近年は、就職・転職ともに売り手市場なので、海外営業にあこがれて転職を目指している人も増えています。経験は浅いけれど若さとポテンシャルがある第二新卒にも、チャンスはあります。
ただし、やみくもにチャレンジすることは得策ではありません。第二新卒で海外営業に転職する方法をしっかりリサーチしておくことが成功への近道です。
こちらでは、第二新卒が海外営業に転職する方法やおすすめの求人、逆に選んではいけない求人などの特徴をまとめてみました。海外営業への転職を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
20代におすすめ転職エージェント22選!未経験・年収アップ・女性向けなど目的別まとめ
- 職種
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憧れだけではダメ。第二新卒が海外営業に転職するための心得
海外営業のハードルは高い
海外営業は、国内の企業に比べると高待遇な求人が多いのが特徴です。つまり、優秀な人材が集まってくるモチベーションになるため、競争率が高いと言えます。
語学力はもちろんのこと、高いコミュニケーション能力や交渉力など様々なスキル・経験を要求される場合が多いため、未経験者からの転職は厳しいのが現実です。
海外営業でも穴場の地域を選ぶとチャンスが広がる
アメリカやヨーロッパでバリバリ海外営業として活躍するには相当のキャリアやスキルが必要ですが、東南アジア諸国など、母国語が英語ではない国の場合は、ネイティブより日本語訛りがある方が親しみやすく、営業マンとして通用しやすいケースもあります。
また、今も成長路線にある企業は特に、即戦力にはなれなくても、ポテンシャルを買って第二新卒に門戸を開いてくれることもあります。また、20代後半までであれば、将来性を見込んで育成枠としての採用をはじめる中小企業も徐々に増えているので、今はチャンスの時期と言えます。
「英語が話せます」だけでは通用しない
海外営業を目指すなら、語学はできて当たり前です。「英語が話せます」というのはスタートラインで、書類選考や面接でのプラス材料にはなりません。
語学力は一定のレベルをクリアした上で、さらに営業力や柔軟性が求められます。日本とは文化も風習も異なる国で、人間同士の信頼関係を築き、ビジネスに結びつけるのは並大抵のことではありません。高いコミュニケーション能力やヒューマンスキルが求められます。
海外営業の良し悪しは種類による
「海外営業」と一言で言っても、働き方は様々です。自分の拠点がどこにあるのかによって待遇も仕事内容も大きく異なります。国内営業の経験があれば、それを海外営業にも生かせますが、第二新卒の場合はフットワークの軽さやコミュニケーション能力・交渉力を売りにする方がベターです。
勤務は日本国内、海外での仕事は「出張」扱いの場合
基本は国内勤務で海外には出張として出向く、という場合、一般的な営業マンと同じく国内営業の仕事もこなさなければならないので、仕事量も多く、とても大変です。上司次第では上司の海外出張に同行したり、フォローを求められたりと細々した仕事も増えるので、1人で2人分の仕事をこなすくらいの覚悟が必要です。
海外に拠点を持ち、駐在員として働く場合
海外駐在は、いわゆる「神ポジション」です。日本で働くのに比べて給料は1.5倍~2倍、同行する家族がいればそのサポートも手厚く、メイドさんつきの豪邸や運転手つきの車が与えられることも多く、何不自由なく優雅な生活を送ることができます。
仕事も、日本国内に勤務する海外営業職より仕事のノルマや報告なども厳しくない傾向があります。どちらかというと現地の有力者とのコネクションを作ったり、視察などでやってくる社内のお偉いさんのお相手をしたり、といった仕事が重要視されます。
現地採用や中途採用として海外で働く場合
海外の現地法人で採用された場合、日本人だからと言って特別な待遇は期待できません。現地採用、中途採用は責任も少ない、給料も少ない、現地で働くその国の社員と特別かわらない、と考えてください。
こんな求人は要注意!第二新卒が気をつけるべき海外営業職求人の特徴
経験者優遇、マネジメント力重視の求人
経験者優遇、マネジメント経験がある人優遇、という求人は、即戦力を求めています。第二新卒者は、中途採用者と同じ土俵で戦っても勝ち目はないので、このような求人には不向きです。レベルの高い求人ばかりを狙うとことごとく相手にされず時間を無駄にすることになりかねないので、そこは割り切って憧れやプライドを捨て、現実に向き合うことが必要です。
あこがれだけで海外営業に転職して失敗した実例
「憧れの海外営業に転職して期待値100%だったが、フタを開けてみると現地社員も顧客も日本人ばかりで英語を使う場面もなかった」「さらに転職で日本に戻ったら、給料がガクッと落ちた」など、失敗した経験談も多く見られます。
海外勤務というハード面だけにとらわれず、その会社の企業文化や業務内容をよく理解して転職活動をすることが一番重要なのです。
ありえない高待遇・採用条件がゆるすぎる求人
中には「一緒に成長しましょう」と第二新卒を積極的に採用してくれる企業もありますが、あからさまに未経験者や第二新卒だけをターゲットにした求人は要注意です。「経験不問!やる気がある人大歓迎!」「1年目で年収1000万」のようなフレーズが並んだ、求人票がキレイ過ぎるところはブラック企業の可能性もあるので、自分で口コミを検索したり、転職エージェントでコンサルタントのアドバイスをもらったりするなどしてリスクヘッジをしてください。
勤務地が反日感情の強い国
海外と一言で言っても、国や地域によってさまざまな環境があります。個人的な人間同士の関係は問題なくても、根本的に反日感情のある国では、社会情勢の変化により不買運動が起こることもあり、企業の業績悪化の危険もあります。事業展開している国や地域を事前に確認していくことをおすすめします。
海外営業職を目指す第二新卒におすすめの求人の条件
日本では知名度が低くても、海外での評価が高くシェアが大きい企業
誰でも知っているような大企業は、待遇や福利厚生面でも手厚く、海外との取引や海外勤務の職種がある企業も多いですが、入社することが至難の業です。求人が出たとしても全国から優秀な人材が集まってきますし、ましてや第二新卒だとスキルもキャリアも太刀打ちできません。
第二新卒で海外営業を目指すなら、知名度は低いけれど世界シェアを持っているような海外での評価が高い企業です。未経験からでも経験を積みやすいので、第二新卒でもおすすめです。特に、中小企業は人材不足なので、第二新卒を積極的に採用しており、チャンスも広がります。
商社、自動車、メーカーの第二新卒歓迎企業
海外営業の求人が多いのが、商社・自動車・メーカーといった業種です。日本製品は品質の高さや信頼度から海外での需要も高く、新規取引の可能性もまだまだあります。求人サイトや転職エージェントでは、商社・自動車・メーカーの海外営業の求人が豊富に紹介されています。
英語力に自信の無い人は、ゼネコン、プラントがおすすめ
英語力に自信はないけれど海外で働いてみたい!という人には、公共工事など大きなプロジェクトを海外で行うゼネコンやプラントがおすすめです。相手にするのは日本人ばかりなので、語学力が低くても比較的やりやすい仕事です。ただし、海外でプロジェクトを動かしているようなゼネコン・プラントに入社するのは至難の業です。
こんな企業の海外営業職も第二新卒歓迎中
東邦インターナショナル株式会社
自動車や二輪車などに使われるバネ用の素材を扱う商社です。東南アジアやインドが輸出先マーケットで、日本との橋渡しをする役割や、新しいマーケットの開拓を行う海外営業の求人があります。勤務地は国内で、3か月~6か月に1度は海外出張があり、学歴や未経験者・第二新卒も歓迎、という海外営業の求人です。
瑞富株式会社
沖縄を拠点に、日本の高品質の食品を世界各国へ輸出する商社です。海外では日本の食材に対する関心が高いので、ニーズも高く業績も拡大中です。経験・学歴不問、人物重視での採用をしているので、第二新卒でもチャンスはあります。まだ新しい会社で成長途中なので、自分たちで作り上げている、という実感を持ちながら仕事ができるのがやりがいにつながります。
第二新卒であることを逆手にとって海外営業に転職する方法
若くて社歴が浅いことをアピールする
第二新卒は経験不足がネックではありますが、それを逆手に取ることでチャンスは広がります。キャリアがある人は、プライドやこれまでの企業文化を捨てきれず、転職してもうまくいかないことが少なくありません。その点、第二新卒の場合は前職のやり方に染まっていないので、環境の違うところでも柔軟に対応することできる、というメリットがあります。
第二新卒を積極歓迎している優良企業の求人に絞る
第二新卒も歓迎している求人は、企業の公式サイトの採用ページに出ているケースはほとんどありません。ハローワークにもほとんど出ていないので、多くの場合は転職エージェントの非公開求人を優先的に紹介してもらうのが一番件数も多く、近道です。
転職エージェントを利用すれば、第二新卒を取り込もうとするブラック企業の求人を排除することも出来るので、一石二鳥と言えます。
リクルートエージェント
幅広い業種・職種を扱うリクルートエージェントは、第二新卒の転職実績第1位の転職エージェントで、圧倒的な求人数で転職業界でも人気のエージェントです。
海外営業の求人も、日系・外資系問わず充実しています。英語圏やヨーロッパはもちろん、成長著しい東南アジアの求人も扱っています。
海外営業を目指す時にネックとなるビザ取得のサポートやレジュメ対策など、きめ細かいサポートを無料で受けられるのも好評です。求人の質も高く、不安の多い海外への転職活動も安心して進められます。
営業職への転職に役立つ転職エージェント・サイトを比較し、ランキング形式でまとめています。また、転職目的別におすすめの転職エージェントや、転職エージェントの活用法も紹介しています。転職エージェント選びに悩んでいる人は、参考にしてください。
まとめ
第二新卒は経験がない、スキルがない、と思って諦めがちですが、方法を知っていれば第二新卒でも海外営業として転職するチャンスはあります。
第二新卒が海外営業として転職する方法としては、
・将来性のある、穴場の地域を選ぶ
・日本国内での知名度はイマイチでも、海外での評価が高く、シェアが大きい企業を選ぶ
・第二新卒を積極的に歓迎している優良企業を選ぶ
というポイントがあります。これらを重視して求人選びをすることが大切です。
海外営業の良し悪しは一概には決められません。海外営業の求人に強い転職エージェントなどの力を借りて企業研究をし、効率的な転職活動をすすめてください。まず行動を起こすことが、あこがれの海外営業職に着実に近づく第一歩になります。