近年はITの普及にともない、インフラ環境をこれまでのハードウェア・ソフトウェアを自社で保有し管理するオンプレミスからクラウドサービスを活用するクラウド化を行うことが主流となっています。
このことから、クラウドサービスを使いインフラ環境を整備するためのクラウドエンジニアの需要が増加する傾向にあります。クラウド関連の仕事であるクラウドエンジニアの仕事の内容や年収、将来性などはどうなっているのでしょうか?
- 職種
- ITエンジニア
- 公開求人数
- 19,030件
- 対応地域
- 東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・福岡
- おすすめ年代
- 20代から40代
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クラウドエンジニアの概要と将来性
「クラウドエンジニア」とはクラウドサービスでシステム設計構築と運用等のインフラ環境を整備することを仕事とする技術者のことです。類似する職種に「インフラエンジニア」と「ネットワークエンジニア」がありますが、「インフラエンジニア」はITインフラを設計構築し運用と保守を行う職種で、「ネットワークエンジニア」はコンピュータネットワークを構築して運用を行う職種となっています。
ここ数年、新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワークを採用する企業が急増し、会社外で仕事ができるよう、ITインフラのクラウド化の推進も進んでいます。この状況を受けてクラウドエンジニアの需要も急激に伸びています。
今後もクラウド化は進み、技術改革も起こってくるであろうことから、クラウドエンジニアの企業における重要性は大きく増していくことになるでしょう。その意味でクラウドエンジニアは将来性の高い職種という事ができます。
クラウドエンジニアの仕事と年収
クラウドエンジニアの仕事は大きくわけると「システム設計」「構築」「「保守運用」の3つにわけられます。
システム設計
システム設計ではITインフラを開発する目的を始め、将来の拡張で必要になる機能等の条件を考慮し、クラウドサービスの選定を行うなど、インフラの設計全般を担います。ITシステムやサービスを安定的に動作させる環境を設計することが重要です。
クラウド環境構築
インフラの設計書を基にクラウド環境(ストレージ設定・サーバーの仮想化・データベース構築等)の構築を行います。クラウドにはオープンの他、自社専用の環境となるクローズドと、そのハイブリッドの3タイプがあり、それぞれ構築形態は違ってきますが、多くの場合はパブリッククラウド(オープン)で構築されます。
保守運用
クラウド環境の保守運用はオンプレミスと比較すると容易とされています。パブリッククラウドにおけるインフラの保守運用はサービスの提供元が行うことになり、社内のクラウドエンジニアはシステム監視の他、ソフトウェアやコスト管理を中心に担当することになります。
クラウドエンジニアの平均年収は約600万円と言われています。これは国税庁が公表している2019年(令和元年)の「民間給与実態統計調査」による日本の平均給与所得436万円を大きく上回る金額であり、クラウドエンジニアが高水準の年収を得ることができる職業であることがわかります。
同じくインフラ系エンジニア職種であるインフラエンジニアの平均年収は547万円、ネットワークエンジニアは451.5万円で、クラウドエンジニアはインフラ系エンジニアの中でも高収入が期待できる職種ということができます。
クラウドエンジニアに必要なスキル
クラウドエンジニアになるために特に資格を取る必要はありませんが、エンジニアとして業務をこなすために必要な知識を要求されます。
サーバーやネットワークに関する基本的知識を持っていることは最低条件として必要です。クラウド上にインフラを構築するためにサーバーやネットワークに関する知識が必要不可欠であるばかりでなく、どのようなネットワークを構築することが最適解であるか判断し、提案するためにも必要となります。
クラウドエンジニアはGoogleが提供しているGCP(Google Cloud Platform)やAmazonが提供するAWS(Amazon Web Service)、MicrosoftのAzure等のクラウドサービスを利用してインフラ設計構築と運用を行うことが主な仕事となるため、各種クラウドサービスに関する知見を有していることが必要となります。
特にパブリッククラウド市場のおよそ半数を占めるAmazonのAWSに関する知識は必要不可欠と言えるでしょう。
クラウド上にIT環境を構築するにあたっては、まずクライアントに対して現在の環境の仕様と問題点についてヒアリングを行い、それに基づいて適したサービスを選定してシステム構築を行っていくことになりますが、これらの作業は基本的にチームによって行うことになります。
関係部署等との連携も必要となります。これらの業務を円滑に行うために、クラウドエンジニアにはコミュニケーションスキルも重要となります。
クラウドエンジニアになるにはどうすればよいか?
前述の通り、クラウドエンジニアにはサーバーやネットワーク、そしてクラウドサービスに関する知識が求められます。例外的に未経験者を採用する企業もありますが、基本的には一定の知識とスキルを要求されます。まずクラウドエンジニアとして必要な知識を身に付けましょう。
クライアントや案件によって、同じクラウドエンジニアでも求められる知識が違ってきます。転職を希望する企業が必要とする人材像を把握し、自分が学ばなければならない知識の習得に励みましょう。
プログラミングスクールなどの専門の学校で技術の習得を目指してもいいでしょう。専門学校には推薦制度があり、クラウドエンジニアとして企業に入社するためのサポート受けられることもあります。
クラウドエンジニアは企業の正社員にならずとも派遣社員やフリーランスとして働くことも可能です。ですが、最初からフリーランスになろうとするのは止めておいた方がいいでしょう。個人では企業に所属して行える案件の規模や作業環境と同等のものを得ることは非常に困難だからです。
また、顧客を作るということに関しても、企業に属して人脈を作ってからフリーランスに転身した方が有利になることは間違いありません。まずはどこかの企業に転職し、いろいろなクライアントや案件に触れることで、クラウドエンジニアとしての経験を積むことをお勧めします。
派遣社員は自分が担当する案件や働く場所と時間の決定に対して自由度が高く、効果的なスキル習得をおこなうことができます。契約期間が限られており、自身で転職活動を繰り返すことなくいろいろな企業を渡り歩きスキル習得することも可能です。
クラウドエンジニアが取得したい資格
前述の通り、クラウドエンジニアになるために特別な資格を取る必要はありません。しかし、エンジニア系の資格は多々あり、それらを取れは自身のスキルアップに役立つだけでなく、エンジニアとしての実力を証明する格好の材料にもなります。企業に転職するにせよ、あるいはフリーランスとして活動するつもりにせよ、関連する資格を取得しておくことが転職や営業活動をより有利にするでしょう。
取得を目指したい資格としてまず挙げられるのは「Google Cloud認定資格」です。これはGCPに関する知識とスキルがあることを証明する資格となります。またAmazonのAWSに関する資格には、レベルや役割、専門知識別に全11種類の資格が用意されている「AWS認定ソリューションアーキテクト」が用意されています。
MicrosoftのAzureにも「Microsoft Azure認定資格」があります。初級と中級、上級と3段階のレベルが用意され、AIエンジニアやデータエンジニアなど分野も細かく分かれています。
クラウドエンジニアは今後ますます需要が高くなる職種として、就職や転職に置いては「売り手市場となることが良そうされます。エンジニアとしてより高収入を得たいとお考えの方は早めに知識と資格の取得を目指しておくと良いでしょう。
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