コロナ禍によって、企業内システムのみならず、人の心においても「働き方」にも大きな変化が訪れつつあります。感染リスクが高い都市部において、通勤はそのリスクの最たるものとなりました。
都市部の若者を中心に、感染リスクの高い都市部での生活に疑問を持ち、地方居住への関心が高まりつつあると言われています。
テレワーク移行にともなう地方居住の選択肢
そもそも大都市に人口が過密状態になるのは、「そこで仕事をする人」の多さが最たる理由でした。通勤、退勤の特定時間帯においてその過密さは顕著となり、ラッシュ時のすし詰め状態は誰しもストレスを感じながらも常態化しています。それにストレス以上の「実害」を可視化したのが新型コロナです。
地方に比べて、職域接種、企業接種とワクチンの門戸を広げている都市部でさえ、変異していく新型コロナの感染を抑えることが難しいことがここ1年以上で誰しもが痛感しています。
人によって、そして企業努力として様々に感染拡大を抑える努力をしていても、コロナに関して世間一般とは異なる見解をもつ人々の存在もまた、母数として日中の総人口が多い大都市においてはその数が多くなっています。指数関数的に広がる感染症において、母数の多さはそれだけ「感染リスクの高さ」に繋がってしまいます。
テレワーク経験後、コロナ前の生活には戻れない
そうした状況下において、企業もまた勤務形態の変化を迎えつつあります。テレワーク移行を推し進め、国からもテレワーク移行に関する様々な補助金が用意されています。セキュリティ上の利用などでどうしても通勤しなければならない人も居ますが、今まで一斉に通勤していた人々のうち、テレワークが可能になった人々、時差出勤の導入などによって、コロナ前後で通勤ラッシュ時間帯の過密度には確実に変化が訪れています。
通勤ラッシュの過密度が下がること、それ自体は歓迎される変化である反面、
「コロナが収束したら元の状態に戻ってしまうのではないか」
「もう一度あのラッシュ状態に戻っても、コロナ前のように受け入れられるのか」
など、人の心にも今までマヒしていた不安、疑問をあらためて考えさせるきっかけにもなっています。
企業意識、遠隔サービスの進歩に伴う生活地選択の自由拡大
従来では、地方へ生活地を移す事には、何よりも「仕事が出来ない」事がネックでした。しかし今では、業種によっては企業をあげて地方へのオフィス分散を主導し、恒久的なテレワーク検討をしている企業もあります。これが出来るようになった背景には、テレワークをはじめとするオンライン、遠隔サービスの進歩が大きな影響を与えています。
都市部の人口過密さに元々ストレスを感じていた人の中には、定年後の地方移住が夢だった人も少なくなく、企業による地方オフィスへの移行や、完全テレワークに伴う地方移住など、コロナ禍が逆にそれまでの生活の問題点を改善するきっかけになったケースもあります。
こうした概念を「生活地選択の自由拡大」といい、転職を志す人も「こういった仕事をオンラインで、在宅で、地方でしたい」という観点込みでキャリアサポートを得たい人が増えつつあります。
人気の地方移住地TOP3は?
2022年における人気の地方移住地は、長野県、山梨県、静岡県がTOP3です。いずれの県も東京へのアクセスが良く、自然豊かなエリアが隣接している、家賃・物件が安い事が共通しています。さらにそれぞれの特色として次のような特徴があります。
「長野県」
独自の移住支援制度を設けており、特に子育てに関する給付金を出している・環境を整えている自治体が多くあります。「ここで子供を育てて欲しい」「その為の支援もある」という、一時的な居住者ではなくここを第二の故郷にしてほしい、という姿勢が見られます。
この背景には、長野県には長く「人材不足」という悩みを抱えている時期がありました。この改善として、多くの市町村から打ち出されているのが、移住支援制度、子育て支援制度だと考えられます。
「山梨県」
富士山の見える県、河口湖、山中湖と湖畔のキャンプ場も多数ある、自然を楽しみたい人ほど魅力を感じるのが山梨県です。隣接する長野県とは移住ランキングの1位・2位を争っており、豊かな自然と1時間で都心部に到着できるアクセス性の高さが注目されています。
更に山梨県には、現在使われていない空き家を移住希望者に貸し出す「空き家バンク制度」があります。空き家バンクの家は自治体・行政によって管理されており、移住の不安要素となる現地の様々な情報についても、現地の自治体職員からのアンサーが得られるというメリットもあります。
「静岡県」
静岡県もまた、富士山を始めとする自然のスポットに加えて、海無し県である山梨、長野とは異なる「海の魅力」があります。一年を通して温かな気温で過ごしやすく、かつ夏においては都市部よりも涼しい気候であるなど、特に都市部の暑さ・エアコンの寒さで体調を崩しがちだった人にはおすすめの土地です。
人気の3県の中では、アパートが2万円代から住めるといった家賃の安さが特徴です。また坪単価は東京のおよそ1/10近い開きがあり、いずれ土地を買って新築を、という夢を持つ人にはぴったりです。
・地方居住のメリット・デメリットは?
地方移住に夢を持っていた人ほど地方移住のメリットばかりに目が行ってしまい、実際に住むにあたって地方移住のデメリットに直面してしまいがちです。都市部から地方に移住した場合の体験談を鑑みて、地方移住のメリット・デメリットをきちんと把握しておきましょう。
地方移住のメリット
地方移住のメリットは、
「満員電車と無縁になる」
「自然の観光地、アウトドアのレジャーが身近になる」
「平日・土日の渋滞に巻き込まれる事がほとんどない」
「待機児童問題から解放される」
等が挙げられます。農作物、海産物の産地であれば、旬の季節には新鮮なものが日々スーパーに並び、
「この果物・野菜ってこんなにおいしかったの!?」
「冷凍じゃないお刺身ってこんなにおいしいのか!」
という幸せな驚きに出会える事もあるでしょう。
地方移住では都会で感じる不便が一挙に解消されるイメージを持たれがちですが、それによって起きるのが「都会では感じたことが無い不便さ」が生じることもあります。
地方移住のデメリット
地方移住のデメリットは
「車が無いと、居住地によっては買い物・移動が不便」
「地域付き合い、地域活動への参加がほぼ必須となる」
「自治体によっては事前イメージと大きく異なることがある」
等が挙げられます。地方では、日常生活上で都心部のような移動のままならない渋滞に巻き込まれることは稀になります。その反面、徒歩圏内に生活必需品を賄える買い物の場がなければ、点在する店舗への車移動が主体となります。
そして、地方において催事、活動への不参加は、そのまま前々からその土地に住んでいる人々からの悪印象に繋がってしまいます。これは特に、アクセス性の良さや居住に積極的な自治体で選ぶのではなく、自然の豊かさを求めてより奥深い地方に移住してしまうことで起きがちの問題です。
「郷に入れば郷に従え」という言葉がある通り、きちんと地域付き合いの参加を心掛ける必要があります。良かれ悪しかれ、地方での人付き合いには「距離感の近さ、コミュニティの狭さ」があります。誰と誰が知り合いか分からない、だからこそ身近な人間関係にドライになるのではなく、当たり前の「親切」と「親切へのお礼」を心掛けていきましょう。
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