「生活相談員ってどんな仕事なの?」
「生活相談員になるためにはどんな資格が必要?」

このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

生活相談員は、高齢化社会と言われている日本では必要不可欠である介護職の1つで、介護施設や福祉施設などで利用者が快適に過ごせるように支援をする仕事です。

需要もあり、介護業界への転職やキャリアアップとしてもおすすめの職業と言えます。

ただし、介護業界未経験の方や生活相談員と関わりがない方にとっては、どんな仕事をするのか、どのくらいの給料なのか、どんなキャリアアップがあるのかなど不安なことが多いですよね。

そこで今回は、生活相談員に興味がある方が知っておくべきことを徹底的に紹介します。

生活相談員について気になる方はぜひ、参考にしてみてくださいね。

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生活相談員とは

生活相談員は、介護施設や福祉施設などで利用者の生活相談や問題解決の支援を行う職業です。

相談内容は、生活上の悩みから家庭問題、健康や福祉サービスの利用方法に至るまで多岐にわたります。

生活相談員は利用者の心のケアや、適切なサービス提供のための橋渡し役としても重要な職種の1つです。

生活相談員の職場

生活相談員の主な職場は以下の通りです。

  • デイサービス
  • ショートステイ
  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム
  • 病院・学校

生活相談員は主に、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービスセンターなどの福祉施設や介護施設で働くことが一般的です。

また、地域包括支援センターや市町村の福祉課等、地域社会の福祉サービス提供に関わる公的機関、小中学校など教育機関に携わる場合もあります。

生活相談員とケアマネの違いは?

生活相談員とケアマネージャー(ケアマネ)の主な違いは、その業務範囲と配置場所です。

生活相談員は施設内の利用者の生活全般の相談や問題解決を支援するのに対して、ケアマネージャーは介護保険の利用者に対し、介護サービスの計画を作成し、その適用と調整を行います。

生活相談員の配置基準

生活相談員の配置基準は以下の通りです。

デイサービス
1名以上(介護職員か生活相談員は1名以上常勤)
ショートステイ
利用者100名につき1名以上の常勤
特別養護老人ホーム
利用者100名につき1名以上の常勤

生活相談員の配置基準は施設の規模や種類により異なります。

例えば、特別養護老人ホームでは、原則として100名以上の利用者に対し1名の生活相談員が必要とされています。

一方、小規模な施設では、施設長や他のスタッフが兼務することもあります。

生活相談員の業務内容

生活相談員は、利用者の生活全般にわたる相談に対応する役職で、介護施設や地域の福祉サービス提供機関において中心的な役割を果たします。

具体的な業務内容は利用者の生活支援、問題解決のための相談対応、利用者とその家族とのコミュニケーションの橋渡し、サービス提供の調整など多岐にわたります。

特に、利用者の抱える問題や困りごとに対して適切な解決策を提案することが求められます。

生活相談員の1日の流れ

生活相談員の1日は施設によっても異なりますが、利用者の相談対応や施設内の情報共有から始まります。

午前中には、利用者の様子を観察しながら日々の生活相談を行い、必要に応じてスタッフと情報を共有し、午後は、個々の利用者やその家族との面談や、必要に応じた支援策の計画・調整を行います。

また、施設内の会議に出席したり、必要な書類の作成を行ったりすることも。

その日の終わりには、その日の利用者の様子や実施した支援策について記録を残します。

生活相談員は他の介護職と異なり、夜勤がない点が特徴的です。

ただし、施設によっては介護職員と兼務する場合もあるため、その場合は夜勤が発生します。

生活相談員に必要な資格

生活相談員になるためには特定の国家資格は必須ではありませんが、福祉業界で一定の経験と知識を有することが求められます。

そのため、具体的にどのような資格があると有利なのか、あるいは必要とされるのかは、各自治体や施設の求人要項によります。

以下に、生活相談員に求められることの多い資格を紹介します。

生活相談員に必要な資格
  • 自治体によって要件が異なる
  • 社会福祉主事任用資格者
  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士
  • 介護福祉士
  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)

自治体によって要件が異なる

上述しましたが、生活相談員として求められる資格や経験は自治体によって異なります。

そのため具体的な要件は、市区町村や求人公告を確認したり、直接相談したりすることが必要です。

また、求人に応募する前に資格取得を検討する際は、地域の需要や施設の種類により要件が変わる可能性があることを念頭に置いておきましょう。

社会福祉主事任用資格者

社会福祉主事任用資格は、社会福祉の基本的な知識や技術を身につけ、福祉業務の実施が可能な人物に与えられます。

生活相談員としては、社会福祉サービスの提供者として必要な知識や技術を有することを証明する資格として有用です。

社会福祉士

社会福祉士は、社会福祉の専門的な知識と技術を持つことが認定される国家資格です。

生活相談員としては、利用者の生活相談や支援策の立案に深い知識と広い視野が求められるため、社会福祉士の資格は大変有効です。

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、精神障害者の生活支援やリハビリテーションを行うための専門的な知識と技術を持つ人々に対して与えられる資格です。

生活相談員として働く場で精神障害のある利用者と関わる機会が多い場合、この資格が求められることがあります。

介護福祉士

介護福祉士は、高齢者や障害者の介護を行う専門職に対して与えられる国家資格で、広範な介護知識と実践力が認められている資格です。

生活相談員として、特に高齢者を対象としたサービスを提供する施設では、介護福祉士の資格が有効に活用できます。

介護支援専門員(ケアマネージャー)

介護支援専門員(ケアマネージャー)は、高齢者の介護保険サービスの計画を立案・調整する専門職です。

生活相談員としても、これらの資格を有していると介護サービスの提供においてより幅広い視点からアプローチが可能となります。

利用者一人ひとりのニーズに対応したケアプランの作成やチームでのケアの調整等に役立つため、大変有用な資格と言えるでしょう。

生活相談員のキャリアステップ

生活相談員は、さまざまな人々の生活を支援するための多角的な視点と経験を持つことが求められます。

そのため、彼らは自身のスキルセットを継続的に強化し、キャリアを発展させることが可能です。キャリアパスの一部として、ケアマネージャーや施設長、管理職への進行が見込まれます。

ケアマネージャー

ケアマネージャーへのステップは、生活相談員としての経験を活かす一方で、介護保険サービスの専門知識を深めることを必要とします。

ケアマネージャーは、要介護者の日常生活を全面的にサポートし、その生活品質向上を担当します。

ケアマネージャーとして、高齢者のケア計画の立案や調整を行うことで、より広範で深い影響を与えることが可能となります。

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施設長や管理職

生活相談員としての豊富な経験と知識は、施設長や管理職への道を開くことができます。

生活相談員として得た経験や知識を活かし、一歩引いて全体を見渡し、施設全体の運営を指導・管理しますが、これには、施設の方針決定、スタッフの育成、さらには利用者の満足度向上など、多岐にわたる業務が含まれます。

このポジションでは、一人ひとりの利用者を直接支援するだけでなく、そのための環境やシステムを整備する役割も担う重要な仕事です。

生活相談員の年収は約310万円〜380万円

生活相談員の年収は概ね310万円から380万円とされていますが、これは職務経験、勤務地、資格所有状況などにより差が出ます。

資格を持ち、実務経験が豊富な人ほど高収入を期待できる傾向にあります。また、管理職や施設長に昇進するとさらに年収はアップします。

生活相談員と他の介護職との年収比較

生活相談員と他の介護職との年収比較は以下の通りです。

平均給与額(正社員) 平均給与額(パート・アルバイト)
生活相談員 342,330円 140,210円
介護士(資格あり) 320,540円 122,490円
介護士(資格なし) 268,680円 111,960円
ケアマネージャー 361,770円 142,850円

生活相談員は未経験でもなれる?

生活相談員は未経験でも適切なルートを辿れば未経験からでもなれる職業です。

ただし、自治体によって必要な資格や要件が異なります。

働く自治体の要件を満たす必要がある

生活相談員になるためには、あなたが働くことを考えている自治体の具体的な要件を満たすことが必要となります。

これは、自治体によって異なる資格や経験が必要となる場合があるからです。

たとえば東京都の場合、以下の要件が必須になっています。

  • 介護支援専門員
  • 特別養護老人ホームで介護の提供に係る計画の作成に関する実務経験が1年以上ある
  • 老人福祉施設の施設長をしていた経験がある
  • 顔ご福祉士の資格を有し特定の施設や事業所で介護に関する実務経験が1年以上ある

具体的にどの自治体で働くのか、またはどの種類の施設で働くのかによって、必要な資格や経験は異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

生活相談員になる方法

生活相談員になるための道のりは人それぞれ異なるだけでなく、経験の有無により、必要なスキルや知識を得るためのアプローチは大きく異なります。

以下では、生活相談員になる方法を介護職未経験者と経験者ごとに紹介します。

生活相談員になる方法
  • 介護業界未経験の場合
  • 介護業界経験者で生活相談員が未経験の場合

介護業界未経験の場合

介護業界未経験者が生活相談員になるためには、まずは必要な資格を取得することから始めましょう。

生活相談員になるためには自治体や施設によっても異なりますが、社会福祉士や介護福祉士などの資格が役立つでしょう。

資格取得後は、実際に現場での実務経験を積むことが重要です。

また、利用者のニーズを理解し、適切なサポートを提供できるように、人間関係やコミュニケーションスキルを磨くことも重要になります。

介護業界経験者で生活相談員が未経験の場合

介護業界での経験者が生活相談員になるためには、その経験を活かすことが大切です。

特に、利用者とのコミュニケーションや、各種サービスの調整などの経験は、生活相談員として必要なスキルに直結します。

ただし、生活相談員としての具体的な業務については、新たに学ぶ必要があります。

そのために、研修やセミナーに参加し、法律や制度について理解を深めることが求められます

生活相談員に転職を考えている人におすすめの転職サイト

以下では生活相談員に転職を考えている人におすすめの転職サイトを紹介します。

生活相談員に転職を考えている人におすすめの転職サイト
  • かいご畑
  • マイナビ介護職
  • ミラクス介護

かいご畑

かいご畑

厚生労働大臣認可の介護就職支援サイト「かいご畑」。

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マイナビ介護職

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ミラクス介護

ミラクス介護

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2023年の総求人数12万件以上と豊富な求人数が特徴的です。

また、正社員だけでなく、派遣やアルバイトの求人も豊富にあるため、自分に合った働き方ができる職場が見つかること間違いなし。

豊富な経験を持つ人材コンサルタントが在籍しているため、転職活動に不安がある方でも安心して利用できる転職エージェントです。

生活相談員についてのよくある質問

以下では、生活相談員についてよくある質問を紹介します。

生活相談員についてのよくある質問
  • 生活相談員と介護職員の違いは?
  • 生活相談員と生活指導員との違いは?
  • 未経験でも生活相談員になれる?

生活相談員と介護職員の違いは?

生活相談員と介護職員は、両者ともに高齢者や障害者の生活をサポートする役割を果たしますが、その具体的な業務内容や責任範囲は大きく異なります。

介護職員は、日常生活の補助や体調管理などの直接的なケアを提供します。

一方、生活相談員は、利用者の生活全般をサポートし、各種手続きの補助や情報提供、相談対応を行います。

生活相談員と生活指導員との違いは?

生活指導員と生活相談員の間には役割と責任範囲に違いがあります。

生活指導員は、障害者等の自立を支え、日常生活や社会生活を送る上での援助や指導を行います。

一方、生活相談員は、利用者本人や家族からの相談に応じ、適切なサービスを提供できるよう関係機関との連携を図ります。

未経験でも生活相談員になれる?

未経験者でも生活相談員になることは可能です。

ただし、そのためには利用者に対して適切なアドバイスや支援を提供できるように、必要な知識や技術を身につける必要があります。

具体的な要件や資格は施設や自治体により異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

生活相談員になるためには資格やスキルを習得しよう

今回は、生活相談員の仕事内容、資格、キャリアアップ方法など生活相談員に興味がある方が知っておくべきことを紹介しました。

上述したように生活相談員は、自治体や施設によって必要な資格や要件が異なります。

そのため、まずは働きたい自治体や施設の要件を確認して、資格やスキル習得に進むことがおすすめです。

生活相談員は、今後も需要がある仕事の1つのため興味のある方は今回の記事を参考にキャリアチェンジに挑戦してみましょう。