IoTとはイッターネット・オブ・シングスという英語の頭文字から取られた言葉で、モノのインターネットと呼ばれています。インターネットというと、パソコンやスマートフォンなどの端末からネットにアクセスして、さまざまな情報を入手することを思い浮かべる人が多いかもしれません。
IoTとは、モノ同士をインターネットで接続したり、モノとパソコンやスマートフォンをインターネットで接続して操作したりすることを指します。
家電製品にもIoTが搭載された、いわゆるスマート家電が人気を集めています。離れたところから遠隔操作して自宅の様子を確認したり、外出先からスマートフォンなどでエアコンなどのスイッチを入れたり、お風呂の湯張りをしたり、といったこともできます。
インターネットとモノを融合させる技術
家電製品では、これまでインターネットを利用して操作するということはありませんでした。未来映画などではそうした光景が描かれていましたが、今はそれが現実のものとなり、インターネットによりモノを操ったり、逆にモノから報告を受けたり、といったことも可能になりました。
その一つが位置情報サービスとの連携で、カバンに位置情報サービスを搭載した端末もしくはモノを入れておくことで、万一どこかに置き忘れてしまった場合でも、スマートフォンやパソコンで位置を特定し、見つけることができます。これもIoTの一環と言えるかもしれません。
IoTは、製造業やものづくり企業とインターネットを融合させる、いわば新たな産業革命(インダストリー4.0)とも言われています。
先進各国と比較すると、日本のIoT化は遅れをとっていると言われていて、機械メーカーや電機メーカーなどの製造業やものづくり業は今後、世界での地位を大幅に落としてしまう可能性が危惧されています。こうしたことが背景にあり、製造業やものづくり業では、IoT化を進めるための人材育成やエンジニアを採用する動きが活発になっています。
IoTを導入するための努力を払い、IoT化を進めることにより、日本の国際競争力を高め、世界をリードできるようになるのです。
IoT関連業界は人手不足
IoTの求人動向について言えば、今はエンジニアをはじめとした人材確保が急務とされていますので、転職は有利に進められると言えるでしょう。IoT関連の業界には、製造業やものづくり業だけでなく、モノとインターネットを繋ぐためのインフラ関連の業界も含まれます。
他に、IoTを促進するためハード面での強化も必要になるため、半導体メーカーやスマートフォンなどの開発企業、次世代高速通信を提供するモバイル業界も人手不足が続いています。
IoT化に伴い、問題になるのがセキュリティです。情報漏洩が日常茶飯事のように起きている実態を見ると、日本は外部からの攻撃に弱いことが問題になっています。こうした問題を防ぎ、安全かつ安心してIoT化を進めるには、セキュリティ関連業界のサポートが欠かせません。このような業界でのエンジニアも多く求められています。
IoT化は急務だと言われるものの、人手不足により、インフラの維持に加えて、新たな高速インターネット網の構築における技術者が足りず、計画が頓挫してしまう可能性もあります。そのため、製造業やものづくり業、IoT関連企業は将来を見据えた人材確保を進めています。
もしこれらの業界への転職を考えているのであれば、現在の状況だけでなく、将来的な展望も含めて全体像を分析し、より自分の能力が活かせる業界への転職がやりがいへとつながります。
自動車メーカーの求人動向
IoTの求人動向で、特に動きが活発なのが自動車メーカーです。自動車メーカーは従来から工作機械による自動車製造を行っていますが、工作機械を新たなモデルの車に対応させるためには、有人操作による設定の調整が必要になります。これらの作業を全てIoT化することで、操作設定は全て自動化され、人材を他の分野に振り分けて、効率を上げることができるようになります。
有人作業を自動化させるためには、プログラミング技術を持つエンジニアが必要です。専門の技術者を募集して、企業のIoT化を進める動きが見られています。この動きが今後も続くことが予想されるため、自動車業界への転職は有利だと言えるでしょう。
他の製造業でも求人数は増加
IoT化をサポートする企業のニーズは自動車業界だけでなく、他の製造業でも高まっています。具体的には、化学工場なども作業を全て自動化させるため、IoT技術を提供できる企業との連携を行い、これまで人手に頼ってきた機械作業を自動化させることに成功してきました。
ベテランの職人からすれば、機械の自動化には不安が残るという不満が出るのですが、いわゆる技術者の長年の勘に頼ることには限界がある上、少子高齢化が拍車をかけ、熟練した技術者の育成は困難を極めています。そこで、AIを導入してIoT化することにより、勘や経験に頼ってきた製造過程を自動化した企業も増えてきました。
このようなIoT化に必要なのは、IoTを支援する企業のサポートです。そのため、これらの企業での経験者のニーズは高まっていて、エンジニアをはじめとするスキルを持つ方の求人数が増加しているのです。
IoT関連の転職の実例
具体的に転職を成功させた事例を見てみると、どの分野で自分のスキルや経験が活かせるかがわかります。
例えば、これまで日本を代表する電機メーカーで勤務してきたAさんは、システムインテグレーターとして企業活動に貢献してきました。製品開発を管理するための管理システムを設計するプロジェクトのプロジェクトリーダーを務め、企業のIoT化に貢献してきた経験があります。
この点を活かして大手自動車メーカーの求人に応募したところ、経験が評価されて採用が決定し、製造工場におけるIoT化推進室でマネージャーとして勤務するようになりました。これは一例に過ぎませんが、IoTに関連した業務に携わってきた経験は十分に活かせることがわかります。
企業のIoT化で注目されているのが、AIに関連した技術と、ビッグデータを活用したIoTへの応用です。AIに関連した技術は今後さらに注目を集め、世界的にも需要が見込まれる成長分野の一つでもあります。
AIとビッグデータを活用したIoT
AI技術はさまざまな場所に応用されています。製造業のプラント管理だけでなく、自動車産業などでも普及しています。
例えば、車を運転していると、自動車に搭載されたコンピューターがドライバーの運転状況を把握し、事前に危険を予知して警告したり、あるいは急な飛び出しなどでブレーキをかけなければいけない状況で、人間の動作では追いつかないところで事前にブレーキをかけて衝突を防止したりする技術などがあります。
この他にも、金融業界ではいわゆる振り込め詐欺などから顧客を守るために、AIによりATM操作の監視などを行い、犯罪被害を事前に防ぐ取り組みなどがあります。
これらの技術は、AIに関連した企業がサポートを行い、技術提供をしたり、製造業とチームを組んで共同開発をしたりすることが一般的です。AIはIoTとの相性がよく、これらの分野におけるエンジニアも必要とされています。そのため、AI開発に携わってきた技術者がスキルアップを目指して転職するという事例が増えています。
ビッグデータによる経験やノウハウの継承も、注目されている分野です。団塊世代に加えて、団塊ジュニア世代が10年後には退職時期を迎えることから、経験者がいなくなり、企業活動に影響が出る心配があります。これをカバーするのに役立つのがビッグデータで、大量の情報をデータ化し、それを活かすことで、経験者不足を補える技術開発につなげる動きも見られます。こうした分野での求人は今後もますます増加していくことでしょう。
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