は大きな強みとなります。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は、精神障害者とその家族の支援を専門とする福祉職です。
精神障害者の社会復帰を促進するためのアセスメントや支援計画の作成、地域資源の活用などを行います。
精神障害を持つ人々への支援が求められる相談支援専門員の業務において、この資格は重要な役割を果たします。
介護福祉士
介護福祉士は、高齢者や障害者の介護に関する専門知識と技術を有する職業です。
個々のニーズに合わせた介護計画の作成や実施、介護サービスの提供などを行います。
相談支援専門員としては、利用者の身体的なニーズや状態を理解するために、介護福祉士の資格が役立ちます。
社会福祉主事任用資格
社会福祉主事任用資格は、社会福祉法人等における管理的な職務につくための資格です。
組織の運営や管理、法規制への対応など、幅広い業務を担当します。
相談支援専門員としての業務に加え、事業所やプロジェクトの管理職として活躍するためには、この資格が有用です。
相談支援専門員のキャリアステップ
以下では相談支援専門員のキャリアステップについて紹介します。
- 主任相談支援専門員を目指す
- サービス管理責任者を目指す
- 福祉関係の資格を取得する
主任相談支援専門員を目指す
主任相談支援専門員は、相談支援専門員の中で経験や知識が豊富で、リーダーシップを持って事業所のスタッフを指導し、組織を引っ張る役割を果たします。
相談支援専門員としての経験を積み重ねることで、主任相談支援専門員ポジションを目指すことが可能です。
サービス管理責任者を目指す
サービス管理責任者は、福祉サービスを提供する施設や事業所において、全体の業務を管理・指導し、サービスの質を確保する重要な役割を果たします。
相談支援専門員からこのキャリアへと進むことで、より幅広い視点からサービス提供を見ることができ、経営面でもスキルを発揮できます。
福祉関係の資格を取得する
相談支援専門員のキャリアアップのためには、福祉関係の資格を取得するのも有効な手段です。
具体的には、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、社会福祉主事任用資格などが挙げられます。
これらの資格を取得することで、知識や技術の幅を広げるだけでなく、専門性を高め、信頼性を得ることが可能です。
また、資格取得は転職や昇進のチャンスを広げる可能性もあります。
相談支援専門員の年収
2021年の賃金構造基本統計調査によると「その他の社会福祉専門職業従事者」に分類される相談支援専門員の平均年収は403万円となっています。
日本の全産業平均が433万円のため、若干低めではあるものの、同じ福祉業界内で他の職種と比較してみると、施設介護員の年収が約353万円、生活支援員の年収が約331万円であることから、相談支援専門員の給与が極端に低いわけではありません。
相談支援専門員が年収を上げるコツ
以下では、相談支援員が年収を上げるコツを紹介します。
- 勤続年数を増やす
- 福祉関連の資格を取る
- スキルアップしやすい職場に転職する
勤続年数を増やす
福祉業界では経験が重要な評価基準となります。
つまり、長く同一職場で働くことで専門性や経験を積み重ね、それが年収の向上に寄与します。
福祉関連の資格を取る
福祉関連の資格を持つことは、職場でのポジションや給与に直接影響を与えます。
たとえば、社会福祉士や介護福祉士などの資格は、より専門的な業務に参加できる可能性を広げ、年収向上につながります。
スキルアップしやすい職場に転職する
自身のスキルや経験を高めるためには、それを可能にする職場環境が重要です。
自己成長を支援し、スキルアップの機会が多い職場は、長期的に見て給与向上につながる可能性があります。
相談支援専門員になるための要件・方法
相談支援専門員になるためには、介護・支援業界での実務経験と、相談支援従事者初任者研修を受ける必要があります。
以下でそれぞれについて紹介します。
- 相談支援・直接支援の実務経験
- 相談支援従事者初任者研修を受ける
介護・支援業界で相談支援の実務経験
相談支援専門員になるためには「相談支援従事者初任者研修」を受けなければいけません。
ただし「相談支援従事者初任者研修」は「相談支援」または「直接支援」どちらかの業界で実務経験をしている必要があります。
相談支援とは、障害のある人やその家族に対して、生活上の困りごとや悩みを解決するために相談に乗ったり、情報提供やアドバイスを行うことです。
それに対して直接支援とは、障害を持っている方の食事介助や入浴など直接的に関わる業務のことです。
持っている資格や実務経験、従事した職場、年数など人によって、異なるため一概には言えませんが、無資格・未経験で「相談支援従事者初任者研修」を受けるには最短3年〜最長10年ほどかかります。
該当する業務や資格に関しては多数あるため、どのルートが最適が確認しておきましょう。
相談支援従事者初任者研修を受ける
実務経験をつみ、要件がクリアできたら各都道府県で「相談支援従事者初任者研修」を受験します。
「相談支援従事者初任者研修」は、合計7日間(3日間の講義と2日間の演習)で、ケアマネジメントプロセスに関する知識、障害者の権利擁護や虐待防止の視点なども学び、その後約2ヶ月間の実習が行われます。
相談支援専門員に必要な研修
相談支援専門員としての専門性を維持・向上させるためには、定期的な研修が欠かせません。
これらの研修は、最新の法令情報や新しい支援方法を学び、より高度なサポートを提供するために重要です。
以下、相談支援専門員に必要な研修について詳しく解説します。
- 相談支援従事者現任研修
- 主任相談支援専門員研修
相談支援従事者現任研修
既に相談支援専門員として活動している人を対象とした研修で、相談支援従事者現任研修を受けなければ、相談支援専門員としての資格が失われるため注意が必要です。
3〜4日間の研修を通じて、最新の法令変更やサービス提供方法などを学び、自身の知識を更新します。
これにより、ユーザーにとってより価値あるサポートを提供できるようになります。
主任相談支援専門員研修
主任相談支援専門員研修は、相談支援専門員の中でも特に経験と知識が豊富な人を対象とした5〜6日間の研修です。
相談支援従事者として3年以上の実務経験があることが条件で、相談支援員の知識だけでなく、主任として必要なリーダーシップや専門知識を深め、チームを統括する能力を養います。
これにより、相談支援専門員チームの品質向上に寄与し、より高度な支援業務を担うことが可能となります。
相談支援専門員に転職を考えている人におすすめの転職サイト比較一覧
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相談支援専門員に転職を考えている人におすすめの転職サイト
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- かいご畑
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相談支援専門員に関するよくある質問
以下では、相談支援専門員に関するよくある質問を紹介します。
- 相談支援専門員とはどんな職業なの?
- 相談支援専門員に向いている人はどんな人?
- 相談支援専門員とケアマネージャーの違いは?
相談支援専門員とはどんな職業なの?
相談支援専門員は、障害者が自立した生活を送るための支援を提供する専門家のことです。
具体的な業務は、障害者本人やその家族からの相談対応、福祉サービスへの情報提供、サービス利用計画の作成や見直し、地域リソースの活用を行います。
障害者の生活を全般的にサポートする役割を果たします。
相談支援専門員に向いている人はどんな人?
相談支援専門員に向いている人は、他者と円滑にコミュニケーションを取れ、情報を収集・分析し問題解決に取り組む能力を持ちつつ、利用者の立場を理解して共感できる心を持つ人です。
さらに、福祉サービスや障害者に関する専門知識を深める学習意欲があり、忍耐力と精神的な強さを兼ね備え、人の役に立つことに喜びを感じられる人も向いているでしょう。
障害を持つ人々の生活を支えることは簡単ではないため、情熱を持ってサポートできる人が相談支援専門員として適しています。
相談支援専門員とケアマネージャーの違いは?
相談支援専門員とケアマネージャーは、ともに福祉サービスのプロフェッショナルですが、対象者や主な業務に違いがあります。
相談支援専門員は障害者を対象に、障害者本人やその家族からの相談対応や生活支援を行います。
一方、ケアマネージャーは高齢者を対象に、要介護者の生活全般をサポートする業務を行います。
ケアマネージャーは主に介護保険の制度を利用したサービスの提供や調整を行う役割を担います。
相談支援専門員は人をサポートしたい人におすすめの仕事
今回は、相談支援専門員の仕事内容やおすすめの資格、給料、転職サイト、キャリアアップ方法など生活支援員へ就職・転職を考えている人が知っておくべきことを紹介しました。
相談支援専門員は障害を持っている方と、その家族が社会生活を営む上でなくてはならない重要な仕事の1つです。
利用者のサポートは決して簡単ではありませんが、「人助けができる仕事がしたい」と考えられている方におすすめの職業と言えます。
相談支援専門員に興味がある方は、今回の記事を参考に挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 職種
- オールマイティー
- 公開求人数
- 200,034件
- 対応地域
- 全国
- おすすめ年代
- 20代~