SIerから転職成功のコツ

将来性なしのSIerからの転職先は成長中のWeb業界・SIピラミッドの元請け企業・事業会社の社内SE職がおすすめ!

SIer(システムインテグレータ)での勤務は、技術的なスキルやプロジェクトマネジメントの経験を積む絶好の機会を提供しますが、同時に過酷な労働環境や将来性への不安など、転職を考える理由も多いものです。

特に、IT業界における人手不足や技術の進化はエンジニアにとって転職のチャンスを広げています。

この記事では、SIerからの転職を考えているITエンジニア向けに転職のタイミング・理由・おすすめの転職先を紹介します。

SIerを辞めたい理由として挙げられるのは、長時間労働、キャリアの停滞、技術スキルの非活用などで、解決するための転職先として社内SE・Web系・フリーランス・異業種への転職が挙げられます。

異業種への転職を成功させるためには、SIerでの経験をどのように活かせるかが重要になります。

異業種転職の場合、ポテンシャル採用が期待される年代のうちに動くことが重要です。

この点を踏まえSIerからの脱出を目指すエンジニアに向けて、具体的な転職先の選び方や転職市場での自分の価値を最大化する方法について詳しく解説します。

また、転職先ごとの特徴やどのようなエンジニアにおすすめかも紹介します。

この記事でわかること
  • SIerを辞めたい理由
  • SI業界の将来性
  • 異業種転職におすすめの転職先
  • 年収を下げない求人の選び方

ITエンジニアにおすすめ転職エージェント・転職サイト16社!年収アップのコツについても解説

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職種
ITエンジニア
公開求人数
19,030件
対応地域
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・福岡
おすすめ年代
20代から40代

SIerを辞めたい理由は?

SIピラミッドの最下層は辛い

ITゼネコン構造はピラミッド階層が明確

IT業界のSIピラミッド構造では、SIerはピラミッドの底辺に位置します。
System Integrater(システム・インテグレーター)の略で「エスアイアー」と読み、システムをクライアントから受注して制作するシステム屋です。
ピラミッド構造のトップはクライアントから直接受注する元請け(大企業)で、下請け孫請けとピラミッド下層に下がるほど中小企業から零細企業になる傾向があります。

最下層の零細SIerは末端業者扱い

システムの企画設計などの上流工程から、ガシガシとプログラムを組む下流工程まで、業務の内容的にも上下関係はピラミッドと同じく明確に区別されています。
客先常駐で同じフロアにデスクを並べ協力会社などと呼ばれても、待遇には天と地の差があります。実態は単なる下請け業者で、末端のパーツ扱いコマとして使い捨てられます。

長時間労働で低賃金

クライアントから元請け企業が受注した後、下請け孫請けへと下流になるにつれて中間マージンが抜かれていきます。つまり、最下層の零細孫請けSIer企業に勤務しているSEやエンジニアの場合、安い価格で受注しているため低賃金でこき使われることになります。
プロジェクト予算は決まっているので、納期が迫るしわ寄せは当然末端の作業員にきます。サビ残や徹夜も当然の状態になりがちですし、トラブルで炎上すれば何日も自宅に帰れない缶詰状態も多々あります。
正社員であっても、所詮は零細企業勤務で給料や待遇面への不満は溜まっていきます。

将来性に不安

短納期で炎上しがちなプロジェクトにばかり関わっていると、ガリガリ作業するだけで新しい技術に触れる機会はありません。下請けSIer勤務の場合は、下流工程ばかりを担当する単なる作業員扱いなので、PLやPMへのキャリアパスもありません
日々の作業に追われるばかりで、スキルアップも、キャリアアップもできないため、将来に不安を抱えるエンジニアも多いのです。
年齢が高くなっても給料は上がりませんし、残業続きの毎日では肉体的にも辛くなってきます。さらに客先常駐の下請けSIerの場合は、40近くなってくるとプロジェクトへのオファーが減り、仕事がなくなってリストラされるケースも多々あります。

SI業界の将来性は?斜陽産業なの?

SI業界の今後は不透明

企業向けシステムは、巨額な予算をかけてオーダーメイドで作ることが従来の流れでした。
大企業の製造工場や各種の業務システムなど、業界や会社に合わせた形でシステムを導入し、業務の効率化を目指していました。そのために、システムを総合的に管理するSI業界は活況を呈していましたが、流れは変化してきています。
旧来型のSIerが生き残るのは難しくなりつつあり、特別な技術力の無いSIerには将来性はありません。エンジニアの転職にも技術力が必要ですが、転職しないままで所属する会社が倒産する・・・という可能性も増しています。

システム外注から自社開発の流れが主流に

従来は専門家への外注が基本

従来の業務システム開発では、とても専門的な技術を必要としており専門の業界へ外注するのがメインでした。
SI業界はシステムをクライアントから受注する専門業界であり、SIerはプロの技術者を抱えるプロ集団です。大企業や公共機関が巨額な予算でITゼネコンのトップに位置するSI大企業へ外注することで、SI業界は潤っていたのです。

Web技術で、自社内開発が可能になった

近年は、Web利用して簡単にネットワーク化できるようになり、巨大な自前システムを保有する必要性が減ってきました。
通販などECサイト、ソーシャルゲーム、その他のWebサービスを運営する会社など、外部委託ではなく自社内で開発するケースが増えています。Web系の場合はさほど技術レベルも高くないため、WEBエンジニアを抱えて簡単に自社開発することが可能になったのです。オーダーメイドでのシステム開発は、今後は徐々に減っていくだろうと考えられます。

客先常駐SEを続けるリスク

業界縮小にともなうピラッミット崩壊と倒産

SI業界自体の先細りが予想されるなか、客先常駐の零細SIer勤務では将来性はありません。業界が不況に陥り縮小・崩壊していけば、特別な技術力のないSIerや下請け・孫請けの客先常駐(人売り商売)ばかりのSIerは生き残れません
元請け大企業は別ですが、ピラミッドの下層は押しつぶされてしまうでしょう。

会社がつぶれた後では遅い

会社がつぶれたとき、たいしたスキルもないまま年だけ食ったようなSEやエンジニアは行き場がありません。高いスキルを持った技術職なら、受け入れてくれる転職先もありますが、加齢ともに将来のリストラ不安は増していきます。
できれば早めに、自分を高く売れる年代のうちに方向転換しておいたほうが得策です。

SIerから異業種に転職、おすすめの転職先は?

WEB業界のエンジニア職

将来性のないSIerより、成長中のWeb業界に移るSEが急増しています。
Web系企業はベンチャーも多く、これからさらに拡大していく業界でもあり、常に人手不足なので採用も活発です。
基本的に自社開発でWebサービスを展開しているので、企画から開発・運用まで上から下まで関わることができるのも魅力です。ネットワーク技術の進化も早く、モノづくりが好きな職人気質のエンジニア職なら、毎日新しい刺激があります。

従来のSI業界の常識とはまったく異なる文化のため、あまり年配で頭の固い技術者には入りにくいかもしれません。若い人の多い業界なので、できれば臨機応変に柔軟な対応ができる若年層や若手のうちに転職するのがおすすめです。

上流工程の元請け企業

SI業界が縮小しても、元請けのITゼネコン企業は生き残ります。
既に導入されている製造業の工場システムや大手企業などの巨大なシステムは、定期的にリプレースやメンテナンスが必要です。例えば、大規模システムの保守管理、2000年問題や元号が変わるときなど、何かの場合には対応しなければなりません。
企業戦略や経営視点からの独自システムや、セキュリティ重視で閉じたインフラにしたい場合など、他社とは異なるオーダーメイドシステムが必要なケースは、決してなくなったりはしないのです。

SI業界でトップに位置するような、上流工程を担当する元請け企業へ転職するのもおすすめです。大企業が多いのでベース年収も高く待遇や労働環境もよいので。安心して安定した労働環境で働くことができます。

事業会社の社内SE職

ITがメジャーになった現代では、どんな会社でもPCを利用して業務をしています。
大きな事業会社では、IT部門があり自社のシステム開発を担当しています。
さほどIT化の進んでいない業界や中小企業でも、社内ネットワークの構築社員のPC周りの管理、社員のITリテラシーの指導などに、社内SE職を求めています。
IT業界ではない、普通の会社・一般企業に社内SEとして転職するのもアリです。
客先常駐の外部業者扱いではなく、自分の会社として愛社精神をもってサポートする仕事で、安定的に勤務できるのも魅力です。

SIerから異業種転職、年収を下げない求人の選び方

まったくの未経験異業種転職は無謀

IT業界はイヤだ! 辛いSIerから逃げたい!という気持ちが勝ってしまった場合、まったくの未経験職種や異業界で人生をやりなおそうとしてしまいがちです。
ただし、まったく経験が無く真っ白な状態で転職した場合は年収も大幅に下がり、本当にゼロからのスタートになります。現在の年収を維持したまま異業種転職するためには、キャリアと求人のマッチングが重要です。

プロのカウンセリングが有効

転職求人サイトなどで求人を自力で探すより、まずは転職エージェントのキャリアカウンセリングを活用してみましよう。異業種転職であっても、流用できる自分の保有スキルを発掘し、キャリアの棚卸しをすることが有効になります。
プロに自分のキャリアとマッチする優良求人を紹介してもらう方が、安全で確実です。

ITキャリアを生かした異業種転職に強いマイナビIT AGENT

マイナビIT AGENT

マイナビが運営している20~30代のITエンジニアの支援に特化したエージェントで、IT、Web、エンジニア、マーケティング、コンサルタントなどの業種や職種に強いです。

エンジニア専門のキャリアアドバイザーがサポートしてくれるので、業界ならではの悩みにも適切な対応を取ってくれて心強いです。

応募する求人に合わせた応募書類の添削や面接対策も行ってくれるので、自分1人で活動するよりも採用されやすいです。独占求人や非公開求人も豊富なので、他では見つけられない求人に応募することもできます。

※現在20〜39歳まで関東・関西在住の方限定です。

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IT以外の異業種転職なら求人数が豊富なリクルートエージェント

リクルートエージェント

日本国内最大で、最大手の総合型巨大転職エージェントです。
IT業界に限らず、ほとんどの業界や業種がクライアントで、大手から中小までさまざまな企業の求人が大量に集まっています。
キャリアカウンセリングで自分のキャリアやスキルを明確にし、どんな業界や業種にマッチング可能なのかを確認できます。とにかく大量な数の求人案件がありますので、転職を考えたなら、まずは登録しておくべき基本の転職エージェントと言えるでしょう。
スピード感をもった転職が可能ですが、長引いた場合は専門的なエージェントとの併用利用がおすすめです。

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まとめ

そう遠くない将来に、SI業界が縮小していくのは間違いありません。
客先常駐の零細SIer勤務のエンジニアなら、将来性なしのSIerを辞めたいと考えて当然です。ただし、異業種転職であっても年収ダウンを避ける転職先は、保有スキルやキャリアを活用できるような企業を見つけてください。
成長中のWeb業界
SIピラミッドの元請け企業
事業会社の社内SE職

多忙なITエンジニアが、自力で情報収集してマッチする優良求人を探すのは困難です。
転職のプロに相談し、転職エージェントの非公開求人からマッチングしてもらうのがおすすめです。
自分のスキルやキャリアが売れるうちに、あまり年齢が高くなりすぎないうち(30代前半くらい)に転職を検討しましょう。